目次
国別アイスワインの特徴
ここからはアイスワインの特徴を国別に紹介します。それぞれの国によって特徴があるのでポイントを知っておきましょう。
特徴を知ることで自分の好みのアイスワインを見つけやすくなりますよ。
国別アイスワインの特徴1.ドイツ
アイスワイン発祥の地であるドイツでは、世界最大級の生産量を誇る白ブドウの「リースリング」を使用したアイスワインが主流。リースリングのアイスワインは、キリッと引き締まった豊かな酸やミネラル感、青リンゴのようなフルーティーさが特徴です。
また、ドイツのアイスワインはアルコール度数が低めで飲みやすいものが多いため、アルコールに強くない人にもおすすめ。
国別アイスワインの特徴2.オーストリア
ドイツのお隣オーストリアのアイスワインに使用するブドウは、「リースリング」と「グリューナー・フェルトリーナー」が主流。後者は、ハチミツを思わせる濃厚な甘味にスパイシーなアクセントを感じる味わいが特徴です。
ドイツと同じリースリング種のアイスワインでも、オーストリアのものは(ドイツと比べると気候が温暖なため)濃厚で力強い味わいです。
国別アイスワインの特徴3.カナダ
ドイツとオーストリアを抑えて、世界最大量のアイスワインの生産国であるのがカナダ。カナダのアイスワインにメインで使用されている品種は「ヴィダル」。こちらは、トロピカルフルーツのような濃厚で華やかな香りと果実味が特徴です。
ドイツのアイスワインと比べると、酸味がマイルドで飲みやすい印象かもしれません。
おすすめのアイスワインを10銘柄ご紹介
アイスワインの特徴や選び方を解説してきましたが、アイスワインがどのようなお酒かわかりましたでしょうか?
ここからはおすすめのアイスワインを紹介します。美味しいアイスワイン10本を用意しました。ご自身にあったアイスワインを見つけてくださいね。
おすすめのアイスワイン1.ドクター・ローゼンアイスヴァイン
「リースリングの伝道師」と呼ばれている老舗ワイナリー、ドクター・ローゼンのアイスワイン。
ブドウが栽培される畑は特級か一級にランク付けされ、樹齢50年以上の古木から採れたブドウのみ使用、さらにそのブドウは有機肥料のみ使用と、高級ワインになる条件がこれでもかと揃っているため、美味しさは折り紙つき。
りんごやハチミツを思わせる香りに、濃厚な甘みと豊かな酸味のバランスが取れた味わいはアイスワイン初心者におすすめ。使用されているブドウはもちろん、リースリング100%です。
容量:375ml
タイプ:極甘口
生産国:ドイツ
参考価格:9,217円
おすすめのアイスワイン2.ベッツィンガー ヴァイサーブルグンダー アイスヴァイン
ドイツの銘醸地であるバーデン地方で3本の指に入ると言われ、ヨーロッパで高い評価を得ている実力派ワイナリーのアイスワイン。
ヴァイサーブルグンダーとは、こちらに使用されているブドウである「ピノ・ブラン」のこと。華やかでスパイシーな香りと果実味あふれるエレガントで豊かな甘味が特徴です。
ドイツのアイスワインでリースリング以外のものが飲みたい時におすすめ!
容量:375ml
タイプ:極甘口
生産国:ドイツ
参考価格:6,739円
おすすめのアイスワイン3.ハインフリート・デクスハイマーハイマースハイマー ゾンネンベルク ショイレーベ アイスヴァイン
ドイツの個人生産者が手がける希少アイスワイン。ショイレーベは使われているブドウ品種のことで、リースリングとブッケトローブという品種の交配種。
「ドイツのソーヴィニヨン・ブラン」と言われるほど、それに似たフルーティーで爽やかな香りと味わいが特徴で、こちらのアイスワインにもその特徴が遺憾なく発揮されています。
蜂蜜のようなとろりとした口当たりでうっとりしたい人におすすめ!
容量:375ml
タイプ:極甘口
生産国:ドイツ
参考価格:4,400円
おすすめのアイスワイン4.リーフ・エステートヴィダル アイスワイン
「あら、いきなり低価格」と侮るなかれ。こちら容量50mlで約2,300円(執筆時時点)です。
リーフ(ライフ)・エステートはカナダで最も早くからアイスワイン作りを始めたワイナリー。創業は意外と最近なのですが、カナダの中では老舗と言えるでしょう。
こちらのヴィダル100%のアイスワインは、熟した桃やアプリコット、蜂蜜などの芳醇な香りが特徴。口に入れた瞬間、まるでキャンディのような味わいが広がります。
ミニボトルというのも珍しいため、お酒好きへのプチギフトにもおすすめ!(200mlのものもあります。)
容量:50ml
タイプ:極甘口
生産国:カナダ
参考価格:2,384円
おすすめのアイスワイン5.ザ・アイス・ハウス・ワイナリーノーザン・アイス ヴィダル アイスワイン
北極星とホッキョクグマのラベルが目印のザ・アイス・ハウス・ワイナリーは、アイスワイン専業のワイナリー。
アプリコットやライチなどの芳醇な香りに、バタースコッチやキャラメルなどの濃厚なフレーバーを感じる味わいは、まさに高品質なヴィダルで作られたものしか出せない味わい。
アイスワインの製造だけに集中していることから、年間わずか7,500本しか生産されないため、レアものがお好きな方におすすめのアイスワインです。
容量:375ml
タイプ:極甘口
生産国:カナダ
参考価格:5,048円
おすすめのアイスワイン6.イニスキリンアイスワイン ゴールド ヴィダル
カナダを代表するアイスワインワイナリーのイニスキリンを代表するアイスワイン(THEフラッグシップモデルといったところでしょうか)。
熟した桃やマンゴーを思わせる果実味溢れる香りに、クローヴなどの温かみのあるスパイスやバニラ、ハチミツのニュアンスが溶け込んだ味わいはうっとりしてしまうほど。
極甘口ではなく甘口タイプなため、ファアグラのソテーなどの濃厚な料理や、ブルーチーズなどとも相性抜群。アイスワインを料理と合わせたい時におすすめの1本です。
容量:375ml
タイプ:甘口
生産国:カナダ
参考価格:12,380円
おすすめのアイスワイン7.テリー・エステート・ワイナリーヴィタ ヴィダル アイスワイン
熟した桃や金木犀などの華やかな香りに、ハチミツようなトロッと濃厚な味わい。しっかりとした甘味がありながらも爽やかな口当たりで、アイスワインの持つ醍醐味を味わえます。
そのため、普段はワインが苦手、という方にもおすすめ。あっさりしたクリームが使われたロールケーキなどとも好相性。気づいたらスイスイ飲んでしまうかも!
容量:200ml
タイプ:極甘口
生産国:カナダ
参考価格:3,850円
おすすめのアイスワイン8.ファウスウーデンヘイマー キルヒベルク リースリング アイスワイン
ファウス家は、メンバーそれぞれが違う品種のブドウを使いアイスワインを作っているユニークな家族経営のワイナリー。その中でもおすすめしたいのは、息子さんのルドルフ氏が作っている、アイスワインでは珍しい「シャルドネ」を100%使用したもの。
完熟したりんごなど、シャルドネならではの果実味が広がる味わいで、長く心地の良い余韻が楽しめるのが特徴です。ユニークなアイスワインをお探しの方におすすめ!
容量:375ml
タイプ:甘口
生産国:ドイツ
参考価格:4,963円
おすすめのアイスワイン9.ナリアカベルネ・フラン アイスワイン
赤ワインに使われる黒ブドウ品種「カベルネ・フラン」を100%使ったアイスワイン。アイスワイン世界一の生産量を誇るカナダでもわずか5%しか生産されていない超希少アイスワインです。
ルビーのような明るい色に、ベリー系の香りはまさに赤のアイスワインならでは。濃厚な甘みと酸味に絶妙な渋みが加わったエレガントでバランスのとれた味わいは、食前酒にしてもOK。
アペタイザーにもデザートにもなる万能アイスワインをお探しの方におすすめ!
容量:375ml
タイプ:甘口
生産国:カナダ
参考価格:5,943円
おすすめのアイスワイン10.ゼルマンヴィダル アイスワイン
コンゼルマン氏が1800年代にドイツで設立したワイナリーですが、ひ孫の世代でカナダに可能性を見出し移住。
ブドウにとって最適な気候であるナイアガラ湖畔にワイナリーを構えて作られるアイスワインは、黄桃やドライアプリコットのぎゅっとした果実味に、シナモンやクローヴなどのスパイスやハチミツなどの濃厚な味わいが特徴です。
世界のワイン業界において最高峰の資格である「マスター・オブ・ワイン」(日本での所有者はなんと1人だけ!)を有した彼のワイナリーが作るアイスワインは、一度は味わってみたい逸品です。
容量:200ml
タイプ:極甘口
生産国:カナダ
参考価格:5,830円
※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。
【筆者】三野 勝博
SNS
ミラノに本社のあるワインショップ「ワインティップ」を運営。
ワインを学ぶためイタリアミラノに5年間在住。在住時にイタリアソムリエ協会認定ソムリエ資格取得。
現在は日本でオールドヴィンテージのイタリアワイン販売サイトを運営している。
>>ワインティップジャパンWEBページ