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浜通り観光モデルコース⑥ みそ漬処 香の蔵

浜通り観光モデルコース⑥ みそ漬処 香の蔵
クリームチーズのみそ漬648円(左)。クリームチーズの純米酒粕漬648円(右)は福島市の金水晶酒造店の酒粕を味噌とブレンドしたもの。チーズケーキのような味わいで、デザート感覚で楽しめる

お酒やごはんに合うみそ漬け専門店

昭和15(1940)年、南相馬市で創業した菅野漬物食品直営のみそ漬け専門店「みそ漬処 香の蔵」。東日本大震災を機に、感動してもらえる商品をと開発されたのが「クリームチーズのみそ漬」です。厳選したオーストラリア産のクリームチーズを、県産の米味噌などをブレンドした味噌に1か月間漬けたもので、濃厚な味わいが人気です。純米酒粕漬やトリュフ、黒胡椒など10種類の味が楽しめ、日本酒などのおつまみにぴったり。ほかにもごはんのお供になる「浜めし」や、キュウリなどのみそ漬けも販売しています。

さまざまなみそ漬けが並ぶ店内

浜めし しらす生姜。国産のしらすと生姜を和えたピリッと甘辛いごはんのお供。冷ややっこにも

本店には甲冑館が併設され、初代が集めた南相馬市や相馬市で行われる伝統の祭事「相馬野馬追」の甲冑を公開

みそ漬処 香の蔵
住所/南相馬市鹿島区永田北永田28-3
電話/0244-46-2233
営業時間/9:00~18:00
休業日/無休
駐車場/20台

浜通り観光モデルコース⑦ 道の駅なみえ

浜通り観光モデルコース⑦ 道の駅なみえ
手前が道の駅なみえの本館。左側に別館のなみえの技・なりわい館がある

浪江町の新たなシンボルで楽しむグルメ&ショッピング

2011年の東日本大震災時、町全域に避難指示が出た浪江町。2020年に復興のシンボルとして、道の駅なみえがオープンしました。本館にはフードコートがあり、浪江町名物のなみえ焼そばをはじめ、地元漁港の請戸産釜揚げシラス丼や海鮮丼、中華そばなどが味わえます。道の駅のオリジナル商品も並ぶショップでは、自宅でも手軽に食べられるなみえ焼そばや、特産品の玉ねぎ「浜の輝」がおすすめです。

濃厚なソースで味わう太麺のなみえ焼そば。具材は豚肉ともやしのみ。大堀相馬焼の器で提供するのも特徴

道の駅なみえ
電話/0240-23-7121
営業時間/10:00~18:00(フードコートは17:30L.O.)
定休日/毎月最終水曜
所在地/浪江町幾世橋知命寺60
駐車場/128台

浜通り観光モデルコース⑧ 道の駅なみえ なりわい館 SakeKuraゆい

浜通り観光モデルコース⑧ 道の駅なみえ なりわい館 SakeKuraゆい
SakeKuraゆいの店内。鈴木酒造店の日本酒がずらりと並んでいる

道の駅なみえで味わう極上の甘酒プリンソフト

道の駅なみえの別館、なみえの技・なりわい館には、浪江町に戻った酒蔵の鈴木酒造店が隣接するカフェ&ショップ、SakeKuraゆいがあります。鈴木酒造店はかつて日本で一番海に近い酒蔵でした。津波で流されてしまいましたが、酵母が残っていたことから酒造りを再開。SakeKuraゆいの店内からは、タイミングがよければ酒造りの見学もできます。

店内では代表銘柄の磐城壽などの日本酒やおつまみなどを販売。とくに人気なのが米麹100%の磐城壽 吟麹【甘酒】です。酒造好適米「夢の香」を吟醸酒と同じく五割五分まで磨くので、濃厚でなめらかな甘酒ができます。イートインでは甘酒を使ったスイーツやドリンクが楽しめ、人気の「壽 甘酒プリンソフト」は、プリンにもソフトクリームにも甘酒がたっぷり使われています。

左から壽 甘酒プリンソフト(10食限定)880円、福島産の桃ジュースを使った甘酒もも530円、磐城壽 吟麹【甘酒】1296円 ※料金は予告なく変わることがあります

オリジナルの升に入れた甘酒ソフト。甘酒のやさしい甘みを感じる

左から貴醸酒の故郷ふたつ 海3500円、SakeKuraゆいオリジナルの純米大吟醸 磐城壽ゆい 山田錦3300円、浪江町産コシヒカリで醸造した磐城壽 純米大吟醸 大漁祝 黄金3300円

鈴木酒造店の12種類の日本酒が有料で試飲できる。銘柄は随時入れ替わる

店内で販売しているおつまみと試飲5回分のセットも用意

道の駅なみえ なみえの技・なりわい館 SakeKuraゆい
電話/0240-25-8804
営業時間/10:00~18:00
定休日/毎月最終水曜
所在地/浪江町幾世橋知命寺40
駐車場/128台

浜通り観光モデルコース⑨ 震災遺構 浪江町立請戸小学校

浜通り観光モデルコース⑨ 震災遺構 浪江町立請戸小学校
1階右側が3年生の教室。海に近いため、被害がもっとも大きい

甚大な被害を受けた大津波の脅威を伝える

東日本大震災の津波が襲った様子が1階部分に残る浪江町立請戸小学校を震災遺構として、2021年に一般公開が始まりました。当時1年生は下校していましたが、83名の児童が校舎にいたそうです。パネル展示を通じて、教員の的確な判断で、奇跡的に児童全員が避難できたことも伝えています。

津波は2階の床10cmまで来たそうです。海に近い1階の教室ほど被害が大きく、水道の蛇口も折れ曲がり、津波の威力を感じられます。2階はそのまま残り、請戸小学校に関する展示や地域の方々の体験談の映像も公開されていますので、あわせて見学を。震災遺構を訪れて、防災について改めて考えてみてはいかがでしょうか。

1階の職員室。複合盤が壁から引きはがされ、時計などが止まった

調理場の奥には実際に津波で押し流されたものが残されている

津波の時刻で止まった時計。2階の黒板には訪れた卒業生や地元の人たちの思いが書かれている

震災遺構 浪江町立請戸小学校
住所/浪江町請戸持平56
電話/0240-23-7041
営業時間/9:30~16:30(受付は~16:00)
休業日/火曜(祝日の場合は翌日休)
料金/入館料300円、高校生200円、小・中学生100円
駐車場/20台

浜通り観光モデルコース⑩ 東日本大震災・原子力災害伝承館

浜通り観光モデルコース⑩ 東日本大震災・原子力災害伝承館
原子力発電所事故直後の対応についての展示。避難の様子がまとめられている

複合災害の記録と記憶にふれ、自分事として向き合う

双葉町も原子力発電所の事故により、避難を余儀なくされた町。福島第一原発から約4kmの場所に位置する伝承館は、未曽有の複合災害について、福島県が経験した原子力災害を中心に展示し、教訓を伝えていく施設として2020年に開館しました。

館内では東日本大震災が起こる前の暮らしから、原子力発電所事故後の刻々と状況が変わっていくリアルな様子、避難をすることになった人々のこと、原子力災害の影響、復興の様子などを展示。展示室ごとに当時の様子や被災された方々の証言などの映像が流れ、津波で流された郵便ポストや捜索活動の道具、避難地図など実物も展示されています。経験を後世に伝えるために、浪江町や双葉町、大熊町などの被災した方がつらい経験を話してくださる語り部講話もあります。お話を聴くと、より災害を自分のこととして向き合うことができますよ。

被災者の救護活動や原子力センターの記録がそのまま残されている

1日4回行われる語り部講話。この日はご自身の避難など、震災について紙芝居を通じて伝える活動をしている岡洋子さんのお話を聞いた。浪江町消防団の物語を語ってくださった

伝承館の近くで発見された消防車。津波の威力を物語る。双葉町に設置されていた標語のレプリカも展示

屋上の海のテラスからの眺め。右手の建物は双葉町産業交流センター

東日本大震災・原子力災害伝承館
住所/双葉町中野高田39
電話/0240-23-4402
営業時間/9:00〜17:00(入館は~16:30)
休業日/火曜(祝日の場合は翌平日休)
料金/入館料600円、小学生~高校生300円
駐車場/121台

浜通り観光モデルコース⑪ ペンギン

浜通り観光モデルコース⑪ ペンギン
スペシャルサンドのスペシャルカツMセット1050円。揚げたてのフライドポテトは創業時から評判のメニュー。じゃがいももしっかり感じる

双葉町に復活した人気ファストフード店

昭和57(1982)年創業のファストフード店ペンギンは、かつて双葉駅前で約20年間営業をしており、町の高校生たちが通っていた思い出の店でした。2020年の双葉町産業交流センターのオープンにともない、フードコートにペンギンも復活。当時と変わらず、ボリューム満点のスペシャルサンドやハンバーガーなどを提供しています。おすすめは断面も美しいカツのスペシャルサンド。甘めのソースでいただく厚めのカツと、シャキシャキのキャベツは相性抜群です。

フードコート内の1店。ソフトクリームやお弁当などメニューもいろいろ。産業交流センターは伝承館に隣接しているので、あわせて立ち寄るのもおすすめ

ペンギン
住所/双葉町中野高田1-1 双葉町産業交流センター内
電話/090-7444-9850
営業時間/10:00~16:00(L.O.15:30)
休業日/日曜、第2・4土曜、第1・3・5木曜(都合により変更の場合もあり。問い合わせを)
駐車場/260台

浜通りに行ってみよう

浜通りに行ってみよう

立ち入ることができない地域もまだありますが、帰還困難区域の一部の避難指示も解除され、震災から少しずつ復興に向かっている浜通り。震災の被害が大きかった地域はどんな状況だったのかを改めて知り、復興に向けて新たな活動している方々の応援もかねて、今の浜通りを訪ねてみてはいかがでしょうか。

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