更新日: 2024年11月15日
【考察】もうすぐ普通自動車(クルマの)免許で125ccに乗れるってハナシ…
みなさんこんにちは。最近、バイクツーリングに興味を持った職場の同僚たちから、免許の取り方などを聞かれることがあります。で、大体の費用とか、かかる時間とか、ここ数年の教習所の混み具合とか、そういう話をするんですけど、そうすると
「でももうすぐ普通(自動車)免許で125ccまで乗れるようになるんでしょ?それまで待った方がいいかなあ。オレ、ハンターカブ乗りたいんよ」という発言が出たりするんです…。これに
「いや、乗れないっすよ。現行の125ccそのものには…」というと
「ええー!?そうなの!?」とびっくり&がっかりされ…。ってなことが何度かありましてね。そこでちょっとこの『普通免許で125㏄乗れる!』という、誤解されがちな話の真相をまとめてみたいと思います。
著・編集部マスキ
※本記事は、ツーリングマップルが運営するRoute!に掲載されている記事です
乗れるけど、乗れない…
先に結論から言っておきますと、原付免許や自動車免許で乗れるようになる(来年4月以降予定)のは、『最高出力を4キロワット=5.4PS(馬力)以下に制御(デチューン)した125cc以下のバイク』です。これを「新基準原付」と言います。
ここが抜け落ちた話が広まって、出力を抑えていない「本来の」「現行の」125ccバイクにそのまま乗れるようになる、と思っている人が多いようです。しかしそれは残念ながらできません。現行の50cc超125cc以下のバイクに乗るためには、引き続き「小型二輪以上の」免許が必要なのです。
合ってるようで、合ってない。あと、この新制度、ツーリングを楽しむためには大きな問題があるんですが、それは後述します。
4キロワット=5.4馬力ってどれくらい?
さて、新基準原付の、4kW[5.4PS(馬力)]という出力はどれくらいのパワーなんでしょうか。現行の「スーパーカブ50」の最高出力が、2.7kW[3.7PS]。配達などでよく使われる「ベンリィ」が3.2kW[4.4PS]です。これらより高い設定になってはいるのですが、125ccバイクの車両は50ccに比べ確実に大きいし重いので、果たしてどんな走り心地になるのか、乗ってみないことにはわかりませんよね。
これについては、有識者検討会の報告によると、複数車種の試乗を熟練者・未経験者で実施した結果、「運転特性は現行原付とほぼ同等」と評価されたそうです。現行原付とほぼ同等…。これは逆に言えば、大幅なパワーアップを感じることもない、ということでもあるんでしょう。車格が大きくなった分と、出力が大きくなったことが、いいあんばいに相殺されているのか。
うーん、分からん…。ここで参考までに、50㏄、125㏄、250㏄各クラスのバイクの最高出力をみてみましょう。……
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