更新日: 2023年2月15日
どんでん返し映画おすすめ30作品!何度も観たくなる奇想天外な魅力
今回のテーマは「どんでん返し映画に感じるカタルシスで心を浄化しよう!」です。
「いやぁ、映画って本当にいいもんですね~」というのは往年の映画評論家、水野晴郎さんの決め台詞(ご存じない世代の方はググってみてください)。
ロマンティックな映画、ホラー映画、アクション映画、映画には様々なジャンルがありますが、そんなジャンルを飛び越えて、思ってもみなかった驚きと衝撃を与えてくれるのが「どんでん返し映画」の絶大な魅力。
本当はどんでん返しと知らずに観た方が衝撃も大きいので内緒にしておきたいのですが、今回はそれでも紹介せずにいられない、魅力たっぷりのどんでん返し映画、さらにその中でも何度も観たくなる作品を30本選んでご紹介します。
目次
おすすめのどんでん返し映画 古き良き名作にみるどんでん返し5選
おすすめのどんでん返し映画1. 猿の惑星
忘れられない衝撃的なラストシーン。今なお語り継がれるどんでん返しの名作
この映画が公開されたのは1968年。衝撃のラストシーンに感動した人たちは今やみんなおじさん・おばさんですが、この世代の人に「どんでん返しの映画を教えて」と尋ねれば、この映画を挙げる人が最も多いのではないでしょうか。
物語は地球時間の西暦2673年、宇宙のどこかの惑星にロケットが不時着するところから始まります。その惑星は猿が高度な文明を築いている場所。不時着したタイラー大佐は囚われの身となりますが、猿の博士と徐々に交流し、最後は自由の身になります。しかしそこで見たものが!!
コミュニケーションとは?文明とは?人類の行き着く先は?様々な問題を投げかける作品です。
猿の惑星 | 詳細データ |
公開年 | 1968年 |
製作国 | アメリカ |
監督 | フランクリン・J・シャフナー |
出演者 | チャールトン・ヘストン/ロディー・マクドウォール/キム・ハンターほか |
時間 | 112分 |
おすすめのどんでん返し映画2. 太陽がいっぱい
胸が締め付けられる衝撃のラストとアラン・ドロンの眩しい笑顔
1960年製作のフランス・イタリア合作映画。この映画の衝撃のラストシーンは、無名だったアラン・ドロンを一躍スターダムに押し上げた名場面と言えるでしょう。ルネ・クレマン監督の代表作であり、また物悲しいテーマ曲もあまりにも有名。
主人公のトム(アラン・ドロン)は大富豪の放蕩息子であるフィリップ(モーリス・ロネ)に小馬鹿にされながらも一緒に過ごし、彼に憧れている孤独な青年です。この青年が起こしてしまう事件、そして彼の運命……。決してハンサムだから、という理由だけでなく、トムの孤独や卑屈な感情は観ている者の心を鷲掴みにします。中盤、トムが一人でうろつく市場のシーンも秀逸。
イタリアの強い太陽の光が画面から匂い立つようで、何から何まで魅力的な映画です。
太陽がいっぱい | 詳細データ |
公開年 | 1960年 |
製作国 | フランス/イタリア |
監督 | ルネ・クレマン |
出演者 | アラン・ドロン/マリー・ラフォレ/モーリス・ロネほか |
時間 | 118分 |
おすすめのどんでん返し映画3. シャレード
ユーモアとサスペンスが融合。オードリー・ヘプバーンのびっくり顔が可愛い!
「ローマの休日」で銀幕に登場し一躍大スターとなったオードリー・ヘプバーン5本目の映画。1963年公開のこの作品で、オードリーは夫が関わった金塊強奪事件によって謎の男たちに追われる未亡人役を演じています。
夫の葬儀に現れる登場人物は皆怪しく、誰を信用できるかわからない。そこから次々に起こる事件に巻き込まれながらも明るく可愛いオードリー。驚きのラストシーンに加え相手役のケーリー・グラントとの軽快なやりとりがとても楽しい一本です。
本筋とは関係ないけれど、冒頭のタイトルバックは20世紀最大級のグラフィックアーティスト、ソール・バスが担当しており、そのデザインも秀逸ですのでこちらにも是非ご注目を。
シャレード | 詳細データ |
公開年 | 1963年 |
製作国 | アメリカ |
監督 | スタンリー・ドーネン |
出演者 | オードリー・ヘプバーン/ケーリー・グラント/ウォルター・マッソーほか |
時間 | 113分 |
おすすめのどんでん返し映画4. チャンス
嘘偽りのない無垢な心が、大統領まで動かしていく。彼は一体何者?
庭師のチャンスは知的障害があり、雇われている屋敷の外へ出たこともなく、庭いじりとテレビが大好き。ある日、主人が亡くなり屋敷は人手に渡り、追い出されてしまいます。ひょんなことから知り合った大富豪は、なぜかチャンスの放った言葉を全て都合よく解釈してしまい、チャンスの純粋な心に絶大な信頼感を抱くようになります。
『博士の異常な愛情』『ピンク・パンサー』などで有名なコメディアン、ピーター・セラーズの飄々とした様子が、愛されるキャラクターにぴったり。一応コメディ映画に分類されますが、それ以上に哲学的で政治やマスコミへの風刺が効いた秀作。冒頭に流れるデオダートの『ツァラトゥストラはかく語りき』も必聴です!
チャンス | 詳細データ |
公開年 | 1979年 |
製作国 | アメリカ |
監督 | ハル・アシュビー |
出演者 | ピーター・セラーズ/シャーリー・マクレーン/メルヴィン・ダグラスほか |
時間 | 130分 |
おすすめのどんでん返し映画5. 悪魔の手毬唄
金田一耕助もびっくりの意外な犯人とは
市川崑監督が手掛ける横溝正史作品はいずれも独特の雰囲気を湛えて今なおファンも多い映画ですが、中でもこの『悪魔の手毬唄』は特に素晴らしい一本。
古い因習に囚われたその名も「鬼首村」で起こる連続殺人事件に挑む金田一耕助。村に伝わる手毬唄になぞらえ遺体に施された演出、少しずつ解かれていく秘密、犯人がわかった時は金田一さんもびっくりだったのでは。市川崑監督のこのシリーズには必ず出演する三木のり平、大瀧秀治、加藤武といった脇役も味わい深く、さらに金田一が村を去るシーンは胸にじわりと感じるものがあります。
何よりも全編に漂う古き良き日本の風景や田舎のコミュニティの様子など、エモいことこのうえなし!前作『犬神家の一族』を超えるクオリティ、というのもある意味どんでん返しかも?
悪魔の手毬唄 | 詳細データ |
公開年 | 1977年 |
製作国 | 日本 |
監督 | 市川崑 |
出演者 | 石坂浩二/岸惠子/若山富三郎ほか |
時間 | 130分 |
おすすめのどんでん返し映画 ケイパー・ムービー(犯罪・強盗映画)で楽しむ軽快などんでん返し3選
おすすめのどんでん返し映画6. スティング
元祖どんでん返し映画は素敵すぎる詐欺師たちの古きよき世界
ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードといえば名画『明日に向かって撃て!』のコンビが最強。二人が再共演を果たしたこの映画の舞台は1930年代のシカゴ。街並みの雰囲気はもちろん、ポール・ニューマンが住んでいる家に回転木馬があったり、スコット・ジョプリンの軽快なラグタイムピアノによるBGMなど、まるでディズニーシーのアメリカン・ウォーターフロントのような世界観が魅力的です。
相棒を殺された復讐のため、主人公のジョニー・フッカーが伝説的詐欺師のヘンリーと組んで挑む大掛かりな詐欺。さてその結末はいかに!
スティング | 詳細データ |
公開年 | 1973年 |
製作国 | アメリカ |
監督 | ジョージ・ロイ・ヒル |
出演者 | ポール・ニューマン/ロバート・レッドフォードほか |
時間 | 129分 |
おすすめのどんでん返し映画7. スウィンダラーズ
韓国発のケイパー・ムービーは鑑賞後のすっきり感抜群
韓国で実際に起きた「チョ・ヒパル詐欺事件」。この事件を元にした詐欺事件から始まる映画が『スウィンダラーズ』です。
主人公のジソン(ヒョンビン)は父親をこの詐欺師チャン・ドゥチルに殺されてしまい、復讐を企てます。政権中枢で暗躍する検事、パク・ヒス(ユ・ジテ)率いる詐欺チームと手を組んでチャン・ドゥチルを追い詰めますが……。
あの手この手でチャン・ドゥチルに近づこうとするチームに生まれる友情、みたいな話と思いきや!とてもよくできた脚本で、すっかり騙されてしまいますが、鑑賞後はなんだか温かい気持ちに!騙されたと思って(笑)、是非!
スウィンダラーズ | 詳細データ |
公開年 | 2017年 |
製作国 | 韓国 |
監督 | チャン・チャン・ウォン |
出演者 | ヒョンビン/ユ・ジテほか |
時間 | 117分 |
おすすめのどんでん返し映画8. オーシャンズ8
オーシャンズ・シリーズが女性チームに!ゴージャス楽しいケイパー・ムービー
スティーブン・ソダーバーグ監督によるオーシャンズ・シリーズといえば、ダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)率いる仲間たちの華麗な詐欺が痛快な映画。監督がゲイリー・ロスにバトンタッチした『オーシャンズ8』ではダニーはなんとお墓に入っています。そしてその妹(いたのか!)デビーをサンドラ・ブロックが好演。
この映画はどんでん返しはもちろんのこと、女性たちがかっこいいことこの上なし。しかも舞台はメット・ガラ※。どんでん返しラストに至るまでの仕掛けやチームワークの痛快さのみならず、豪華なファッションも楽しめる素晴らしい一本です。
個人的にはケイト・ブランシェット演じるルーのクールな様子が大好き!全ての女性を元気づけてくれること間違いなし。
※ニューヨーク・メトロポリタン美術館服飾研究所の利益のために、『ヴォーグ』のアナ・ウィンター主催で行われるチャリティーイベント。毎年5月の第一月曜日に行われ、デザイナーにとっては最高の発信機会となっている。
オーシャンズ8 | 詳細データ |
公開年 | 2018年 |
製作国 | アメリカ |
監督 | ゲイリー・ロス |
出演者 | サンドラ・ブロック/ケイト・ブランシェット/アン・ハサウェイほか |
時間 | 110分 |
※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。
【筆者】MIHO-G
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古典落語や歌舞伎、文楽にお神輿と日本の伝統文化が大好きだけど、お酒も音楽も同じくらい愛するX世代。
楽しいことならなんでも興味津々。あらゆることに首を突っ込める、という理由で編集の仕事を長らく続けています。
これからもジャンルを問わずどんどん首を突っ込んで、面白おかしく紹介していきたいと思っています!