更新日: 2022年9月28日
【網走】絶品ジェラートの秘密を見た!? 世界大会優勝・高田シェフのお店「ジェラテリアRimo」へ
網走監獄や流氷の町として知られる北海道の網走。そこに行列ができる人気ジェラート店があることをご存知でしょうか?
行列の先にあるのは「ジェラテリアRimo」、世界大会で二度も優勝しているシェフ・高田聡(たかださとし)さんのお店です。素材の味が際立つミルクや、芳ばしいピスタチオなど、濃厚で滑らかなジェラートはどれも絶品と地元でも評判となっています。また、昨今はふるさと納税でも人気上位にランクインするほど全国的知名度もあがっているそうです。
人気フレーバーも気になるところですが、何やら「イバラ」という聞きなれないジェラートがあるという情報も。これはどんなお味なのか、気になってしまいますよね。
そこで、まっぷるマガジン北海道の編集者が現場を突撃取材して、その正体とおいしさのヒミツを教えていただきました。
目次
世界大会二度優勝の高田シェフ
「ジェラテリアRimo(りも)」のシェフ・高田聡(たかださとし)さんは、ジェラートの本場イタリアの世界大会で2度も優勝された経歴の持ち主です。
趣味がサーフィンという気さくなお人柄。サーファーの矜持として、波にまつわるジェラートの名前を付けて世界に挑んだところ、「凪(なぎ)」というジェラートで2017年のシャーベットフェスティバルに優勝し、「UNERI(うねり)」というジェラートで2019年のMIG国際ガストロノミーコンテストでも優勝されました。
独学でジェラート作りの研究をはじめ、イタリアで修行したのち、現在は網走の「ジェラテリアRimo」のエグゼクティブシェフを務めておられます。
高田さんのお店「ジェラテリアRimo」に行ってみた!
ジェラテリアRimoへは、女満別空港からレンタカーで網走市街方面に15分ほどのドライブで到着します。
前身のお店は祖父の高田篤夫(たかだあつお)さんが1998年に創業した「リスの森」というお店で、こちらのお店をご存知という方も多いかと思います。現在の店名の「りも」は、「りすのもり」の頭文字をとっているのだそうです。
取材した日は、晴天で暑かったこともあり、平日にも関わらず、たくさんの人がジェラートを買われて行きます。お客様がなかなか途切れなくて驚くとともに、さすが人気店と納得です。
噂のジェラート「イバラ」とは?
お目当ての「イバラ」は、イバラガニという網走で獲れる希少なカニの香りを付けた、ピスタチオのジェラートでした。
カニ?…蟹?そう、カニ🦀です!
カニのジェラートなんておいしいのだろうかと疑問に思うところですが、気になるお味の方は、ピスタチオの芳ばしさと濃厚なミルクが圧倒的なおいしさで攻め込んでくる印象です。最後の方にカニの芳ばしさを遠くでふんわり感じるという、香りの変化が楽しいもので、おかわりしたいくらいのおいしさでした。
北海道のジェラートは牧歌的でどこのお店もおいしい印象をもっていましたが、「ジェラテリアRimo」さんのジェラートは、他では感じたことがないほどのなめらかな舌触りが特徴で、香り高く濃厚な味わいで、どんどん食べられてしまいます。
バックヤードで高田さんから「イバラ」の制作工程を見せていただきましたが、素材となっているピスタチオもイバラカニも、加工直前に焙煎して芳ばしい香りをジェラートにしていく手間と技術がたっぷり詰まっていることが分かります。
網走流氷館の「流氷ソフトクリーム」も高田シェフ監修
ところで、網走の「網走流氷館」のソフトクリームもおいしくて人気なのをご存知でしょうか?その名も「流氷ソフトクリーム」!実はこちらも高田さんが監修されています。
流氷をイメージした青い色のオホーツク海の塩が散らせてあるのですが、ソフトクリームの方は濃厚なキャラメル味で、甘しょっぱくてヤミツキになるおいしさです。
「網走流氷館」は天都山の山頂にある観光名所のひとつで、屋上の展望スペースからは360度の絶景が楽しめます。1階にある「カフェ・ド・クリオネ」でソフトクリームを販売していて、いずれも施設の有料ゾーンに入らずにも利用できるので、ぜひ合わせて訪れてみてください。
おいしさのヒミツは岩本牧場の牛乳
高田さんのおいしいジェラートやソフトクリームを支えてる最も重要な素材は牛乳です。
「ジェラテリアRimo」から30分程の距離にある岩本牧場さんでは、良い草で健康な牛を育てることを心掛けています。大事に育てられた牛から搾乳されたこだわりの牛乳、おいしい素材の現場も見せていただくことができました。
「ジェラテリアRimo」の新作もお楽しみに
「ジェラテリアRimo」でいただけるジェラートはとてもおいしいのですが、高田さんによると「おいしい」という感覚は時代によって変わるので、2~3年でレシピを変えているのだそうです。
そのため、日々研究を重ねて、地元の人が食べたいものと、観光客の方が食べたいものは何かを考えて多くの試作をしておられます。
特にポイントとしているのは、味がしっかりわかるものや香りのマリアージュが楽しめるもの。
取材時には、アーモンドジェラートに生ウニをのせた試作品を出してくださいました。口に運んだ時に、スプーンにつけたスズランの香りも合わさるという驚きの組みあわせ。スプーンから香りがするジェラートは世界初なのでは、と楽しそうにお話されていました。
最近は網走でワイン用のブドウも作られているので、そんな素材も使ってみたり、日本ではまだ浸透していない松の実や生アーモンドといった素材もジェラートにしていきたいとのこと。高田シェフの新作、これからも楽しみです。
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【筆者】まっぷるマガジン編集部_MR2
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