
更新日: 2023年2月24日
牧野富太郎博士のふるさと高知県佐川町をめぐろう 花めぐりと上町をレトロ探訪
高知市の西に位置する佐川町上町(うえまち)地区。
江戸時代の領主・深尾家の城下町で、商家屋敷や酒蔵が建ち並ぶ町並みは、現在に受け継がれています。
世界的な植物学者の牧野富太郎(まきのとみたろう)博士ゆかりの桜が満開となる牧野公園をはじめ、博士の生家跡など、上町地区は歩ける範囲に伝統的な町並みが広がり、町歩きにぴったり。
牧野博士のふるさととして注目される町へでかけてみませんか。
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高知県佐川町ってこんなところ
高知県中西部に位置する佐川町は、木々の緑に囲まれた自然豊かな町です。牧野富太郎博士や、明治時代の政治家・田中光顕(たなかみつあき)、英文学者の西谷退三(にしたにたいぞう)などの偉人を輩出した、文教の町としても知られています。植物に携わる活動が盛んで、町をあげて「まちまるごと植物園」という取り組みを行っています。
佐川町への行き方
高知駅から佐川駅までは、JR土讃線特急で25分。観光案内所のあるうえまち駅までは、駅から歩いて約6分と、アクセスしやすい立地。車の場合は高知市街から約45分。青山文庫、四国銀行東側などの無料観光用駐車場を利用しましょう。
佐川町は江戸時代に教育に力を入れた「文教のまち」だった
江戸時代、領主深尾氏は代々、教育に力を入れ、文武両道を推奨してきました。六代目茂澄公が「家塾」を開き、七代目繁寛公が郷校・名教館(めいこうかん)を創設し、家臣の子弟たちに学ばせました。
ここから、のちの田中光顕、牧野富太郎ら、多くの文教人が巣立っています。佐川の歴史、そして風土が生んだ偉人たちの業績は、いまも町の人々の誇りです。
植物のまち・佐川町で行きたい!牧野富太郎博士ゆかりのスポット
日本の植物学の父・牧野富太郎とはどんな人物?
佐川町で生まれ育った牧野富太郎博士(1862〜1957年)。多数の新種を発見し、博士が命名した植物は約1500種類にのぼるそうです。2023年度前期の連続テレビ小説『らんまん』のモデルとして話題を集めています。
牧野博士の生家跡 牧野富太郎ふるさと館
牧野富太郎は造り酒屋「岸屋」の一人息子として誕生しました。豊かな自然に囲まれた佐川町で植物に興味を持ち、地元の名教館で学んだあと、植物学の研究を続けました。ここでは博士愛用の万年筆やコンパス、書簡などの興味深い資料を展示しています。

牧野富太郎の幼少期の部屋(イメージ)を再現し展示
住所/佐川町甲1485
電話/0889-20-9800
入館料/無料
営業時間/9:00~17:00
休業日/月曜
春には満開の桜が山を彩る 牧野公園
牧野博士が東京からソメイヨシノの苗を送り、地元の有志が青源寺の土手などに植えたことに始まる公園。今では高知を代表する花見どころとして知られています。牧野博士ゆかりの植物を中心に購入に頼らず、地域住民が種から育てた苗を植栽していく「みんなで育てる牧野公園」に取り組んでいます。

博士がこよなく愛したバイカオウレン。1~3月に白い可憐な花をつける
園内には牧野博士ゆかりの植物を中心に約500種類の花や草木が育ちます。フクジュソウやカワズサクラ、ヤマシャクヤク、フクリンササユリなど季節ごとに多くの植物を目にすることができます。

牧野公園のふもとにある金峰(きんぶ)神社。幼い博士がよく遊んだ場所
住所/佐川町甲2458
電話/0889-20-9500(さかわ観光協会)
営業時間/入園自由
佐川町を観光するなら歴史薫る「上町」を歩いてみよう
風情ある酒蔵が連なる 酒蔵の道
約420年の歴史を持つ司牡丹酒造の蔵が並ぶ通り。とくに大きな煙突の下にある蔵は日本有数の長さで、出荷前の酒が眠っています。冬には新酒の芳醇な香りがあたりに漂います。
住所/佐川町甲上町
電話/0889-20-9500(さかわ観光協会)
時間/見学自由
司牡丹のギャラリーショップ・酒ギャラリーほてい
文人墨客が集う司牡丹酒造の社交クラブのような存在だった元料亭を利用した店。定番の純米酒をはじめ、焼酎やリキュールまで種類豊富にそろっています。

牧野博士生誕150年記念の特別純米酒「ハナトコイシテ」(360㎖)960円

土佐宇宙深海酒(720㎖)2530円

可杯(べくはい)2800円。座興杯のひとつで、注がれた酒を飲み干すまで置けない杯も
住所/佐川町甲1299
電話/0889-22-1211(司牡丹酒造)
営業時間/9:30~13:00、13:45~16:30
休業日/無休
江戸中期から酒造業を営んだ商家住宅 旧浜口家住宅
幕末には酒造商家として栄え、周辺に酒蔵を構えた浜口家の住宅は国の登録有形文化財。現在は観光客を迎える施設として整備され、カフェやおみやげショップとして活用されています。

佐川町産のほうじ茶、水出し緑茶ティーバック8個入り各350円

佐川町で大正時代から続く吉本乳業の牛乳を使って作る、さかわの地乳アイス250円〜

さかわの地乳と佐川町産の緑茶を使った緑茶ぜんざいソフトクリーム600円
所在地/佐川町甲1472-1
電話/0889-20-9500(さかわ観光協会)
入館料/無料
営業時間9:00~17:00(カフェは10:00〜16:00)
休業日/月曜(祝日の場合は翌日休)
小さな博物館で維新の記憶をたどる 青山文庫(せいざんぶんこ)
幕末の貴重な資料を収蔵した博物館。佐川町出身で、幕末の志士から宮内大臣となった田中光顕が基金や蔵書などを寄贈。坂本龍馬や中岡慎太郎らの書状や画などが展示されています。
所在地/佐川町甲1453-1
電話/0889-22-0348
入館料/400円
営業時間/9:00~16:30
休業日/月曜(祝日の場合は翌日休)
宝箱のようなセレクトショップ キリン館
かつて「マルキュウ」と呼ばれた、幕末から明治初期の旧竹村呉服店の建物を利用。母屋や蔵などに器やステーショナリー、フェアトレード関連のファッション雑貨や食品などを販売しています。併設する「喫茶まるきゅう」では、煎りたて、挽きたて、淹れたてのコーヒーやケーキなどが味わえます。

所狭しと雑貨が並び、お気に入りがきっと見つかる

フィンランドの陶器メーカー「ARABIA」のカップ&ソーサー6600円

フェアトレード「People Tree」の板チョコ各388円。パッケージもキュート

ケーキセット(地乳アイス添え)800円。この日のケーキはいちじくのシフォン
住所/佐川町甲1300
電話/0889-22-9160
営業時間/10:00~18:00
休業日/火曜
秘伝のタレで味わう極上のうなぎ料理 大正軒
大正2(1913)年創業のうなぎ料理専門店。継ぎ足しを重ねて受け継いだ伝統のタレが、じっくりと焼いた肉厚のうなぎによくからみます。うなぎ定食(松)は5148円。店内は完全個室で2名以上の予約制。

司牡丹酒造の酒蔵近くに建つ
所在地/佐川町甲1543
電話/0889-22-0031
営業時間/11:30~14:00、17:00~19:00
休業日/日曜
牧野博士のふるさと、高知県佐川町へ
レトロな町並みと牧野博士の植物への思いが広がる佐川町は、日常の忙しさを忘れてのんびり時間を過ごしたいときにぴったりの場所です。
桜が咲き誇る公園やふくよかな酒の香りが漂う通りで散策を楽しんではいかがでしょうか。
今度の四国旅では牧野博士のふるさと、高知県佐川町へぜひ足を運んでみてください。
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【筆者】エディターズ
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岡山と沖縄にオフィスを構える、キャリア約30年の編集プロダクションです。旅行情報やタウン情報を中心に約1万件を超える取材や執筆の実績があります。旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」や「ことりっぷ」で岡山・四国・沖縄エリアの編集を担当しています。
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