更新日: 2024年7月26日
テントの張り方ナビ。動画解説も!設営方法を知って自分にあったテント選びをしよう
キャンプデビューをするにあたって、ギアをそろえる際に一番難しいともいえるテント選び。
数あるキャンプグッズの中でも、一番コストがかかる物でもあります。
実際に自分でテントを張れるかも、テント選びの大きなポイントになりますよね。そこで、今回は4人用テントの中から、2パターンのテントの張り方をご紹介します。ぜひテント選びの際のヒントにしてくださいね。
素敵なテントに出会えるかもキャンプをより楽しいものにできるかの大きな分岐点になるかもしれません。
ぜひこちらの記事をご参考にしていただき、皆さんにそれぞれの良きテントの出会いになるきっかけになれば光栄です。
またビギナーさんには、重要ポイントとなる、設営場所のポイントやパーツの名称もご紹介します。
これを読んで基本をマスターしましょう。
目次
テントの張り方ナビ 動画解説はコチラをチェック!
百聞は一見に如かず!ということで実際のテントの張り方を動画でご紹介いたします。まずはこちらをご覧くださいませ。
テントってどんなタイプがあるの?
“キャンプ”というワードで誰もが最初に思い浮かべるのがテント。基本であり一番大事なアイテムといっても過言ではありません。
ひと口に「テント」といっても、利便性や適したシチュエーションはタイプによって異なります。ここでは5つのタイプのおすすめポイントを見ていきましょう。
スペースをとらないコンパクトな「ドーム型」タイプ
ポールを組み合わせて作る定番タイプです。
他のタイプと比べるとリーズナブルで組み立てやすいので初心者向き。入り口に前室があるものを選べば、雨よけや玄関がわりになるので便利です!
おすすめ商品:snow peak(スノーピーク) アメニティドームM
防水・撥水加工を施した生地、軽くて弾力性のあるフレームを採用し、高い耐久性を実現。流線型のフォルムは強風も受け流してくれます。
ファミリーキャンプではつい散らかりがちな遊び道具ですが、出入りしやすい大きなサイドドアパネルと広い前室のおかげで片付けも楽々。
高品質ながら手頃な価格で、幅広い層から人気を集めているテントです。
かわいい三角形の「ワンポール」タイプ
テントを地面に固定する杭「ペグ」をまわりに打ち込んで、真ん中にポールを立てるタイプです。
傾斜のないキャンプ場なら比較的かんたんに設営可能。高い天井が開放感を演出、リラックスした時間を楽しめます。
おすすめ商品:FIELDOOR(フィールドア) ワンポールテント400
ソロからファミリーまで、大人4人がゆったり横になれる広々サイズのワンポールテント。
テントの頂点部分は生地の補強がしっかりとされているため、テンションがかかっても安心。
風や虫の侵入を防いでくれるスカートや、ポールの中心位置を示すベースガイド、入り口上部のベンチレーションなどの機能美にも注目です。
機能的なデザインの「トンネル型」タイプ
トンネルのようなアーチ状のフラットな天井と垂直に近い壁面で、室内が広く使えるタイプです。
設営には慣れが必要ですが、豊富なオプションパーツで拡張性は抜群。ゆったりくつろぎたいキャンプにおすすめです。
おすすめ商品:North Eagle(ノースイーグル) アーチ2ルームテント NE1228
幕内はもちろん前室のスペースも広く取られているため、グループキャンプで快適に使える2ルーム・トンネル型テントです。
ポールを差し込んでペグダウンさせるだけのシンプル構造を採用しており、慣れれば少人数でも設営可能。
背面にはテント内の空気を循環させるベンチレーション付き。通気性もしっかり確保されています。
手間なくすぐに立てられる「ワンタッチ」タイプ
テント本体とポールが一体型になっているタイプです。
折りたたみ傘を開くような感覚で設営できて撤収もかんたん。リーズナブルで利便性も高いのですが、他タイプのテントと比べて堅牢な作りではないためヘビーユースには向いていません。
おすすめ商品:QUICKCAMP(クイックキャンプ) ダブルウォールドームテント ラージ
内側から紐を引くだけ、約30秒で設営可能な自立式のワンタッチテント。ロープをペグで固定すれば安定感もばっちりです。
270cm幅のゆったりサイズはファミリーキャンプで活躍すること間違いなし。
フライシートとインナーテントの二重構造で、結露の多いオフシーズンにも対応可。耐水生地のため雨に強いのもうれしいポイントです。
空気を使ってかんたん設営「エアフレーム」タイプ
金属製フレームのかわりにチューブへ空気を送り込んで設営するタイプです。
膨らませていくことで自動的に形が整えられるので、短い時間でのテント設営が可能。空気を使うためコンパクトな印象を受けますが、収納サイズや重量は他タイプのテントとあまり変わりません。
おすすめ商品:Hilander(ハイランダー) エアートンネル MIINY
空気を入れるだけなので、1人でも設営可能なトンネル型の2ルーム。
透明チューブの外側は極厚生地で保護されているため、通常使用においての耐久面は問題なし。
インナーテントの背面は開閉可能。空気の入れ替えが容易に行えます。入り口横にはケーブルを通す穴が設けられており、AC電源付きの区画サイトでも活躍が期待できるテントです。
テントの張り方ナビ テントを張る場所8のポイント
テントを張る場所選びも大事なポイント。
安全快適なキャンプライフをめざしましょう。
①川辺は危険!水が流れ込まない場所を選ぼう
もしかしたら上流で大雨が降り、その水が下流に流れ込んでくる、なんてことも珍しくありませんので、川辺だけは絶対に避けましょう。
②快適&安全な木陰がGOOD
夏場の直射日光や夜露&朝露でテントが濡れることから守ってくれる木陰はオススメです。
③水はけのよい場所を選び低地は避けましょう
低地にテントを建ててしまうと、急な雨の時に水が流れ込んでくるので避けましょう。
④風通しのよい場所は要注意!
海辺でのキャンプで、強めの海風が吹いた際に、テントが吹き飛ばされたということも。涼しいのは良いことですが、強風はテントの天敵ということもお忘れなく。また見晴らしのよい高台も強風リスクがあります。
⑤便利な場所は騒音に注意
トイレや炊事場の近くは便利ですが、夜中の他のキャンパーの移動する音が気になる人は避けましょう。ライトの光で夜中チカチカとするのはわりと気になりますよね。
⑥なるべく水平な場所に張ろう
少し斜めかな?程度の場所でも、テーブルが斜めだと置いたものが想像以上に滑ります。水平を測る便利なスマホアプリもあるので、活用してみてもよいかもしれません。
⑦砂利の上はしんどい
1㎝程度の厚みのマットもよく売られていますが、寝るときに下に砂利があると快適に眠ることは難しいです。芝生の上がベストですが、条件がそろわないときはエアーマットの使用も選択肢の一つに入れましょう。実際に筆者が愛用しているエアーマットは快眠グッズとして超優秀でオススメです!
⑧火の元からの距離に注意
焚き火台やBBQグリルはテントから離して置きましょう。薪や炭が爆ぜて火の粉が舞い上がったときでも大丈夫なように2mは離しておくと安全です。
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テントの張り方ナビ テントのパーツの名称を知ろう
テントの張り方(設営解説)の際に頻出する用語のうち最低限おさえておきたいものをご紹介します。
①アウターテント(フライシート)…テントの外側のことで壁や屋根にあたります
②インナーテント…テントの内側のことで本体そのもののことが多いです
③ポール(フレーム)…テントの柱・骨のことで、テントとセットで売られているものです。材質もそれぞれなので、気になる方はチェックしてみましょう
④グラウンドシート…テントの下に敷くシートで、防水のために重宝します。インナーテントの床部分はボトム(フロアシート)といいます。
⑤張り綱(ガイライン)…テントを固定するロープを指します。また張り綱の長さを調節する道具を「自在」と呼びます
⑥グロメット…テントの四隅にある穴で、ポールを固定させるためのものです。またグロメットに付いている輪は「ぺグループ」と呼ばれ、ペグを用いて地面に固定させるためのものとなります
⑦ペグ…テントを地面に固定するための杭をペグと呼びます。打ち付ける金槌はペグハンマーと呼びますが、100円ショップなどでゴム製の物も広く流通しています。ペグを指す行為をペグダウンとも呼びます
⑧ポールフック…ポールスリーブはポールをテント本体に通す筒状の穴を指しますが、ポールの先端を入れる箇所をポールフックと呼びます
⑨前室…アウターテント(フライシート)をインナーテントにかぶせた際にできる入り口の前の空間のことで、雨除けとしても、濡らしたくない靴などの荷物置きにも、夜間のゴミ置き場としても重宝します。特に夜間にゴミをテント外に放置しないことは、野生動物への対策にもなりますね。
テントの張り方ナビ① ドーム型テント
ドーム型テントはスペースをとらない定番コンパクトテントとして、もっともポピュラーな存在です。
今回使用したのはネイチャーハイク社のテントです。「ハイスペックな製品を圧倒的なコストパフォーマンスで」というコンセプトのもと、歴史が浅いブランドながらも、キャンパー達から注目を集めているブランドです。
4人用(大人2人、子ども2人想定)のハイビー4キャンピングテントを実際に設営します。
なお、ドームテントには大きく2つに分類されます。ひとつはポールをテント本体のスリーブに通すスリーブ方式です。今回はこちらの建て方を説明します。
もうひとつは、ポールをテントのフックにかける吊り下げ(フック)方式です。テント設営がより簡単といわれているのは吊り下げ(フック)方式となります。
①設営する場所を決めたら、フロアシート(またはインナーテント)を広げてポール(フレーム)の位置を決めます。
付属品のすべてのポール(フレーム)を最初に伸ばして並べておくと、その後の作業がスムーズです。
②グラウンドシート(テントの床部分のシート)をしっかり張りのばして四隅をペグを打って固定します。
③ポール(フレーム)をアウターテントのスリーブ(ポールを通す穴)に通します。ポール(フレーム)の先端のうち一つはグロメットに挿し込みます。
④ポール(フレーム)がすべてスリーブに入ったら、グロメットに入っていない方のポール(フレーム)の先端を挿し込みます。
ポールの先端を挿し込む際、ポールを持ち上げるような形になり、これが完了するとテントらしいフォルムになります。
その後、アウターテント下部から出ているループをペグで地面に固定します。
⑤ペグの位置をテントから1mほどの位置に定め、ペグハンマーで打ちます。
ペグは地面に対して直角ではなく、張ってある張り綱(ロープ)に対して直角になるようにしましょう。
ペグが固定されたら自在で長さを調整します。(今回は足で押し込んでいますが…)
ゴム製のハンマー(100円ショップで売られています)なら子どもも安心して使えますね。
⑤最後にインナーテントを完成させます。テントの内側で、アウターテントの内側ジョイント部分に接続したら完成です。
インナーテントを張ってからアウターテントの順となるテントも多くありますが、要領はほとんど同じです。
⑥完成です
設営におよそ15分の時間がかかりましたが、一人で比較的簡単に張ることができます。
⑦続いて撤収時の解説です
テントをたたむ場合、ペグを取り、テントごと反転させます。
⑧ポール(フレーム)をすべて抜いたら、テントを乾かしてたたみましょう。
【商品情報】
商品名…Hiby 4 Camping Tent(ハイビー 4 キャンピングテント)
重さ…4.7kg
サイズ…高さ(設営時)165㎝
寝室の広さ…W220㎝×D220㎝
外寸…W240㎝×D375㎝×H165㎝
収容可能人数…4名(寝室)
★今回使用したテントはコチラをcheck★
★組み立てが比較的カンタンでビギナーさんにオススメのテントはコチラをcheck★
【動画で見よう!】テントの張り方① ドーム型テント
テントの張り方ナビ② 2ルーム型トンネルテント(カマボコテント)
機能的なデザインで人気上昇中なのが2ルーム型テントです。
トンネルのようなアーチ状のテントで、天井は高く、前室とインナーテントを使った寝室に分かれた2ルームの構造になっています。
入り口を跳ね上げるとひさしになるので、日陰も多くとれます。
ただし今回紹介するカマボコテントは20kg近くはあるという重さと、先に紹介したドーム型テントに比べて設営はやや複雑。ビギナーさんには少しハードル高めのテントかもしれません。
(モデルとなったカマボコテントは限定販売の物です)
①ポールを組み立てておき、設営する場所を決めたら、フロアシート広げます。
フロアシートはペグで固定しておきましょう。
(今回使用したフロアシートは別売りの物です)
②アウターテントを広げます。その後、ポールをポールスリーブに押し入れるように挿し込んでいきます。
③片方のポールの先端をグロメットに挿し込んでおいて、反対側のポールを曲げながらもう片方のグロメットに挿し込みます。
かなりの力が必要なのでがんばりましょう。
④4本のポールに挿し込みが完了したら、テント丸ごと引っ張り起こします。
⑤テント本体の下部にあるループにペグを打ちこみます。
⑥ペグの打ち込みが完了しました。これでテントが固定されました。
⑦ポールスリーブに付いているロープをピンと張った位置にペグで固定していきます。
地道な作業が延々と続くので協力してやりましょう。
⑧インナーテントはテント内側のフックにリングを引っ掛けて固定していきます。
⑨インナーテント完了です!
⑩ポールやロープの予備があると、ひさしがたくさんできて、風通しもよくなります。
ファミリー向けのキャンプ場は日陰がない場所も多いので、タープやひさしは必須です。
⑪メッシュの構造なので虫対策もばっちりです♪
キャンプ場はとくに虫が多いので、虫除け対策は万全にしたいですね。
⑫完成形はコチラ!
【同じタイプのテントの商品情報】
商品名…カマボコテント3M
重さ…19.5kg
サイズ…高さ(設営時)195㎝
寝室の広さ…W300㎝×D245㎝
外寸…W300㎝×D640㎝×H195㎝
収容可能人数…大人5名(寝室)
(※カマボコテント3Mは限定販売品につき、一般的なカマボコテントのスペックとして参考にしてください。)
★オススメの2ルーム型トンネルテントはコチラをcheck★
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昭文社旅行ガイドブック編集部にて編集歴約20年。関西在住の編集者。アウトドア、文学、映画&ドラマ、雑学なんにでも興味津々。中川政七商店をはじめとした「日本の古きよき物」も日々こつこつ収集中。わりと最近、KPOPのおっかけも始めました。旅行・おでかけネタを中心にミックスカルチャーな情報を発信します。