更新日: 2020年9月15日
秩父で聖地巡礼!『あの花』のスクリーンに映し出されたスポットめぐり
秩父といえば大自然というイメージがありますが、実は多くのアニメの聖地巡礼スポットを有する場所でもあります。
2011年にテレビ放映された長井龍雪(ながい・たつゆき)監督のアニメ作品、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 (通称:あの花)』は、秩父を舞台としてユニークなストーリーが展開しました。
今回はアニメの印象的なシーンを振り返りつつ、秩父市観光課が発行するガイドブックと共に聖地巡礼の旅をご案内します!
目次
「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」第7位 『あの花』の聖地巡礼
『あの花』は、2011年4月から6月にテレビ放映された長井龍雪監督のアニメ作品で、「亡くなったはずの幼馴染が元気な姿で現れる」というユニークなストーリー。ドラマ性を重視した構成が高く評価された作品です。
毎年、年末にはその年の世相を表す言葉を決める「流行語大賞」が発表されており、2016年には「聖地巡礼」がトップテンにランクイン。映画『君の名は。』のファンが大勢、アニメの舞台を巡るきっかけとなりました。
秩父市の街なかを走るラッピングバス
それと前後して、一般社団法人のアニメツーリズム協会が、「訪れてみたい日本のアニメ聖地88 」の選定を行うようになり、埼玉県秩父地方を舞台としたアニメ、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 』の聖地巡礼が人気7位 *にランクインしています。
*『アニメ聖地投票』第3回 -( 一般社団法人アニメツーリズム協会)
聖地巡礼に欠かせない!秩父市観光課発行のガイドブック
アニメの舞台となったのは埼玉県秩父市で、実在する建物や風景などがリアルな姿でスクリーンに映し出されます。秩父市観光課では、『あの花』の聖地を紹介するガイドブックを発行しています。
ガイドブックに掲載される『あの花』巡礼マップ①
ガイドブックに掲載される『あの花』巡礼マップ②
ガイドブックには、『あの花』の印象的なシーンを作ったスポットも掲載されていて、聖地巡礼には欠かせないアイテムです。巡礼前に、必ず入手してください!
西武秩父駅前の秩父観光情報館
ガイドブックは西武秩父駅前にある「秩父観光情報館」や、秩父駅から西に約200mの場所にある「ほっとすぽっと秩父館」などで手に入れることができます。
秩父観光情報館内に特設『あの花』コーナー
秩父観光情報館の館内には、『あの花』コーナーも特設されていますので是非チェックしてみてくださいね。
秩父観光情報館
- 住所
- 埼玉県秩父市埼玉県秩父市野坂町1丁目16-15
- 交通
- 西武秩父線西武秩父駅からすぐ
- 営業期間
- 通年
- 営業時間
- 9:00~17:00
- 休業日
- 無休(年末年始休)
- 料金
- レンタサイクル=300円~(2時間)、1000円~(1日)/
ほっとすぽっと秩父館は明治時代初期に建てられた商人宿「秩父館」を改装したもので、1階の休憩室には『あの花』のグッズで溢れています。
西武秩父駅から聖地巡礼に出発!
『あの花』の舞台は、西武秩父駅から秩父鉄道・秩父駅を少し超えた旧秩父橋の間に密集しています。 アニメに登場する6人のメンバー、「めんま」「じんたん」「あなる」「ゆきあつ」「つるこ」「ぽっぽ」は「超平和バスターズ」として、このエリアを中心として活動したのです。
第8話などで、スクリーンに映し出された、西武秩父駅から秩父鉄道・秩父駅に向かうシーンを順にたどってみましょう。ご紹介するスポットをすべてまわると、徒歩で4~6時間。羊山公園、秩父神社、定林寺など、『あの花』ゆかりのスポットを訪れましょう!
バイクにまたがるぽっぽが目に浮かびそうな羊山公園の麓
小高い丘を背景とする街並みは、何度もスクリーンに登場しました。羊山公園の麓で、バイクに跨った「ぽっぽ」の姿が目に浮かぶという人もいることでしょう。
例年4月中旬より咲く芝桜がピンクや白の花の絨毯を敷き詰める羊山公園芝桜の丘
羊山公園の南側に整備された芝桜の丘。4月中旬から5月上旬にかけては約40万株の芝桜が咲き乱れ、 ピンク色の絨毯を敷き詰めたような素晴らしい光景を見せてくれます。
アニメでは芝桜に代わり、菜の花が黄色の絨毯となって登場していました。
秩父の市街地を一望することができる羊山公園の「見晴しの丘」
芝桜の丘の北側の「見晴しの丘」 からは、眼下に秩父市街地が。「超平和バスターズ」の6人が駆け巡ったエリアを一望することができます。
「ウニクス秩父」 で大切な人へのプレゼントを買ってみる?
羊山の麓から国道140号線を北に1km足らず進むと、右手にウニクス秩父が見えます。
ここは第3話で「ゆきあつ」が「つるこ」のアドバイスをもらいながら、プレゼントを選んでいたショッピングセンター。プレゼントの相手はきっと「めんま」だったのでしょう。 アニメの中の「めんま」に贈り物を手渡すことはできませんが、大切な人へのプレゼントが見つかるかもしれませんよ!
めんまが出てきそうな秩父鉄道の線路沿い
国道140号線をさらに北に 進み、「道の駅ちちぶ」が見えたら左折。西方向に向かうと秩父鉄道の踏切がみえてきます。
ここから秩父駅に向かう線路沿いの道は、『あの花』の中で印象的なシーンを数多く作り出しました。
線路添いの柵の上を歩く、白いワンピースを着た「めんま」の姿が目に浮かんでくるようです。
石灰岩で覆われた秩父のシンボル「武甲山 」
秩父駅の南方には、石灰岩で覆われた秩父のシンボル、「武甲山(ぶこうさん)」がそびえます。現在も石灰岩の採掘作業が続けられており、日々その姿を変える武甲山。
『あの花』の中でも、その特徴的な山容が、数々のシーンで背景に描かれていました。
「宮側 児童公園」 のカラフルなすべり台で遊ぼう!
秩父駅を北へ約100m行った場所にある宮側(みやかわ)児童公園にある、カラフルなすべり台も要チェック。劇場版で、「めんま」の話をする「あなる」と「じんたん」の姿が思い出されます。
「めんま」が何度も足を運んだ秩父神社周辺
『あの花』で何度も登場した神社ですが、アニメの中では石碑に掘られた神社名は隠されていました。これは秩父神社に間違いありません!
大勢の参詣者が訪れる新年の秩父神社
秩父神社があるのは、秩父駅から南に約300m。平安時代初期の典籍の記述から、荘厳な社殿の造営は、3世紀または4世紀にさかのぼると推定されています。創建されて以来、「知知夫国 (ちちぶこく)」の総鎮守として篤い信仰を受け続けてきました。新年には例年、初詣に訪れる人々が境内を埋め尽くします。
ユネスコ無形文化遺産 に登録された秩父夜祭
毎年12月2日、3日には、秩父神社をメイン会場として「秩父夜祭」が開催されます。秩父夜祭は2016年、「日本の山・鉾・屋台行事」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録さ れたことが記憶に新しいですね。
番場町の商店街に店舗を構える玉木家 <画像提供:秩父市役所>
秩父神社の鳥居の正面からは番場町の商店街が繋がります。この通りに店舗を構える和菓子店の玉木家では、「あの花」のシーンを思い浮かべることができるどら焼きを約10年前から作り続けています。
玉木家で作り続けられる「あの花どら焼き」<画像提供:秩父市役所>
「あの花どら焼き」の餡子には、「めんま」の白いワンピースをイメージした白小豆を使っているのです。
「超平和バスターズ」が事あるごとにあつまった定林寺
秩父駅から北に約1kmにある「定林寺(じょうりんじ)」は、外せない聖地巡礼スポット。「超平和バスターズ」のメンバーは、事あるごとに境内で勢ぞろいしていました。ここを訪れれば、次から次に印象に残ったシーンがよぎっていくことでしょう。
納経所では『あの花』のキャラクターが描かれた絵馬が授与さ れているので、好みの絵馬で願掛けをすることができます。
定林寺の観音堂
境内の中央に建造されている観音堂は、上から見ると正方形の形をした方形(ほうぎょう)屋根で、四間四面(よまよおもて)の独立の堂は素朴な 念仏回廊が囲んでいます。
『あの花』の冒頭は、この観音堂前にあるベンチで「ゆきあつ」が「つるこ」に缶ジュースを渡すシーンでした。かくれんぼのシーンでは、「めんま」や「じんたん」が観音堂の陰に潜みました。
定林寺の観音堂は、『あの花』のユニークなストーリーを作る上で、なくてはならない舞台だったことが伺えます。
ガイドブックを手に定林寺の鐘楼を囲む『あの花』巡礼者
定林寺の境内や埼玉県指定有形文化財の銅鐘が吊るされる鐘楼のまわりでは、今でもガイドブックを手にした巡礼者の姿をよく見かけます。
『あの花』の数々のシーンが目によみがえる聖地巡礼へ
『あの花』のスクリーンには、実在する建物や風景などがリアルな姿で映し出され、数多くのファンが聖地巡礼をしています。ガイドブックを片手に歩いてみれば、随所でアニメのシーンが瞼によみがえってくることでしょう。
聖地巡礼は屋外スポットが多いので、3密を避けたいこの時期にも最適。これから秋の季節に向けて、秩父の自然もますます美しい時期を迎えます。ぜひこの機会に秩父探索をしてみてくださいね!
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