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7.山頂から中央コースを下っていわかがみ平へ戻る

たどり着いた栗駒山の山頂。週末にはたくさんの登山者が思い思いに腰を下ろして休憩していますが、平日なのでいつもより閑散としていました。

 

栗駒山山頂に駒形根神社奥の宮の社殿が建っています。最初に建てられた年代は定かではありませんが、1928年建立の奥の宮は木造だったため、いつの頃か倒壊し跡形もなくなってしまいました。その後、1987年に鉄製の社殿が再建されましたが、風雪と火山性のガスの影響で腐食と破損個所が目立つようになり、2022年冬には屋根が大きく壊れてしまいました。そこでクラウドファンディングによる寄付を募り、2023年秋に御影石製の頑強な社殿に再建されました。ここでは毎年5月の第3日曜日の山開きに合わせて山頂祭「奥宮まいり」を行っています。

 

栗駒山は独立峰なので晴れて空気が澄んだ日なら、山頂から岩手山、早池峰山、焼石連峰、鳥海山、高松岳、虎毛山、神室山、月山、船形連峰、蔵王山など東北地方の名峰が一望できます。この日は真夏にもかかわらず涼風が吹き抜けていたので、近場の景色を眺めながらのんびり休みました。

広い栗駒山山頂。三方向に登山道が下っているため、下る道を間違う登山者の方が時たまいます。山と高原地図を見て確認しましょう

下山は裏掛けコースを選ぶのが本来の山岳信仰の参詣順路として正しい姿ですが、表掛けから裏掛けの周回はかなりハードなルートです。この日は暑い最中の登山なので、裏掛コースはパスして、3kmと距離が短く、体力的に一番楽な中央コースを使っていわかがみ平へ下ります。道中、道の脇にウメバチソウやミヤマアキノキリンソウが咲いていました。

山頂から急な階段を下ります。正面に比較的平らでなだらかな山頂の東栗駒山が見えています。中央コースは手前の斜面に刻まれた道です

登山道わきにウメバチソウが咲いています。秋の気配を感じさせてくれる花です

ザレたつづら折りの道が終わり、平坦な1408m付近にある小ピークに立つと、ハイマツの海の奥に栗駒山が端正な姿を見せてくれます。秋には「神の絨毯」と称される極彩色の見事な紅葉が広がる場所です。

小ピークから視線を西に向けると、虚空蔵山や御室、そしてベルト状に連なる岩壁の基部につけられた御沢コース上部の登山道が一望できます。この斜面に5月になると馬の雄大な雪形が出現します。

緯度が高く、冬季の積雪量が多いため標高1400m以上でハイマツ帯になります

中央コースで景色がいいのはここまで、ここから下部は背の高い灌木帯に入ります

中央コースの下半分は玉石がコンクリートで固められた簡易舗装の道に変わります。現在、舗装の一部が壊れ、穴が開いていたり、斜めになっていたり、土が出ている場所が多くあります。よそ見していると転ぶので注意して歩きましょう。

左手に栗駒レストハウスが現れると、いわかがみ平の駐車場はすぐ下です。栗駒レストハウスには食事処と売店、そして休憩スペースがあります。特に下山後のソフトクリームが美味しいです。

濡れている時に玉石に乗ると滑ることがあります。多くの登山者が行き来していますが、道幅が広いので楽にすれ違えます

無事、車をデポしたいわかがみ平に戻ってきました!

天気に恵まれ充実した一日でした。

下山後、山麓のくりこま高原温泉郷の日帰り湯で山行の汗を流せます。

8.今回歩いたコースはこちら

山と高原地図6 栗駒・早池峰 焼石岳・神室山 2024年版

スタート:御沢コース登山口

→御沢

→大日沢出合

→ハシゴ滝

→御沢下・大地森コース分岐

→御室・駒形根神社奥の宮

→天狗平

→栗駒山

→中央コース

→1408m小ピーク

ゴール:いわかがみ平

栗駒山を【山と高原地図】でも楽しもう!

本登山には、登山ルートの計画作成や現在地の確認ができる「山と高原地図」アプリを使用しました。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

『山と高原地図』シリーズは、1965年より毎年発行、登山を楽しむ方に長く親しまれ続けているロングセラー登山地図。深田久弥による「日本百名山」をすべて収録し、主要な山岳エリアを網羅しています。

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