1995年に公開され、10代の甘酸っぱい青春を描いた名作アニメ映画として今なお根強い人気を誇るジブリ映画『耳をすませば』。
その映画の舞台のモデルになった街が、新宿から京王線特急に乗って約30分の聖蹟桜ヶ丘駅が物語の世界の入り口。まるで登場人物になった気分で、小高い丘の街をめぐることができます。
取材・文:流れ弾の雨が降り注ごうとも
今月の聖地巡礼トリップは
あらすじ
読書が大好きな中学3年生の月島雫(しずく)は、図書館に勤務する父親にお弁当を届けに行く最中、不思議なネコに導かれ、丘の上のロータリーで「地球屋」という雑貨屋にたどり着きます。そこは、図書館で借りた本の貸し出しカードに必ず載っている「天沢聖司」という少年の家だった――。
聖蹟桜ヶ丘駅周辺
物語のはじまり
主人公の雫が、父親のお弁当を届けるために乗った電車で、不思議な猫(ムーン)に出会い、導かれるように下車した「杉の宮駅」のモデルが聖蹟桜ヶ丘駅です。そこからムーンを追って丘へ向かっていくシーンで、駅周辺の風景がいくつも登場します。
駅前に設置されている
「青春のポスト」
駅前には、『耳をすませば』に登場する「地球屋」というアンティークショップをイメージした「青春のポスト」というモニュメントが設置されていて、ファンが願い事を書いたメッセージを投函することができ、ファンの間では『耳をすませば』の聖地として有名なスポットです。
いろは坂
劇中何度も登場、青春が行き交う坂
駅の南側に広がる小高い丘が映画『耳をすませば』の舞台である桜ヶ丘で、そちらにむかって延びる「いろは坂」を上っていくことになります。
『耳をすませば』の主な舞台となっているいろは坂ですが、歩道の赤い塗装や、階段の手すり、松並木など、細かい部分まで街並みを再現していることがわかります。
いろは坂の入り口にあたる
霞ヶ関橋
いろは坂の入り口にあたるのが、大栗川にかかる霞ヶ関橋です。この川沿いを主人公たちが歩くシーンも登場します。この辺りは春にはたくさんの桜が咲くお花見スポットとして地元の方々に愛されている場所でもあります。
金毘羅宮
雫の心に恋もようが生まれる
いろは坂を上りきったところに、金毘羅宮の小さな祠があります。
ここは、主人公の雫が幼なじみの杉村から思いがけず告白されるという重要なシーンで登場します。それまで恋愛に無関心だった雫の恋もようが動き出していきます。
“耳すま”ロータリー
「地球屋」を発見する
シーンで登場
桜ヶ丘の閑静な住宅地を進んでいくと、ロータリーにたどり着きます。ここは劇中、雫が不思議な猫(ムーン)を追っていくうちにたどり着き、「地球屋」というアンティークショップを発見するシーンに登場します。
丘の街ウォーキング
映画に思いを巡らせながら
ウォーキング!
聖蹟桜ヶ丘駅からいろは坂を経て、桜ヶ丘ロータリーまで、映画『耳をすませば』の聖地巡りの目安は、休憩も含めて、ゆっくり楽しんでも1時間ほど。
高低差のあるコースなので、少し体力が必要ですが、運動不足解消にぴったりのウォーキングが楽しめます。疲れたら帰りは路線バスに乗って駅まで戻るのもOK。
雫が住んでいる団地も
実在する団地がモデル
ノア洋菓子店
ファン憩いの洋菓子店
映画のモデルにはなっていませんが、映画のファンの憩いの場として親しまれているのが桜ヶ丘のロータリーに面したノア洋菓子店。
ファンが思い出を書き残すことのできる「耳すま思い出ノート」が置いてあり、自由に書き込みや閲覧ができます。映画にちなんだクッキーやサブレ、素朴な味わいのケーキなどが人気。
ノア洋菓子店
- 住所
- 東京都多摩市桜ヶ丘2-2-9
- アクセス
- 京王聖蹟桜ヶ丘駅から京王バスで10分、桜ヶ丘四丁目下車すぐ
- 営業時間
- 10:00~18:00
- 休業日
- 日曜、祝日
フィクションの世界を空想
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新しい魅力を発見!
何度見ても新しい発見があるジブリ映画。『耳をすませば』はもちろんのこと、他にも様々な作品の聖地をご紹介しています。あなたの好きな作品の聖地はどこでしょうか?
※このエリアは一般の住宅地ですので、大声を出すなど近隣住民の迷惑になる行動は慎み、マナーを守ってお散歩しましょう。