更新日: 2024年8月29日
ジムニー愛&スズキ愛と愛車とのつきあいかたルール【vol.03 ジムニー愛編】2児のパパがジムニーに10年乗ってわかったこと
「新車からジムニーに乗って今、総走行距離は5万7000キロになりました」と話すのは、都内に住む井上さん。
本連載では10年にわたりこの車に乗り続ける彼にその魅力をうかがっています。
第3回の今回はジムニー、さらにはその作り手であるスズキへの想いを爆発させてもらいましょう。
目次
もはやジムニーというひとつの「ジャンル」である
ジムニーを愛する理由はたくさんありますが、まずはそのつくりの素晴らしさです。軽自動車でありながら、普通車と同等かそれ以上に頑丈でとにかくタフ!
もちろん軽自動車ではあるんだけど、たまたま「軽自動車という枠」で出している「ジムニーというジャンル」といってもいいくらいです。燃費はかかるしコストもかかる、海外メーカーなんかじゃ絶対つくらない発想ですよ(笑)。そこがまだ気に入っています。
ジムニー伝統のラダーフレームによる頑丈なつくり
この車を支えているのが「ラダーフレーム」という骨格構造。フレームにボディを乗っけていて、まるでミニ四駆みたいですよね。
トラックも同じような構造なんです。仕事で使う業務用車としてのタフネスさを持ち合わせているわけですね。そのおかげで一般的な軽自動車とは比べられないほど頑丈。オフロードでもガンガン、安全に走れます。実際に運転してみると、その安定感と耐久性はいつも実感していますね。
デザインそのものも、タイヤの細さも絶妙!
また、やはりジムニーのデザインも魅力です。僕は前にも言ったように『宇宙刑事ギャバン』の頃からこのルックスに憧れていました。クロスカントリースタイルの太くてギザギザしたタイヤもまた、かっこいい。
車体に対して大きめのタイヤが付いているのに、少し細めのデザインが自分に響いて、ちょっとセクシーだなと感じています。車の脚フェチなんですよ(笑)。太くカスタマイズすることもできるけど、自分はこの太さが気に入っています。
スズキというメーカーに感じる、日本のものづくりの真髄
ジムニーに乗ってからスズキというメーカー自体にも惚れ込んでしまいました。ジムニーももちろん素敵なんだけど、メーカー自体がスゴい! やはり面白い車をたくさんつくっていて、もちろんダサい部分もあるけど(笑)かわいい車も多い。
スズキは庶民的で手頃な価格で、本当の車好きが走って楽しめる車を出してくるイメージですね。ジムニーもまさにその一例で、燃費やコストよりも楽しさや実用性を重視している点も気に入っています。スズキの車はどれも個性的で、輸入車とはまた違う「日本のものづくり」の良さを感じますよね。
ジムニーはその中でも特別な存在で、代表格。ピコ太郎って流行ったじゃないですか、「ペンパイナッポーアップルペン」って。あれと発想が同じ(笑)!ジープとミニクーパーをガッチャンコしたような、おもちゃのような面白さが詰まっているんです。
使わなくなった純正パーツまで愛すのがマイルール
カスタムは自分なりにしていますが、実はマイルールがあるんです。カスタマイズはするけど、基本は全部デフォルトの状態に戻せるようにしているんです。つまり、部品を取ってあるんですよ。パーツの「ある・なし」で将来の売買価値が大きく変わるわけではないんですが、やはりスズキの部品として大事に取っておきたいという気持ちがあるんです。
また、カスタマイズする際は純正でないものを使うこともあるのですが、なるべく純正に近いものを選ぶというのもルールのひとつ。エンジンのECU(電子制御ユニット)のコンピューターの書き換えも「モンスタースポーツ」というスズキ車を数多く取り扱うところでやってもらいました。純正に近いところのほうがやはり安心感がありますよね。
ほとばしる、ジムニー愛、スズキ愛を熱弁していただきました。井上さんはほかにもさまざまなカスタムを行なっているということ。今後は自分流にパーツを変えた部分のお話も、ぜひ聞かせていただきたいです!
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【筆者】半澤則吉
1983年生まれ、福島県出身。編集・ライター。印刷会社勤務を経て2013年に独立。雑誌、書籍、ウェブ媒体で執筆。ウェブサイト「さんたつ」に「ライブハウスは家である」を連載する音楽好きとして、各地の野外音楽フェスをわたり歩く。2023年、四半世紀ぶりに雪山復帰、冬はスキーを楽しむ。著書に『東京ビートルズ地図』(交通新聞社、共著)、『町中華名店列伝』(自由国民社、共著)などがある。