更新日: 2023年2月16日
札幌のクラフトビールが飲める店6選 グラス片手に乾杯しよう!
小さな規模の醸造所で作られる、最近はやりの「クラフトビール」。
北海道で作られるクラフトビールも年々増えてきました。
クラフトビールを提供するお店はいずれも個性的。
成り立ちやビールに対するこだわりなど、ひとつひとつに奥深いストーリーがあります。
今回は札幌市内で様々なクラフトビールが楽しめる、6つのお店を厳選してご紹介します。
北海道ならではのおつまみも要チェックです!
目次
- 札幌のクラフトビールが飲める店1.上富良野産のビールを札幌で味わう「Tap Room BEER KOTAN」
- 札幌のクラフトビールが飲める店2.アメリカ西海岸のテイストを届ける進化系酒屋「Beer Cellar Sapporo」
- 札幌のクラフトビールが飲める店3.肉料理がおいしい大衆酒場「クラフトビア食堂 VOLTA 」
- 札幌のクラフトビールが飲める店4.本を手にグラスを傾ける「古本とビール アダノンキ」
- 札幌のクラフトビールが飲める店5.街を見下ろしながらグラスを傾ける「Beer Bar NORTHISLAND」
- 札幌のクラフトビールが飲める店6.すすきのにエールを送るビールをこの店で!「ベティ64」
- クラフトビールには、それぞれストーリーがある
札幌のクラフトビールが飲める店1.上富良野産のビールを札幌で味わう「Tap Room BEER KOTAN」
地下鉄・大通駅から徒歩約2分の「Tap Room BEER KOTAN(タップ ルーム ビア コタン)」は、北海道・上富良野町の「忽布古丹(ホップコタン)醸造」の直営店。2020年12月にオープンし、札幌の街並みを望みながら直送されたビールが味わえると人気を集めています。
カウンター奥には12個のタップが並びます。上富良野産ホップだけで作られた定番ビール「HOP KOTAN ORIGINALS(ホップ コタン オリジナルズ)」を3種類と、副原料に上富良野産のカボチャや北見名産のハッカを使った「ORGINALS+(オリジナルプラス)」や「FREEDOMS(フリーダムズ)」など、複数のビールを提供しています。
年間70種類を超えるすべてが自家醸造。作り手の情熱が伝わります。
富良野出身のスタッフがおすすめしてくれた一杯は、アイヌ語で「歌」を意味する「ウポポ(アルコール度数5%)」。ハミングでもするように、ホップアロマとモルトの風味が爽やかに駆け抜けていきます。
苦みも心地よくフルーティー。ラベンダーをはじめ、さまざまな花が咲き誇る夏の上富良野をイメージさせてくれる一杯です。
多くの大手メーカーが採用しているピルスナースタイルなので、いつも飲んでいるビールとクラフトビールの違いがすぐにわかります。
上富良野は焼き肉が有名で、とくに「豚サガリ」は長く親しまれてきた郷土の味。豚の内臓の一部である横隔膜の筋肉を「さがり」と呼びますが、その呼び方は上富良野町から広がったと言われています。
ビールとの相性ももちろん最高!上富良野の魅力が詰まったお店です。
上富良野町は山に囲まれた内陸性気候により、年間を通しての気温差が大きく、夏と冬の寒暖差は60度に及ぶこともあります。
上富良野のホップと世界のホップを組み合わせながら、多種多様なビールを醸造している「忽布古丹醸造」のおいしさを札幌で味わえる数少ないお店です。愚直に作られた一杯を飲み干してください。
住所:北海道札幌市南2条西3丁目13の2 パレ-ドビル3F
電話:011-221-2505
交通:地下鉄・大通駅から徒歩約2分
営業期間:通年
営業時間: 17:00~23:00、土・日曜・祝日12:00~23:00
休業日:不定休
予算:¥3,000~¥4,000
カード:可
駐車場:無
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札幌のクラフトビールが飲める店2.アメリカ西海岸のテイストを届ける進化系酒屋「Beer Cellar Sapporo」
続いてご紹介する「Beer Cellar Sapporo(ビアセラー サッポロ)」は、地下鉄・西11丁目駅から徒歩約3分の場所にある「飲める酒屋」。
札幌の姉妹都市であるオレゴン州ポートランドを中心に、現地のブルワリーから缶や樽生を直輸入。アメリカ西海岸のクラフトビール文化を広めているお店です。
人口約60万人のポートランドは、70以上のブルワリーがひしめく街。「Beer Cellar Sapporo」は、ビール天国であるポートランドのカフェをイメージしています。天井や壁には西海岸のビアブランドのTシャツなどが飾られ、ノイズ交じりのレコードの音楽が聴こえてくるなど、現地の雰囲気をさりげなく取り入れています。
酒類の販売が主軸で、ショーケースにはオレゴン州を中心としたクラフトビールが約50〜60種類もストックされています。
カウンター奥には12ものタップが並び、人気のIPA(インディア・ペールエールの略でエール酵母を使ったビール)をはじめ、ラガーやホワイトビールなど、異なる種類のビールをラインナップ。テイクアウトしたい人には、グラウラー(ビール専用の水筒)による量り売りも行っています。
「国産のクラフトビール好きを驚かせる一杯」をオーダーすると、「LOW RESOLUTION(ローレゾリューション・アルコール度数6.7%)」を選んでくれました。
グラスの向こうが見えないほどのオレンジ色で、西海岸の太陽や海が目に浮かぶよう。国産ビールとは異なるカクテルのようなフルーティーな味わいで、ポートランドらしい一杯です。
近隣ベーカリーによる、さまざまなパンを袋に詰めたお得な「食べきりセット」も販売。パンをつまみに、ポートランドの醸造所「カルミネーション ブルーイング」とコラボしたBeer Cellar Sapporoオリジナルビール「BCS IPA(ビーシーエス アイピーエー・アルコール度数6%)」を味わうのも最高です。
パイン(松)、パイナップル、イチゴのアロマとフレーバーで、心地良い苦味が魅力。グラスを片手に、スタッフとビール談義を楽しんでください。
住所:北海道札幌市中央区南1条西12丁目322
電話:011-211-8564
交通:地下鉄・西11丁目駅から徒歩約3分
営業期間:通年
営業時間:月・火曜17:00~21:00、水・木・金曜15:00~21:00、土・日曜・祝日12:00~21:00
休業日:年末年始休
予算:¥1,000~¥2,000
カード:可
駐車場:有 ※店舗前に1台分の駐車スペースあり
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札幌のクラフトビールが飲める店3.肉料理がおいしい大衆酒場「クラフトビア食堂 VOLTA 」
「クラフトビア食堂 VOLTA(ボルタ)」は、地下鉄・すすきの駅から徒歩約3分の場所にある大衆酒場です。喧騒から離れた路地にあり、「アットホームな隠れ家」という雰囲気。
クラフトビール飲み放題付きのコースのほか、土・日曜、祝日は昼の12時から営業しており、17時まで「クラフトビール5時間飲み放題」を実施するなど、クラフトビール好きに愛されるお店です。
「食堂」と名乗るだけあって料理も豊富。「ビアバーではなく、クラフトビールを提供している食堂です」とは店長の言葉。肉料理が評判で、北海道産を中心に全国から選りすぐった食材を使った料理を提供しています。
クラフトビールも北海道のブルワリーを中心に16種類ほど用意されており、無くなり次第銘柄が入れ替わります。
「北海道らしい一杯」をオーダーすると、旭川市の大雪山ビール「黒岳(アルコール度数8%)」を選んでくれました。
大雪山系の秀峰「黒岳」のような力強いビールをコンセプトに、カラメルモルト、ローストモルトを多く使用して醸造。 麦芽の味わいと力強い飲みごたえが特徴的なドッペルボックと呼ばれるスタイルのビールです。
フードメニューは、北海道・白糠産蝦夷鹿のタタキや、帯広産どろ豚ガッ刺しなど、他ではあまりお目にかかれないメニューがいただけます。「清水若牛ハラミ炙り刺し」は柔らかな肉質に卵黄が程よく絡み、そのおいしさに唸ります。
肉寿司もぜひ食べていただきたい逸品。1貫から注文することができるので、さまざまな味を楽しむことができます。他にも、十勝の池田牛を使ったユッケやすき焼きなど、食べたいものがいっぱいですよ。
気さくな接客で、個性豊かなクラフトビールとおいしい料理が味わえる素敵なお店です。
住所:北海道札幌市中央区南4条西6丁目 晴ればれビル1F
電話:011-212-1585
交通:地下鉄・すすきの駅から徒歩約3分
営業期間:通年
営業時間: 17:00~24:00、土・日曜・祝日12:00〜24:00(料理L.O.23:00 ドリンクL.O.23:00)
休業日:12月31日、1月1日
予算:¥4,000~¥5,000
カード:可
駐車場:無
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札幌のクラフトビールが飲める店4.本を手にグラスを傾ける「古本とビール アダノンキ」
「アダノンキ」は、地下鉄・西18丁目駅から徒歩約4分の場所にある「ビールが飲める古本屋」です。全国から選りすぐったクラフトビールを100種類近くもストック。本を読みながらグラスを傾けることができるなど、文化的な香りが漂うお店です。
「アダノンキ」は、東京の書店で働いていた店主が、クラフトビールの美味しさに気づき、2008年に札幌に戻って開店したお店。当時の札幌ではクラフトビールを扱う店が少なかったことや、古本との組み合わせが珍しく、たちまち話題になりました。
最初にテナントとして入居していたビルが取り壊しになり、2017年12月に現在の場所へ移転。新しくなった店舗でもノスタルジックな雰囲気は健在です。
店名は画家・田中一村の『アダンの木』をモチーフにしています。店主の知り合いが勘違いして「アダノンキ」と言ったことから、店名になったのだとか。
客席はカウンターのみ4席。ところ狭しに本やさまざまなグッズが並んでおり、いつまで眺めても飽きることがありません。
瓶ビールや缶ビールのほかに、数種類の樽生が用意されています。
この日の一杯は、北海道・登別市のブルワリー「鬼伝説ビール」の「鬼は外 IPA(アイピーエー)」。節分に合わせて発表されたビールで、アルコール度数8.5%と高アルコールながら、クリアな味で飲みやすい一杯です。
しかし飲みすぎは禁物。後からじわじわと効いてきます。
店内にはジャンルを問わず、さまざまな本が山積みされています。
おつまみにミックスナッツや、柿の種、いぶりがっこクリームチーズなどが多数用意されていますので、本を読みながら静かにグラスを傾けて、クラフトビールの味わいを楽しんでください。
住所:北海道札幌市中央区南1条西19 ドレイジャータワー 5F
電話:011-802-6837
交通:地下鉄・西18丁目駅から徒歩3分
営業期間:通年
営業時間: 14:00〜22:00、日曜12:00〜18:00
休業日:火曜
予算:¥4,000~¥4,999
カード:可
駐車場:無
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札幌のクラフトビールが飲める店5.街を見下ろしながらグラスを傾ける「Beer Bar NORTHISLAND」
「Beer Bar NORTH ISLAND(ビアバー ノースアイランド)」は、北海道・江別市のブルワリー「SOC(エス・オー・シー)ブルーイング」の直営店です。
ビール好きの醸造師がカナダで修行し、2003年に満を持して札幌市東区でビール醸造を始動。札幌を代表する商業エリア、狸小路商店街(たぬきこうじしょうてんがい)近くのビルの10階にお店を構えています。
店内は「陽気なビアバー」といった雰囲気。テーブル席のほかに、スタッフとのおしゃべりが楽しいカウンター席や、大通公園や札幌市内の夜景が一望できるオープンフロアなど、バラエティ豊か。グループでも一人でも、楽しくクラフトビールを味わうことができます。
5種類のレギュラービールと、季節限定ビールや直営店でしか飲めないビールのほか、他の醸造所で作られたゲストビールもラインアップ。常時12種類のビールを樽生で楽しむことができます。
最初の一杯に選んだのは、定番の「ヴァイツェン(アルコール度数5%)」。江別産「ハルユタカ」小麦を使用し、バナナやりんごのようなフルーティーな香りが特徴的で、苦味を抑えた口当たり優しいビールです。
酵母の濁りが、雪の降りしきる街にシンクロして幻想的です。
フードメニューは、道産食材を使ったフィッシュ&チップスや、自家製ソーセージ、自家製塩麹ベーコンのグリルなど、ビールによく合う料理を取り揃えています。
その日のおすすめメニューが黒板に書き出されているので、どれを注文するか迷ってしまいそう。飲む楽しみだけでなく、食べる楽しみも広がります。
公式ホームページのオンラインストアから、「ブランドロゴTシャツ」や、エゾシカや北海道の自然の風景をプリントした「エゾシカ ロングスリーブTシャツ」など、オリジナルグッズが購入できます。さりげなく身にまとってグラスを傾けるのもお洒落ですね。
住所:北海道札幌市中央区南2条西4-10-1 ラージカントリービル 10F
電話:011-251-8820
交通:地下鉄・すすきの駅から徒歩約5分
営業期間:通年
営業時間: 17:30~22:30(L.O.)、日曜15:00~21:00(L.O.)、祝日15:00~21:00(L.O.)※日・祝前日は22:00
休業日:12月30日~1月3日
予算:¥2,000~¥5,000
カード:可
駐車場:無
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札幌のクラフトビールが飲める店6.すすきのにエールを送るビールをこの店で!「ベティ64」
「ベティ64(ろくよん)」は、地下鉄・すすきの駅から徒歩約3分の場所にあるハウスダイニング。旨味たっぷりの赤身ステーキとフォアグラのマリアージュのロッシーニや、その日仕入れた新鮮魚介を使った本日のカルパッチョなど、おいしい料理が手軽に味わえると評判です。
「ベティ64」では、クラフトビール「すすきのえーる」を提供しています。
コロナ終息後に、気の知れた仲間と「すすきの」で乾杯することを目指し、同店などを経営するAPRグループ代表と、その考えに賛同した人たちによって考案されました。
麦芽は北海道産小麦「春よ恋(はるよこい)」を使用。上富良野産のホップや、隠し味に、すすきののビルの屋上で採取されたハチミツを使うなど、希少な原材料を使用しています。また、飲み口をすっきりさせるコリアンダーを使うなど、工夫が随所に見て取れます。
ラインナップはホワイトエール(ピンク)を手始めに、セゾン(グリーン)、セッションIPエール(オレンジ)、ヴァイツェン(ブルー)の4種類。
「ベティ64」では、いくつかの銘柄を樽生で味わうことができます。最初に誕生したホワイトエール(アルコール度数5%)をオーダー。フルーティーな香りが漂う、苦みを抑えた爽やかなビールです。ゴクゴクと飲むのではなく、ワインのように口の中で転がすように味わいながらグラスを傾けるスタイルが似合います。
イタリアから直輸入した石窯で焼くピザは、みみまで美味しいと評判。「王道マルゲリータ」、「ベティ特製ツナマヨコーン」など、さまざまな種類を提供しています。
ビールとの相性ももちろん最高!世界中を騒がせている問題を解決し、みんなで声をあげて「すすきのエール」で乾杯したいですね。
住所:北海道札幌市中央区南6条西4 APR64ビル 1F
電話:011-521-8485
交通:地下鉄・すすきの駅から徒歩約3分
営業期間:通年
営業時間:16:00~23:30
休業日:年中無休
予算:¥3,000~¥5,000
カード:可
駐車場:無
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クラフトビールには、それぞれストーリーがある
今回巡った6つのお店は、いずれもストーリー性を秘めた個性的なお店。提供されているビールも、それぞれにスタイルやテイストが異なり、ふたつと同じものはありません。
かつてビールの製造は、年間2,000キロリットル以上を生産・販売することができるメーカーにしか認められていませんでしたが、1994年に法律が変わり、小さい醸造所でもビールを作ることができるようになりました。
クラフトビールには、醸造者の技術や情熱が込められています。どの土地で、どんな人が、何をテーマに作り出したビールなのか。この一杯ができるまでのヒストリーに触れながら飲むと、一層味わい深くなりますよ。
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