【城崎・天橋立・奈良】憧れの高級旅館～温泉宿ガイドブックのプロがおすすめする、一度は泊まりたい至高の宿

システムは朝食付きが宿泊の基本プランで、館内の飲食サービスはすべてがフリー。簡単にいうと“好きなものを好きなだけ”味わい放題、飲み放題ということになります。

主役となる舞台は3階にある天空ラウンジ。独特の着物地デザインを施した斬新な空間ながら、窓外に見渡す柳並木と大谿川の風景が違和感なく溶け込み、城崎情緒も抜群。ここで時間ごとに内容が変わるフードや飲み物が用意されます。

深夜2:00～朝7:30以外は常にセルフでの飲食サービスがあり、滞在中はほとんどラウンジで過ごしたという湯客もいるほどの好評ぶり。和漢アロマティーやデトックスウオーターといったオリジナルのほか、シャンパンや地酒、地ビール、カクテルなどアルコールの取りそろえも多彩です。21時以降はさらにアルコールの種類が増えてバー的要素が濃くなるため、お酒好きにもうれしい趣向ですね。

18:00～21:00は、温泉の蒸気で様ざまな食材が調理される名物の極楽蒸しタイムです。

1階の蒸し処に、カニやホタテといった魚介、牛肉、豚肉、地野菜などがずらりと並び、食べたいものを好きなだけチョイス。選んだ具材をスタッフに渡し、ラウンジでグラスをかたむけながら待っていると、蒸し上がった箱膳を3階まで届けてくれます。もちろんお代わりは何度でもOK。ノンオイル調理のためヘルシーなうえ、食材がもつ本来の味わいが楽しめますよ。

蒸し上がった食材は、15種以上の薬味ソースと味わって

極楽蒸しは角煮まんやちまきといった腹持ちのする一品も並ぶため、満足度大なのですが、加えて「グレード感ある何か」が食べたいという向きには、夕食付きプランでの予約がおすすめです。

用意されるのは、至福の逸品「但馬牛のひつまぶし」。ノーマルに丼として、薬味を利かせて混ぜ合わせ、最後は出汁を注いで茶漬け風にと3パターンの食べ方が一般的なひつまぶしを、但馬牛のローストビーフで楽しんでしまうという究極のメニューです。季節によっては、本ズワイ蟹や紅ガニが付くプランもあり、食のひとときをさらに豪華に彩ってくれます。

朝食には和漢植物と発酵に注目したセラピーメニューを用意。宿のコンセプトである「美食同源」が体現化された多彩な品々が3階ラウンジに並びます。

胃腸をいたわる五穀米粥は数々の健康薬味とともに、スムージーやデトックスウオーターは鮮度抜群のフルーツと安心野菜ベース、名物の豆花はヨーグルトや甘酒を混ぜて作られたモーニング仕様に変わるなど、体をいたわる配慮がたっぷり。

築100年を超える文化遺産の建造物をリノベートし、新旧の趣を巧みに融合させた空間造りもポイントのひとつ。客室はすっきりとした和モダンなインテリアで、6室すべてベッドバックのオブジェクトが異なります。

いずれも基本はツインベッド。コンパクトな室内サイズながら機能的な設計で、1室3名以上の宿泊時には、6室のうち3室がエキストラ布団で対応可能です。

客室タイプは以下のようになっています。
・ひなび-hinabi-…2階川側(18.8㎡)2名定員
・むすび-musubi-…2階川側(19.3㎡)2名定員
・かすが-kasuga-…2階川側((19.5㎡)2名定員
・かげつ-kagetsu-…3階川側((20.2㎡)3名定員
・えにし-enishi-…3階山側(20.8㎡)4名定員
・まつかぜ-matsukaze-…2階山側(22.7㎡)3名定員

客室はバス付きではないため、温泉を楽しむのは館内2か所にある貸切風呂で。

こちらは予約なしでOK、深夜も含め空いていればいつでも自在に利用できるシステムです(利用時間は14:00～翌10:00)。ひとつは源泉かけ流しを純粋に味わう「源泉湯」、もう一方は源泉に柚子や菖蒲などを加えた「季節湯」。2か所ともほぼ同等のシックな造作で、城崎では希少な源泉かけ流しをプライベートに堪能することができます。

また名泉を生かした「湯治セルフスパ」をテーマに掲げているだけあり、肌や髪の悩みに合わせて選べるエステ仕様の一流ブランドコスメや和漢オイルを多彩に用意。湯あみ中も湯上がり後も、自分好みのセルフトリートメントで体を癒やすことができ、魅力のひとつとなっています。

城崎でのオールインクルーシブ、薬膳フードや湯治セルフスパほか、ここでは様ざまな「初」が採用されています。

もてなしてくれるのは「日本初」のミャンマー出身支配人・カイン氏を筆頭としたミャンマー人のスタッフたち。温泉旅館に最適なほどよい距離感とお手のものの日本語で、誠意を尽くしたサービス精神を発揮してくれます。

さらに売上の1%はミャンマーの孤児院や医療財団に寄付するという業界初の試み、小規模旅館では初となる自動チェックイン機を導入し、もっとも大切な館内でのもてなしに集中するなど、心温まるアイデアが取り入れられています。

「炭平別邸 季ト時」のチェックポイントはこちら!

・日本旅館にオールインクルーシブを採用
・薬膳フードと温泉の相乗効果でデトックス湯治
・大人のみにゆるされたラグジュアリー体験

こういったあたりに着目しながら、ぜひ「炭平別邸 季ト時」楽しんでみてはいかがでしょうか?
流暢な日本語でもてなしてくれるミャンマー人スタッフの笑顔がなんとも温かで、上手な距離感を保っているのも好感度大です!

前述のように星音がもっとも力を入れているのが食事です。

料理長は、ヨーロッパ各地のミシュラン星付きレストランで10年以上に渡って研鑽を積んだ間中 弘氏。「あらゆる技法で食材のうま味を引き出した唯一無二の料理を提供したい」との思いから、生産者との連携やトレーサビリティにも気を配り、その食材が本来もっている資質の見極めが料理哲学の第一歩という職人気質のシェフです。

夕食は会席仕立てという構成ながらも、和・洋・中の枠を飛び越えた味わい深い創作料理の数々。味覚だけでなく、視覚や嗅覚にもこだわり、完成されたアートのような盛り付けが目をも楽しませてくれますよ。

基本プランの季節創作料理コースほか、毎年11～3月は丹後ならではのブランド活ガニや寒鰤を尽くしで味わうフルコースも登場。とくに幻とまでいわれる「間人ガニ」を余すことなく味わえる贅沢プランは例年、大好評です。

次は気になる客室の造作へ。ロビーラウンジやダイニングのある棟とは別に、回廊がめぐる水庭に沿って離れ風の7室が並びます。

3つのグレードがありますが間取りはほぼ同じで、すべてが120㎡(室内約70㎡)を誇る広さ。20世紀を代表するデンマークの家具デザイナー、ハンス・J・ウェグナーの家具と、ウェグナーを世に出した北欧の老舗インテリアブランドFritz Hansenのコレクションを中心に、客室ごとに異なる世界の家具調度を取り入れているのがおもしろい趣向。独特の曲木技術が映える日本の名作、飛騨家具をインテリアのエッセンスとしている客室もあります。

そしてリビング外のテラスの足元には「ブラックプール」と呼ばれるプライベートプール。冬は横たわる宮津湾を借景にした庭園の水盤といった趣に、夏はもちろん水しぶきを上げて遊ぶのも、フローティングセラピーに利用するのもOK(客室「天」「星」「音」のみ別途有料で温水プールとして利用可)。テラスに張り出した露天風呂では鉄分を含む茶褐色の金温泉、内風呂では無色透明の銀温泉と2種の自家源泉を同時に楽しめるのも星音ならではの贅沢です。

客室タイプは以下のようになっています。(いずれもツインベッド、1室最大4名定員)
<スタンダードスイート>
・彩-IRO-
・汀-MIGIWA-
・海-UMI-
・渚-NAGISA-
<プレミアスイート>
・星-HOSHI-
・音-OTO-
<デラックススイート>
・天-SORA-

フロントやダイニングがあるメイン棟のラウンジでは、滞在中いつでも楽しめるインクルーシブサービスを提供。客室の冷蔵庫内に常備されているビールやスパークリングウォーターも無料ですが、気分を変えたいときはこちらへ。

京都出身の和紙デザイナー、堀木エリ子氏の作品である中央の光テーブルでは、時間ごとに内容が変わる焼き菓子、ペイストリーといったフィンガーフードのほか、ノンアルコールドリンクやスパークリングワインなどが供されます。19時以降は、自家製果実酒をはじめ、京都の日本酒や焼酎、ワインといったアルコール類が中心となり、大人のカクテルタイムが楽しめる趣向。翌朝も丹後の茶菓子やハーブティー、京都宇治のグリーンティーで出発までのときを過ごすことができますよ。

また、向かって左奥にある光棚はアメニティーバー。パリを代表する自然派ブランド「NUXE」や多くの星付きホテルが愛用する「THANN」、海洋深層水に着目したフランスのスパ用メゾン「omnisens」など世界的人気の高級ブランドアメニティーが並び、チェックイン時にセレクトできるシステム。客室常備のものとは別にプラスで提供されるため、憧れだったブランドをお試しで使えるいい機会と女子に好評です。

「天橋立離宮 星音」のチェックポイントはこちら!

・アート感ある演出が斬新な極上食材の料理
・かけ流しの自家源泉2種とインフィニティプール
・家具好きにうれしい世界のコレクション

こういったあたりに着目しながら、ぜひ「天橋立離宮 星音」楽しんでみてはいかがでしょうか?
アイデアを盗みたくなる料理のプレゼンテーションや独創的な食材の組み合わせが、夕食のテーブルをぐんと盛り上げてくれますよ!

客室は、”座する〟をテーマに掘り込みリビングを設けた部屋をはじめ、5タイプ30室すべてが異なるインテリアデザイン。墨や古木といった歴史の風化を思わせるカラートーンを意識し、高級指向はもちろんですが、格式ある古都奈良の情緒を感じることができます。

すべてがツイン仕様で、「お二人おこもり」向きなのも現代ニーズにがっちり呼応。最高峰の客室「ふふラグジュアリープレミアムスイート」のみ1室4名まで宿泊可能です。3名以上1室で宿泊したい場合はこちらのチョイスを。

また、全客室が露天風呂付き。県内で湧出する良泉を毎日運び、湯が新鮮なうちにたっぷり満たされます。滞在中いつでも気ままに温泉浴を満喫できるうえ、大和当帰や枇杷葉(シナモン)など客室に用意された和漢を好みでプラスして、香りの湯を楽しむことができるのも、薬の発祥地である奈良らしい趣向ですね。

客室タイプは以下のようになっています。
・スタイリッシュスイート…6室(約71～76㎡)2名定員
・コンフォートスイート…6室(約71～76㎡)2名定員
・プレシャススイート…8室(約76～81㎡)2名定員
・プレミアムコーナースイート…8室(約74～84㎡)2名定員
・ふふラグジュアリープレミアムスイート…2室(約121㎡)4名定員

客室に置かれているアメニティーの「YOKOU-余香」シリーズは、オーガニック成分と保湿力、残り香にこだわったお馴染みのオリジナルふふブランド。全国のふふで好評を得ているアメニティーですが、オリエンタルな墨の香りは奈良だけのスペシャルです。

また常備アメニティーのひとつとして、古都奈良をイメージして作られたアロマオイル「ウッドスモーク」も。吉野杉の小さなキューブにアロマを垂らすメソッドが素敵な香台は、地元奈良の陶芸家、畑中篤氏による作品。スーベニアブティックで購入することもできますよ。

2食付きで宿泊した場合、夕食は日本料理コースまたは鉄板焼きコースを選ぶスタイル。いずれも郷土・風土を意識しつつ新しい視点を加え、伝統を食に掛け合わせた〝奈良料理〟です。

漢方にゆかり深い奈良という地の利を生かし、厳選食材と和ハーブや香辛植物をうまく組み合わせることによって、妙なる味覚を醸し出した品々を味わえるのが特徴。メインの肉や魚だけでなく、脇を固める大和野菜も味わい深くておいしいと好評です。

また食事処は、母屋と瑜伽山園地を挟んで建ち、建物自体も風雅に富んだ魅力あふれる空間。すべての席が庭園に臨み、四季折々に表情を変える風采を眺めながら食事を楽しむことができます。こちらはランチ＆カフェ利用も可能で、コンプリートなおこもり連泊をしたいときに格好ですよ。
(ランチ11:30～15:00、カフェ11:30～16:00)

<瑜伽山園地(ゆうがやまえんち)>
明治から大正にかけて大阪財界で活躍した山口吉郎兵衛の別荘があり、しみじみとした趣漂う回遊式庭園で多くの画家や茶人が集ったそうです。文化的価値が高く、2019年から奈良県が庭園の復元整備に着手、現在は一般公開されています。

最後にエクスクルーシブですが、注目は薬湯と禅の呼吸法を取り入れた「SPA by sisley」。

フランス発のオーガニック高級化粧品ブランドとして有名なSISLEYが100％監修するトリートメントを受けられるのは、西日本ではここだけの特権。世界の５つ星ホテルで見かける「SPA by sisley」を併設しているだけでも、十分に来訪理由のひとつになる! というレディースもいるほどです♪

プログラムは、個々の好みや体調に合わせてボディやフェイシャル、スクプラブ、ストーンなどから自由にカスタマイズでき、ちょっとしたワガママも叶えてくれます。(コース60分15000円～、パーツ5000円～／事前予約制)

「ふふ 奈良」のチェックポイントはこちら!

・墨色をテーマカラーにした伝統建築と現代様式の融合
・現実逃避ができる贅沢な空間と露天風呂
・奈良感たっぷりの高レベルな食事

こういったあたりに着目しながら、ぜひ「ふふ 奈良」楽しんでみてはいかがでしょうか?
すべてにおいて高級感がしっかり演出されていますが、敷居の高さを感じさせない物腰柔らかな接遇サービスはさすがです。