更新日: 2024年7月26日
2020年夏休みの旅行はどうなる?いつから行ける?気になる夏旅×コロナ関連情報
今年の夏休みはどこか旅行に行きますか?
旅行事情は先行きが不透明な部分もありますが、行けるならこんなところに行きたい、と旅先をあれこれ思いめぐらせるだけでも楽しい気分に。
今回の記事では、コロナによる状況の変化とあわせて、気になる今年の夏旅情報と、2019年に行われた調査で旅行先として人気だったエリアを、ランキング形式でご紹介します。
その時がきたらスムーズに動けるよう、今のうちに情報収集しておきましょう!
※外出制限の有無は、その時々の状況により変わる可能性がございます。外出や旅行に行かれる際は各自治体の対応、および最新の情報を宿泊施設などにご確認ください。
目次
都道府県をまたぐ移動はOK?
県境をまたぐ移動は、東京・愛知など居住地によっては自粛が求められている
5月25日の緊急事態宣言全面解除の発表の際に、政府は今後の外出の段階的緩和に関する方針も発表しました。
その内容は、移行期間の
- ステップ⓪「不要不急の県をまたぐ移動は避ける」
- ステップ①「一部首都圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)、北海道との間の不要不急の県をまたぐ移動は慎重に」
を経て、ステップ①の3週間後からは
- ステップ②「県をまたぐ移動等の自粛解除」
に進むというもので、予定通り6月19日にはステップ②となり、県をまたぐ移動の自粛要請が解除となりました。
出典:新型コロナウイルス感染症対策本部(第36回)議事次第 画像をクリックすると大きな画像で見られます
JRや航空便の運休・減便についても、ステップ③となり、ほとんどの便が再開されました。
7月22日からは旅行代金が割引となるGo To Travelキャンペーンも始まりました。しかし東京での感染拡大を受けて、「東京都在住の方および都内を目的とした旅行や都内を発着する旅行は対象外」とされました。
8月6日、東京都の小池知事は臨時記者会見で「お盆や夏休み期間は都外への旅行や帰省を控えてほしい」と呼びかけました。
同日、愛知県の大村知事は、県独自の緊急事態宣言を出し、「愛知県民は8月6~24日のあいだ、県境をまたいだ移動を自粛」するよう求めました。
青森県むつ市など、「感染が拡大している県外地域からのお盆の帰省は控えてほしい」との発言もあります。
県境をまたぐ旅行・帰省については、自分の居住地、帰省先の自治体がどんな発言をしているか、自治体の公式サイトなどで確認したうえで、判断しましょう。
夏のイベント、催し、展示会は開催されている?
イベントや展示会などについては、政府が示した下記ロードマップの予定通り、7月10日からは5000人以下または50%以下のものであれば開催可能となりました。
しかしその後は、コロナウイルス感染拡大状況を受けて、8月1日から予定されていたイベントの開催制限緩和は、8月末まで延期となり、5000人以上が集まるイベントは制限されています。
出典:新型コロナウイルス感染症対策本部(第36回)議事次第 画像をクリックすると大きな画像で見られます
飛行機や交通機関の現在の状況は?
JRの運行状況は回復し8月は臨時列車も増発
減便していたJRも、平年同時期並みに便数を回復しており、利用が緩やかに回復している状況から、今後利用が回復した際にも十分な輸送サービスを提供するため、「のぞみ」号の臨時列車を設定しています。
航空便国際線は90%減便、国内線はほぼ再開
国際線はJAL、ANAがハワイ路線全便運休を9月30日まで延長するなど、8月~9月も90%減便の状況が続いています。
国内線は6月19日から徐々に再開され、8月にはほとんどの便が再開されています。
例年とは違って予約状況は緩やかで、ANAでは6月の国内線利用率は53.8%でした(8月6日発表)。
8月13日現在、どの航空会社も、前日~当日でも予約できる状況です。
国内線の詳しい運行状況については、各航空会社の公式サイトをご確認ください。
▽航空会社の減便など運行の見通し
>>JAL
>>ANA
>>スカイマーク
>>スターフライヤー
>>ソラシドエア
>>AIR DO
予約便の変更(区間変更を含む)手数料無料キャンペーンあり
>>ジェットスター(国内全路線を再開)
直前に旅行を取りやめても払い戻しできるFareCreditオプションあり
>>ピーチ
各種交通機関が通常のダイヤに戻ったとしても、今後は外出・旅行の際は、コロナ対策を前提とした行動が求められます。
「ウィズ・コロナ」、「アフター・コロナ」の時代の新たな旅のスタイルについては、下記の記事で詳しく解説しています。
旅行・観光業の復興支援策はある?
Go To キャンペーン
コロナ関連の復興支援策として、7月22日から半年間、観光・旅行や飲食店などの費用が割安となる「Go To キャンペーン」が開始されました。
キャンペーンの目玉施策でもある「Go To Travelキャンペーン」では、日帰り旅行なら最大で1万円、宿泊を伴う旅行なら1泊につき最大2万円相当の補助が国から適用されます。
なお、宿泊に準ずるものとして、クルーズや夜行フェリー、寝台列車も対象にする方針です。
補助額の例(1人あたり)
- 15000円の日帰りツアー 7500円(半額)
- 23000円の日帰りツアー 10000円(上限)
- 30000円の1泊ツアー 15000円(半額)
- 50000円の1泊ツアー 20000円(上限)
- 100000円の2泊3日ツアー 40000円(1泊分の上限×2泊分)
この補助金額は全てが宿泊代金の割引ではなく、地域産品・飲食・施設などの利用クーポンなどを含んでいます。原案の内訳では宿泊割引が7割、現地で使えるクーポン券などが3割です。
7月22日から旅行代金の割引を開始しましたが、旅行先での飲食や買い物に使えるクーポンの発行は9月1日以降になります(偽造防止対策の準備のため)。
7月22日以降の旅行をキャンペーン開始前に予約していた場合も割引対象となり、旅行後にオンラインまたは郵送による申請で割引分が還付されます。
日本旅行業協会はキャンペーン情報登録承認を行った宿泊事業者のリストを公開・更新しています。
>>Go To トラベルキャンペーン「旅行事業者」登録承認リスト
「じゃらん」「楽天トラベル」など予約サイトを利用する場合は、キャンペーン対象施設であれば詳細画面に「GoToトラベル対象施設」等の表記がありますので確認しましょう。
キャンペーン開始時より、「東京都在住の方および都内を目的とした旅行や都内を発着する旅行は対象外」となっていますが、キャンペーンは宿泊を伴う旅行が2021年2月1日まで、日帰り旅行が2021年1月31日までを実施期間としているので、状況が好転すれば秋から冬の旅行で利用できるかもしれません。
自治体独自の支援キャンペーン
なお、各自治体独自の経済復興支援のキャンペーンも実施されています。
期間もひと月限りのものから、長期間にわたるものなど様々。各自治体の居住者を対象としたものが多いですが、対象者を限定しないキャンペーンもあります。
交通機関の割引キャンペーン
さらに、各交通機関も以下のような割引キャンペーンを開始しています。
<JR>
【フリー乗車タイプ(エリア内の乗車フリー)】
・北海道&東日本パス
・青春18きっぷ
・週末パス(南東北、関東甲信越の土日2日間)
・みんなの九州きっぷ/四国満喫きっぷスペシャル
・HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス
・はこだて旅するパスポート
【早トクタイプ(早めの購入でおトク)】
・JR東日本「お先にトクだ値スペシャル」(8月20日から3月31日まで新幹線を半額割引)
・JR西日本「eチケット早特21」「eチケット早特14」
【目的地周辺フリー乗車タイプ】
・小田急電鉄「江の島・鎌倉フリーパス」
・近畿日本鉄道「まわりゃんせ」
【往復乗車券タイプ】
・ひさびさ旅割引(往復新幹線と宿泊がセットでお得)
・京王「高尾山きっぷ」
【乗り放題タイプ】
・SUNQパス(サンキューパス)
<スカイマーク>
「いま行こう!いま得キャンペーン!」
搭乗期間:2020年8月7日(金)~31日(月)
(搭乗3日前まで予約可能)
羽田-神戸、神戸-鹿児島、神戸-長崎:8800円
上記以外の路線は全て9800円
<ソラシドエア>
2020年8・9月の日付限定で「羽田-沖縄」臨時便9000円~を運航
今後も各交通機関で割引キャンペーンが展開されると考えられますので、旅行を計画する際は公式ホームページなどで情報を確認しましょう。
各キャンペーンや、新幹線の割引、電車のお得な切符の詳細は下記の記事でも解説していますので、参考にしてください。
国内主要観光地の状況は?
観光施設
北海道、東京、大阪、九州、沖縄など、観光客が集う場所では、多くの施設が6月以降、営業を再開しました。
ただし、時間短縮や一部イベント・プログラムの中止など、商業施設・観光施設ではコロナ対策のためになんらかの制限を設けているところがほとんどです。必ず訪問の前に営業状況を確認しましょう。
花火大会
夏の恒例イベントである花火大会も、かなりの数で中止が決定しています。7月8月に開催される都内の主要な花火大会はゼロと考えたほうがよいでしょう。
中止が決定している都内の花火大会
- 神宮外苑花火大会(新宿区)
- 隅田川花火大会(台東区)
- 江東花火大会(江東区)
- STAR ISLAND 2019(江東区)
- いたばし花火大会(板橋区)
- 足立の花火(足立区)
- 八王子花火大会(八王子市)
- 青梅市納涼花火大会(青梅市)
- 昭島市民くじら祭 夢花火(昭島市)
- 映画のまち調布花火(調布市)
- 払沢の滝ふるさと夏まつり(檜原村)
- 奥多摩納涼花火大会(奥多摩町)
- 立川まつり国営昭和記念公園花火大会(立川市)
なお、下記2大会は現在のところ10月に開催予定です。
- 第54回葛飾花火大会 2020年10月10日(土)
- エキサイティング花火2020 第45回 江戸川区花火大会 2020年10月24日(土)
ビーチ・海水浴場
感染防止のために開設を中止するところがあり、今年オープンする海水浴場は全国的に例年の半分程度になりそうです。
- 北海道・東北:例年の半分程度オープン
- 関東・甲信越:伊豆大島の弘法浜、新潟県のみオープン
- 東海・北陸:静岡県の海水浴場は開設される割合が高い
- 関西・中国・四国:例年の7割程度オープン
- 九州・沖縄:ほぼ例年通りオープン(沖縄は感染状況悪化のため、公営ビーチの閉鎖あり)
プール
プールの水に含まれる次亜塩素酸や湿度などにより、「プール内でのウイルス感染は極めて低い」とされています。
各地のプールは感染対策(ロッカーの消毒、入場制限、事前チケット制など)を講じたうえで営業していますが、対策が難しいとして営業休止を決めた施設もあります。
たとえば東武動物公園東武スーパープールは日時指定のウェブ予約制にし、一日の入場者を3000人に限定。行列ができるウオータースライダーは中止しています。
区営プールでも不特定多数の人が利用するビート板の貸し出しや浮輪などの遊具の使用を禁じるところがあります。
お目当てのプールが営業しているか、予約が必要か、アトラクション、遊具などが使えるか、事前にチェックして出かけましょう。
都内の場合、「としまえんプール」「多摩市立温水プール アクアブルー多摩」「よみうりランド プールWAI」「東京サマーランド」は営業、「国営昭和記念公園 レインボープール」は開催中止となっています。
那覇空港は旅行者専用相談センターを設置
各観光地では観光客の本格受け入れに向けて、感染拡大防止対策を強化しています。
沖縄県は6月19日、那覇空港内に旅行者専用相談センターを設置しました。
センターには看護師とスタッフが常駐し、到着者に発熱が認められた場合、本人の同意を得た上で保健所と相談し、必要な場合はセンター指定の車両で医療機関に運ぶなどの体制を整えています。
このような対策を実施する空港は今後も増える可能性があります。
旅行前、旅行中、旅行後に体調が悪くなった場合にどこに連絡すべきかを事前に確認しておきましょう。
夏休みに上記の観光地を訪れたいと考えている方は、下記の記事でも各観光地の状況、主要観光スポットの営業状況、中止イベントの情報をまとめていますので、参考にしてください。
旅行日数は?
【国内旅行】
上記の昨年調査では、国内旅行は1泊2日が36.6%、2泊3日が30.8%と、3日以内の旅行が全体の70%近くを占めていました。
外出規制の有無にもよりますが、2020年夏休みの旅行日数は、国内旅行なら2019年と同様に1泊2日~2泊3日程度が多くなるでしょう。
【海外旅行】
昨年の海外旅行は4泊5日が19.8%、5泊6日が16%と4~6日間の旅行が全体の30%強だったことにくわえて、8泊以上の長期旅行も23%と多数でした。
海外旅行は、行き先がアジア・グアム・サイパンであれば2泊3日~3泊4日程度、ハワイ・オセアニアなら3泊4日~5泊6日程度、欧米なら4泊6日以上が目安と言えます。
コロナの影響により、現時点では全面禁止ではありませんが、多くの国が外務省「海外安全情報」でレベル3(渡航中止勧告)となっています。
また、日本からの入国者に対して、14日間の隔離を義務付けるなどの措置を取る国が84カ国(6月19日現在)あります。
海外旅行の計画を立てる前には外務省のホームページを必ず確認しましょう。
国・地域別の海外安全情報に加え、各国の新型コロナウィルス感染状況の統計や入国制限措置、入国後の行動制限措置などについても掲載されています。
>>外務省「海外安全情報」
>>外務省「新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国後の行動制限)」
平均費用はどのくらい?
上記調査によると、国内旅行の費用は一人1~2万円から2~3万円が全体の40%、4~5万が16%を占めました。海外旅行の費用で最も多かったのは一人10~15万円で、全体の23%でした。
旅行費用は行き先や旅行の目的、旅行日数によっても変わってきますが、2019年の平均費用を目安にして、今年の旅行費用の予算を考えるとよいでしょう。
go toキャンペーンや各自治体のキャンペーンで宿泊費などを安く抑えられれば、浮いた分の予算を現地のアクティビティやオプションなど、別の費用に充てることもできそうです。
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