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「ザ・ビートルズ」ってどんなバンド?:後編

デビューから解散までのわずか7年余りの時間の中で、彼らが残した偉大な功績については、もちろん簡単に語り尽くせるものではありませんが、あえて一つあげるなら、その影響力が音楽の世界だけにとどまらず、あらゆるアートの世界やファッション、政治・思想、果ては宗教にいたるまで全ての文化的な営みに及んだことかもしれません。

彼らが活躍した1960年代は、近代においては、ある意味、最も激しく時代の価値観が揺れ動くタイミングだったといえます。そのことが、本人たちの意思とは無関係に、彼らを時代の寵児として祭り上げることになった一因であったこともまた事実でしょう。

ドライブで聴きたい「ザ・ビートルズ」のアルバム:Magical Mystery Tour(マジカル・ミステリー・ツアー)

ドライブで聴きたい「ザ・ビートルズ」のアルバム:Magical Mystery Tour(マジカル・ミステリー・ツアー)
画像:楽天

1967年にテレビ映画のサウンドトラックとして発売されたアルバムで、オリジナルアルバムには分類されていない作品です。しかしながら、このアルバムを抜きにしてビートルズは語れないといえるほど彼らの魅力が詰まった作品で、このアルバムから誰もが一度は耳にしたことがあるような名曲もたくさん生まれています。

アルバムを支配するサウンドの特徴はまさにサイケデリックそのもので、おそらくビートルズの中でもアルバム全体を通してサイケデリックという意味で一番統一感を感じる作品だといえるかもしれません。

ちなみにテレビ映画「マジカル・ミステリー・ツアー」は大不評で、アメリカでは放送予定がキャンセルになるほどでした。いくつかあるビートルズの失敗例の中でもこれがNo. 1といえるものかもしれません。

【収録曲】
1. マジカル・ミステリー・ツアー Magical Mystery Tour(作詞・作曲 Lennon-McCartney)
2. フール・オン・ザ・ヒル The Fool On The Hill(作詞・作曲 Lennon-McCartney)
3. フライング Flying(作詞・作曲 Lennon-McCartney- Harrison-Starky)
4. ブルー・ジェイ・ウェイ Blue Jay Way(作詞・作曲 George Harrison)
5. ユア・マザー・シュッド・ノウ Your Mother Should Know(作詞・作曲 Lennon-McCartney)
6. アイ・アム・ザ・ウォルラス I Am The Walrus(作詞・作曲 Lennon-McCartney)
7. ハロー・グッドバイ Hello, Goodbye(作詞・作曲Lennon-McCartney)
8. ストロベリー・フィールズ・フォーエバー Strawberry Fields Forever(作詞・作曲 Lennon-McCartney)
9. ペニー・レイン Penny Lane(作詞・作曲 Lennon-McCartney)
10. ベイビー・ユーアー・ア・リッチ・マン Baby You’re A Rich Man(作詞・作曲 Lennon-McCartney)
11. 愛こそはすべて All You Need Is Love(作詞・作曲 Lennon-McCartney)

『Magical Mystery Tour (マジカル・ミステリー・ツアー)』必聴曲①:「ユア・マザー・シュッド・ノウ」

繊細で美しいメロディが特徴のミディアムテンポの楽曲。単調と長調がごく自然な形で、違和感なく入れ替わりながら展開する曲調が秀逸で、そんなところにもポールのメロディーメーカーとしてずば抜けた才能が感じられます。

『Magical Mystery Tour (マジカル・ミステリー・ツアー)』必聴曲②:「アイ・アム・ザ・ウォルラス」

この曲の破壊力は凄まじいものがあります。息つく間もなく、力強くリズミカルに繰り出される意味不明な単語の羅列が、ある意味、現代におけるラップの原型を思わせる曲で、ジョンの才能を再認識させられるナンバーです。

『Magical Mystery Tour (マジカル・ミステリー・ツアー)』必聴曲③:「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」

ビートルズのサイケデリック期の最高傑作との評価が高い名曲です。ジョンが幼少期の思い出をモチーフに作った曲で、美しいメロディラインを、これでもかというほど粘っこい演奏で極彩色に彩るキモ美しいナンバーです。

『Magical Mystery Tour (マジカル・ミステリー・ツアー)』必聴曲④:「ペニー・レイン」

リヴァプールにあるペニーレインをモチーフにポールが書いた楽曲です。軽快なリズムとポップなメロディが気持ち良く、トランペットのソロが、リヴァプールとしては珍しい雲一つない青空に抜けるように響き渡ります。

『Magical Mystery Tour (マジカル・ミステリー・ツアー)』必聴曲⑤:「愛こそはすべて」

フランス国歌(ラ・マルセユーズ)で始まるジョン渾身の愛の讃歌。その説得力からジョン・レノン=教祖様というイメージが広がるきっかけになったともいわれています。レコーディングにはミック・ジャガーなど錚々たる顔ぶれがコーラスで参加。

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