更新日: 2024年9月15日
ヤマノススメの聖地巡礼のススメ!7つの場所を巡って作品の世界観を満喫!
『ヤマノススメ』の聖地をご紹介していく本記事。
ところで、みなさんは『ヤマノススメ』という作品をご存知でしょうか。
大まかなストーリーは、かわいい女子中高生たちが登山に挑戦するというもの。
ゆるふわな日常系を想像しながら手に取ってみると、初の富士登山での挫折、友だちに手を引かれどん底からの復活、再チャレンジ!と、読者・視聴者の心を熱くするお話が展開されていることに驚きます。
“かわいい”の皮を被りながら、自然の厳しさや登山の楽しさを叩き込むように教えてくれる、“ためになる”マンガ・アニメが『ヤマノススメ』なのです。
今回はそんな『ヤマノススメ』の聖地巡礼のススメ。作品内に登場する7つの場所を巡って、ヤマノススメの世界を体験していきましょう。
目次
聖地巡礼の前に……ヤマノススメとは?
『ヤマノススメ』の主人公は、引っ込み思案で内向的、友達が少なく、おまけに高所恐怖症の雪村あおい。高校生になった彼女が、小学校以来の幼なじみ・倉上ひなたと再会するところから物語が始まります。
子どものころにあおいとひなたが山上で見た日の出。そこで交わした約束「大きくなったら2人で同じ光景を見に来よう」――
ひなたと出会い、忘れていた大切な記憶を取り戻したあおい。アウトドアも高いところも苦手な彼女が、友達の手を借りながら、登山を通じてゆっくりと一歩ずつ成長を遂げていきます。
主な登場人物(学年表記は初登場時のもの)
・雪村あおい
高校1年生。小学生のころにジャングルジムから落ちて以来の高所恐怖症。おっとりした外見に反してせっかちな一面も。
・倉上ひなた
高校1年生。あおいの幼なじみで、友達想いのしっかり者。誰とでも仲良くなれるタイプ。父親が登山愛好家ということもあり、登山熱が高い。
・斎藤かえで
あおい・ひなたと同じ学校の高校2年生。休日にはテントを背負い単独で縦走登山へ出かけるすごい人。みんなのリーダー的存在。
・青羽ここな
中学2年生。あおいとひなたが高尾山で困っている彼女を助けたところから仲良しに。最年少であることを感じさせない体力にしばしば驚かされる。
それでは『ヤマノススメ』の聖地巡礼へと出発しましょう。まず最初は『ヤマノススメ』を語る上では絶対に外せないあの山!
ヤマノススメと山と高原地図がコラボレーション!
『ヤマノススメ』の作者・しろ先生描き下ろしのパッケージがかわいらしい『山と高原地図 特別版 三浦・房総』。
イラストは、房総半島を代表する鋸山の岩舞台と呼ばれる石切り場を背景に、あおいたちが『山と高原地図』を確認しながら、これから進む道を力強く見据えるイメージを表現しています。
【収録範囲】
メインの地図は、表面の三浦半島に「鎌倉・三浦アルプス」の詳細図、ハイキングコースとして知られる大磯町の湘南平を収録。裏面には鋸山以南の南房総を中心としたエリアを収録するほか、房総随一の温泉郷、養老渓谷周辺を案内する地図も確認できます。
【本地図収録の主な山域・スポット】
鎌倉アルプス、鷹取山、三浦アルプス、大楠山、三浦富士、湘南平、鋸山、富山、伊予ヶ岳、烏場山、高塚山、大福山、清澄山、養老渓谷
【おすすめポイント】
なかなかにレアな山域の地図に加えて『ヤマノススメ』とのコラボレーション商品。三浦・房総エリアへ行く人、アニメ4期のスタートで再び『ヤマノススメ』の世界へと足を踏み入れる人にはオススメしたい唯一無二のアイテムです。
ヤマノススメの聖地1. 天覧山
あおいのこと考えて低めの山にしといたわー
埼玉県飯能市にある標高197mの山です。『ヤマノススメ』の単行本1巻~21巻をめくってみると、本編で6回、おまけで1回、計7回も登場するTHE・聖地(第二天覧山も含めると、計9回!)。
体力づくりをするとき、新しい登山靴を試すとき、心に深い傷を負ったときなど、物語の要所要所でキャラクターたちをやさしく迎え入れてくれる場所です。
再会したばかりのひなたが一番最初にあおいを誘ったのも天覧山。ここであおいが目にした光景、山頂で食べたおいしいサンドイッチや紅茶が無ければ、『ヤマノススメ』は現在の形にはならなかったはず。作品で描かれているとおり、登山やアウトドアに抵抗がある人への入門用としても最適な山ではないでしょうか。
天覧山ひとくちメモ
天覧山が描かれた回
- [二合目]登山って命がけ!?(単行本1巻)
- [二十三合目]ともだち(単行本3巻)
- [四十六合目]いろいろな登山(単行本6巻)
- [四十九合目]登山靴ってすごいの?(単行本7巻)
- [六十六合目]山登りでダイエット!?(単行本10巻)
- [七十三合目]天覧山で記念写真!!(単行本11巻)
- [―]おまけ(単行本12巻)
ヤマノススメの聖地2.谷川岳
いろいろあったよね、ひなたと会ってから
群馬県と新潟県の県境にそびえる標高1,977mの谷川岳。日本100名山として名を馳せるこの山も『ヤマノススメ』では大きな意味を持っています。
「いつかふたりで来ようね!絶対……絶対だよ!」
谷川岳は、幼いころにあおいとひなたが山頂でそう誓い合った場所でした。約束を果たすために頂上への道を進む、あおい、ひなた、かえで、ここなの4人。
心の真ん中にずっと置いていた夢が叶ったら、みんな(とくにあおい)との関係も終わってしまうのだろうか?と複雑な想いを抱えるひなたでしたが……。
山頂でのモノローグ
~ねえ 次はどこへ行こう どこまで行こう 思えばきっと どこまでだって行けるよ~
を読み「最終回!?」と勘違いしてしまうほど感動的なお話です。
登山途中で風景写真を撮影している少女“ほのか”との新たな出会いが、今後の物語の方向性を示唆しています。『ヤマノススメ』のターニングポイントともいえる谷川岳登山回。4人で見た朝日の美しさは、私たち読者の心にも残り続けることでしょう。
谷川岳ひとくちメモ
谷川岳が描かれた回
- [三十合目]きっと大丈夫(単行本4巻)
- [三十一合目]出会いの予感(単行本4巻)
- [三十二合目]思い出の朝日(単行本4巻)
谷川岳
- 住所
- 群馬県利根郡みなかみ町湯吹山国有林内
- 交通
- JR上越線水上駅から関越交通谷川岳ロープウェイ行きバスで25分、終点で谷川岳ロープウェイに乗り換えて10分、天神平駅下車、徒歩3時間
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 情報なし
- 休業日
- 情報なし
- 料金
- 情報なし
ヤマノススメの聖地3.飯能アルプス
自分の限界がわかっただけでも大進歩ですよ!
体調の悪化と自らの体力の無さにより登頂を断念した富士山。
翌年のシーズンまでに力をつけて再チャレンジしようと決意したあおい。トレーニングのために選んだのは、『ヤマノススメ』一番の聖地・天覧山から、奥武蔵を代表する山・伊豆ヶ岳(標高805.9m)まで続く山々「飯能アルプス」でした。
先輩のかえでからのアドバイス「とりあえず登山地図は買っときなさい」を受けて、自宅でマップを見ながら「天覚山→大高山→子ノ権」というルートを練り上げます。
ザックをいつもより重くして、あおいは最初の目的地「天覚山」の最寄り駅へ降り立ちました。コースもペースも自分次第のはじめての単独登山。冒険のような楽しさにテンションを上げてぐんぐん登りますが、頂上付近で強い疲労感に襲われます……。
お昼ごはんのホットサンドとともに“ひとりで登ることの苦労”を噛み締めるあおいの目の前に現れたのは、偶然同じ場所でハイキングをしていたここな。あおいから受け取った登山地図を見て、ここなには何かピンとくるものがあるみたい……?
実は下山することも考えていたあおいでしたが、ここなに励まされて再び歩き出すことを決意。今度は2人で「大高山」を目指します!
飯能アルプスひとくちメモ
飯能アルプスが描かれた回
- [五十合目]アルプスってなに?(単行本7巻)
ヤマノススメの聖地4.富士山
標高3,776m、日本でいちばん高くていちばん有名な山は『ヤマノススメ』の作品内でも特別な存在でした。
富士山のススメ1.最初の富士山
なんで私はこんなにつらいのに山に登ってるんだろう
勇気を出して「自分のやりたいこと」をはっきりと伝え、お母さんを説得したあおい。いよいよ富士山のご来光登山にチャレンジします!
夜間登山ではずっと憧れていた天の川にうっとり。このまま順調に進んでいくと思われた矢先、あおいは高山病の症状に襲われてしまいます。8合目の山小屋でいったん休憩を入れて様子を見ますが、これ以上登ることは無理と判断したかえで。あおいに付き添い、ひなたとここなだけを山頂へ向かわせます。
無事に登頂したひなたとここな。ご来光を見ながら、ひなた「来て…よかったね」、ここな「はい」。
一方、山小屋で朝日を見ているあおいの頭の中には「悔しい」という言葉しか浮かんできません。
富士登山を成功させられなかった現実に打ちのめされ、迷惑をかけた皆がやさしくしてくれるのが情けなくて、あおいは心に深い傷を負います。下山後しばらくは誰とも会わない(会えない)日々を送ることに……。
最初の富士山が描かれた回
- [十九合目]初めての夜間登山(単行本3巻)
- [二十合目]山小屋がいっぱい!(単行本3巻)
- [二十一合目]それぞれが見た朝日(単行本3巻)
- [二十二合目]なんのためにのぼるの?(単行本3巻)
富士山のススメ2.二度目の富士山
最後のピースを拾いに来たんだ
富士登山失敗の悔しさをバネに、さまざまな経験を積んできたあおい。いよいよ富士山への再挑戦を翌日に迎えます。やれることはやったと眠りについたのですが、目覚めてみると、窓の向こうはどんよりとした空模様……。
御殿場駅から乗り込んだバスから見えるのは、少し先の視界をさえぎるほどの濃霧。後日の仕切り直しまで考えるあおいですが、次の瞬間「霧ではなく雲では?」というひなたの指摘どおり、車内に一気に光が差し込んできました!
須走口登山口で1時間の高地順応を済ませた、あおい、ひなた、かえで、ここな、ほのかの5人。前回高山病にかかったあおいは心配しながらも一歩一歩着実に、頂上までの距離を縮めていきます。
翌朝のご来光に向けて本八合目にある小屋「胸突江戸屋」で1泊。夕ご飯を食べて就寝しようとしたところ、あおいに軽い頭痛の症状が出てきてしまいます。また高山病では?と今度は早めにかえでに相談したところ「深呼吸をして水分をとってゆっくり休んで、明日の朝に判断しましょう」と言われ、不安のなか床につきます。
霧が立ち込め、強い風が吹きつけるなかで迎えた翌朝。少し痛む頭を抱えながらもあおいは山頂を目指します。吉田口との合流地点付近では、その他登山者たちとの渋滞に巻き込まれて立ち往生しますが、「体に負担もかからないから高山病も悪化しにくい」というかえでの励ましもあり、なんとか頂上へ。5人は祈るような気持ちで天候の回復を待ちます――
飯能アルプスひとくちメモ
参考;富士さんぽ
二度目の富士山が描かれた回
- [百十八合目]天気は人の都合と関係ない(単行本16巻)
- [百十九合目]自分のために登ろうぜ(単行本16巻)
- [百二十合目]六根清浄 お山は晴天(単行本16巻)
- [百二十一合目]問題が起きたら早く動くべき(単行本16巻)
- [百二十二合目]御来光(単行本16巻)
- [百二十三合目]ありがとう 富士山(単行本16巻)
- [百二十四合目]全てが見下ろせる唯一の場所(単行本16巻)
- [百二十五合目]砂走り(単行本17巻)
- [百二十六合目]登山ってそういうものかも(単行本17巻)
富士山
- 住所
- 山梨県富士吉田市~静岡県御殿場市、富士宮市ほか
- 交通
- 富士急行河口湖線河口湖駅から富士急山梨バスハイキングバス富士山五合目行きで50分、終点下車すぐ(五合目)
- 営業期間
- 7月上旬~9月中旬
- 営業時間
- 情報なし
- 休業日
- 情報なし
- 料金
- 情報なし
ヤマノススメの聖地5~7.房総の山
感動の富士山登頂以降、まるで燃え尽き症候群のようになっていたあおいでしたが、家族や友達と気晴らしをするうちに、再び山と向き合おうとする気持ちが復活してきます。
夏休みにひなたが立てた計画は、千葉県の伊予ヶ岳山頂で野点をすること!
房総の山のススメ1.伊予ヶ岳
数値だけじゃ世の中測れない
飯能の窯元で買った青い茶碗を持ち、新宿駅へ向かうあおいとひなた。特急列車さざなみに乗り込んで千葉の伊予ヶ岳(標高336m)へと向かいます。
低山の伊予ヶ岳を甘くみていたあおいですが、ハイキングコース後にあらわれたのは険しい登山道。低山を甘く見た結果、割れない樹脂製ではなく“陶器”を持ち込んだことを少しだけ後悔しはじめます……。
暑さと緊張感で疲弊しながらたどり着いた頂上で2人を待ち受けていたのは、予想以上に雄大な眺めと爽快な潮風。お互いに労をねぎらいながら、お菓子と抹茶を楽しみました。
伊予ヶ岳ひとくちメモ
伊予ヶ岳が描かれた回
- [百四十六合目]異世界に来た感じ(単行本18巻)
房総の山のススメ2.富山(とみさん)
登山も旅の一種じゃん
伊予ヶ岳の頂上でひなたに誘われ、富山(標高349m)にも登ることにしたあおい。延々と続く舗装された坂道に疲労度がじわりと蓄積してきます。
ようやく山頂にたどり着き、眼下に広がる海に歓声をあげる2人。40分後(ペースタイムぎりぎり)の特急電車に乗るために急いで下山を開始します!
富山ひとくちメモ
富山が描かれた回
- [百四十七合目]低い山でも楽しめる(単行本18巻)
房総の山のススメ3.鋸山
これからも色んな所 見に行こう!
二度目の富士登山に挑戦する前のお話。千葉県内で最も有名な山・鋸山(標高329m)へは、ひなたとここなが2人で登りました。
たまには雰囲気が違う山に行ってみたいと、鋸山にやってきた2人。これまでの登山道とは異なる「人の手で削った道」を進み始めます。急な石段の先にある展望台。山上なのに潮の香りがするという不思議な感じを味わいながら、世界の広さに思いを馳せます。
鋸山ひとくちメモ
鋸山が描かれた回
- [八十八合目]海が見える山へ(単行本13巻)
登山地図を持って、ヤマノススメの聖地を巡ろう
とりあえず登山地図は買っときなさい
駆け足でお伝えした房総の山編。この聖地をじっくり楽しむために必要なものはいったい何でしょうか?
ヒントは、あおいのはじめての単独行に際し、かえでが伝えたアドバイス。
そう。「とりあえず登山地図は買っときなさい」ですね。
山と高原地図で登山を楽しもう
『山と高原地図』シリーズは、1965年より毎年発行、登山を楽しむ方に長く親しまれ続けているロングセラー登山地図です。谷や尾根、等高線や登山道を綿密に描き、実踏調査に基づいた登山ルート・コースタイムなどを掲載、
その『山と高原地図』シリーズアプリは、慣れ親しんでいる地図をお手持ちのスマートフォンでも見られるだけでなく、GPSを使って地図上で現在地を確認したり、自分が登ったルートの記録をする、といった機能により 登山・ハイキングがますます楽しくなるアプリになっています。
記録したルートをメールで送信して、PCで登山記録を管理したり、登山コミュニティサイトに投稿して記録を共有することもできるので、活用方法は無限に広がります。地図データは全てスマートフォン本体に格納しますので、携帯電話の電波が届かない山中でも安心して使用することができますよ。
アプリアイコン | ||
アプリ名称 | 山と高原地図 | 山と高原地図ホーダイ |
料金 | DL1回につき650円(税込) | 月額500円(税込)もしくは 年額4800円(税込) |
DLできる登山地図 | 1回のDLで山と高原地図1エリア分をDL可能 | 山と高原地図全63エリア分をDLし放題 |
登山計画作成機能 | × | ○ |
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