更新日: 2021年8月31日
【群馬】店内はレトロ自販機オンリー!昭和と今を繋ぐ『自販機食堂』に行ってみた
食欲の秋、実りの秋…ごちそうを求めて出かける機会が増えるこれからの季節!
美味しく、そしてちょっと珍しいものを食べたい…と情報を探した所、
『ハンバーガーやラーメン、トーストなどを自販機グルメとして提供する食堂がある』
との情報をつかんだ編集部は、早速店舗の所在地、群馬県伊勢崎市に向かいました。
目次
昭和世代には懐かしい、平成生まれには新しい『自販機食堂』
かつては幹線道路沿いに設置された「オートレストラン」は、1980年代頃、ドライブに欠かせなかった食品自動販売機が並ぶ休憩処。
しかしコンビニの普及によりオートレストランは次々と街から姿を消し、すっかり懐かしい存在となってしまった昨今…レトロ自販機たちが今なお現役で稼働しているのがここ!『自販機食堂』です。
昭和世代には懐かしい、平成生まれにとっては新しいレトロ自販機を体験すべく、時間の扉を開くようにワクワクしながら店内へ入ります!
珍しい!レトロ自販機界の御三家が勢揃い
木目を基調とした光の差し込む明るい店内。
どこかスタイリッシュな雰囲気が漂う空間の中、昭和レトロ好き垂涎の筐体の数々が入口から目の前にずらりと並びます。
手前側には、懐かしのゲーム機やガチャガチャがお出迎え。
そして右側にはかなり以前より生産終了になったハンバーガーと、うどんの貴重な自販機が並んでいます。
視線をさらに奥に投げると、瓶飲料とトーストの自販機も発見。
『自販機食堂』は基本、店員のいない無人店舗スタイル。
しかし無人とは言え、完全禁煙で清掃が行き届いた店内からは、店側の細やかな配慮を感じます。
何故、こういった店舗を開こうと思ったのか?
取材の日にタイミングよくお会いすることができた、店主の都丸佳津行さんにその疑問を尋ねることができました。
都丸さん「私が勤める『株式会社ミトミ』では、食品製造卸をしています。最初は自社商品や新商品のテストの場が欲しくて、3、4年前に『自販機食堂』をオープンしました。食品自販機の筐体はもう生産中止になっていて、探して買ったり、譲ってもらったりして集めました。」
編集部「『自販機食堂』にはレトロ自販機が5台ありますね。一番おすすめはどの自販機ですか?」
ここで自慢の商品を推す答えが返ってくるかと思いきや、意外な回答が…
都丸さん「注目してほしいのは、ハンバーガー自販機で、それに設置されている電照パネルです。今この『グーテンバーガー』パネルで動いてる筐体はおそらく他に無いと思います。
自販機自体は富士電機製ですが、パネルだけ替えられるんです。中身はもちろんミトミの自社商品ですが。パネルだけでもマニアの皆さんには喜んで頂いてますよ。」
小さな仕掛けとお客さんへの思いやりあふれる「自販機食堂」の店内をよく見回すと、随所にかわいいイラストが添えられてるのを発見。
その作品の数々は全部常連さんから提供されたそうで、お店を愛するお客さんの温かみを感じます。
ノスタルジーに浸りつつも自販機グルメを美味しく実食!
それではお待ちかねのレトロ自販機を、実際に動かしてみましょう!
昔の自販機のため、五百円玉と千円札は利用できません。手持ちの小銭が足りないときは、店内の両替機を利用しましょう。
ハンバーガー・瓶コーラ
まずは自販機ハンバーガーを。レトロな外観に心を躍らせながら、コインを投入!
…
……
………
あれ?!メニューボタンのランプが光らない…だめもとでえいと押してみると、ちゃんと自販機が動き出しました。
なるほど、昔の自販機はボタンのランプが点かない仕様なんですね。
約1分ほど待つと、カコッと軽快な音を立てて、熱々の箱入りハンバーガーが現れました。三種類の味の中から、今回は定番の「ダブルチーズ」(300円)をチョイス。
そしてハンバーガーのお供と言えば、やっぱりコーラ!
店内のテーブル席に着き、ゆっくりと味わうことに。
自販機バーガーならではの蒸気でシワシワのパンズは柔らかくも適度な歯応えがあり、分厚いミートパティにチーズがぎっしり!世代問わず、誰もが満足するおいしさです!
うどん・ラーメン・トーストサンド
王道の麺類の自販機もハンバーガーと同じ要領で注文。
…3,2,1…と待つこと25秒、「チン」というかわいい音の後に、取り出し口の奥から慎ましく「ヒョコッ」と現れ出来上がり!自販機なのに、このどこか愛嬌のある動作は必見です。
うどん(330円)は日によって味が異なります。
また、分厚い自家製チャーシューと自社製麺を使用したラーメン(350円)も絶品。どれも手の込んだ味わいで、身近にあったらきっと毎日食べたくなるでしょう。
麺類を味わいながら、トーストサンド(ハム&チェダーチーズ、250円)も買ってみました。たっぷりのチーズとほどよい焦げ目のついたパンとの組み合わせはたまりません。出来たてはかなり熱いので、自販機に設置されているトングやおぼんを使いましょう。
絶滅寸前と言われているレトロ自販機は、豊富なメニューが取り揃えられていて、楽しくおいしく頂くことができました。昭和風情をたっぷり味わい、なんだか贅沢な気分。
店内のようすと注文のやり方、動画でご紹介します!
今度群馬旅行の際は「自販機食堂」を寄ってみよう
お腹を満たした後は、レトロなゲームに興じるのもよし!
懐かしい筐体のゲーム機で青春を費した方々は、思い出がフラッシュバックして思わず涙がこぼれるかも?!
『自販機食堂』にはレトロ自販機だけではなく、色々な楽しみ方があります。カウンター席に置いてある種類豊富な漫画を読んだり、ここでしか入手できない自販機食堂オリジナルグッズを買ったり、湿布のような味がする(が、慣れればおいしい)と評判の珍ドリンクに挑戦したり…居心地が良くてついつい長居してしまいました。
自販機マニアから地元の学生まで、あらゆる人々に愛される『自販機食堂』。
昭和世代は胸が熱くなること間違いなし。レトロな雰囲気が今の若い世代にも愛される、今と昔が絶妙に融合したスポットです。
限定メニューや新商品が出る度、店の公式ツイッターで告知されるので要チェック!群馬県に出掛ける際は、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
自販機食堂
住所:群馬県伊勢崎市富塚町293-3 1F(MAP)
営業時間:10:30頃〜24:00頃 金曜日のみ〜22:00頃※時間は都合により前後する場合があります
定休日:無休
※詳しくは公式ツイッターをご確認ください。
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