2022年夏、音楽番組「LOVE LOVE あいしてる」で最後のTV出演を飾り、その直前には最後のアルバムをリリースした吉田拓郎さん。弟子とも親友ともいえるKinKi Kidsとの合作、共演もあり話題を呼びました。拓郎さんの名曲といえば、「僕の髪が肩まで伸びて君と同じになったら」でおなじみの「結婚しようよ」。

令和の若い人は、あれ？と思うかもしれませんが、昭和のこの時代は男性の長髪が流行していたので、まさに時代を映した楽曲といえるでしょう。自身の生き方や恋愛を曲にしていたことは当時では斬新で、さらに「拓郎節」と呼ばれる個性的なメロディに、多くの若者が拓郎さんに憧れたものでした。

ダンスミュージック系のアイドル、ピンクレディー。活動期間はわずか5年でした。「ペッパー警部」や「サウスポー」など多くのヒット曲がある中で、最大のヒットとなった「UFO」は、どの世代の人でも知っているのではないでしょうか。

シルバーの露出ある衣装にブーツで、かなりインパクトがあるので、知らない人はチェックしてみてくださいね。地球の男に飽きたところよ」と衝撃のフレーズ、振り付けも独特で面白く、盛り上がりたいときのカラオケや宴会には持ってこいの楽曲です。

日本を代表するアーティスト松任谷由実さん。「卒業写真」や「真夏の夜の夢」など名曲ぞろいのユーミンの楽曲ですが、「やさしさに包まれたなら」は3作目で、1974年の発売。それから15年後の1989年にジブリ映画「魔女の宅急便」のエンディグテーマに採用されています。

しっとりと落ち着いた心温まるバラードですが、これとは対照的に、同じくユーミンの「ルージュの伝言」がオープニングテーマに使われました。こちらはアップテンポで楽しい楽曲です。ユーミンワールドが魔女の宅急便の世界観をより鮮やかなものにしてくれたといえますよね。

昭和のスターで欠かせないのが西城秀樹さん。圧倒的な歌唱力とスター性で、多くの著名人から歌唱力を評価されており、観客を魅了してきました。ちなみにペンライトは西城秀樹さんのライブが発祥であるとのこと。世代が違っても「YOUNG MAN (Y.M.C.A.) 」といえば、誰でも「ああ、知っている！」となるのではないでしょうか。

「素晴らしい　YMACA」のフレーズは、歌詞を知らなくても、誰かがカラオケで歌っていたら皆が盛り上がれて、踊れてしまう、そんな楽しい楽曲です。

1978年に小学生ユニット「ミルク」を経て、1984年にアイドル歌手としてソロデビューした荻野目洋子さん。自身最大のヒット曲となった「ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)」は、1985年に世界的に大ヒットした「Eat You Up」が原曲。

イントロ等で披露される独特なステップを当時も多くの人が真似ていましたが、2017年に大阪府立登美丘高等学校のダンス部が「バブリーダンス」としてこの曲を使用したことでリバイバルヒットとなりました。

1970年代から2000年にかけての4つの年代とも、オリコンのシングル1位を獲得している中島みゆきさん。この偉業はソロ・アーティストとしては唯一とのこと。中でも「時代」は日本の歌百選に選ばれるほどの名曲です。

昨今では、山田涼介さん、芳根京子さん出演の映画「記憶屋 あなたを忘れない」の主題歌に起用されたことで、若い人でも「まわるまわるよ時代はまわる」のフレーズを聴いたことがあるかもしれませんね。響く力強い歌声は唯一無二で、70歳の現在でもライブを開催するなど、精力的に活動しています。

演歌であっても、老若男女がカラオケで熱唱する代表曲「津軽海峡・冬景色」。「天城越え」と並ぶ石川さゆりさんの名曲です。もともと石川さゆりさんは、アイドル歌手としてデビューしていましたが、この曲をきっかけに演歌歌手の道を歩むことになりました。

津軽海峡を通って北海道に帰る女性の心情を歌ったもので、なかなか同じ心境になることはないものの、心揺さぶられる名曲ですよね。ご本人の歌唱を知らない人は、ぜひ石川さゆりさんの美しく艶のある歌声を聴いてみてください。

これぞ名曲といえばフォークシンガー・イルカさんの「なごり雪」ではないでしょうか。別れのときをホームで待ち、見送る男性の心情を歌っていますが、男性目線の歌詞をなぜ、女性のイルカさんが歌うのだろうと思う人もいますよね。

元々はフォークバンド・かぐや姫の楽曲で、イルカさんがカバーしたことで大ヒットにつながりました。現在でも世代を超えて歌い継がれています。「去年よりずっときれいになった」のフレーズに、じわりと涙してしまう人も多いかもしれません。

伝説の歌姫・山口百恵さん。ご本人の歌唱を知らない若い世代でも、漫画「ちびまる子ちゃん」の中で、まる子とおじいちゃんが百恵ちゃんファンであることがたびたび描かれ、知っている人も多いかもしれません。百恵さんは14歳のときのオーディションで20社もの指名を受け、のちに鮮烈デビューを飾り、21歳の若さで三浦友和さんと結婚。潔く芸能界を引退したエピソードは知られるところです。

ちなみに「理想の夫婦」ランキングでは、15年連続1位を獲得し、殿堂入りを果たしています。「プレイバックPart2」「横須賀ストーリー」など、代表作が多い百恵さんですが、24作目の「いい日旅立ち」は情感あふれる名バラードです。

年配の方に「昭和の歌姫」といえば？と聞けば、ほとんどの人が美空ひばりさんと答えるのではないでしょうか。代表曲「川の流れのように」は、1989年1月11日、平成に元号が変わって3日後の発売で、自身の最大のヒット曲であり、生涯最後の曲となりました。

その発売から約半年後にに52歳の若さで生涯を閉じています。ちなみに作詞は秋元康さんでした。美空ひばりさんの歌声には世の人々が心打たれ、数え切れないほど多くのアーティストがカバーしています。若い人でも「ああ川の流れのようにゆるやかに時代はすぎて」のフレーズは耳にしたことがあるでしょう。