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オレンジワインおすすめ:イタリア・フリウリ地方のワイン
「オレンジワイン」というカテゴリーを確立させたフリウリ地方は、イタリアの東部、スロヴェニアにほど近いところ。ブドウ畑はアルプス山脈とアドリア海の間に広がっています。
自然環境にマッチしたワインを目指す醸造家が多いことで知られ、野生酵母で長期間自然発酵させるというスタイルで生まれるオレンジワインは、まろやかさのなかに力強さが感じられるのが特徴です。
イタリア・フリウリ地方のオレンジワインおすすめ:プリモシッチ・ピノ・グリージョ
スロヴェニアの国境近くに位置する街「コッリオ」にあるワイナリーでつくられた、ピノグリージョ100%のオレンジワイン。
グラスからの香りはベリー系の華やかさ、色は琥珀色に近い濃いめのオレンジで、コクがありぽってりとした口当たりです。タンニンの渋みは見た目ほど感じられず滑らかに喉を通っていく上品な味わいです。少し濃いめのお醤油味の料理によく合いますよ。
生産者:プリモシッチ
産地:イタリア・フリウリ地方
品種:ピノ・グリージョ100%
イタリア・フリウリ地方のオレンジワインおすすめ:ヴィトフスカ ティー ヴォドピーヴェッツ
フリウリ地方のワイン生産者のなかでも、自然派製法こだわりまくってワインをつくることで知られるヴォドピーヴェッツが手掛けるオレンジワイン。このワイナリーでは、ヴィトフスという土着品種のブドウのみを使用していて、このオレンジワインも然り。
アンフォラというジョージアのクヴェヴリのような土壺を使って、地中で2年半熟成されたオレンジワインは、赤ワインを思わせるやや重めの飲みごたえ。洋ナシのような香りのなかに土っぽい風味が広がります。自然派ワインの特徴のひとつであるにごりがあるオレンジ色は、まるで黄金のよう。
生産者:ヴォドピーヴェッツ
産地:イタリア・フリウリ地方
品種:ヴィトフス100%
イタリア・フリウリ地方のオレンジワインおすすめ: ヨスコ・グラヴナー リボッラ・ジャッラ
土地と木がもつ力を最大限に引き出し、人の手や肥料などは一切使わない手法で知られる生産者ヨスコ・グラヴナーが手掛けるオレンジワイン。ワイナリーには野鳥が共生していて、害虫を食べてくれるなどブドウづくりの一役を担っているといいます。
土着品種のリボッラ・ジャッラは、フリウリ地方で古くから栽培されていたブドウ品種。近年まではあまり知られていませんでしたが、このオレンジワインブームで再び脚光を浴びるようになりました。
黄色に近いやや淡いオレンジ色とその色を連想するような甘い香りとはうらはらに、タンニンがしっかりした力強い飲み口。濃厚なブドウの旨みも感じられ、ふだん赤ワインと合わせるようなこってり料理や肉料理にもぴったりです。
生産者:ヨスコ・グラヴナー
産地:イタリア・フリウリ地方
品種:リボッラ・ジャッラ100%
オレンジワインおすすめ:世界のワイン
ジョージアの伝統的製作法で生まれ、イタリアフリウリ地方の生産者によってワインの新たな種類として確立されたオレンジワイン。ナチュラルワインの志向も手伝って、今や世界中のワイナリーでつくられています。それぞれの生産者や地域で試行錯誤を重ねてつくられる、個性的なオレンジワインを楽しみましょう。
世界のオレンジワインおすすめ:マルヴァジア・ビアンカ・オレンジ ルナリア(イタリア)
厳格な有機栽培農法を徹底したビオディナミといわれる農法でつくられた自然派オレンジワインは、わずかににごりがかって少し赤みが強いオレンジ色。ひと口めのリンゴのような香りとアプリコットのような甘い風味が特徴です。適度な重みがありますがタンニンはそれほど感じられない、まろやかな口当たり。ふだんさっぱりめの白ワインを好む人にも抵抗なく飲めるのではないでしょうか。
徹底されたオーガニック製法にもかかわらず、手ごろな価格もおすすめポイントのひとつ。オレンジワイン入門にはピッタリです。
生産者:LUNARIA
産地:イタリア・アブルッツォ
品種:マルヴァジア
世界のオレンジワインおすすめ:マンスース クラルニツァ(スロヴェニア)
世界的にも大変希少といわれるクラルニツァ品種のオレンジワイン。土着品種によくあるどっしりとしたものと思いきや、フルーティーな香りのなかにキリッとした酸味があり、喉をとおる前にわずかにタンニンが感じられ、飲み終わったあとにはまた香りが舞い戻ってきます。アカシアの樽で発酵をさせているためか、はちみつのようなコクと風味が印象的です。
太陽のようなオレンジ色は、少し冷やしてお天気のよい日の昼飲みにおすすめです。
生産者:マンスース
産地:スロヴェニア・アイドフシュチナ地方
品種:クラルニツァ
世界のオレンジワインおすすめ:アルティザン ヴィニョブル デュ レヴール(フランス)
アルザス地方の伝統あるワイナリー「ドメーヌ・マルセル・ダイス」から派生した、より自然派にこだわったワイナリーで生まれたオレンジワイン。
香りはゲヴュルツトラミネールの華やかな香りが強いですが、味わいはスパイシーでキリッとしたなかにもコクがあります。色は赤みがかった夕焼けのようなオレンジ色。適度に冷やして、温度変化とともにじっくり味わいたいワインです。アジア料理などスパイスの効いた料理によく合いますよ。
生産者:ヴィニョブル・デュ・レヴール
産地:フランス・アルザス地方
品種:ピノ・グリ50%、ゲヴュルツトラミネール50%
世界のオレンジワインおすすめ:パッラ・ヒメネス エル・トロヤーノ(スペイン)
スペインの代表的な白ワイン用ブドウ品種ヴェルデホ100%でつくられたオレンジワイン。品種の特徴である柑橘系の香りと酸味が重なって、まさに果実のオレンジのような風味が広がり、喉を超すころに果皮の苦みが感じられ引き締まった印象を残します。色はやや黄色がかったオレンジで、自然派ワイン特有のにごりがあります。アンフォラのような陶器のボトルもオレンジワインの雰囲気を醸して、いい感じです。
生産者:ボデーガス・パッラ・ヒメネス
産地:スペイン・ラ・マンチャ地方
品種:ヴェルデホ
世界のオレンジワインおすすめ:ルバイヤート 甲州醸し(日本)
世界中で人気のオレンジワインは、もちろん日本でもつくられています。
日本を代表する白ワイン用ブドウ品種「甲州」100%のオレンジワイン。発酵期間が2週間ほどとやや短いせいか、きれいな淡いオレンジ色が魅力です。見た目とは裏腹にタンニンは比較的しっかり含まれていて、やわらかさのなかに苦みが入るキレのよい味わいです。
山椒のきいたウナギやネギ焼きなど、日本の香味が効いた料理と合わせたいジャパニーズオレンジワインです。
生産者:丸藤葡萄酒工業
産地:山梨県勝沼町
品種:甲州
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