更新日: 2024年8月1日
ワンピースの聖地巡礼旅・京都編 ワンピース研究家・神木健児がご案内!
『ワンピース』のワノ国編には、京都からインスピレーションを得たと思われるシーンが多数登場しています。
そこで今回は『ワンピース』ファンの私・神木健児が、作者の尾田栄一郎先生が実際に訪れた場所も含め、ファンなら一度は行っておきたいおすすめの観光地をご紹介いたします!
目次
【ワンピースの聖地巡礼旅】「京都麦わら道中記〜もうひとつのワノ国〜」が開催された「大覚寺」へ
2017年10月に、『ワンピース』連載20周年を記念して京都で「京都麦わら道中記 ~もうひとつのワノ国~」 が開催されました。京都のあらゆる名所を巡りながら『ワンピース』を体感できるというイベントで、私も含め全国から『ワンピース』ファンが集結しました。
そのメイン会場となった大覚寺は『ワンピース』のスピンオフストーリーが展示された場所。約1200年前に建立された真言宗大覚寺派の本山で、重要文化財に指定されている宸殿(しんでん)など見どころの多い寺院です。
今でも大覚寺には、イベントの際尾田栄一郎先生が描いたルフィのサイン色紙が飾ってあるので要チェックです!
また大覚寺の大沢池は「日本三大名月鑑賞地」に数えられるお月見の名所。
月といえば、ワノ国の黒炭家以外の大名の苗字全てに「月」が入っているんですよね。名月を眺めながら、かつてのワノ国の大名たちに思いを馳せるのも楽しいと思います。
さらに秋は紅葉の名所としても知られています。『ワンピース』のワノ国編に登場した、もみじ林がある『刃武港(はぶみなと)』の波止のような絶景を味わえるはずです。
※「京都麦わら道中記 ~もうひとつのワノ国~」で大覚寺に展示されたスピンオフストーリーは、集英社『ワンピースmagazine Vol.6』でも公開されています
大覚寺
- 住所
- 京都府京都市右京区嵯峨大沢町4
- 交通
- JR京都駅から電車で約17分、JR山陰本線嵯峨嵐山駅下車。嵯峨嵐山駅から徒歩約20分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 9:00~17:00(閉門)、受付は~16:30
- 休業日
- 無休(寺内行事時は臨時休あり)
- 料金
- お堂エリア500円、大沢池エリア300円(障がい者手帳持参で拝観料無料)
【ワンピースの聖地巡礼旅】麦わらの一味の「朱の玉垣」がある芸能神社「車折神社」って?
金運、良縁、学芸の神様を祀る車折神社(くるまざきじんじゃ)をご存知でしょうか。かつて後嵯峨天皇が嵐山を訪れた際に、突然この神社の前で牛車が止まり、車のながえが折れたことが社名の由来となりました。
この神社の境内には芸能の神様が祀られている「芸能神社」という末社があり、芸能人がお忍びで参拝に訪れることでも有名です。
参拝された方々の名前が書かれた2000枚を超える朱の玉垣。有名な芸能人の名前が並ぶ中、なんと麦わらの一味一人一人の名前も……! そこにはワノ国編で正式に仲間になったジンベエの名前もあるんです!
ちなみに「京都麦わら道中記 ~もうひとつのワノ国~」開催中には、技芸上達を祈願して”ソウルキング”ブルックのお守りが販売されていました。
ジンベエの玉垣が神社に掲載された当時、原作ではまだジンベエははっきりと麦わらの一味の仲間になっていなかったので、そこに名前が並んでいることにファンがざわついたのを覚えています。
原作よりずっと前にここで仲間入りを果たしていた……という「匂わせ」を感じられるスポットです。
※玉垣は通常2年更新となるため、外される可能性もあります
車折神社
- 住所
- 京都府京都市右京区嵯峨朝日町23
- 交通
- 嵐電嵐山本線車折神社駅からすぐ
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 9:00~17:00
- 休業日
- 無休
- 料金
- 祈念神石=700円/芸術才智守護御守=800円/才色兼備お守り(清少納言社)=800円/
尾田先生は大の落語好きとしても知られています。なかでもワノ国編は落語ネタがふんだんに盛り込まれていて、原作を読みながら「これはもしかしてあの演目では……?」と考察するのも『ワンピース』の面白いポイント。
例えばフランキーが探していた鬼ヶ島の屋敷図は、「クマ五郎」→「幸ベエ」→「きせ川」→「時ジロー」→「らくだ」の手元に渡っていますが、これらの名前は全て落語の登場人物や演目の名前をもじったものなんです!ちなみに頭山盗賊団の酒天丸(アシュラ童子)も演目『頭山』から来ているものと思われます。
せっかくなので、ワノ国を思わせる京都で落語の演目を聞きたいですよね。京都国立博物館では「京都・らくご博物館」と題して定期的に寄席を開催しているので、足を運んでみるのもおすすめですよ。
入場料を払えば当日に限り再入場可能で、時間を気にすることなく漫画が読み放題なのもうれしいポイント。「京都市営地下鉄1Dayチケット」を持っていると入場料が割引になるので、提示をお忘れなく!
■京都国立博物館
住所 京都市東山区茶屋町527
交通 JR京都駅前からバスで約7分博物館・三十三間堂前下車
料金 一般700円(特別展は別料金)
【ワンピースの聖地巡礼旅】カイドウのモデルはこの絵!? 「建仁寺」の双龍図
『ワンピース』794巻をご存知でしょうか。2017年発刊の『週刊少年ジャンプ』45号を買うと付いてくるおまけ付録で、ワノ国の作画のため実際に尾田先生が訪れた、京都市内の場所やスケッチ、メモなども掲載されているファンにはたまらない一冊です。
そのなかには、建仁寺の法堂の天井に大きく描かれた「双龍図」をスケッチする尾田先生の後ろ姿が! 畳108畳分の大きさもある天井の「双龍図」はまさにカイドウそのもの。尾田先生はまさにここでカイドウの姿をイメージされたのでは!?と、色々と妄想してしまいます。
双龍図を見ながら、カイドウと対峙する赤鞘九人男やルフィ、ロー、キッドの三船長の気分を味わうのも楽しいですね。
建仁寺には有名な国宝「風神雷神図屏風」もあり、ワノ国のオロチお庭番衆、風刃(ふうじん)と雷刃(らいじん)を思わせます。ほかにも美しい屋根が特徴的な方丈や枯山水の庭園など、見逃せないスポットがたくさんありますよ!
建仁寺
- 住所
- 京都府京都市東山区京都府京都市東山区大和大路通四条下ル小松町584
- 交通
- JR京都駅前からバスで約15分、清水道下車。清水道から徒歩約3分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 10:00~16:30(閉門17:00)
- 休業日
- 4月19~20日休、6月4~5日休、その他法要による休止日有
- 料金
- 拝観料=大人600円/(障がい者手帳持参で本人のみ拝観料無料)
【ワンピースの聖地巡礼旅】九里の博羅町にそっくりな「東映太秦映画村」へ
ワノ国が描かれ始めてから「日本にモチーフになった場所はあったりするかな?」と調べていたら、九里の博羅町とそっくりな街並みを発見! それが東映太秦映画村です。
東映太秦映画村はご存知の通り、時代劇の世界を体験できるテーマパーク。江戸時代の街並みを模した53,000平方メートルの巨大なオープンセットが広がり、実際にドラマや映画の撮影も行われています。
日本の古い町並みが再現されているので、似ているのは当然かもしれませんが、91巻に出てくる土産物屋や飲食店が立ち並ぶ博羅町の雰囲気とぴったりマッチしている気がします。
東映太秦映画村では、衣装とメイクで町人や侍、花魁、忍者などに変身できる体験も実施。お玉や小紫、忍者の雷ぞうになりきって、博羅町さながらの村内で楽しんでみてはいかがでしょうか。からくり忍者屋敷やお化け屋敷などもあり、大人も子供も1日中楽しめますよ!
東映太秦映画村
- 住所
- 京都府京都市右京区太秦東蜂岡町10
- 交通
- JR京都駅から電車で約12分、JR山陰本線花園駅下車。花園駅から徒歩13分
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 9:00~16:00(閉館17:00)、12~翌2月は9:30~、時期により異なる
- 休業日
- 無休(1月中旬は臨時休あり、要問合せ)
- 料金
- 入村料=大人2400円/(障がい者手帳持参で本人入村料半額)
【ワンピースの聖地巡礼旅】尾田先生も訪れた「二軒茶屋」で田楽豆腐とおしるこを堪能
「二軒茶屋」は、「京都麦わら道中記 ~もうひとつのワノ国~」開催中に『ワンピース』とコラボしていた場所の一つ。約480年続く老舗のお茶屋さんですが、観光客も気兼ねなく入れる素敵なお店です。
看板メニューの田楽豆腐は木綿豆腐に香ばしい木の芽味噌を塗り、炭火で焼いた絶品料理。『ワンピース』ファンであれば、冬季限定のおしるこを味わうのもおすすめです。北海道産の小豆を使用した生麩入りのおしるこは、上品な味でファンも多いそう。お玉がお鶴さんの茶屋で食べたおしるこは、もしかしたらこんな味だったのかも……!?
そんなことを想像しながら食べると、より美味しく感じられそうですね。
ちなみにお鶴さんの茶屋は、ほかにも団子や甘酒などを売っているようですが、二軒茶屋では抹茶パフェや抹茶プリン、あんみつなども人気。観光途中の休憩に、是非立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
■二軒茶屋
住所 京都市東山区祇園八坂神社鳥居内
交通 JR京都駅前からバスで約15分、祇園下車。祇園から徒歩約3分
料金 田楽豆腐750円〜
京都観光中にワノ国に似た風景に出会った時や、一人の時間ができた時、『ワンピース』を読みたくなりませんか……?
電子書籍で読むのも手軽で良いですが、SBS(読者の質問コーナー)も読みたい人や既巻分を一気読みしたい人は、京都国際マンガミュージアムを訪れてみてはいかがでしょうか。約5万冊の漫画資料が館内の壁を埋め尽くし、『ワンピース』はもちろん年代モノの漫画から話題の漫画まで揃っている、漫画好きにとってはまさに夢のような場所なんです。
ちなみにお目当ての『ワンピース』は2階メインギャラリーの「マンガの殿堂」コーナーに置いてあります(1〜95巻まで)。海外版の『ワンピース』もあるそうなので、ぜひチェックしてみてくださいね。
入場料を払えば当日に限り再入場可能で、時間を気にすることなく漫画が読み放題なのもうれしいポイント。「京都市営地下鉄1Dayチケット」を持っていると入場料が割引になるので、提示をお忘れなく!
■京都国際マンガミュージアム
住所 京都市中京区烏丸通御池上ル
交通 市営地下鉄京都駅から電車で約5分、市営地下鉄烏丸線烏丸御池駅下車。烏丸御池駅から徒歩約3分
料金 大人900円、中高生400円、小学生200円
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