更新日: 2024年6月28日
弘前と藤崎で青森りんご旅 話題のりんご公園情報や最新りんごスイーツも!
りんご生産量日本一の弘前市と、「ふじ」が誕生した地、藤崎町。
青森でりんごをテーマにした旅をする際に、欠かせない2つの町をご案内します。
春になると可憐な白色の花が咲くりんご公園は、りんごの収穫体験だけではなく、りんごのかわいい雑貨やついパシャリと撮りたくなるりんごスポットが盛りだくさん。
弘前市の名物アップルパイも旅のお楽しみのひとつで、今やコンシェルジュがアップルパイの名店をガイドするタクシーのプランもあるとか。
お隣にある藤崎町もりんごの町。
さて、どんな素敵なりんごスイーツやアイテムと出会えるのでしょう。
まっぷるマガジン編集部が太鼓判を押す、りんごの町へいざ!
目次
青森の弘前と藤崎ってこんなところ
明治時代、津軽藩の城下町として栄えた弘前。明治以降は英語教育のために外国人教師を招聘し、西洋文化を積極的に取り入れたことがのちの建築様式や食文化に影響を与えました。それらの時代を感じさせる弘前城や歴史ある建築物が現在も残り、観光名所として人気を集めています。
弘前市から10㎞ほどの場所にあるのが藤崎町。青森県で一番小さな町の面積は約37.3k㎡。町の花は藤、町の木はりんご「ふじ」、マスコットキャラクターは「ふじ丸くん」と、「ふじ」づくしの町ですが、その町の「ふじりんごふるさと応援大使」を務めるのは俳優の梅沢富美男さん!町内ではりんご直売所や加工品、スイーツなどが買える施設も充実。ぜひ、弘前といっしょにめぐってみましょう。
りんご王国・青森の原点とは?
日本最大のりんご産地として知られる青森でのりんご栽培の歴史は、1875(明治8)年に内務省勧業寮から配布され、県庁敷地内に植えられた3本の苗木から始まりました。明治政府が推し進めた殖産興業政策の一環として海外から輸入した様々な農作物の苗木を各県に配布し、試験栽培を行ったところ、元・弘前藩士の菊池楯衛の尽力もあり、青森県では大規模なりんごの栽培を行うまでに至りました。1951(昭和26)年には、戦前から開発されてきた新種「ふじ」が結実し青森りんごの主力品種に。現在、青森りんごの年間収穫量は約41万トン、全国シェア58%となっています。
弘前と藤崎への行き方ナビ
新幹線駅や空港からのアクセス
旅の玄関口、新幹線の新青森駅からJR奥羽本線で40~45分でJR弘前駅にアクセスできます。青森空港を起点とするなら、飛行機の到着に合わせて接続している弘南バスに乗って55分で弘前バスターミナルに到着。
JR藤崎駅へは、JR新青森駅から奥羽本線または五能線を利用して41分でアクセスできます。弘前駅から藤崎駅へは同線で19分の距離です。
りんご公園へはJR弘前駅からバスを利用しよう
りんご公園へはJR弘前駅から弘南バスで約20分、常盤坂入口下車、徒歩7分となります(一部バスは公園敷地内に乗り入れます)。ここで注目したいのが、4~11月にJR弘前駅前バス乗り場④から出ている「ためのぶ号」。通常のバス料金は300円ですが、「ためのぶ号」を利用すると200円でアクセスできます(停車するバス停が多いため、所要は40分となります)。「ためのぶ号」は弘前駅前を起点に、津軽藩ねぶた村や弘前城をまわり、りんご園が終点となっているシティバスです。1日乗車券は500円となっており、途中下車して弘前観光を楽しみたい方におすすめです。
農園を散策できるかわいいリンゴスポット「弘前市りんご公園」へ
生産量日本一のリンゴの街・弘前に来たなら、「弘前市りんご公園」は観光に外せません。約9.7haもの広大な敷地に、収穫体験ができるリンゴ園やリンゴモチーフの遊具が設置されたピクニック広場、年中リンゴを購入できる売店、食堂など施設が充実し、一日中リンゴとふれあいながら過ごせます。さらに、江戸時代のリンゴ農家の住居「旧小山内家住宅」、「ふじ」「金星」の準原木など希少な資料展示もあり、青森・弘前の歴史も学ぶことができます。
弘前市りんご公園
住所/青森県弘前市大字清水富田字寺沢125
電話/0172-36-7439
営業期間/通年
営業時間/9:00~17:00
休業日/なし
料金/入園無料
駐車場/460台
交通/JR弘前駅より弘南バスで約20分、「常盤坂入口」下車、徒歩7分(8時台~16時台は、圓敷地内で停車する便あり)
JR弘前駅より弘南バス「ためのぶ」号で約40分、「りんご公園」下車、徒歩すぐ(12~3月運休)
世界各国の多彩な品種が集まるリンゴ園をのんびり散策
約80品種2300本の木が植えられたリンゴ園は、散策自由。春はかれんな花を、夏から秋にかけては成長する果実を眺めながら、歩くことができます。すり鉢山裏のわい化りんご園は特に木々が密集していて、まるでリンゴの森に迷い込んだような気分に。例年8月~11月中旬には、ここで収穫体験を楽しむこともできます。
ポストに時計に遊具に…。園内はリンゴのデザイン探しも楽しい!
広大な園内のいたるところに、リンゴに関するクイズや果実をモチーフにしたデザインがあるなど、楽しく散策できる工夫もいっぱい。駐車場の時計やエントランス付近のポストなど、さまざまなところでかわいいリンゴのデザインと出合えます。
気付きにくいところに隠されたリンゴのデザインも…?
中には見付けにくいデザインも。ピクニック広場では、大きな果実がデザインされた遊具に注目しがちですが、実は大人向けの健康遊具にもリンゴが。さらに、すり鉢山の上から見つけやすい隠れたデザインもあるんです。
園内散策を満喫した後は、「りんごの家」でお土産探し
広い園内の散策を楽しんだ後は、売店や食堂がある「りんごの家」へ。弘前産リンゴを通年販売し、青森県内のリンゴ土産が加工食品から菓子、酒、雑貨までバラエティ豊富にそろいます。
買えたらラッキー⁉売り切れ必至のリンゴスイーツをゲット
たくさん土産物が並ぶ中でも特に人気なのが、「りんごのパウンドケーキ」。リンゴジュースを使ったリンゴのコンフィチュールと、バターの風味豊かな生地と相性抜群です。ワインで煮たリンゴとクルミ、ナッツぎっしりの「林檎街道あっぷるぱい」もまた、30年以上県民に愛されるスイーツ。どちらも入荷するとすぐ売り切れてしまうので、見つけたらゲットして。
リンゴの持ち味を生かした食事メニューが絶品!
食堂のリンゴを使ったメニューには、アップルパイといったスイーツだけでなく、ラーメンやカレーなどの食事メニューも充実。特に、果肉と豚ロースを重ねて揚げた「リンゴカツ」は、甘い豚の脂身に甘酸っぱいリンゴがマッチして美味!果肉が厚めにスライスされているので、シャキャキシャキとした歯ごたえも楽しめます。果肉入り混ぜご飯が付くA定食をセットすれば、よりリンゴを堪能できますよ。
選果外のリンゴの可能性を引き出すシードル工房「kimori」にも立ち寄ろう
公園内には弘前シードル工房「kimori」もあり、工場見学ができます。ここでは、味に問題はないのに、ちょっとした傷などで出荷できないリンゴを、おいしいシードルとして生まれ変わらせています。リンゴ本来の風味を生かすため濾過せず、発酵時の炭酸を溶け込ませるなど自然な製法にこだわり、完成品は「りんごの家」で購入できます。
kimori
住所/青森県弘前市大字清水富田字寺沢125 弘前市りんご公園内
電話/0172-88-8936
営業時間/9:00~17:00
休業日/水曜
駐車場/460台
交通/JR弘前駅より弘南バスで約20分、「常盤坂入口」下車、徒歩7分(8時台~16時台は、圓敷地内で停車する便あり)
JR弘前駅より弘南バス「ためのぶ」号で約40分、「りんご公園」下車、徒歩すぐ(12~3月運休)
世界を代表するリンゴの品種“ふじ”を「ふじさき食彩テラス」で楽しもう
国内外で有数の生産量を誇るリンゴの品種「ふじ」。その発祥の地が、弘前市の隣町・藤崎町です。リンゴ畑が広がるのどかな農業の町で、リンゴのデザインをあしらったかわいい駅舎があるなど、「ふじ」の魅力を感じられるスポットがいっぱいあります。
中でも注目は、直売所や物産コーナー、レストランがある町の観光拠点「ふじさき食彩テラス」。町産ふじの魅力を知ってほしいという思いから、果実を通年販売し、「ふじ」を使ったスイーツや加工品も豊富に取り揃えています。
ふじさき食彩テラス
住所/青森県南津軽郡藤崎町榊和田65-8
電話/0172-65-3660
営業期間/通年
営業時間/9:00~18:00(12~2月は~17:00)、ふじさきまちのりんごあめ9:00~売り切れ次第終了、ほか施設により異なる
休業日/なし(夏季および年末年始休あり)
駐車場/100台
交通/JR北常盤駅から車で約5分
ふじさき食彩テラスで見つけた!「ふじ」本来のおいしさを生かしたリンゴあめ
2022年には、リンゴあめ専門店「ふじさきまちのりんごあめ」がオープン。こちらも地元産ふじにこだわって通年販売しています。「リンゴって通年味わえるもの?」と疑問に思うかもしれませんが、青森県はリンゴの保存技術もピカ一。「収穫した時と変わらないおいしさでご提供できます」と、代表の松丸さんが教えてくれました。
藤崎産ふじのおいしさは、濃厚な甘みとシャキシャキ食感。飴のコーティングを薄く仕上げることで、ふじの持ち味を引き立てています。
こぎん刺しをイメージした「まるごと」のパッケージがかわいい!
2タイプあるリンゴあめは、果実1個分を食べやすくカットした「カップ」もありますが、大きな果実そのままの「まるごと」がおすすめ。リンゴあめを包むワックスペーパーが、津軽を代表するこぎん刺し模様でとってもかわいいんです。
約300点の商品が並ぶふじさき食彩テラスの農産物直売所では、人気スイーツも買える!
地元産を中心に県産食材など約300品がそろう農産物直売所「食彩館」もぜひ立ち寄って。生鮮食品だけでなく、地元食材たっぷりのスイーツや加工品をここで買うことができます。
ついに実現した藤崎町産ふじ100%のシードルをお土産に
青森土産の定番シードルも種類豊富で、2022年4月に誕生した藤崎町産ふじ100%の「ROC FUJISAKI CIDRE~THE FIRST~」も販売しています。甘みが強くシードル向きではないとされていた「ふじ」にこだわり、ようやく完成した努力の結晶。ふじらしい濃厚な甘みがありながらスッキリとした後味で、食前酒にぴったりです。
ふじさき食彩テラスでは青森県内のリンゴジュースがずらり勢ぞろい!
リンゴジュースの品ぞろえも豊富で、使っている品種や組み合わせで味わいが異なります。ポップを読んだり、スタッフに聞きながらお気に入りを見つけてくださいね。
「ふじ」以外にも農業が盛んな藤崎町の魅力がいっぱいのふじさき食彩テラス
農業地帯の藤崎町はリンゴのほか、米や野菜の栽培も盛んです。館内のカフェレストラン「SPICY & CREAMY」では、藤崎町の豊かな食を感じられるスープカレーを提供しています。このほか、青森の観光スポットやお土産に詳しい観光コンシェルジュが常駐しているので、ドライブではぜひ立ち寄って。
弘前と藤崎でりんご旅をしよう!おすすめのお店はこちら
アップルパイにりんごパフェ…せっかく青森に行ったなら食べておきたいりんごスイーツの中でもとくにオススメの店をご紹介します。
リンゴの魅力を引き出す洋菓子店「アンジェリック」のアップルパイ
キャラメリゼしたサクサクのパイの上に、リンゴのジャムとペースト、シャキシャキ感が楽しい果肉のスライスをトッピング。リンゴの多彩な風味と食感を楽しめます。
グランメルシー
住所/青森県弘前市野田1-3-16
電話/0172-35-9894
営業期間/通年
営業時間/9:30~18:00
休業日/火曜、第2・4水曜(祝日の場合は営業)
駐車場/20台
交通/JR弘前駅から車で5分
フレンチの名店「フランス食堂シェ・モア」でりんごづくしのコースを
県産食材にこだわるフレンチ「シェ・モア」でぜひ味わいたいのが、メニューすべてにリンゴ使ったコース。リンゴ本来の良さを生かして作られた料理のおいしさは、目から鱗です。
フランス食堂 シェ・モア
住所/青森県弘前市外崎1-3-12
電話/0172-55-5345
営業期間/通年 ※年末年始休あり
営業時間/11:00~14:00、17:00~20:30(時短営業の場合あり)
休業日/月曜
駐車場/13台
交通/JR弘前駅東口から徒歩8分
巨大なリンゴの形をした木も!?リンゴ“ふじ”発祥の町でリンゴ尽くしの旅を満喫しよう
藤崎町内を通る国道339号沿いの人気フォトスポットがここ。ここの農園のオーナーがサワラの木を剪定し、リンゴの形に整えたもので、背景には本物のリンゴ畑が広がります。
りんご型の木
住所/青森県南津軽郡藤崎町藤崎唐糸
交通/JR藤崎駅から車で5分
さて、リンゴの魅力にぞんぶんに浸ることのできる青森県弘前市と藤崎町の旅はいかがでしたでしょうか?
可愛いものだらけ、美味しいものだらけで大満足のりんご旅。しかもレンタカーに頼ることなく楽しめる!
日本にはまだメジャーではないけど、行ってみると満足度の高い地域がとてもたくさんあります。そんな素敵な場所を、もっともっといっぱい知っていきたいですよね。まっぷるトラベルガイドはこれからもそんな地域を応援してまいります。
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