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【連載エッセイ・第32回】猫と田舎で暮らしてみた~6匹と僕たちの里山生活~

高橋のら

更新日: 2021年3月31日

【連載エッセイ・第32回】猫と田舎で暮らしてみた~6匹と僕たちの里山生活~

東京生まれ、東京育ち。9年前に奥さんと、大分・国東半島へ移住。

そこで出会った猫たちと、こんどは、自然豊かな伊豆の田舎へ。

ゆっくりと流れる時間のなかで、森や草むらで自由に駆け回る猫たちと、一緒に暮らす日々のあれこれをお伝えしていきます。(毎週火曜日・金曜日に公開)

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外から見る伊豆と住んでみた伊豆

昔から首都圏近郊に住む人たちにとって伊豆はちょうどいい距離の観光地であり保養地だった。たくさんの文士たちが逗留した宿も多く残っていて、確か僕の両親も新婚旅行は熱海だったらしい。
僕自身も小学生の頃から伊豆へは何度も家族旅行に来たし、高校時代には春夏冬の休みになると弓ヶ浜の民宿へ遊びにやって来た。

なんの因果か気がつけばその伊豆の住人になっていて、観光地や保養地として長く通い続けた伊豆と、今は生活の場となった伊豆にどんな違いがあるんだろう? と考えてみた。

外から見る伊豆と住んでみた伊豆

山生まれ山育ちの猫たちにとって伊豆は居心地のいい土地かもね

猫たちが遊ぶ庭の広さは、都会の小さな公園くらいあるかもね

首都圏近郊の人がいわゆる「田舎暮らし」みたいなものを頭に描くとき、たいていの人はまず信州や軽井沢辺りを思い浮かべるのではなかろうか? で、多くの人が物件を探すうちに「冬の寒さ」について意識するようになり、視線は山から海沿いの伊豆や房総の半島へと移ってくる。

実際我が家もそうだった。暑さが苦手な僕は寒くても3000m級の稜線を仰ぐ土地が良かったけれど、寒がりの奥さんを気遣うとどうしても信州に住むのは無理で、結局房総と伊豆を中心に探したものの、房総は物件が少ない上、諸条件を考えると相対的に高価だと感じたこともあり最終的には伊豆半島に落ち着いたのです。

穏やかな気候で台風も思いのほか少ない。伊豆は冬でもあったかいよ~

田舎といってもその深さや濃さはいろいろ。自分にちょうどいい田舎を見つけようよ

海釣りや川釣りをしたり、山歩きをしたり、ドライブやツーリングをしたり、周囲をあまり気にせず楽器の演奏や焼き物ができたりする。我が家のように、殊更に何かをしなくても、ただ何もせず猫たちとのびのび暮らすのにも、気候的に厳しさのない伊豆はとても良いところだと僕は思う。

 

僕の田舎暮らしは猫たちと庭に座っているだけ

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

【筆者】高橋のら

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1960年東京生まれ。製本業経営を経て編集プロダクションを設立。
2011年に東京から大分県国東市へ移住し、2014年に国東市から静岡県伊豆半島に転居しました。現在は伊豆の家で編集業を営みながら仕事上のパートナーでもある家内と、国東で出会った6匹の猫たちと共に暮らしています。
国東での猫暮らしを綴った著書「猫にGPSをつけてみた」雷鳥社刊があります。