更新日: 2024年6月10日
撮るだけじゃもったいない!旅行後も楽しめる写真整理の方法は?
旅行先で写真撮影を楽しむ人は少なくありません。普段写真を撮らない人でも、見知らぬ土地で絶景や珍しいものを目にすれば写真に収めたくなるものです。
せっかく撮影した写真ですから、撮って終わりではなく、飾ったり見返したりして楽しんでみてはいかがでしょうか。
この記事では、簡単かつお手軽にできる写真の整理方法について紹介します。
1.写真はどうやって整理するのがいいの?
写真整理の基本は、大まかにわけると「データで残す」「プリントして残す」の2パターンです。それぞれの方法のメリット・デメリットを説明します。
①プリントして現物を残す
現物の写真を手元に残すのは、写真の整理方法としてもっともオーソドックスな方法です。写真を使ったスクラップブッキングや、アルバムづくりを趣味として楽しむ人も少なくありません。また、いつでも手元に置いておくことができ、紛失しない限り手軽に見られるのがメリットだといえるでしょう。
デメリットとしては、プリントやアルバムの準備にお金がかかることがあげられます。また、プリントする写真を選ぶ手間や、アルバムを買って1枚ずつ写真を収納していく手間もかかります。
②デジタルデータで残す
スマホやデジカメで撮った写真は、オンラインストレージやパソコン、HDD(ハードディスクドライブ)などを活用してデータで残すこともできます。数千枚の写真をプリントして残すのは非常に大変ですが、デジタルデータであれば大量の写真を保存しておけるのがメリットだといえるでしょう。
デメリットとしては、機器トラブルなどが発生するとデータがすべて消えてしまうことがあげられます。また、ただデータを詰め込むだけだと目当ての写真を探すのに苦労するうえ、保存しっぱなしで結局見返さないこともあり得ます。
デジタル保存とプリントを併用するのが理想
せっかく撮った写真を眠らせたくないのであれば、お気に入りの写真だけプリントして手元に残し、デジタルデータはいつどこで撮ったかがすぐわかるように保存しておくのが理想的です。ここでは、写真整理に役立つさまざまなサービスをご紹介していきます。便利なサービスをフルに活用して、旅行の思い出をいつでも振り返れるようにしておきましょう。
2.写真のプリントも様々なやり方がある
せっかくの写真をスマホやメモリーカードの中に眠らせたままにしておかないためにも、お気に入りの1枚はぜひきれいにプリントしたいものです。写真プリントも、最近では便利なサービスがいろいろとあります。以下にその方法を紹介します。
①1枚ずつプリントする
フィルムカメラは写真店へ現像に出すのが一般的でしたが、デジタルデータは好きな方法でプリントすることができます。素敵なフォトフレームで飾ったり、コメントを添えてアルバムにまとめたりすればいつでも思い出を見返すことができ、生活にも彩りを添えてくれるに違いありません。
①-1 インターネットでプリントを注文する
インターネットで注文できるプリントサービスを利用すると、写真をプリントするためにわざわざお店に行く必要がありません。スマホのアプリやパソコンのブラウザから写真のデータをアップロードするだけで注文が完了し、写真を郵送で届けてもらえます。
郵送されてくるため手元に届くまでに多少時間はかかりますが、そのぶんリーズナブルに利用できるというメリットがあります。
「しまうまプリント」は1枚6円からというお手軽さが魅力のサービス。また、老舗の写真用品店である「カメラのキタムラ」は、郵送のほか店舗で受け取れるサービスを提供しています。
「しまうまプリント」のアプリ(左)と「カメラのキタムラ」のアプリ(右)。どちらもスマホに保存されている写真を見ながらプリントしたいものを選ぶことができる
- 特徴…リーズナブルな価格で写真プリントを楽しめる
- 料金…L版1枚6円から
- 配達方法…ゆうメール(110円/100枚以上注文で無料)・ゆうパック(660円)
- 支払い方法…クレジットカード・代引き・コンビニ後払い
- 一度に注文できる枚数
<アプリ>1000画像(1画像のプリント枚数上限は999枚まで)※カメラロール内のアルバムフォルダから写真を選択可能
<PCブラウザ>9999画像(1画像のプリント枚数上限は999枚まで) - 対応サイズ…L/2L(FUJICOLOR高級プリントのみ、ましかく/DSC/LW/KG/2L/6切/ワイド6切/4切/ワイド4切に対応。ただしスマホアプリで注文できるのはL/2Lのみ)
- 注意点…複数メーカーの印画紙でのプリントを同時に選択することができない(紙の種別ごとに注文する必要がある)
- Google Play
- App Store
- 特徴…大手チェーン店のサービスで、郵送のほか店舗での受け取りができる
- 料金…L版1枚31円から
- 配達方法…ゆうメール(送料無料)、ゆうパック(クレジットカード支払いの場合は440円、代金引換の場合は770円)、店舗受け取り(送料不要)
- 支払い方法…クレジットカード、代引き
- 一度に注文できる枚数
<アプリ>200画像(1画像のプリント枚数上限は50枚まで)※カメラロール内のアルバムフォルダから写真を選択可能
<PCブラウザ>500画像(1画像のプリント枚数上限は999枚まで)※宅配受け取りの場合は5枚以上の注文が必要 - 対応サイズ L/2L/はがき(KG)/マットはがき(KG)/6切/ワイド6切/A4/4切/ワイド4切/HV/DSC/DSCW/パノラマ/ましかく(注文方法によって対応サイズが異なる)
- 注意点…注文方法がいくつもあり、それぞれ注文できる枚数や対応できる写真サイズなどが異なる
- Google Play
- App Store
①-2 カメラ店や家電量販店のセルフ端末で現像する
富士フイルムが提供している「プリンチャオ」など、カメラ店や家電量販店にある写真現像用のセルフ端末を利用すると、スマホやSDカードに入っている写真を自分で選びながら1枚30円程度でプリントすることができます。
写真プリント専用機ですので画質がよく、店員さんとやりとりする必要もないため手軽な方法といえるでしょう。
旅先でも端末が置いてあるお店に行けばすぐにその場でプリントでき、郵送で写真を送りたいときなどにも役立ちます。
富士フイルムのセルフ端末「プリンチャオ」
①-3 コンビニのマルチコピー機でプリントする
コンビニでもマルチコピー機を使って写真をプリントすることができます。全国展開のコンビニで利用できるのが最大のメリットだといえるでしょう。
セブン-イレブンは独自の「ネットプリント」、ファミリーマートやローソン、北海道に拠点のあるセイコーマートでは共通の「ネットワークプリントサービス」を利用します。
ただしプリントには比較的時間がかかるため、大量にプリントしたいときにはあまり向いていません。使いたいときは、あらかじめアプリをダウンロードしたり会員登録したりしておくとスムーズです。
セブン-イレブンが提供しているネットプリントサービス
ローソン・ファミリーマート・セイコーマート共通のネットワークプリントサービス
①-4 家庭用プリンターでプリントする
写真データを店員さんに見られたくないときなどは、自宅で家庭用プリンターを使ってプリントするとよいでしょう。
本格志向の機種から手軽さを重視した機種までラインナップされています。写真用紙のほか、シールが作れるシール用紙などもあり、好きなときに好きなようにプリントできるのがメリットです。
「写真をプリントして手帳に貼りたいが、写真用紙だと厚すぎる」というときはあえて普通紙を使うなど、表現の選択肢も広がります。今はアプリを使ってスマホから直接印刷できる機種も多く、利便性が向上しています。
プリンター「カラリオ」シリーズで知られるEPSONの「カラリオ EP-882AW/AB/AR」は、6色インクできれいにプリントできる機種です。
また、同じエプソンの「カラリオ ミー PF-71」は小型で置き場所を選びません。家庭用プリンター向けの一般的な写真用紙は、L版100枚で500円から800円程度で購入することができます(2019年12月23日時点、価格.com調べ)。
- 特徴…本格的なプリントが可能ながらもインテリアになじみやすいシンプルなデザイン
- 価格…2万4,185円~(2019年12月23日時点、価格.com調べ)
- プリントできるサイズ…カードサイズからA4まで
- インク…染料6色
- 写真データの転送方法…無線・有線LAN、SDカードスロットからの取り込み、Wi-Fi Direct(スマホ・PCから直接転送)、メール、USB、赤外線
- 特徴…コンパクトで手軽に写真プリントが楽しめる
- 価格…1万5,600円~(2019年12月23日時点、価格.com調べ)
- プリントできるサイズ…カードサイズからA5まで
- インク…染料4色
- 写真データの転送方法…無線LAN、SDカードスロットからの取り込み、Wi-Fi Direct(スマホ・PCから直接転送)、PictBridge(デジカメをUSB/無線LANで接続)、メール、USB、赤外線
②まとめて一冊のフォトブックを作る
フォトブック作成サービスを利用すると、選んだ写真で写真集のような冊子を作ることができます。フォトブックは同じものを何冊も作ることが可能で、記念に配ったり周囲の人にプレゼントしたりするのにもぴったりです。フォトブック作成サービスについてご紹介します。
②-1 ノハナ
毎月1冊、送料(275円)のみでフォトブックを作れるサービスです。「フォトブックを作ったことがないので、試しに作ってみたい」「なるべくリーズナブルに作りたい」という人にぴったりだといえるでしょう。サイズやページ数があらかじめ決まっているため、仕様で迷うことがありません。申し込みや写真のアップロードはスマートフォンのアプリからのみです。同じものを複数冊注文したいときは有料で追加注文が可能です。
編集画面は非常にシンプル
- 特徴…毎月1冊、送料のみでフォトブックが作れる
- 料金…毎月1冊までは送料(275円)のみ、2冊目以降は1冊につき550円
- 配達方法…ゆうメール
- 支払い方法…クレジットカード、携帯キャリア決済
- 一度に注文できる冊数…無料分は毎月1冊のみ、複数冊注文は99冊まで
- 対応サイズ…1ページにつき写真1枚で、写真スペースは固定
- フォトブックのサイズ…14㎝×14㎝、28ページ
- 仕上がり期間…約2週間
- 注意点…高画質仕上げや特急のオプションは有料
- Google Play
- App Store
②-2 イヤーアルバム
富士フイルムが提供しているフォトブック作成サービスで、最大の特徴はアプリが自動で写真を解析し、写真を選んでレイアウトまでしてくれることです。
そのため「フォトブックを作ってみたいけれど、たくさんある写真から選ぶのがめんどう」「1からレイアウト作業をするのがおっくう」という人に向いています。
使い方はシンプルで、「1月1日から1月31日までの間に撮った写真を使う」など、日付とページ数を指定するだけです。旅行中の3日間に撮った写真でフォトブックを作る、ということもできます。
スマホアプリ、PCの専用ソフトから作成できるほか、イヤーアルバムサービス対応のお店の店頭でも注文することができます。
自動レイアウトされた画面を見ながら写真を入れ替えたりテキストを入力したりできる
- 特徴…独自の解析エンジンが自動で写真を選んでくれる
- 料金…3,122円から(A5サイズ、16ページの場合。料金はサイズ・ページ数によって変動)
- 配達方法…宅配便、店舗受け取り、コンビニ受け取り
- 支払い方法…クレジットカード、代引き、店舗受け取りの場合のみその場で支払いも可能
- 一度に注文できる冊数…99冊まで
- 対応サイズ…ページ内に複数の写真をレイアウトでき自由度が高い
- フォトブックのサイズ…A4、A5
- 仕上がり期間…注文確定日より10日(休日などにより変動あり)
- 注意点…解析中にアプリが落ちると写真の解析が最初からやり直しになってしまう
- Google Play
- App Store
②-3 Photoback
2004年からフォトブックサービスを提供している老舗で、おしゃれなフォトブックを作りたい人におすすめのサービスです。
専用ケースがセットになっているタイプや、帯つきの文庫本サイズのタイプなど、作り手の個性を発揮できるフォトブックがラインナップされています。
紙質やテンプレートにまでこだわって高品質なフォトブックを作りたいときにぴったりです。
自分で撮った写真をおしゃれにレイアウトできる
- 特徴…文庫サイズなど個性的でスタイリッシュなフォトブックを作れる
- 料金…1,100円から(POCKET(128×90mm)、16ページの場合。サイズ・ページ数によって変動)
- 配達方法…宅急便、ネコポス
- 支払い方法…クレジットカード、NP後払い、代引き
- 一度に注文できる冊数…1回の注文で100種類100冊まで
- 対応サイズ…豊富なテンプレートからページレイアウトを選択可能
- フォトブックのサイズ…90×128mmから186×248mmまで7サイズ
- 仕上がり期間…注文日から10日前後
- 注意点…スマホアプリ対応は3サイズのみ
- Google Play
- App Store
写真プリントとフォトブック、それぞれのメリットや注意点
1枚ずつのプリントは手軽さと画質の良さがメリット
写真を1枚ずつプリントするにはさまざまなサービスがあり、少ない枚数でも手軽に利用できるのがメリットです。画質がよく、大きく引き延ばして飾りたいときにも向いています。
ただしL版など一般的な写真サイズでデジカメやスマホで撮ったデータをプリントすると、端が切れてしまうことがあり、その点は注意が必要です。
これは写真データの縦横比率と写真用紙の縦横比率が異なるためで、端までプリントしたいときは注文するときにトリミング作業やフチありを指定する必要があります。
フォトブックは整理・保管の手軽さが最大のメリット
フォトブックは印刷のため一般的に写真プリントよりは画質が劣り、料金も1枚プリントに比べると割高ですが、本棚や引き出しなどに収納しやすく、見返しやすいのがメリットです。
1枚ずつプリントした写真のようにバラバラになっていないため、紛失する心配もありません。写真を整理して1枚ずつアルバムに入れていくのがめんどうな人にも向いています。
3.まだある!写真整理の便利ツール&便利グッズ
「プリントして飾るほどでもないけれど、写真データは残しておきたい」「スマホの中にある大量の写真を整理して見つけやすいようにしたい」と考えている人は少なくないでしょう。
こんなとき、オンラインストレージや写真管理用アプリをうまく活用すれば、大量の写真を整理できるうえにお目当ての写真が見つけやすくなります。
また、データのままで写真を飾って楽しめるデジタルフォトフレームについてもご紹介します。
①オンラインストレージに保存する
インターネット上にデータを保存しておけるオンラインストレージは、写真データの保存にぴったりです。自宅に機器が必要なく、無料で利用できるサービスもあります。
写真をスマホやパソコンに保存しておくだけだと、機器が故障したときには中のデータもすべて失われてしまいますが、オンラインストレージにはそういった心配はありません。
また、ほとんどのオンラインストレージにはスマホで撮った写真を自動的にアップロードする機能がついています。「写真を消したくないけれど、スマホの容量が心配」という人は、上手に使って容量を圧迫しがちな写真を整理しましょう。
ただ、インターネットを介してアップロードやダウンロードをするため、スマホのみで利用する場合は通信量が膨大になる可能性もあります。
写真をバックアップする際は、Wi-Fiなどを上手に使うといいでしょう。
iPhoneでもAndroidでも使える「Googleフォト」はもっとも手軽に利用できるオンラインストレージのひとつ
②スマホで撮った写真はアプリで管理
フォルダを使った整理は手軽だが、検索に不便な時も
iPhoneの写真アプリやAndroidのフォトアプリには、撮影した日付や場所を記録したり、被写体によって自動で分類したりする機能がついています。
また、自分でアルバムフォルダを作って分類することも可能です。スマホに最初から入っている(プリインストール)アプリなので、無料で使えるのも大きなポイントだといえるでしょう。
これらのプリインストールアプリとあわせて、写真にタグをつけて管理できるアプリを使うと、より便利になります。写真をフォルダ分けして整理する場合、1枚の写真を複数のフォルダに入れることはできません。
タグを活用することでより検索しやすくなる
たとえば1枚の写真を「家族旅行」と「北海道旅行」の両方のフォルダに入れたいと思ったら、写真を複製するしかないのです。写真の複製は簡単にできますが、増やしすぎるとスマホの容量を圧迫してしまいかねません。
そんなとき、写真を「家族旅行」フォルダに入れ、アプリで「北海道旅行」というタグをつけておけば、フォルダで管理しつつ「北海道旅行」というタグでも検索が可能になります。
タグづけアプリを使うと、複数のフォルダをまたいで検索できるのが大きなメリットだといえるでしょう。
さらに、また行きたいと思ったお店の写真に特定のタグをつけるなど、情報を細かく記録しておくことが可能です。
タグづけアプリはiPhoneでは「HashPhotos」、Androidでは「F-Stop Media Gallery」などがあり、スマホ写真の整理で悩んでいる人は導入してみる価値があります。
どちらのアプリも基本機能を無料で使うことができます。
③プリントせずに写真を飾りたいときはデジタルフォトフレーム
「写真を飾りたいけれど、いちいちプリントするのがめんどう」「写真を何枚も飾りたいけれどスペースがない」というときは、デジタルフォトフレームを活用してみてはいかがでしょうか。
プリントする必要がなく、写真のデータをスライドショー形式で表示してくれます。
時計やカレンダーを表示してくれる機種や、音楽を流してくれる機種もあり、インテリアグッズとしても魅力的。
KEIANのデジタルフォトフレームはリーズナブルなものから高性能な機種まで幅広いラインナップが揃っているのが特徴で、離れて住む家族に写真データを入れてプレゼントするのにもぴったりの製品です。
価格は機種によって異なりますが、おおよそ4千円程度からとなっています(2020年1月6日時点、価格.com調べ)。
まとめ:撮影した写真は整理して日常的に楽しもう!
旅行先で見た風景やおいしい料理などは、つい写真に残しておきたくなるものです。
スマホやデジカメがあれば、いつでもどこでもきれいな写真が撮ることができますが、撮ったりSNSにアップしたりするだけで満足している人も少なくないのではないでしょうか。
ひと手間かけて思い出のスナップを日常生活に取り入れれば、より豊かな生活空間を演出できるに違いありません。
ここで紹介したサービスの中から自分のライフスタイルや目的に合ったサービスを選んで、撮るだけで終わらない写真生活を楽しみましょう。
文・Ayako 写真・Ayako/123RF
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