更新日: 2024年7月26日
【祝24周年】大人に聴いてほしい椎名林檎おすすめ曲5選。人生に寄り添う名曲たちをご紹介
2022年5月27日にデビュー24周年を迎えた人気シンガーソングライター、椎名林檎さん。デビューから24年経った今もなお、たくさんのファンを魅了し続けています。
そんな椎名林檎さんの魅力は、やっぱり一番は「曲」ではないでしょうか。
時に「女の子たちの人生のサントラ」とも称される、様々な人々の人生に寄り添ってくれる楽曲たちは、リリースされるたびに幅広い世代のファンの胸に響いています。
この記事では、椎名林檎愛好家歴11年、「まっぷるって“林檎“じゃん!!」と思って昭文社に入社した(?)筆者が、お仕事世代の大人に沁みる椎名林檎さんのおすすめ曲を(勝手に)ご紹介いたします。
せっかくなのでちょっとした“まっぷるみ”も感じていただきたく、曲ごとにイメージされるスポットも添えてお届けします。
正直、すべての曲に思い入れがあるので、選ぶのにとっても苦労しました…!
目次
大人に聴いてほしい椎名林檎のおすすめ曲①目抜き通り
大人に聴いてほしい椎名林檎さんのおすすめ曲、1曲目はトータス松本さんとのデュエットが光る「目抜き通り」です。
ひそやかなストリングスから緊張が高まったのち、一転して華やかな金管の音色が鳴り響き、まさに”目抜き通り”に手を引かれるような幕開けから始まります。
冒頭にフランス語と英語で繰り返される印象的なフレーズは、フランスの画家・ゴーギャンの絵画のタイトルでもある「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」。このフレーズを主題として、人生が回っていくかのように曲が展開していきます。
思わず踊りだしたくなるサウンドは、まるでブロードウェイ・ミュージカルのよう!
特にお仕事世代の大人たちにおすすめしたい歌詞がこちらです。
仕事や恋を頑張っているのに、なかなか上手くいかない。そんな時に、前向きになれず落ち込んでしまった経験はないでしょうか。
J-POPにはたくさんの応援ソングがありますが、「目抜き通り」は誰かが自分を応援してくれる曲ではありません。
つらい経験を乗り越えた未来の自分自身こそが、今の自分の生き方を肯定してくれる。そんな温かみのある歌詞に救われます。今まさに頑張っている方に聴いていただきたいのはもちろん、過去の自分の頑張りを振り返って認めてあげる、そんな時間を持つきっかけにもぴったりの楽曲です。
ちなみに「目抜き通り」のライブ映像は、「椎名林檎 (生)林檎博’18 ―不惑の余裕―」に収録されています。普段のライブでは比較的クールなことも多い椎名林檎さんですが、こちらのライブでは、トータス松本さんへのリスペクトがあふれ出していて、楽しそうに歌っている姿がとっても印象的です。後半のお二人のハイタッチも見逃せません!ゲスト登場時の会場のざわめきも、今見ると恋しいです。
「目抜き通り」を聴きながら歩きたいスポット:銀座
「目抜き通り」はGINZA SIXのテーマソングとして書き下ろされたこともあり、歌詞にも銀座が登場しています。いつもよりちょっと華やかな服を着て、鮮やかな色のパンプスで歩いてみたくなりますね。土日には歩行者天国も実施しているので、写真撮影もしやすいです。聴きながら歩けばそこはランウェイ!(周りにはくれぐれも気をつけましょう…)
大人に聴いてほしい椎名林檎のおすすめ曲②ありあまる富
大人に聴いてほしい椎名林檎さんのおすすめ曲、2曲目はちょうど13年前(!)の5/27、デビュー記念日に発売された「ありあまる富」。ドラマ「スマイル」の主題歌として書き下ろされました。
イントロからアコースティックなサウンドが印象的な楽曲で、椎名林檎さんのソロ曲としてはかなりシンプルな楽器構成に感じられます。こちらの「ありあまる富」では、タイトルにもある”富”とは何なのか、幸せや価値とは何かという普遍的なテーマを、椎名林檎さんらしい視点で歌っています。
「ありあまる富」のサビの歌詞がこちらです。
お金や高価なものは奪えるかもしれないけれど、本当に大切なものは誰にも奪われない。いま生きていること、それだけで十分価値があるのだということに気づかされる名曲です。
ライブ映像を見てみたい方は、「椎名林檎と彼奴等がゆく 百鬼夜行2015」がおすすめ。厳密にはライブではなく、ライブ会場での特別なセッションが収録されています。シンプルでありながらもスペシャルバンドの美味しいところが存分に発揮されるアレンジになっており、こちらも必聴です。
「ありあまる富」を聴きながら歩きたいスポット:皇居東御苑
「ありあまる富」は澄み切った空の下、自然豊かな公園で聴くと、すっきりとした穏やかな気持ちになれそうです。「自分、ちょっと疲れているかも…」と思った時には、一度お仕事から離れて皇居や新宿御苑、日比谷公園など、都会の中のオアシスで空を見上げて深呼吸してみてはいかがでしょうか。
「何時もの夏がすぐそこにある証」という歌詞も、だんだん夏が近づいてきた5月の終わりにぴったりです。本当に大切なものが何なのか、見失わずに日々生きていきたいですね。
大人に聴いてほしい椎名林檎のおすすめ曲③急がば回れ
大人に聴いてほしい椎名林檎さんのおすすめ曲、3曲目はアルバム『三毒史』に収録されている「急がば回れ」です。こちらは東京事変の1期キーボード担当・ヒイズミマサユ機さんとのデュエットで、ちょっとやさぐれた感じのお二人の声がくせになります。
「自称・クリエイターの唐突なじぶん語り」「声ばっか大きいひとダサくて大嫌い」など、あなたのまわりにもいるかも?な、あるあるが盛り込まれたお仕事ソングです。椎名林檎さんの作り手としてのプライドが感じられる、皮肉たっぷりで刺激的な歌詞に注目!
プロフェッショナルって結局何なの?という問いに、曲中で何度もリフレインする「愛」という本質的アンサーを据えているところが、椎名林檎さんらしくかっこいいところです。ごちゃごちゃ御託を並べるのではなく、「仕事内容だけで能弁に述べよ」と歌いきっているところもすっきりとします。
どんな仕事をするときにも、お金や出世のためではなく、そこに愛はあるのか?(某CM風)と、常に考えられる大人になりたいものです。急がば回れ、タイトルも秀逸ですね。
「急がば回れ」を聴きながら歩きたい場所:渋谷
なんとなくこの曲を聴いていると、本音で話せる親友たちと仕事終わりに飲んでいるような気分になることがあります(筆者だけだったらごめんなさい)。上司の発言におや?と感じたときは、もやもやを溜めこまずにストレス発散!
一人で考え込むよりも、渋谷のような様々な人の行き交う街を歩いてみるとけっこう気分転換になる気がします。また明日から愛のある仕事をできるように、ちょっとリフレッシュしてみませんか。
大人に聴いてほしい椎名林檎のおすすめ曲④いとをかし
大人に聴いてほしい椎名林檎さんのおすすめ曲、4曲目は「いとをかし」です。こちらは今年の4月に配信リリースとなったばかりですが、ソロ名義としてはなんと2年ぶりの新曲。さらにあのご長寿アニメ「おじゃる丸」のエンディングテーマとして起用されたことでも注目を集めました。
おじゃるさまと言えばプリン。ということでジャケットにも可愛らしいプリンがあしらわれています。「いとをかし」と「愛しのおかし(=プリン)」を掛け合わせた、曲名の言葉遊びも秀逸です。
これまでも椎名林檎さんは日本の古典由来の楽曲をいくつか生み出していますが、こちらの「いとをかし」は、まるで現代版枕草子のように日本の四季を愛でているのが特徴です。
また、歌詞の中におじゃる丸を思わせるフレーズ(月、雲、絶世、寛ぎetc…)が散りばめられているのも、職人・椎名林檎さんの遊び心が光っている聴きどころのひとつ。おじゃるさまにとって何よりも大切な”まったり”という精神=寛ぎがある世界こそ、私たち大人が見失ってはいけないものかもしれませんね。
(余談)ちなみにおじゃる丸、アラサーな筆者にはとても懐かしかったのですが、このエンディング起用をきっかけに視聴したら美男子に成長した17歳のおじゃる丸(!?)が登場していてとんでもなく驚きました。これが令和…!
「いとをかし」を聴きながら歩きたい場所:吉野山
おじゃる丸と清少納言で奈良、だいぶ安直な気はしますが、やはりここかなと選びました。古来から日本一の桜の名所として名高い吉野山は、朝霧や夕暮れの幻想的な雰囲気をぜひ味わっていただきたいスポットです。こんな素敵な景色を目の前にまったりできたなら、それ以上の幸せはないかもしれませんね。
「万事便利なだけじゃ勿体ないし風情を重んじたい」という歌詞を聴くたびに、大人になった今こそ、便利な観光地だけでなくちょっと不便だけれど風情のある景色を、もっともっと大切にしていきたいと感じるばかりです。
大人に聴いてほしい椎名林檎のおすすめ曲⑤浪漫と算盤
大人に聴いてほしい椎名林檎さんのおすすめ曲、最後にご紹介するのは「浪漫と算盤」(読み:ろまんとそろばん)。ベストアルバム『ニュートンの林檎』に収録されています。椎名林檎さんと同期デビューで親交の深いアーティスト・宇多田ヒカルさんを招いてのデュエット曲ということもあり、ファンならずとも必聴の一曲です。
理想と現実、浪漫と算盤。頭に描く素敵なものを実現したいけれど、お金には限りがある…誰しもが一度はぶつかった経験がある普遍的なテーマをじっくりと歌った本楽曲は、まさしくクリエイターのバイブル的な存在です。
いきなり核心を突くような、歌い出しの歌詞が印象的です。
何のために働くのか。お金のためという理由を飛び超えたとき、その仕事はきっと大きな意味を持つ。毎日の業務に追われて働く理由を見失いそうなときこそ、そっとこの曲を聴いて一度立ち止まってみるのもおすすめです。
余談ですが、実はテトリスが好きという共通点を持つお二人。ミュージックビデオでは、モノクロの世界で神々しくテトリス勝負を繰り広げているので、そちらもぜひご覧あれ。
いつかお二人のステージを見ることができたら…と願わずにはいられません。
「浪漫と算盤」を聴きながら歩きたい場所:東京駅
「浪漫と算盤」の曲中には、様々な対称的キーワードが登場します。
浪漫と算盤、主義と利益、義務と権利、玄人と素人、夢と現、貴方と僕。
そして、椎名林檎と宇多田ヒカル。
両者が鏡写しになったようなこちらの楽曲、せっかく聴くなら左右対称・シンメトリーなスポットのど真ん中を歩いてみるのはいかがでしょうか(くれぐれも周りにはご注意を)。
ロンドンで収録されたオリジナル版「浪漫と算盤 LDN ver.」だけでなく、アザー版である「浪漫と算盤 TYO ver.」での東京らしいサウンドも、マッチすること間違いなしです。
お仕事を頑張るあなたに寄り添う、椎名林檎さんの名曲を味わってみませんか?
デビュー24周年を迎えた椎名林檎さんの名曲たち。まだまだご紹介しきれませんが、今回は特にお仕事世代に刺さる楽曲をセレクトしてご紹介いたしました。筆者も、お守りのように大切に聴いている曲ばかりです。
あなたの毎日に寄り添ってくれる、お気に入りの一曲が見つかったら幸いです。
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【筆者】編集M
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昭文社8年目、まっぷる編集部ツイッターの中の人(編集M)。ご当地グルメとおやつが好き。好きなアーティストは椎名林檎。林檎さんの楽曲を心の支えに仕事をしています。ジャニーズも好きで、最近気になっているのはSnow Manのふっかさん。