更新日: 2024年7月26日
【京都】鴨川観光へGO!橋の名前に京都の歴史あり。鳥たちにも出会える癒やし度満点の一日を
平安京の誕生前から、京都を潤してきた鴨川。
街なかにありながら自然がいっぱい。地元の人たちにも愛される憩い観光スポットです。
水辺で羽を休めるカモやサギなど野鳥たちのかわいい姿が見られるのもうれしいところ。
橋のデザインや橋から望める景色、橋に秘められた歴史ストーリーをご紹介します。
川に沿って上流へと歩くだけなので、迷子になることもなく安心のお散歩コースでもあります。
天気のよい日、鴨川観光に出かけてみませんか?
目次
- 【鴨川観光】七条大橋 ~スタートは鴨川でいちばん古い橋から~
- 【鴨川観光】正面橋 ~何の正面?誰もが知るあの歴史人物ゆかりの橋~
- 【鴨川観光】五条大橋 ~牛若丸と弁慶が出会った橋~
- 【鴨川観光】松原橋 ~清水寺の参詣者が往来した元祖五条大橋~
- 【鴨川観光】団栗橋 ~京都史上最大の火災発祥地帯~
- 【鴨川観光】四条大橋 ~フォトジェニックなレトロ建築に圧倒~
- 【鴨川観光】三条大橋 ~東海道西の起点はここ。歴史ロマンを秘めた橋~
- 【鴨川観光】御池大橋 ~森鴎外の小説に登場する高瀬川とのゆかり~
- 【鴨川観光】二条大橋 ~飛び石をぴょんと渡って童心に返る~
- 【鴨川観光】丸太町橋 ~四季折々の風景を奏でるなごみ処~
- 【鴨川観光】荒神橋 ~火の神ゆかりの橋の上流には亀の形の飛び石~
- 【鴨川観光】賀茂大橋 ~鴨川でいちばん人気の三角地帯~
【鴨川観光】七条大橋 ~スタートは鴨川でいちばん古い橋から~
鴨川を上流へ、鴨川観光START!
[AM10:00]七条大橋
↓ 徒歩30分
[AM10:30]三条大橋
↓ 徒歩30分
[AM11:00]賀茂大橋
↓ 徒歩45分
[AM11:45]御薗橋
↓ 車で30分
[PM12:15]志明院
市バス七条河原町から東へ徒歩3分。
京都駅からは徒歩11分で七条大橋にたどり着きます。
七条大橋の誕生は大正2(1913)年のこと。今年で108歳、鴨川に架かる橋でいちばん古い橋です。重量感のある鉄筋コンクリート製ながら、5連のアーチが優美な雰囲気を漂わせています。
もうひとつ注目したいのは、昭和末期にリニューアルされた欄干の文様。近くにある三十三間堂の恒例行事「通し矢」をイメージしたものだそうです。
【鴨川観光】正面橋 ~何の正面?誰もが知るあの歴史人物ゆかりの橋~
七条大橋から鴨川東岸の遊歩道を歩き、270m先の正面橋へ向かいます。このあたりは川幅が広くておおらかな雰囲気。サギやカモなど水鳥の姿も見られます。
正面橋は、人びとが日常づかいする素朴な橋。一方で、誰もが知る歴史的人物ゆかりの橋でもあるのです。
橋の東へ徒歩5分、方広寺があります。遡ること桃山時代、この寺に豊臣秀吉が建立した大仏殿と大仏が存在していました。奈良の東大寺よりもスケールの大きなものだったそうです。秀吉の造った大仏様の正面という意味で、方広寺前の町名は正面町。そして橋がこの名になったのです。
秀吉公の栄華をしのびつつ、上流へとまいりましょう。
【鴨川観光】五条大橋 ~牛若丸と弁慶が出会った橋~
五条大橋といえば、牛若丸と弁慶とが出会った橋として有名です。
その頃、現在の場所に橋はありませんでしたが、豊臣秀吉の都市改造により当時の五条通(現在の松原通)の橋を現在の場所に移したそうです。橋の西側には、御所人形風の弁慶と牛若丸のモニュメントが立っています。
現在の橋は、昭和34(1959)年に造られた鉄製。高欄は、元祖五条大橋を模した石造り、ねぎぼうずのような「擬宝珠」はもとの橋のものをそのまま生かしたそうです。
擬宝珠のうち、2基が正保2(1645)年のもの。擬宝珠に刻まれた文字をチェックしてみましょう。
ちなみに、豊臣秀吉が架けた五条大橋の橋脚と橋桁は、京都国立博物館の庭園で見ることができますよ。
【鴨川観光】松原橋 ~清水寺の参詣者が往来した元祖五条大橋~
五条大橋の記事でふれましたが、牛若丸と弁慶とが出会った「場所」は、現在の松原橋。
秀吉が架け変えるまでは、「五条大橋(五条橋)」と呼ばれていた橋です。
いまでは行き交う人もまばらですが、松原通と清水坂を経て清水寺へと続くことから、かつては「清水橋」と呼ばれ、参詣者でにぎわっていたのだとか。
松原橋から東の松原通には「六道の辻」の碑も。さらに東に平安京の三大葬送地「鳥辺野」が広がっていたため、あの世とこの世との境界地点と言われています。
【鴨川観光】団栗橋 ~京都史上最大の火災発祥地帯~
団栗橋の名は、橋のたもとにどんぐりの大樹があったことに由来すると伝わります。
京都史上最大の火災「天明の大火」はこの付近から出火したので、別名「団栗焼け」とも呼ばれます。
団栗橋を渡って東側は、京都五花街のひとつ、宮川町。橋を渡る舞妓さんに出会えることもありますよ。
【鴨川観光】四条大橋 ~フォトジェニックなレトロ建築に圧倒~
団栗橋から195m歩けば、四条大橋に到着。橋の東詰南側には師走の「吉例顔見世興行」で有名な南座が、東詰北側には歌舞伎の祖・出雲阿国像が立ち、歌舞伎とゆかりの深い場所。
西側にはエキゾチックな佇まいが目を引くヴォーリズ建築、東華菜館。タコや貝、魚、山羊など細部のレリーフまで見ごたえのある近代建築です。
四条大橋から三条大橋の間は、京都あるあるネタ「鴨川等間隔の法則」が語られる場所。恋人たちが等間隔で座る様子がなんとも不思議です。
また、5月から9月末、鴨川西隣の細い川「みそそぎ川」に高床をしつらえる「鴨川納涼床」は、夏の風物詩です。
【鴨川観光】三条大橋 ~東海道西の起点はここ。歴史ロマンを秘めた橋~
『東海道中膝栗毛』の主人公、弥次さん喜多さんの石像が出迎える三条大橋界隈は、秀吉による架橋を機に東海道の西の起点として栄えました。
それゆえ、さまざまな歴史物語を刻んできた場所でもあります。
石川五右衛門が釜茹での刑に処せられたというのは有名な話ですが、その現場がここ三条河原。幕末まで処刑場だったのです。
(※石川五右衛門が刑に処せられたのは六条河原という説もあり)
また、幕末の志士たちが駆け抜けた橋でもあります。元祖三条大橋の擬宝珠が現在14基残っていますが、そのうちのひとつに、尊王攘夷派が新選組に襲撃された「池田屋騒動」の際のものと伝わる刀傷が見られます。
橋の上からは比叡山や北山、東山が見渡せ、京都が山に囲まれた盆地であることがわかります。
橋の下には江戸初期の河原での遊楽の様子がわかる彩色絵図の案内板があるのでチェックしてみましょう。
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【筆者】らくたび
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