更新日: 2023年2月3日
2020年のお盆はいつから?帰省はする・しない?コロナの影響が気になる人へ
例年より長かった梅雨がようやく明け、夏本番。お盆休みが近づいてきました。
新型コロナウイルスの流行のため、今年は帰省を控えるべきか、ぎりぎりまで迷っている人も多いでしょう。
年に一度くらいは顔が見たいけれど、両親や高齢の祖父母に万が一のことがあったら大変。
今回はそんな思案中の方のために判断基準と、帰省する場合・しない場合のそれぞれの対応を解説していきます。
※記載した内容は2020年8月6日現在の情報を元にしています。新型コロナウイルス感染流行の状況次第で、情報は変更となる場合があります。最新の情報は政府発表や各交通会社のアナウンスをご確認ください。
目次
2020年、今年のお盆はいつからいつまで?
お盆の期間は、例年8月13日~16日とされており、2020年は木曜~日曜、4連休となります。
また、今年は山の日(8月11日)が10日に移動となっており(オリンピックの閉会式が8月9日(日)予定だったため)、8月8日(土)~10日(月)も3連休になります。
8月11日(火)、12日(水)に休暇を取れば、8月8日(土)~16日(日)までの9連休も可能なので、帰省ラッシュのピークもやや分散すると思われます。
学校は3月から3か月にわたって休校していたため、夏休みは大幅に短縮する見込み。
たとえば東京都のガイドラインでは、公立小・中学校の夏休みは8月1日~23日とされており、子どもたちを連れた帰省はお盆休みに集中しそうです。
お盆の帰省についての政府・自治体の提言・発言
政府は、8月7日ごろに開かれる新型コロナウイルス感染症対策分科会で、帰省の在り方を議論する予定でしたが、帰省時期が近づく中で、予定より早く提言を出しました。
都道府県では独自の宣言・提言を発表しています。
政府
8月5日、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長が会見し、お盆休みの帰省は、高齢者と接する機会や、飲酒・飲食の機会が多くなるとして、感染防止策(手指消毒、マスク着床、換気、3密を避ける)を徹底し、大人数の飲食を避けるなど、高齢者などへの感染につながらないよう、注意を促しました。
対応が難しい場合は、感染が収まるまでオンライン帰省を含め、慎重に考えるよう求めました。
また、発熱がある人は帰省を控え、感染リスクが高い場所に最近行った人は慎重に判断してほしいとしました。
8月6日、安倍総理大臣は、重症者が少ないなど4月の緊急事態宣言の時とは状況が大きく異なるとして、ただちに緊急事態宣言を出す状況ではないという認識を示しました。
東京都
東京都では、1日の感染者数が10日連続で200人以上を超えていることから、小池知事が、8月6日の臨時記者会見でお盆や夏休み期間は都外への旅行や帰省を控えてほしいと呼びかけました。
愛知県
8月6日、大村知事は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、県独自の緊急事態宣言を出しました。対象期間は8月6~24日で、県境をまたいだ移動の自粛のほか、大人数での会食や宴会の自粛を求めています。
そのほか、
青森県むつ市・宮下市長「感染が拡大している県外地域からの帰省は控えてほしい」
秋田県・佐竹知事「県外との往来は、やむを得ない場合を覗き控えてもらうよう強くお願いする」
福井県・杉本知事「東京からの帰省は自粛してほしい」
山梨県・長崎知事「高齢者や持病のある人が家族にいる場合は慎重に」
などの発言があります。
自分の居住地、帰省先の自治体が帰省についてどんな提言・発言をしているか、自治体の公式サイトなどで確認したうえで、帰省について検討しましょう。
今年のお盆に帰省する人はどのくらいいる?
「LINEリサーチ」が実施した「今年の夏休み、実家に連絡や訪問する予定がありますか?」という調査では、「実家に行く・滞在する」44%、「連絡すると思うがまだ方法は決めていない」18%、「電話する」15%、「LINEでメッセージを送る」13% という結果が出ています。
(2020年7月17~19日調査、全国の15~59歳の男女5252人を対象)
(出典:夏休みの帰省予定は44%!みんなの帰省方法とその理由は?)
実家に帰省する予定の人のコメントでは、
「今年は帰る機会が少なかったので、同じ県内なので車での移動」
「孫の顔を見せに行く。同じ県内だけど、コロナなどの不安もあるので日帰りで」
電話やLINEで連絡をとる予定の人のコメントでは、
「感染者が多い地域に住んでいるので、年配の祖母がいる実家に帰省するのは気が引ける」「まだ長距離移動は不安があるので、帰るのはやめLINEのみにする」
「新幹線での移動があるので、コロナに感染しないか不安だから」
などとなっています。
4割強の人が帰省を予定していますが、居住地と実家が同じ県内にある人が多いようです。
8月の交通機関の運航状況、帰省ラッシュはいつ?
8月の飛行機、新幹線、高速バスなどの公共交通機関は、ほぼ例年通りの運航を予定しています。
JR東海は「のぞみ」を1時間に12本運転する「のぞみ12本ダイヤ」を8月7日から発動。「たとえ乗車率が低くても余裕をもって乗ってもらえるように」(金子社長)との判断です。
一般的に各交通機関の予約開始は1か月前です。移動手段別に運航状況などをみてみましょう。
新幹線の予約は1か月前から。今年の予約状況は大幅減
新幹線の指定席の予約は乗車日の1か月前の10:00から発売されます。駅のみどりの窓口、JRのインターネットサイトから予約できますが、ネットでの事前予約サービスもあります。
JR東日本の「えきねっと」サイトでは、発売日のさらに1週間前の朝5:30から事前申込ができます(全国の新幹線対象)。
8月13日(土)の便をえきねっとから事前申込するなら、7月6日(土)から申し込めることになります。
>>えきねっと
※えきねっとでの予約・申込には会員登録(無料)が必要です。
JRグループ6社は7月22日、お盆期間(8月7~17日)の新幹線と在来線の指定席の予約状況は前年比79%減と発表しており、1997年調査開始以降で最低水準になっています。
<新幹線の感染症対策>
窓の開かない新幹線ですが、換気装置により常時換気を行っており、車内の空気は6~8分で入れ替わります。座席・トイレなどは毎日消毒し、運行中も車掌が巡回時にトイレのドアノブなど人が触れやすい箇所を定期的に消毒しています。
飛行機の運航状況
減便については、ウイルスの感染状況をみて逐次対応を進めており、8月の減便など運行状況については以下のリンクをご参照ください。
8月13日~16日の予約状況は、各社とも8月6日現在でまだ空席があり、例年と違って今からでも予約可能です。直前のキャンセルも予想されますので、空席状況をチェックしつつ判断しましょう。
<飛行機の感染症対策>
航空機は構造上、常に換気が行われており、約3分ですべての空気が入れ替わります。乗務員はマスクを着用し、座席まわりを定期的に消毒しています。
▽航空会社の減便など運行の見通し
>>JAL
>>ANA
>>スカイマーク
>>スターフライヤー
>>ソラシドエア
>>AIR DO
予約便の変更(区間変更を含む)手数料無料キャンペーンあり
>>ジェットスター(国内全路線を7月中に再開)
直前に旅行を取りやめても払い戻しできるFareCreditオプションあり
>>ピーチ
高速バス・夜行バス
予約開始日は運航バス会社によって違いますが、一般的には乗車日の約1か月前から、または1か月と1日前からとなっています。
<バスの感染症対策>
エアコンの「外気導入モード」をフル稼働。雨天など窓を開けられない日も、5分で車内の空気が入れ替えられます。
また、提供座席を減らして乗客の間隔を空ける、座席まわりを消毒する、使い捨てフェースカバーを装着するなどしています。
自動車・レンタカー
感染症対策のため、公共交通機関よりも自動車での帰省を考える人も多いでしょう。
帰省ラッシュのピークは、お盆休み初日の8月13日(木)午前7時頃、Uターンラッシュのピークは、8月15日・16日(土日)と予想されます。
9連休を取れる場合、帰省は8月8・9日(土日)、Uターンは10日(月)または13日(木)がピークと予想されるので、今年の夏休みは多少ラッシュが分散されるかもしれません。
渋滞を回避したい場合、おすすめの出発時間は金曜(8月7日または12日)22:00前~深夜、もしくは土曜17:00以降です。Uターンは早朝か深夜の出発がよいとされています。
レンタカーをお盆休みに利用する場合は、いつにも増して早めの予約を心がけましょう。感染症対策で臨時休業・時間短縮している営業所もあるので事前に確認が必要です。
<レンタカーの感染症対策>
事務所・車両(ドアノブ、内部)の消毒を徹底しています。
Go to キャンペーンの利用
東京都民、東京発着旅行は支援対象から除外されましたが、7月22日に開始されたGo to キャンペーンを帰省に利用したい人も多いでしょう。
「Go to travelキャンペーン」では、宿泊施設を利用する際に、最大半額(1泊2万円/日帰り1万円)の補助が適用されます。
旅行会社のプランを購入すれば宿泊費+交通費が補助の対象になりますが、個人で交通機関を予約した場合は交通費は対象外となりますので注意が必要です。
実家でなくホテルなどに宿泊する予定で、交通費を節約したい方は、「宿泊+交通手段」をセットにしたフリープランを購入するとよいでしょう。
※レンタカー利用、GOTOキャンペーンについての詳細は下記の記事で解説していますので、参考にしてください。
高齢者のいる実家に帰省してもいい? 家族に持病がある場合は?
県境を越えての移動の自粛が解除されたといっても、それは経済活動の悪化を考慮してのこと。感染症のリスクがなくなったわけではなく、「帰省先に基礎疾患を持っている人や、心臓病、糖尿病、呼吸器系の持病を持つ人がいる場合は帰省を控えるように」と提唱されています。また高齢者は重症化する確率や致死率が高くなるため、政府、自治体も、帰省先に高齢者がいる場合は感染防止策を徹底してほしいと提言しています。
特に人口過密な都市部在住者が帰省する際には冷静な判断が必要です。人口過疎地域などでは、十分な感染症対策を備えた医療機関がない場合もあります。
帰省前の2週間は極力人との接触を避け、体調を管理することで感染リスクを減らすことはできますが、ゼロにはできません。
大切な家族や親族、友人などの健康を第一に考えて、帰省を控えるといった判断も必要になるでしょう。
帰省することに決めた! 何に気を付ければよい?
様々な状況を見たうえで「今年も帰省したい」と考える方は、まずは自分の都合や感情だけでなく、帰省先の家族や親族の意見も聞いてみましょう。
公共交通機関を利用する場合、お盆の混雑状況は予想がつかず、どの程度ウイルス感染を防げるかは未知数です。そのリスクを許容できるかどうか、帰省先の家族とよく話し合って決めましょう。
ご家族とも話し合いの上、帰省することに決めた方は、帰省前の半月ほどは外出を控え、在宅ワークにするなど、人との接触を極力減らしましょう。
交通手段もできれば公共交通機関を避け、マイカーやレンタカーによる移動が望まれます。
ぎりぎりまで待って、行くかどうかを判断したい! そんな時は?
帰省するかどうかの判断がつかず、「とりあえず予約して、キャンセルできる日までにじっくり考えたい!」という方のために、主な交通機関のキャンセル料が何日前から、いくらかかってくるのか、まとめてみました。
新幹線のキャンセル
基本的にJRの乗車券、特急券、指定席券は使用前ならいつでもキャンセルが可能です。
キャンセル手数料は自由席が片道あたり440円、指定席が560円。指定席の場合は、出発前日以降は「乗車券220円+指定席券の30%」となります。
>>JR東日本 きっぷの払いもどし
飛行機のキャンセル
予約のみで購入前の場合は、購入期限がすぎれば自動的にキャンセルされます。
通常価格で買った場合は、出発前まで、払戻手数料(430円)だけでキャンセルできます。
「早割」などの割引で買った場合は、標準的に、出発55日前までは払戻手数料(430円)だけ、54日前~出発前は日数によって運賃の30~60%がかかります。
体調不良でキャンセルする場合、直前のキャンセルでも医師の診断書(後日提出)があれば全額払い戻してもらえる場合があります。
▽各航空会社のキャンセル料
>>JAL
>>ANA
>>スカイマーク
>>スターフライヤー
>>ソラシドエア
>>AIR DO
>>ピーチ
レンタカーのキャンセル
キャンセル料は一般的に7日前まで無料、当日は予定料金の50%ですが、日産レンタカーは前日まで無料、バジェットレンタカーはキャンセル料不要プランがあるなど、独自に設定している会社もあります。
▽各レンタカー会社のキャンセル料
>>トヨタレンタカー
>>ニッポンレンタカー
>>日産レンタカー
>>オリックスレンタカー
>>タイムズカーレンタル
高速バスのキャンセル
高速バスは運航会社が非常に多く、キャンセルの対応状況もさまざまです。
標準的には、キャンセル料は「普通運賃」は100円、「割引運賃」で乗車10日前頃から20%以上がかかります。安いチケットほどキャンセル料が高いと考えておきましょう。
▽高速バス予約サイトのキャンセルポリシー
>>高速バスネット
>>ハイウェイバスドットコム
>>発車オーライネット
>>楽天トラベル 高速バス
>>高速バスドットコム
>>JTB
>>バスぷらざ
>>さくら観光
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