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六社の1つであった夷守神社を合祀「霧島岑(みね)神社」
霧島六社権現の本宮である霧島岑神社。かつて六社の1つであった夷守(ひなもり)神社が合祀されています。先の3つの神社と比べると広くはありませんが、格式高く由緒のある神社です。瓊瓊杵尊を主祭神とし、18柱の神々を祀っています。
霧島神宮へのアクセス・基本情報
狭野神社からは車で20分ほど。
霧島六社めぐりでの参拝の難易度は★☆☆☆☆
所要時間は15分〜20分みておきましょう。
■霧島岑神社
住所:宮崎県小林市細野4937
電話:0984-23-0855
霧島岑神社境内
参道は鬱蒼と木々が茂り、この中を歩くだけでも心や体が清められる気がします。
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広い境内に佇む霧島岑神社の社殿
社殿は小さいながらも、七五三の幟旗がゆらめき、地域の人々を見守られていることが伝わってきます。境内では神社の方が笛で越天楽(えてんらく;雅楽の曲名)を吹かれていたので、心地よい気持ちで参拝することができました。
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樹齢400年の御神木
霧島神宮のような観光スポットとして賑わう神社ではありませんが、この土地に根付き、日本神話の礎となった神様がいらっしゃることは間違いありません。
神秘的な逸話がたくさん「東霧島神社」
最後は読み方が難しい東霧島神社(つまきりしまじんじゃ)。主祭神は伊弉諾尊です。神社由来によると、古くは多くの神々が集まるという意味で「あずま霧島」と呼ばれていましたが、霧島山の東端に神社が位置する事から、端を意味する「つま」で「つま霧島」と呼ぶようになったとのこと。
アクセス・基本情報
霧島岑神社からは南下し、車で40分ほど。
霧島六社めぐりでの参拝の難易度は★★★★★
鬼が作ったとされる石階段がとても急なので、霧島六社の中では最高難度と言えるでしょうか。所要時間は30〜40分ほどみておきましょう。
東霧島神社境内
東霧島神社の本殿にお参りするには、急な石階段である「鬼磐(おにいわ)階段」を登る必要があります。難しい場合は、階段の下にある伊弉諾神社に参拝しましょう。
この階段は「振り向かずに心を込めて願い事を唱えながら登ると願いが叶う」とされ、「振り向かずの坂」とも言われています。
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急な石段の後ろは決して振り返らず
筆者もゆっくりと踏みしめるように一段一段と登っていきます。しかしながら予想通り息切れを起こしたので、願い事はどこかへいってしまったかも…。
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高地にあるとは思えない社殿
無事に登り切ると、本殿を臨むことができました。境内には龍の首の形をした杉の木が以前はありましたが、残念ながら平成30年の台風で倒木してしまったとのことで、惜しまれます。
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神石を正面から
東霧島神社で有名なのは鬼磐階段のほか、こちらの「神石」。正面から見ると、地面に埋まった岩を祀っているかのようです。高台から降りている途中に見えてくるのですが、横から見ると……
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神石を真横から
見事なまでに綺麗に割れていてびっくり。これには逸話があり、この世を去ったイザナミ(妻)を想うイザナギ(夫)の、恋い慕う涙で凝り固まったものがこの「神石」と言われています。イザナギは今後このような災難に世の人が遭わないよう、深き祈りを込めて、腰に携えてある「十握の剣(とつかのつるぎ)」で切ったとのこと。この十握の剣は神宝として、鎮め収められています。
神話の世界も興味深いですよね。
霧島六社権現めぐりで日本の神様のことを知ろう
霧島神宮を起点とし、六社を全て参拝するには1日あれば十分可能です。いずれも車が必要な距離なので、空港ではレンタカーを借りることをおすすめします。
一度の旅行で六社全てお参りすることが難しい場合、次の機会に取っておくのも楽しみができて良いかもしれません。その時は天孫降臨の地とされ、霧島東神社の飛び地境内である高千穂峰にもあわせて登頂し、天の逆鉾を拝んでみてはいかがでしょうか。
撮影・文: やくしじ 紫
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