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新酒ワインの季節! 試飲や見学を楽しむ 全国のおすすめワイナリー&ワインショップ 【2018年版】 photo by fotolia

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2020年1月23日

新酒ワインの季節! 試飲や見学を楽しむ 全国のおすすめワイナリー&ワインショップ 【2018年版】

今年もボジョレー・ヌーボーの季節がやってきました!

2018年の解禁日は11月15日(木)。時差の関係で日本がもっとも早く飲めることもあり、秋のイベントとして日本でも定着しています。

そんな本場フランスのボジョレー・ヌーヴォーを楽しむのもよいですが、日本にもおいしいワインがあるのをご存知ですか?

日本でも「甲州」、「メルロー」、「シャルドネ」などさまざまな品種のぶどうが育てられており、産地ではワインの試飲や製造工程の見学ができるワイナリーも多く存在します。

そこで、今回はワインの名産地・山梨を中心に、全国のおすすめワイナリー・ワインショップを、ワインの基本的な楽しみ方とあわせてご紹介します。
見学ツアーに参加したり、飲み比べをしたり、新酒の季節にワインの魅力を満喫しましょう♪

行く前にチェック!ワインを楽しむキホン

日本のワインを知ろう

日本でも山梨、長野、山形、北海道、京都などでワイン用品種のぶどうが育てられており、様々なワインが作られています。

以前は日本のワインは輸入ワインと比べて風味が劣るという声もありましたが、近年は日本のぶどうの栽培技術やワインの醸造技術が格段に向上し、国際的なコンクールで賞を獲るような高品質のワインも数多くでてきました。

そんな中で、日本のワインのブランド力を高めようと法律が改正され、2018年10月30日からは国産ぶどうを100%使用して国内製造されたワインを「日本ワイン」と定義し、ぶどう産地や品種、年号の表示が可能になりました。

日本で育てられたぶどうは日本人の舌に合うように育てられ、和食にも合う繊細な味わいです。
輸入ワインと味を比べてみるのもよいかもしれません。

 日本のワインを知ろう

栃木県の「ココ・ファーム・ワイナリー」で作られたワイン。サミットや国際線などで振る舞われ、世界的にも高い評価を得ている。

名産地は山梨・勝沼エリア

日本でワインの名産地といえば山梨県の甲州市・勝沼エリアです。

ワイン発祥の地
勝沼は日本のワイン発祥の地でもあり、明治10(1877)年に日本初の民間ワイン会社「大日本山梨葡萄酒会社」が誕生しました。土屋龍憲と高野正誠の2人の青年が渡仏してワインの醸造技術を学び、日当たりがよく水はけのよい丘陵地帯の勝沼で、本格的な日本のワイン産業が始まったのです。現在、勝沼には山梨県の中でも特に多くのワイナリーが集まっています。

代表的な品種は2つ
勝沼で栽培される代表的な日本固有品種が白ワインの「甲州」と、赤ワインの「マスカット・ベーリーA」です。甲州は約1000年も前から山梨県勝沼で栽培されている伝統の品種で、この品種で作ったワインを「甲州ワイン」と呼び、辛口で和食にもよく合います。「マスカット・ベーリーA」は交配を重ね昭和初期に新潟で生まれた品種で、甘い香りをもつのが特徴です。

名産地は山梨・勝沼エリア
photo by fotolia

山梨県勝沼ぶどう郷の風景

ワインのおいしい飲み方

テイスティングではワインの色・香り・味わいを順に確認して楽しむのが基本です。下記がテイスティングの基本の流れですが、難しく考えず、ワインの個性をゆっくりと感じてみましょう。

まずは色を見る
ワインの色を確認。若いワインほど淡く透明で、熟成すると濃くなります。

そのままの香りを確認
グラスを近づけ香りを味わいます。

回して香りを楽しむ
グラスを回して、空気と混ざり合い変化した香りに注目しましょう。

口に含んで味わう
口の中に広がるフレッシュな味わいと、鼻へ抜ける香りの余韻を楽しみましょう。ワインの液体で舌全体を包み込むようにすると味の特徴をつかみやすいです。

ワインのおいしい飲み方
photo by fotolia

おすすめの食べ合わせ

ワインに合う食事を楽しむには、おすすめの食べあわせを知りましょう。ポイントは「色で合わせる」もしくは「味で合わせる」ことです。ポイントさえおさえておけば、難しく考える必要はありません。

ポイント① 色が似ているもの同士を合わせる
ワインと料理の色を合わせておけば、ほぼ間違いありません。たとえば、赤ワインなら赤を連想させる肉料理やソースなど、白ワインなら白を連想させる魚料理や野菜などです。

ポイント② 味が似ているもの同士を合わせる

ワインにもコショウっぽさが強い品種やネギッぽい品種など、味にさまざまな個性があります。そのようなときは同じくコショウで味付けした料理をあわせる、ネギを使った和食にあわせてみるなど、似た味の料理を合わせてみるのもおすすめです。

ポイント③ 味が対極にあるもの同士を合わせる

似た味の料理がなければ、対極の味の料理を合わせる方法もあります。フルーティーな香りで甘口のワインには塩気の強い料理をあわせるなどするとお互いの個性がより引き立ち、これはこれでけっこう合います。

おすすめの食べ合わせ
photo by fotolia

山梨県勝沼のおすすめワイナリー&ワインショップ

世界的に評価の高いワインを生み出す勝沼エリア(山梨県甲州市)にはワイナリーが多く存在します。

ぶどう畑や製造工程の見学ツアーがあったり、試飲ができたりするので、数ある個性的なワイナリーをめぐり熟成されたワイン文化を味わいましょう。

番外編として、レストラン、ワインショップ、天然温泉などがそろった勝沼の一大観光スポット・ぶどうの丘もあわせてご紹介します。

シャトー・メルシャン(甲州市)

  シャトー・メルシャン(甲州市)

古い歴史が息づく体験型ワイナリー

大日本山梨葡萄酒会社をルーツとする、日本ワインのパイオニア。カフェやショップ、資料館が点在する。見学ツアーは3種類あり、所要時間や試飲の内容が異なる。見学ツアーでは地下セラーや見本ぶどう園も見学でき、ぶどう栽培やメルシャンのワイン造りについて詳しく説明してくれる。

ワイナリー情報
【見学自由】なし(ワイン資料館は見学可)
【解説付きツアー】あり
【試飲】100円~
【食事処】あり

おすすめの見学ツアー
ベーシックコース
基本的なワイン造りや楽しみ方を紹介するコース。セラーの見学、テイスティング、見本ぶどう園の見学がセットになっている。

温度管理された広大な樽育成庫はツアー参加者のみ見学できる。

ワイン醸造用のぶどうを20品種以上植栽する見本ぶどう園「祝村ヴィンヤード」を見学。

ツアー詳細
【開催日】平日、土・日曜、祝日(定休日・休館日を除く)
【開催時間】10:30~11:30
【所要時間】60分
【定員】20名(要予約)
【料金】500円

【住所】山梨県甲州市勝沼町下岩崎1425-1

シャトー・メルシャン

住所
山梨県甲州市勝沼町下岩崎1425-1
交通
JR中央本線勝沼ぶどう郷駅からタクシーで8分
営業期間
通年
営業時間
10:00~16:30(閉館)
休業日
火曜、祝日の場合は翌日休(年末年始休)
料金
見学料=無料/ベーシックコース(約60分、要予約)=500円/スペシャルコース(約90分、要予約)=1000円/エクスクルーシヴコース(90分、要予約、土・日曜、祝日のみ)=2000円/ランチアペプレート=1200円/甲州きいろ香 冷製チーズフォンデュ=550円/

ロリアンワイン白百合醸造(甲州市)

  ロリアンワイン白百合醸造(甲州市)

体験メニューが楽しい個性派ワイナリー

ロリアンはフランス語で「東洋」の意味。和食に合うワインとして漫画『美味しんぼ』でも紹介された。ぶどう踏みなどの体験型ツアーがあり人気を博している。

ワイナリー情報
【見学自由】無料
【解説付きツアー】あり
【試飲】無料(一部有料500円~)
【食事処】なし

おすすめの見学ツアー
ベーシックコース
葡萄畑の散策、ワイン工場の見学、4種類のワインのテイスティングができる。

オーストリアの古城で使われていたレンガで造ったワインセラー。

日本固有種の甲州種。ぶどう栽培についてもじっくり教えてもらえる。

ツアー詳細
【開催日】通年(土・日曜、祝日を除く)
【開催時間】10:00~、14:00~
【所要時間】60分
【定員】各10名
【料金】1404円

【住所】
山梨県甲州市勝沼町等々力878-2

ロリアンワイン白百合醸造

住所
山梨県甲州市勝沼町等々力878-2
交通
JR中央本線勝沼ぶどう郷駅からタクシーで10分
営業期間
通年
営業時間
9:00~17:00(閉場)
休業日
無休(9月は臨時休あり、12月30日~翌1月1日休)
料金
見学料=無料/スペシャルワインツアー(要予約)=1300円/ボトル詰め体験(要予約)=1950円/内田葡萄焼酒(グラッパ)=2160円(200ml)/ロリアン勝沼甲州=1998円/ぶどう果汁=1080円/有料テイスティング=200~500円/

グランポレール勝沼ワイナリー(甲州市)

  グランポレール勝沼ワイナリー(甲州市)

ワインの魅力をまるごと理解する

大手メーカー、サッポロの自社ワイナリー。国産ぶどう100%のプレミアムワイン「グランポレール」のみを製造。実際の造り手が案内するワイナリーツアーや試飲も体験できる。

ワイナリー情報
【見学自由】なし
【解説付きツアー】あり
【試飲】有料
【食事処】なし

おすすめの見学ツアー
ワイナリーツアー
はじめに映像などを鑑賞したあと、自社畑の見本園と製造設備を見学。醸造や栽培の専門家などによる説明を受けながら、小ロット製造の醸造設備を間近で見ることができる。見学の最後はゲストルームで5種類のワインを試飲できる。

ゲストルームにはソファもありゆったりくつろげる

ツアー詳細
【開催日】11月下旬~8月上旬の土・日曜、祝日(マイワイン体験教室の開催日を除く、詳しくは予約時に確認)
【開催時間】10:30~12:00、13:30~15:00
【所要時間】90分
【定員】各10名(前日までに要予約、20歳以上に限る)
【料金】1500円(テイスティング5アイテム付)

【住所】山梨県甲州市勝沼町綿塚大正577

このスポットの詳細を見る

グランポレール勝沼ワイナリー

住所
山梨県甲州市勝沼町綿塚大正577
交通
JR中央本線山梨市駅からタクシーで8分
営業期間
12~翌8月上旬(ワインショップは通年)
営業時間
10:30~12:00、13:30~15:00(要予約)、ワインショップは10:00~16:30
休業日
期間中月~金曜、祝日の場合は開催、ワインショップは水曜(臨時休あり、年末年始休)
料金
ワイナリーツアー(定員10名、20歳以上限定)=1500円/

MGVsワイナリー(甲州市)

  MGVsワイナリー(甲州市)

精密な管理が生み出す新しい理系ワイン

2017年4月にオープンしたばかりの半導体メーカーが営むワイナリー。「甲州」と「マスカット・ベーリーA」の日本固有品種に特化し、畑ごとのぶどうのおいしさをダイレクトに味わえるワイン造りを行う。ぶどう品種、栽培する畑、仕込みや発酵などの製造方法を体系的に管理することで高品質のワインを生み出す。

ワイナリー情報
【見学自由】無料(ガラス越し)
【解説付きツアー】なし
【試飲】有料
【食事処】なし

明るく広々としたショップでは有料で試飲もできる

おすすめのワイン

K131(白・750mℓ)2700円
勝沼町の甲州ぶどうを使用。華やかでフルーティな香りの辛口ワイン。

【住所】山梨県甲州市勝沼町等々力601-17

MGVsワイナリー(見学)

住所
山梨県甲州市勝沼町等々力601-17
交通
JR中央本線勝沼ぶどう郷駅から甲州市市民バスぶどうコース1で19分、等々力公民館前下車、徒歩8分
営業期間
通年
営業時間
9:30~16:30
休業日
火曜、12~翌3月は火・水曜、9・10月は無休
料金
見学料=無料(試飲は有料)/K131(白)=2700円(750ml)/

丸藤葡萄酒工業(甲州市)

  丸藤葡萄酒工業(甲州市)

ワイン造りを4代にわたり追求するワイナリー

日本ワインコンクールで金賞受賞歴多数。「ルバイヤート」のブランド名で知られる老舗ワイナリー。醸造所の脇にある母屋は築150年の古民家。2017年に改修し、新たなショップとしてオープンした。古い梁などが歴史を物語る、温かみのある空間でワイン選びや有料試飲を楽しめる。資料を展示したギャラリーや貯蔵庫を見学できるワイナリーツアーもある。

ワイナリー情報
【見学自由】なし
【解説付きツアー】なし
【試飲】可(10名以上の場合は要予約)
【食事処】なし

吹き抜けで開放感があり、調度品も美しいホール

ワイナリーツアーではヴィンヤードマップを見ながらぶどう畑を散策できる

おすすめのワイン

ルバイヤート甲州シュール・リー(白・720mℓ)1944円
シュール・リー製法特有の香味と厚みを持つワイン。和食全般と好相性

【住所】山梨県甲州市勝沼町藤井780

丸藤葡萄酒工業

住所
山梨県甲州市勝沼町藤井780
交通
JR中央本線勝沼ぶどう郷駅から甲州市市民バスぶどうコース2で13分、釈迦堂入口下車すぐ
営業期間
通年
営業時間
9:00~16:30(閉館)
休業日
無休(年末年始休)
料金
見学料=無料/見学ツアー(8~13名、事前申し込み、畑・ワイナリーの案内と6種位のテイスティング)=37800円/2015ルバイヤート甲州シュール・リー(白)=1944円(720ml)/2016ルバイヤート甲州樽貯蔵=2484円(720ml)/2013ルバイヤートルージュ樽貯蔵=2484円(720ml)/
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