更新日: 2024年6月28日
京都の銭湯 & 銭湯カフェめぐり10選 ~レトロが素敵なあったか空間~
京都の路地にたたずむ、古き良き時代の風情を残すレトロな銭湯。
地元の生活が垣間見れるという理由で、最近は旅の行先としても人気急上昇中です。
大正や昭和時代に建てられた重厚な空間で、色鮮やかなタイル絵を眺めたり、手桶や蛇口のディテールに目をやったり、ノスタルジックな気分に浸りましょう。
さらに、昔ながらの薪で沸かされた、まったりとした井戸水に身をゆだねれば、体も心もポカポカに。(※町の銭湯は料金が安い代わりに、ボディソープやシャンプーが設置されていないのが一般的。タオルと一緒に持参するか、番台で使い切りサイズを購入しましょう)
また、最近では、そのレトロな空間をいかした銭湯カフェも誕生。これからの寒い季節にぴったりの、そんな銭湯と銭湯カフェをどど~んと10選ご紹介します。
今回は、スペシャルライターとして、京都の銭湯に関する著書を何冊も書いていらっしゃる、林宏樹さんに最旬のおすすめ銭湯を聞いてみました。
目次
- 京都の銭湯ライター・林宏樹さんに聞くおすすめ銭湯 5選
- 【京都の銭湯・林さんのおすすめ】松葉湯(上京区)
- 【京都の銭湯・林さんのおすすめ】栄盛湯(左京区)
- 【京都の銭湯・林さんのおすすめ】日の出湯(南区)
- 【京都の銭湯・林さんのおすすめ】銀座湯(左京区)
- 【京都の銭湯・林さんのおすすめ】源湯(上京区)
- 京都の銭湯まだまだあります! 老舗銭湯と銭湯カフェ 5選
- 【京都の老舗銭湯】船岡温泉(北区)
- 【京都の老舗銭湯】長者湯(上京区)
- 【京都の老舗銭湯】サウナの梅湯(下京区)
- 【その他のおすすめ銭湯】天翔の湯 大門(右京区)
- 【京都の銭湯カフェ】さらさ西陣(北区)
- 【京都の銭湯カフェ】Hashigo Cafe(右京区)
- 京都の銭湯めぐりを旅の楽しみのひとつに!
京都の銭湯ライター・林宏樹さんに聞くおすすめ銭湯 5選
京都市内には戦前築の趣ある佇まいの銭湯から、スーパー銭湯のような設備が充実した銭湯までバラエティに富んだ個性的な銭湯が約100軒あり、いまも暮らしの中に銭湯が溶け込んでいます。
京都の銭湯で特筆したいのが、まず水質の良さ。京都は地下水に恵まれていることから多くの銭湯が地下水を沸かしており、その水質の良さは一度体験すれば納得してもらえるはず。
男女それぞれに分かれた暖簾や、脱衣籠ごとロッカーに収納する習慣、サウナが無料で利用できるなど、京都独特のカタチや習慣があるのも京都の銭湯を感じることができるポイントです。東京や大阪の銭湯と入り比べるのもおもしろいと思います。
最近は若い世代が引き継ぎ、新しいアイデアで若者を惹きつける銭湯も登場しています。ここに紹介する5軒をきっかけに、ゆっくりと京都の銭湯めぐりをしてみてください。
(文/撮影:林 宏樹)
京都の銭湯ライター・林宏樹さんのプロフィール
林 宏樹(はやし ひろき)
- フリーライター。京都に富士山のペンキ絵はないのかという疑問から銭湯巡りにはまり、京都府、滋賀県の現存銭湯すべてに入湯。湯船と水風呂を往復する温冷浴をこよなく愛する。著書に『京都極楽銭湯案内』『京都極楽銭湯読本』(淡交社)など。
林宏樹さんのTwitterはこちらです。
【京都の銭湯・林さんのおすすめ】松葉湯(上京区)
色とりどりのインコたちが舞い飛ぶ楽園銭湯
浴室に入るとアルプスの雄大なタイル絵が目に飛び込んできますが、松葉湯の見どころはそれだけではありません。
露天風呂と浴室の間にガラス張りの部屋があり、セキセイインコやコザクラインコなどが目を楽しませてくれます。ケズメリクガメの亀太郎くんも同居しているので床にも注目を。
動物好きのご主人・松井宗六さんの「インコや亀もうちの従業員。総勢50匹で一緒に頑張っています」ということばに、愛情があふれています。
フロントでは、オウムのようにおしゃべりができるキボウシインコのオーちゃんが「まいどー」と出迎えてくれるのも嬉しい銭湯です。
※最新情報はこちら→公式twitter
松葉湯(まつばゆ)
- 所在地/京都市上京区下立売通御前東入ル西東町356
- 電話番号/075-841-4696
- 営業時間/15:00~24:00
- 定休日/日曜
- 入浴料/450円(サウナあり)
- アクセス/JR嵯峨野線円町駅から徒歩10分
- 駐車場/15台
【京都の銭湯・林さんのおすすめ】栄盛湯(左京区)
一目惚れする風情あふれる姿は、これぞ京都銭湯の佇まい
食堂や豆腐屋さんが並ぶ普段着の京都を感じられる町並みの中にあって、ひときわ目を引くお風呂屋さん。大正時代に建てられた町家造りの建物を背景に、アーチのように伸びる松が凛とした銭湯情緒を引きたてています。
錦鯉の泳ぐ池に架かる石橋を渡って暖簾をくぐるのも心憎い演出です。浴室は明るく改装され、陽のあるうちに入れば開放感満点。
最近、お風呂を手伝う娘さんがコールダックのお栄ちゃんを飼いはじめ、ボルゾイ犬のライラプスちゃんとの仲睦まじい様子をツイッターで日々発信。お栄ちゃんは番台デビューを目指してトレーニング中なのだそうで、そちらも目が離せません。
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栄盛湯(えいせいゆ)
- 所在地/京都市左京区下鴨膳部町1
- 電話番号/075-781-0744
- 営業時間/15:00~23:30(最終入店23:00)※新型コロナのため23:00閉店(最終入店22:30)に時短中
- 定休日/月曜
- 入浴料/450円(サウナあり)
- アクセス/市バス一本松バス停下車、徒歩1分
- 駐車場/なし
【京都の銭湯・林さんのおすすめ】日の出湯(南区)
昔の姿をそのまま留める湯屋と呼びたい町家銭湯
細い路地を入ると現れる、戦前の姿を今に留めるとても貴重な町家型の銭湯。
脱衣場は広い格天井(ごうてんじょう)や、ダイヤガラスのはまったロッカー、金文字で書かれた「男湯」「女湯」の看板など、昔の姿がそのまま残されておりタイムスリップしたかのよう。その雰囲気にどっぷり浸かってみてください。
初夏には中庭にホタル箱を吊るしたり、晩秋には中庭の池に竹灯籠を灯したりと、季節感のある情緒あふれるイベントも開催。2010年公開の映画『マザーウォーター』ではロケ地にもなりました。京都駅から徒歩圏内なので、旅の最後に立ち寄るのもおすすめです。
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日の出湯(ひのでゆ)
- 所在地/京都市南区西九条唐橋町26-6
- 電話番号/075-691-1464
- 営業時間/16:00~23:00
- 定休日/木曜
- 入浴料/490円(サウナなし)
- アクセス/各線京都駅(八条口)から徒歩10分
- 駐車場/3台
【京都の銭湯・林さんのおすすめ】銀座湯(左京区)
「おじいちゃんの風呂を残したい」6年の休業を経て孫が継業
小さい頃から慣れ親しんだ祖父母が営んだ銭湯を失くしたくないと、孫の中西真浩さんが一念発起。2020年2月に一度廃業した銀座湯を6年ぶりに復活させました。
番台をフロント方式に改装し、ポップなオリジナルの暖簾を掛けるなど、誰でも入りやすい雰囲気は、近くにある京都大学の学生さんにも好評だとか。
サラリーマン時代に勤めていたのがメガネ店だったことから、入浴中にメガネをクリーニングしてもらえるユニークなサービスも実施中(真浩さんが受付の時間帯のみ)。3色揃ったオリジナルタオルは入浴記念にぴったりです。
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銀座湯(ぎんざゆ)
- 所在地/京都市左京区吉田近衛町26-37
- 電話番号/075-771-0620
- 営業時間/15:00~25:00 ※新型コロナのため24:00閉店に時短中
- 定休日/水曜
- 入浴料/450円(サウナあり)
- アクセス/京阪神宮丸太町駅から徒歩13分
- 駐車場/なし
【京都の銭湯・林さんのおすすめ】源湯(上京区)
お風呂上がりは畳敷きのくつろぎスペースでまったり
廃業寸前だったサウナの梅湯を見事復活させた銭湯活動家・湊三次郎さん率いるゆとなみ社の4号店として、2019年7月にリニューアルオープン。
前経営者の住まいだった部分を風呂上がりに利用できるくつろぎスペースとして活用。冬場には畳敷きの広間にこたつも登場し、長居してしまうこと必至です。
2階にはギャラリーや古本、古着を扱う店がテナントとして入るなど、お風呂以外の楽しみを提供してくれるのも嬉しいところ。
オリジナルの暖簾と同柄の手ぬぐいなど、物販にも力を入れているので要チェック。スタッフがみんな気さくで、近隣のおいしい食事処なども教えてもらえます。
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源湯(みなもとゆ)
- 所在地/京都市上京区北町580-6
- 電話番号/080-3832-4126
- 営業時間/14:00〜25:00
- 定休日/火曜
- 入浴料/450円(サウナなし)
- アクセス/JR嵯峨野線円町駅/嵐電北野白梅町駅から徒歩15分
- 駐車場/2台
京都の銭湯まだまだあります! 老舗銭湯と銭湯カフェ 5選
京都の銭湯ライター・林宏樹さんのおすすめ5選は、いかがでしたか?
もちろん、これ以外にも数え切れないほどの銭湯があります。そのなかから、以前より観光客に人気の銭湯と、銭湯をリニューアルしたカフェをご紹介します。
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【筆者】らくたび
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