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各国が独自に進めるワクチンパスポート。今後は規格が統一される?
ワクチンパスポートは規格が世界で統一されていないため、商業施設などでの利用は、いまのところ、発行した国の中での利用に限られています。
今後は旅行者もワクチンパスポートを提示できるよう、QRコードに規格を統一する案も検討されています。
国ごとのワクチンパスポートの利用状況
アメリカ
ニューヨーク州は3月下旬から、経済再開へのステップとして、全米で初めてワクチンパスポートアプリの運用を開始しました。
反面、テキサス州・フロリダ州は、ワクチンの接種は強制ではないとして、企業や団体がパスポートの提示を求めることを禁止。
政府は統一的な制度を導入しない方針で、地域によって差が出ています。
8月17日更新
ロサンゼルス市議会は、ニューヨーク市と同様に、屋内の公共エリアに入る際にワクチンパスポート提示を義務付けることにしました。
イスラエル
国民の半分がワクチン2回接種済みとなったイスラエルでは、世界で初めて、2月からパソコンやスマホのアプリで接種や陰性履歴を証明。大規模集会やスポーツなどを再開する際に提示を義務付けました。
「若いから大丈夫」とワクチンを接種する気がなかった若者も「パスがあれば出かけられる」と評判になり、接種率が上がりました。
EU(ヨーロッパ連合)
域内共通の「グリーンパス(デジタルコロナ証明書)」の運用を7月1日から本格的に開始。
夏休みシーズンに合わせたもので、観光業の立て直しが期待されています
中国
中国政府は3月、ワクチン接種歴を示す「国際旅行健康証明」(電子版またはQRコードを印刷した紙)の運用を始めました。経済回復を急ぐ目的で各国にも導入を訴えています。
8月9日更新
フランス
カフェへの入店に「ワクチンパスポート」の提示が義務となりました。提示しない客は約17,000円の罰金が科され、確認を怠った店も業務停止となる可能性があります。
ワクチンを打ったからって安心していいの?
「ワクチンパスポートっていうけど、ワクチンの効力が1年らしいのに意味あるの?」という声もあります。
新型コロナウィルスは次々と変異株が現れ、希望者全員へのワクチン接種が終わっても、新規感染者の増加は止まらない状況です。希望者へのワクチン接種が完了したといわれるイギリスなどでも、3回目のワクチン接種準備が始まっています。
しかし、だからこそ、これからは「重症患者さえ増えなければよい」という考え方で、「少なくとも重症化しにくいワクチン接種者」を中心に、経済活動を始めていこう、という考え方が各国で広がっています。
年1回ワクチンを打ち、ワクチンパスポートの証明内容も毎年更新、というように、対応も変わっていくのかもしれません。
ワクチンパスポート、広がっていきそうですね
海外渡航で入出国の前後のPCR検査や隔離がなくなるのなら、ワクチンパスポートはとても便利ですね。
ともあれ、まだワクチンを接種していない方もいらっしゃるでしょう。
最初は旅券を持っている人に発行されていましたが、旅券のない人も紙でなく、スマホで簡単に提示できるようになります。
保管してた接種券や接種証明書をアプリに登録し、「ワクパス」を使ってお得な「優待」を楽しみましょう。
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