更新日: 2022年3月24日
【私の移住体験】スーツケース片手に沖縄移住! そこで迎えたライフステージの変化とは?
今年で沖縄に移住して8年目。
ずっと地元の大阪で旅行関係の仕事をしていましたが、30歳を目前に沖縄へ移住しました。
今回は、なぜ私が沖縄で暮らすことになったのか、沖縄の生活はどんなものなのかということを、私自身の移住体験を通じてお伝えします。
目次
人生を変えた、沖縄移住へのキッカケ
あれは私が28歳の時。独身で、30代まであと少しという時でした。
「人生後悔しないように、20代のうちにやりたい事をやろう!」と思い立って決めたのが「ひとり旅」。
当時から旅行が好きで、国内外色々な所へ旅しましたが、ひとり旅をしたことがなかったのです。
行き先を考えた時に、まず思いついたのが大好きな沖縄でした。
それまでに何度か旅行で訪れていた事もあり、一人でもどうにかなるだろうと、すぐに飛行機とホテルを手配。
この時は、まさか自分が沖縄へ移住することになるとは思ってもいなかったのです。
移住を決意させたひとり旅。移住の決め手となったものとは?
一人旅は3泊4日の予定でした。現地のカフェで開催されている英会話教室に参加することだけを決めて、その他はノープラン。
最初の2日間はというと……正直、「もう帰りたい」という気持ちでいっぱいでした。
観光はそれなりに楽しかったものの、楽しみを共有する人もいなければ、話す人もいません。
しかし、後半の2日間は地元の人と話すことができたり、別の場所から移住してきた人と話す機会があったりと、様々な出会いがありました。
色んな人と出会う中で、そこに住む人の温かさを感じたこと、自分の個性を活かし、自分らしく生きている人達に魅力を感じ、「ここに住みたい!ここに住む!」と直感で思ったのです。
移住を考えて旅をしていた訳ではありませんでしたし、誰か特定の人との出会いで移住を決めたのでもありません。
しかし、ただの観光旅行ではなく、その土地に暮らす人々や暮らしに触れたことが、人生を変える「移住」というキッカケとなったのです。
「あの時、途中で帰らなくて良かった」と、今でははっきりそう言えます。
移住に向けての準備 ~仕事探しと家探し
一人旅を終えて大阪に帰ると、すぐに沖縄での仕事探しを始めました。
沖縄は求人が少ないという噂を聞いていたので、移住してからの不安を少しでも無くすために、大阪にいる間に探したほうが良いと考えたのです。
仕事がネックでなかなか移住に踏み出せないという人も多いでしょうけれども、選ばなければ仕事はあると思いますし、仕事の探し方は色々あります。
① まずは住み込みのリゾートバイトに申し込んでみる
② 移住したい場所の企業求人を探す
③ どこにいてもできる在宅ワークを探す
④ 派遣会社に登録する
等々です。
私の場合は、④でした。はじめはその土地が自分に合うかどうかわかりませんし、数ヶ月で帰る可能性も考慮し、社員では無く、派遣での仕事探しをすることにしたのです。
派遣登録後に問い合わせをしましたが、先方からなかなか連絡がこなかったので、こちらから「求人はありませんか」と何度も確認の連絡を入れました。
ここでの粘り強さが功を奏し、やっとの思いで面接まで辿りつきます。「面接は沖縄まで来て欲しい」とのことでした。
沖縄移住後のギャップと暮らしの変化 ~仕事編
沖縄を旅行すると、ゆっくり流れる島時間に感動する人は多いものですが、仕事をするとなると、そうはいきません。
のんびりした移住暮らしのイメージとはかけ離れ、かなり忙しい毎日を送ることになります。
業界や職種にもよると思いますが、大阪で働いていた時よりもずっとハードで忙しい毎日でした。
ただし、平日は忙しく過ごしても、週末は公園や海へ行き、大自然の中でリフレッシュできたり、仕事が終われば終電も気にせずに飲みに行く事もできたりします。
仕事とプライベートをうまく切り替え、平日と週末でバランスを取ることができました。
沖縄移住後のギャップと暮らしの変化 ~生活編
賃金水準が低いため、物価も安いと思われがちですが、決してそんな事はありません。
県内で栽培・飼育されているもの以外は空輸されるため、単価が上がります。
節約生活で使われるもやしでさえも、大阪の倍の値段がすると知ってビックリ!
また、ネット通販の送料も離島価格で高くつき、届くまでに数日かかることも当たり前です。
土地も年々値上がりしており、2020年の地価上昇率ランキングトップ10には、沖縄の市町村がいくつもランクインしているほどです。
移住後に結婚・出産。ライフステージの変化を迎えて
移住から5年後、縁があって沖縄出身の人と結婚しました。
今は2歳になる娘と3人暮らしです。
沖縄は出生率がNO.1。子どもが多いということですが、それだけでなく、沖縄の子どもは「元気」な印象を受けます。
道で会えば、知らない私に対しても挨拶をしてくれますし、娘を抱っこしていると、「何て名前?可愛い~!」と小学生が歩み寄って来てくれます。
ひと昔前には大阪にもあったご近所さんとのやりとりが、沖縄にはまだあるんだなと、ほっこりする瞬間です。
結婚式は200~300人の招待が普通であったり、お墓参りの清明祭(シーミー)では、100人近い親戚が集まったり、太陽暦(新暦)ではなく旧暦をもとに年中行事が行われたりと、文化の違いや驚く事もたくさんありますが、生活する上で困る事は特にありません。
沖縄だから、という見方ではなく、それぞれの育った環境の違いと考えています。
不便なこともたくさん。それでも沖縄に居続ける理由とは?
沖縄には色々な移住者がいます。
沖縄に移住したけれど、思っていたのと違うとギャップを感じ、1年で帰る人。
やりたい事をやり尽くしたから、満喫したから、と3年で帰る人。
沖縄に転勤してきた人達が会社を辞め、留学したり起業したり、沖縄に永住を決意したりと、新たな人生をスタートさせる姿もたくさん見てきました。
暮らす上でのマイナス面をあげればもちろんありますが、それ以上に幸せを感じる時間が多いのが沖縄の移住生活です。
「仕事をバリバリしてお金をたくさん稼ぐ!」というよりも、「仕事もしながら今という時間を大切に」と考える人が、沖縄には多いように思います。
子どもと遊ぶ時間、仲間と楽しく過ごす時間はもちろんのこと、自然に触れる時間や夕陽を眺める時間でさえも後回しにする事なく、今この瞬間を楽しんでいます。
色鮮やかな花に、青い海に癒やされ、心地良い島風を感じる時間。
そんな自然と調和した沖縄での暮らしが好きで、今もずっと沖縄に居続けているのです。
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