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デザートワインの種類
ここではデザートワインの種類を紹介します。ちょっと変わったブドウの使い方が多いので驚きますよ。
デザートワインには主に4種類のブドウの使い方があります。
貴腐ワイン
貴腐(ボトリティス・シネレア)菌というカビの一種を付着させたブドウで造ります。この菌の作用で水分が蒸発して干しブドウのような状態になり、糖分が凝縮されます。
この製法は厳しい気候条件や手間がかかることから、高価なワインが多いのが特徴です。主にフランス・ドイツ・ハンガリーで造られる貴腐ワインが有名です。
アイスワイン
アイスワインは、その名の通り凍ったブドウから造られます。凍らせることで豊かな香りと旨味が凝縮されるので、ワインの風味が強いのが特徴。
貴腐ワインと違い、カビ菌を使っていないので甘みは強くても新鮮な果実味を感じることができます。凍ったブドウから採れる果汁が少なく、手間がかかるので上質なデザートワインとされています。
干しブドウワイン
収穫したブドウを藁(ストロー)の上で乾燥させることから、ストローワインとも呼ばれる、干しブドウから造る甘口のデザートワインです。
ブドウを干して乾燥させることで、糖度が増し、深いコクと旨味が生まれます。濃厚な甘みと香りを楽しめるワインなので、食後にデザートと一緒に飲むことがおすすめです。
遅摘みワイン
完熟しても収穫せず、時季を遅らせて収穫したブドウから造るワインです。収穫を遅らせることによって糖分が凝縮され、甘みの強いワインになります。
よりこだわりたい方は、糖分添加の有無をチェック
前途のように自然に甘みを凝縮した製法で作られたものは、ブドウ本来のコクや旨みを感じることができますが、安価なデザートワインには糖分を添加したものもあります。
そのためラベルの成分表に「糖分添加」の記載の有無も確認しましょう。本格的なデザートワインを試したい場合は、糖分添加が無いものを選ぶと良いでしょう。
糖分添加されているデザートワインで、もし砂糖の甘さが強い場合は、氷を入れたり、もっと低めの温度で冷やしたりすると飲みやすくなりますよ。
※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。
【筆者】三野 勝博
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ミラノに本社のあるワインショップ「ワインティップ」を運営。
ワインを学ぶためイタリアミラノに5年間在住。在住時にイタリアソムリエ協会認定ソムリエ資格取得。
現在は日本でオールドヴィンテージのイタリアワイン販売サイトを運営している。
>>ワインティップジャパンWEBページ