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読める?読めない? 難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】

まっぷるトラベルガイド編集部

更新日: 2021年10月13日

読める?読めない? 難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】

その土地土地で育まれてきた様々な文化や歴史、思いが込められた地名のなかには、読めそうで読めない難読地名、難読駅名があります。

そもそも漢字が難しかったり、全く予想外の読み方だったり、地元民でもなかなか読めないような難読地名、難読駅名が全国各地にたくさん存在しています。

そんな難読地名、難読駅名のなかから今回は大阪編をクイズ形式でご紹介します。クイズは初級、中級、上級に分けて全部で35問。地名の由来についても簡単に解説します。さあ、あなたはいったいいくつ読めるかな!?

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 ★初級★

難読地名、難読駅名クイズの大阪編。まずは初級です。
漢字がわかれば読めるものや、比較的知名度の高いもので、まずは小手調べです。
では、早速まいりましょう!!

※地名の由来には諸説あります。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第1問:吹田

●第1問:

吹田

JR京都線と阪急千里線の2駅があります。大阪北摂エリアの中核都市で、太陽の塔がある万博記念公園が全国的に有名です。


正解は「すいた」です。ふくた、ふいたと読んでしまいそうですが吹奏楽の”すい”です。地名の由来は、元々この地は低地のため水が盛んに噴出したので、吹田(ふきた)と称され、それが転じて「すいた」となったという説や、元々は「次田(すぎた)」「深田(ふけた)」と書かれていた地名が変化したという説があります。いずれにせよ、川水の集まる湿地帯だったことに由来しているようです。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第2問:箱作

●第2問:

箱作

大阪府の阪南市にある南海本線の駅です。近くには京阪神有数の海水浴場であるピチピチビーチがありますが、実はこの海岸が地名の由来なのです。


正解は「はこつくり」です。一説には、京都の下鴨神社の社殿を改装するにあたって、ご神体を奉安する御霊箱を作り直し、旧箱を賀茂川に流したところ、この地の海岸に流れ着き「箱着里」と呼ばれるようになったのが語源と伝えられています。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第3問:鳳

●第3問:

JR阪和線の主要駅の一つです。ここから本線と分かれて羽衣支線が分岐しています。


正解は「おおとり」です。鳳とは古代中国で、聖人が世に現れるときに姿を現す想像上の瑞鳥のことを指す、ありがたい鳥です。かつてこの地に、大鳥連(むらじ)という豪族が住んでいたことに由来し「大鳥」が転じたとも、日本武尊(やまとたける)が伊勢で病死したのち大きな白鳥となって飛び立ち、最後にこの地に舞い降りたという逸話が由来ともされています。いずれにせよ元々は「大鳥」だったのですね。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第4問:枚方市

●第4問:

枚方市

大阪北部の主要都市の1つで、ベッドタウンとして栄えた街です。関西で有名な遊園地があるので、きっと読めるはず??


思わず「まいかたし」と呼んでしまいそうですが、正解は「ひらかたし」です。奈良時代に成立した『日本書紀』にはすでにその地名が記されています。「枚方」とは、淀川が形成した”平らな潟”の上に開けた土地のことで、淀川の中継河港として栄えた当地の特徴を捉えた地名といえます。同じく「枚」を「ひら」と読む地名としては、東大阪にある近鉄奈良線の駅「枚岡(ひらおか)」があります。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第5問:四条畷

●第5問:

四条畷

JR学研都市線の主要駅です。しじょう●●●です。


正解は「しじょうなわて」です。「畷」とは条里制に基づいた水田の中のあぜ道のことです。ちなみにこの「畷」の右側ですが、実は正式には「ヌ」が4つではなく「ヌヌヌ又」です。(ただし「ヌヌヌヌ」「又又又又」でも間違いにはならないらしい)。駅名では「四条畷」と表記されていますが、行政名としては「四條畷市」です。南北朝時代に、南朝軍の楠木正行と足利方の高師直が戦った「四條畷の戦い」で有名。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第6問:河内磐船

●第6問:

河内磐船

JR学研都市線の駅です。


正解は「かわちいわふね」です。駅のすぐそばを流れる天野川の上流に、川をふさぐように横たわる「天の磐船(いわふね)」と呼ばれる巨石があり、それをご神体とする「磐船神社」があります。かつて饒速日命(にぎはやひのみこと)がこの磐船に乗ってこの地に降り立ったとされ古くから信仰されてきました。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第7問:堅下

●第7問:

堅下

大阪府柏原市にある近鉄大阪線の駅です。大阪ワインの生産地として有名。


正解は「かたしも」です。古代より人々が住んでいた土地で、大和川の上流にある堅上(かたかみ)に対して下流にあるので堅下と呼ばれていました。この一帯は日当たりのよい傾斜地が多く栽培に適していたために、明治期からブドウ栽培が盛んで、戦前には大阪府が全国1位のブドウ産地だったこともあるほど。現在でも、カタシモワインは大阪の名産として有名です。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第8問:信太山

●第8問:

信太山


正解は「しのだやま」です。「しのだ」というのは関西でいう「きつね」のことです。平安時代より和歌に詠まれたこの信太(しのだ)の森一帯は『葛の葉伝説』の舞台とされていて、そこに登場する白狐が葛の葉=信太妻(しのだづま)といいます。当駅の一つ北にある北信太(きたしのだ)駅が最寄りの「信太森葛葉稲荷神社」は日本七社や関西3大稲荷のひとつに数えられています。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第9問:恩智

●第9問:

恩智

大阪府八尾市にある近鉄大阪線の駅です。読めそうで読めない?読めなそうで、読める?


正解は「おんぢ」です。恩智の地名は、「阿智(あち)」が訛ったものとされ、古くはこの地が百済系の渡来人の阿智使主の勢力地であったことが由来とされています。また「恩智」は恩として主君から賜った土地、あるいは隠された土地(隠地)、日陰の土地(陰地)を意味する場合もあります。ちなみにすぐ近くに流れている「恩智川」は「おんち」と濁らずに発音します。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第10問:樟葉

●第10問:

樟葉

京阪本線の主要駅の一つで、大阪府最北端の駅でもあります。


正解は「くずは」です。場所や施設によっては「樟葉」とも「楠葉」とも表記されます。地名の由来は「古事記」にも記されており、第十代の天皇である崇神天皇の叔父が反乱を起こし、天皇側が勝利する中、反乱軍の兵士が船の渡し場のあるこの楠葉の地で、淀川を渡って対岸に逃げる際、攻め苦しめられて、糞を漏らし褌(はかま)を汚してしまうほどだったそう。そこからこの地を糞褌(くそはかま)と呼ぶようになり、それが訛って久須婆(くずは)となり、さらに転じて今の字になったそう。まさかまさかの意外な語源ですね。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第11問:富木

●第11問:

富木

大阪府下で2番目に面積が小さい高石市にあるJR阪和線の駅です。


正解は「とのき」です。駅の東側に「等乃伎(とのぎ)神社」があり、この一帯の旧大字名が「とのぎ」と呼ばれていました。「等乃伎」という名称は、かつてこの地を支配していた中臣氏の支族の殿来連に由来するのだとか。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第12問:弥刀

●第12問:

弥刀

大阪府東大阪市にある近鉄大阪線の駅です。近くにはマンモス大学・近畿大学があり、学生の街として賑わっています。


正解は「みと」です。地名の由来は「水戸(みと)」または「水門(みと)」が転じたものです。この付近はかつての大阪湾の入り江に位置し、旧・大和川(現在の長瀬川)が河内湖に注ぎ込む河口付近の港(水戸・水門)だったと云われています。駅の北西部には水戸(港)の神である速秋津日子神・速秋津比売神(ハヤアキツヒコ・ハヤアキツヒメ)を祀った彌刀(みと)神社があります。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第13問:十三

●第13問:

十三

阪急神戸線・宝塚線・京都線が三方へと分岐するターミナル駅です。関西を代表する難読地名なので、読める人が多いかも?


正解は「じゅうそう」です。地名の由来については2つの説が有力とされています。1つは、条里制に当てはめていくと、西成郡の飛田を一条として、北へ順次数えると十三条目がこの地にあたるということ。もう1つが淀川の上流から数えて、十三番目の渡し場(中津川の渡し)があったこととされています。明治期の新淀川の開削の際に一度地名が消失してしまいましたが、箕面有馬電気軌道(現在の阪急)の駅が設置されたことで復活を果たしました。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第14問:住道

●第14問:

住道

大阪府大東市にあるJR学研都市線の主要駅のひとつです。


正解は「すみのどう」です。この付近は寝屋川と恩知川が合流する地点、つまり「角(すみ)」にあたり、周辺に祠や船着場があったことから「角ノ堂浜」と呼ばれ、大和方面へ船荷の積替場として繁栄したことに由来します。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第15問:鴫野

●第15問:

鴫野

大阪の東の歓楽街・京橋から一つ東にある駅です。JR学研都市線&おおさか東線と、大阪メトロ今里筋線の駅です。


正解は「しぎの」です。この付近一帯は旧大和川と寝屋川が合流するデルタ地帯で、見渡す限りに広がる水田地帯に、鴫(シギ)が群生していたことに由来すると云われています。また戦国時代からこの辺りを志宜荘(志宜野)という荘園名で呼ばれていたとも。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第16問:野江内代

●第16問:

野江内代

大阪市都島区にある大阪メトロ谷町線の駅です。大阪の駅名の付け方の特徴である複数地名の合体した名前です。


正解は「のえうちんだい」です。城東区の「野江」と都島区の「内代」を合わせた駅名です。大阪では隣接する町が駅名でモメ事を起こさないように両方の地名を合わせた駅名がよく用いられています(例えば、西中島南方、太子橋今市、関目高殿、四天王寺前夕陽ヶ丘などなど)。さて、由来ですが、「野江」は野原と江(岸)を意味し、淀川によって運ばれた土砂が堆積した湿地帯の陸地のことです。また伝承によれば、奈良時代の考謙天皇に油を献上したことから「油江(ゆえ)」と称したものが転じたとも云われています。一方、「内代(うちんだい)」ですが、江戸初期、この地を徳川氏代官が治めており、代官の領地内であるということ「代内」が「内代(うちだい)」となり、さらに訛ったのが由来とか。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第17問:八戸ノ里

●第17問:

八戸ノ里

大阪府東大阪市にある近鉄奈良線の駅名ですが、実は地名としては存在しません。


正解は「やえのさと」です。賤ケ岳の七本槍にも数えられる豊臣家の直参家臣の片桐且元が主君・豊臣秀頼と徳川家康との和解に奔走するも、徳川方との内通を疑われて大坂城を退去させられる際(方広寺鐘銘事件)、たびたに川の氾濫に襲われ泥沢と化したこの地にさしかかり、8人の家臣に「武士をやめて、この地を耕し生業を立てよ」と言ったところ、家臣らは近くの土地に8軒の家を建てて、この地を開発したことが由来だとか。しかし正式な地名としては存在せず、この一帯の通称名です。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 ★★中級★★

さてさて、ここまでの初級クラスはいかがだったでしょうか。ここまではまだまだ序の口。さらに難易度を上げて、中級クラスへまいりましょう!!

※地名の由来には諸説あります。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第18問:淡輪

●第18問:

淡輪

大阪府最南端の岬町にある南海本線の駅です。


正解は「たんのわ」です。『日本書紀』に「田身輪村(たむわむら)」という表記がありそれが地名の由来と云われています。「田身(たむ)」=「廻る」「たわむ」という古語とすると、「丘が輪のようにぐるりと取り囲んだ土地」となります。また南北朝時代には地元の豪族の淡輪氏が居住し、鎌倉時代初期には「淡輪荘」という荘園が成立していたといいます。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第19問:牧落

●第19問:

牧落

大阪府箕面市にある阪急線の駅です。


正解は「まきおち」です。平安時代に編纂された格式(規則をまとめたもの)である『延喜式』によれば、この一帯は諸国から朝廷に献上された馬牛を放牧していた「豊嶋牧」という土地で、その名残が地名に残ったということです。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第20問:衣摺加美北

●第20問:

衣摺加美北

JRおおさか東線の駅で、2018年に開業した比較的新しい駅です。2つの地名が合わさった駅名です。


正解は「きずりかみきた」です。「衣摺(きずり)」の地名の由来には2説あります。ひとつは古くからこの地には衣類に模様を染める技術を持った職人が多く住んでいたことから、彼らが作っていた「青摺」「丹摺」の摺衣に由来するという説。もう一つは587年に起こった蘇我氏と物部氏の争いである丁未の乱の際に、物部守屋はこの地で矢で討ち取られ、それを嘆き悲しんだ厩戸皇子(のちの聖徳太子)が敵ながら惜しい人物を亡くしたと、榎の大木に袖を摺りつけ涙したことからこの地を摺衣と呼ぶようになったとも云われています。一方の「加美」については、正倉院文庫の勘籍(昔の戸籍のようなもの)に、「賀美郷」と記されており、河内国渋川郡の5郷のひとつだったことに由来します。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第21問:近義の里

●第21問:

近義の里

大阪府貝塚市にある水間鉄道水間線の駅です。


正解は「こぎのさと」です。古代、この地を支配していたのが新羅系渡来人である近義氏であったことから、この辺りを「近義郷」と呼ぶようになったことが由来とされる。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第22問:御幣島

●第22問:

御幣島

大阪市西淀川区にあるJR東西線の駅です。


正解は「みてじま」です。かつて難波八十島と呼ばれた島々に属していて、神功皇后が朝鮮出兵からの帰路の途中に立ち寄り、住吉神に御幣(みてぐら/供え物ののこと)を捧げ、国の安泰を祈ったという伝説が由来とされています。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第23問:交野市

●第23問:

交野市

大阪府北部に位置するJR学研都市線の駅です。


正解は「かたのし」です。昔は片側が原野だったということで「片野」と書いていたとも云われています。またこの原野一帯を「交野ヶ原」と呼び、桜の名所として、また平安貴族たちの狩猟の場として古くから知られた場所であったといいます。清少納言の『枕草子』には「野は…交野」と記されています。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第24問:箕面

●第24問:

箕面

阪急箕面線の終着駅です。関西近郊の温泉レジャースポットとして栄え、現在では大阪随一の高級住宅地として有名です。


正解は「みのお」です。観光名所となっている箕面大滝が地名の由来で、落差33mの大滝の流れ落ちる様が、まるで穀物を入れてもみ殻や藁屑を振るい分ける農具「箕(みの)」の表面に似ていることから「箕面」と呼ばれるようになったということです。この地名は平安末期に編纂された歌謡集『梁塵秘抄』にも登場しています。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第25問:中百舌鳥

●第25問:

中百舌鳥

大阪メトロ御堂筋線の南の終着駅で、また南海電車・泉北高速鉄道の駅でもあります。難読地名だからか駅の表示は大抵ひらがなで表記されていることが多い地名です。


正解は「なかもず」です。「百舌鳥」と漢字3文字なのに読み方は「もず」と2音という珍しい現象が起こっています。『日本書紀』によれば、仁徳天皇がこの河内の石津原に出向き、陵の造成場所を決め、工事を始めようとしたところ、野の中からシカが飛び出し、ばたりと倒れて死んでしまった。何事かとシカの亡骸を調べてみると、その耳からモズが飛び去り、シカは耳の中を食い散らかされていたことから、この一帯を「百舌鳥耳原」と呼ぶようになったというのが地名の由来なのだとか。なんとも血なまぐさいエピソードが地名に隠されているとは!!

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第26問:布忍

●第26問:

布忍

大阪府松原市にある近鉄南大阪線の駅です。


正解は「ぬのせ」です。天美の氏神である阿麻美許曽神社から、速須佐男之尊(スサノヲ)を布忍神社に迎える際に、白布を敷いて招き入れたという故事が由来とされています。また『日本書紀』に登場する日本武尊(ヤマトタケル)の娘・布忍入姫命(ヌノシイリビメノミコト)から由来するという説もあります。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第27問:栂・美木多

●第27問:

栂・美木多

大阪府堺市にある泉北高速鉄道の駅です。駅名に「・(ナカグロ)」がついているのは全国的にも珍しいですが、これも2つの地名を合体させた駅名です。


正解は「とが・みきた」です。泉北ニュータウンの「栂」地区と、「美木多」地区の名を併記した駅名です。「栂」は植物の「ツガ」がなぜか「トガ」と読むようになったのですが詳細は不明です。「美木多」は平安時代に書かれた辞書『和名抄』などに見られる郷名「和田(にきた)」から転じたもので、大和言葉の読み方が現代の残されたものといいます。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第28問:喜連瓜破

●第28問:

喜連瓜破

大阪市平野区にある大阪メトロ谷町線の駅です。大阪の難読地名として有名で、これも2つの地名の合体した駅名です。


正解は「きれうりわり」です。かつての摂津国に属する「喜連(きれ)」と、河内国に属する「瓜破(うりわり)」の町境に位置し、駅の名前をめぐって両地区で激しい争いが生じたため、両方の地名を明記することで決着しました。「喜連(きれ)」とは、古代に中国からこの地に集団移住してきた呉(くれ)人に由来しているといいます。一方、「瓜破(うりわり)」はというと、かの弘法大師空海が高野山への往来の際に、村人がのどを潤してもらおうと瓜を割って差し出したという説や、道昭法師がこの地にあった庵で祈念していると空から光明の指したご神体が降ってきたので、慌てて瓜を割ってお供えをしたからという説などがあります。いずれにせよ、この地がかつて瓜の産地だったことに由来しています。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 ★★★上級★★★

さて、中級編いかがだったでしょうか。なかなかどうして読めそうで読めない地名、駅名ばかりですね。しかしここから上級編。大阪の難読地名・難読駅名の最高峰にチャレンジしてみてください!!それではまいります!!

※地名の由来には諸説あります。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第29問:放出

●第29問:

放出

大阪市鶴見区にあるJR学研都市線・おおさか東線の駅です。関西を代表する難読地名として有名です。関西人ならアノCMでおなじみなのできっと読める!?


正解は「はなてん」です。地名の由来は諸説あります。ひとつは、この地から湖の水を淀川へ放出していた場所「はなちてん」が由来とするものがあります。他には、天智天皇の時代に、道行という僧侶が三種の神器の一つである草薙の剣を盗み出し、新羅へ逃亡を図ったが、神の怒りで船が難破。この地に漂着した道行は、恐れをなして剣を放り出したという伝説が由来とするものがあります。その昔、関西のテレビ局において深夜帯に中古車センターのCMが放送され、そのインパクトの強さから、大阪府民にとっては名物のCMとなり、それが契機となって放出(ハナテン)という読み方は広く知られるようになりました。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第30問:清児

●第30問:

清児

大阪府貝塚市にある水間鉄道の駅です。


正解は「せちご」です。仏教僧の行基が聖武天皇の命を受けて水間観音菩薩を求めてこの地を訪れた際、困難を極めた道中に十六童子が目の前に現れて、身の回りのお世話や道案内をしたため、「なんと清らかな稚児達よ!」と称賛したことが地名の由来とされます。その後、十六童子の助けもあって、行基は滝の中に観音像を発見、その功徳により「水間寺」が建立されたといいます。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第31問:私市

●第31問:

私市

大阪府交野市にある京阪電鉄交野線の終着駅です。


正解は「きさいち」です。『日本書紀』によると天皇の后の用事をする役所を「私府(キサフ)」と言い、后のために農耕に従事した人々を「私部(キサベ)」と呼んでいたそう。推古天皇の時代より、交野の地は皇后のための皇室領で、私部の人たちの村があったことが由来とされています。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第32問:土師ノ里

●第32問:

土師ノ里

大阪府藤井寺市にある近鉄南大阪線の駅です。地名としては残っておらず、駅名と交差点名にのみ用いられている地名です。


正解は「はじのさと」です。「土師(はじ)」とは、埴輪などの土器や陶器などを作る職人のことです。古墳時代に豪族土師氏がこの地でたくさんの土器を製造していたことが地名の由来とされています。当駅の周辺には古市古墳群を代表とする世界遺産にも登録された古墳がいくつも存在していますが、それらの古墳から出土する土器は土師たちの手によって作られたものです。まさに世界の宝と関係する地名だったのですね。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第33問:深日

●第33問:

深日町/深日港

大阪府岬町にある南海電鉄多奈川線の駅です。


正解は「ふけちょう/ふけこう」です。「深日(ふけ)」とは、元々は「吹飯」「吹井」と表記して「ふけい」と発音し、『万葉集』『新古今和歌集』などの歌にも詠まれています。「ふけい」とは湾曲したところという意味の「ふくれる/ふくろ」が転じたものです。かつて深日町は徳島や淡路島への船が発着する港として栄えましたが、現在では定期航路は全てなくなってしまいました。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第34問:河堀口

●第34問:

河堀口

大阪阿倍野区にある近鉄南大阪線の駅です。


正解は「こぼれぐち」です。この場所は、788年に守護職になった和気清麻呂(わけのきよまろ)によって洪水対策として上町台地を開削する工事が行われ、その掘り始めた地点であった。堀川のことを河堀(こぼり)といい、それが訛って「こぼれ」となったといわれています。ちなみにその開削工事は、未完のまま長く中断し、徳川時代になってようやく大和川への転さく工事となって完成したのだとか。

難読地名 難読駅名 クイズ 【大阪編】 第35問:柴島

●第35問:

柴島

大阪市東淀川区にある阪急千里線の駅です。大きな浄水場があることで有名です。


正解は「くにじま」です。地名の由来には諸説あります。この辺りに茎の渡しという渡し場があったことから、あるいは茎が多生する島だから「茎島(くきじま)」と呼ばれていたものが転じたという説や、薪の原料となるクヌギが多かったために「くぬぎ島」と呼ばれていたところに、薪剤を意味する「柴」の漢字を当てはめたとも云われています。

まとめ

難読地名、難読駅名クイズ、皆さんいくつ正解できましたか?全問正解できたあなたはもはや地名マスターです!!

地名を紐解いていくと、地理的な特徴を知ることができたり、歴史的事件、はたまた太古の伝説にまでさかのぼることができるなんて驚きですよね。まさに地名は地理の世界の入り口、地名を知ればその土地の文化や歴史を垣間見ることができるのです。

難読地名、難読駅名はこれ以外にも大阪にもまだまだ存在しますし、全国各地にも難問がいくつもあります。ぜひ、また別の機会にお会いしましょう!!

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