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クラフトビールの選び方
クラフトビールは原材料や酵母の種類などによって100種類以上あり、色・香り・味わい・アルコール度数も様々。
多数あるクラフトビールの中から自分にぴったりのクラフトビールを選ぶのは至難の業ですよね。そこでクラフトビールを選ぶときに知っておきたいポイントを紹介します。
クラフトビールの選び方1.ラガーかエール、発酵の種類で選ぶ!
クラフトビールは、現在では100種類以上あると言われていますが、クラフトビールのほとんどは「下面発酵(ラガー)」と「上面発酵(エール)」の2種類の発酵に分類されます。
「下面発酵(ラガー)」と「上面発酵(エール)」には、どのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴を見ていきましょう。
発酵の種類1.下面発酵(ラガー)
下面発酵によって造られたのがラガー。キレが良く、すっきりとしたマイルドな味わいが特徴です。下面発酵とは低温(約10℃)で長期間発酵させる方法。酵母が麦汁の下面へ沈んでいくため、下面発酵と呼ばれています。
下面発酵の特徴は低温で発酵させるため、雑菌があまり繁殖せず管理がしやすく、常に品質を一定に保ったままビールを作ることが可能。日本で流通している大手メーカーのビールが、ラガーの「ピルスナー」というスタイルです。
発酵の種類2.上面発酵(エール)
上面発酵で醸造されるのがエール。醸造中に酵母菌がタンクの上に浮上することから「上面発酵」と呼ばれています。
やや高めの15℃~20℃で発行し、比較的短い期間で発酵を行うのが特徴。味は、フルーティーで芳醇な香りと奥行きのある深みを感じる味わいが魅力です。また、ラガーに比べて泡が少ないという特徴があり、豊かな旨味をじっくりと味わいながら飲むのに最適です。
エールは、イギリスで1500年以上も前に生まれたビールの元祖。日本ではラガーのほうが認知されていますが、クラフトビールや海外のビールには数多く見られるタイプです。
クラフトビールの選び方2.スタイルで選ぶ
クラフトビール選びのポイント2つ目はスタイル。いろいろなスタイルがあるので自分の好みに合いそうなスタイルのクラフトビールを試しましょう。
スタイル1.ピルスナー(Pulsner)
ピルスナーはラガーの一種であり、世界でも広く普及しているビール。日本の大手メーカーが造るビールの大半が適用しているスタイルで、透明感のある淡い黄金色と爽やかな喉越しや、スッキリと軽やかな味わいが特徴です。
アルコール度数は4~5%程度。甘みが少なく程よい苦みが引き立てられ、ホップの香りが感じられるのも特徴です。
日本人にとって馴染み深いスタイルです。
スタイル2.ペールエール(Pale Ale)
ペールエールはエールの一種であり、イギリスの南部にあるバートン・オン・トレンドで生まれたビール。
「ペール(薄い)」という名前の通り、琥珀色の薄めの色合いとフルーティーなホップの香り、モルトの深いコクを感じられる味わいが特徴です。
苦みとコクのバランスがよく、喉ごしは軽やか。冷やし過ぎず、13℃くらいで飲むのがおすすめです。クラフトビールを飲み比べたい人は、まずおさえておきたいスタイル。
スタイル3.IPA (India Pale Ale)
IPAはエールの一種。ホップを大量に使用して造ることから苦みが醍醐味のビール。基本的にはアルコール度数が高く、ホップの種類によって味の印象も異なります。
ガツンとくる苦みやパンチのあるビールを探している方におすすめのスタイル。
スタイル4.ヴァイツェン((Weizen)
ドイツ語で小麦を意味するヴァイツェン。エールの一種です。ドイツの伝統的なスタイルで、白濁色で苦みが少ないのがポイント。
泡がクリーミーで、バナナやマンゴーなどの甘い香りを楽しめるのも特徴です。下部が細くて、上部が丸いグラスで泡を楽しむのがおすすめの飲み方。
スタイル5.スタウト(Stout)
“Stout”=英語で「強い」と呼ばれる、味わい深いエール種の黒ビール。
ギネス社が当時ロンドンで人気だった「ポーター」というビアスタイルからヒントを得て醸造した「スタウト・ポーター」が始まりです。
麦芽をローストした香ばしさと苦みが特徴的な味わい。少々ぬるめと感じる程度の温度で飲むのが美味しく飲むことができるポイントです。苦みが強いビールを味わいたい人におすすめ。
スタイル6.フルーツビール(Fruit Beer)
醸造途中でいろいろな種類の果汁やフルーツを入れて造られるエールの一種。特産物を使ったものが多く、ビールの香りとフルーツの豊かな香りが絶妙なバランス。
華やかな色合いが多く、ビールが苦手な方やクラフトビール初心者におすすめのスタイルです。
スタイル7.バーレイワイン(Barley Wine)
大麦で造られるエールの一種。長期間熟成されたものが多く、深いコクでありながらフルーティーな香りが特徴。アルコール度数も高く、熟成年数が長いほど深い味わいを感じることができます。
とろりとした濃厚な口当たりも特徴で甘みが強いので、ビール好きはもちろんワイン好きの人にもおすすめのスタイルです。
クラフトビールの選び方3.味の特性のチェックも忘れずに!
クラフトビールの味の特性を表す「SRM」「IBU」「ABV」という3つの単位を知っていますか?
お店によってはメニュー表に丁寧に書かれているので、ビール選びの参考になります。頼んだ後で「失敗した!」「イメージと違った!」ということにならないように、飲んだことのないビールを注文するときは是非参考にしてみてください。
SRM(Standard Reference Method)
色の濃さを表わす数値で「薄黄(0〜10)」、「オレンジ(11〜20)」、「黒(21〜40+)」の3つに分かれています。
薄い色のビールほど爽やかで飲みやすく、濃くなるにつれて味が重くなるのが特徴。
IBU(International Bitterness Units)
国際苦味単位のことで、ビールがどのくらい苦いのかを示すもの。個人差はありますが、数値が高いほど苦いとされています。苦みを求めている人は要チェック。
ちなみに、日本で市販されているポピュラーなラガービールのIBU値は20前後です。
ABV(Alcohol By Volume)
アルコール度数を示す数値で、3%の軽いものから10%を超えるものまで様々。数値が高くなるほどアルコール度数は高くなります。
クラフトビールを飲んでプレミアムな時間を!
クラフトビールおすすめランキングはいかがでしたか?
小規模生産だからこそ、ブルワーのこだわりやアイデアによって、さまざまな味わいが生まれるクラフトビール。その時のシーンや合わせる料理によって、いろいろな種類を飲み比べてペアリングするのもおすすめです。
お気に入りの一つを見つけてビールライフを楽しんでくださいね。
第13回 S1サーバーグランプリ最優秀賞グランプリ受賞。北海道地区においては2年連続優勝という実績を残す。
おもてなしにこだわった小料理屋「ひょうきん顔」を経営。NPO法人繁盛店の道 北海道地区本部長としてS1サーバーグランプリの運営等、
業界の発展に尽力しており、他にセミナー講師として接客技術、人材教育、店長育成を得意分野とし、講演を行っている。
※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。
【筆者】まっぷるライフスタイル編集部
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