※許可のない撮影をしたり無断で私有地へ入ることのないよう、現地を訪れる際にはマナーを守った散策を楽しみましょう。

今作のオープニングでは、渋谷を象徴するビル群のサイネージにさまざまな映像が映し出されていきます。

最初に「原作：青山剛昌」と出るのは、スクランブル交差点に面したランドマークのひとつ「QFRONT」ビル。終盤でヘリがプロペラをかすめたのもこのビルでした。

実際の位置関係は若干無視しつつも「見覚えのあるビル」たちをかわるがわる登場させ、シリーズ初見の観客でも分かるように「これまでのあらすじ」を説明してくれるコナン君。ちょっとストーリーの核心に迫り過ぎたところで、お馴染みの決め台詞を披露して本編突入。

「真実はいつもひとつ！」

2012年に開業した、今の渋谷を代表する摩天楼「渋谷ヒカリエ」（写真左）。

「花嫁」がキーワードとなる本作では、ヒカリエの結婚式場が重要な舞台のひとつです。……なのですが、実際にはこのヒカリエ、結婚式場がありません。また、クライマックスに登場する屋上ヘリポートも通常は入れないので、下から見上げておくのが吉でしょう。

ヒカリエと並んでそびえる「渋谷スクランブルスクエア」（写真右）は、ビル壁面を利用した独特な形状のサイネージが特徴。オープニングでも繰り返し登場しました。

スクランブルスクエアには都内屈指の展望施設「SHIBUYA SKY（渋谷スカイ）」があり、ここからは渋谷の街を一望することができます。『ハロウィンの花嫁』を観た後なら、より感慨深く見れることをお約束します。

安室透とコナン君が最後に語り合うのも、この渋谷スカイです。

渋谷の事件が起きて以降、頻繁に登場するのが「渋谷警察署」です。ヒカリエやスクランブルスクエアのすぐ近くにあります。

本作のヒロイン・佐藤美和子刑事が見上げていた「渋谷ストリーム」越しの空、コナン君が安室透と電話していた円形の歩道橋など、もしかするとスクランブル交差点よりも「渋谷のど真ん中」を感じられる場所かもしれないと、筆者的には思います。

今作で最大の聖地と言っても過言ではないスポット、それは「MIYASHITA PARK（宮下パーク）」です。

最初に登場するのは、オープニングの最後、コナン君が決め台詞を言うところ。そして、高木刑事の変装作戦が決行されたのもここ。ジャック・オー・ランタンの仮装集団に取り囲まれてしまった場所ですね。

中心部にありながら、意外と足を踏み入れないかもしれないこのエリア。実際行ってみたら興奮すること間違いなし！

宮下パークのすぐそばにある「中渋谷ガード駐輪場」と「のんべい横丁」は、それぞれエンドロールの実写映像で特に印象的に登場するスポット。

中渋谷ガード駐輪場は、ジャック・オー・ランタンの集団がぞろぞろと湧いてくるところ。のんべい横丁は、本編でもどうやらその通りから駆け出してきたと思わしきコナン君が見れたりします。

渋谷といえば「109」。今作では風景程度にしか出てこないものの、道玄坂と文化村通りからなるY字路と、その中央に立つ円柱状のビルは、今なお「渋谷」を全身で引き受けているような存在です。

坂道の多い、すり鉢状の街・渋谷。スクランブル交差点を「谷底」とする渋谷が今作の舞台に選ばれたことには、しっかりとした理由があるのですが……。観た方はお分かりですね。

渋谷駅直結の「渋谷マークシティ」。東棟の「渋谷エクセルホテル東急」に併設されたラウンジ「エスタシオン カフェ」は、本作のキーパーソンであるエレニカ率いるナーダ・ウニチトージティの面々が、決戦に向けて待機していた場所です。

スクランブル交差点から渋谷ヒカリエの方面までを一望できる理想的な立地ではありながら、カフェというよりはあくまでラウンジであり、コナン君と一触即発になれるような雰囲気ではありません。ちょっと贅沢したいときに行きましょう。

写真は、京王井の頭線の連絡通路（渋谷マークシティ内）から撮ったスクランブル交差点です。

劇場版『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』に登場するスポットを、一筆書きに近いルートでご紹介しました。

変わりゆく街・渋谷。映画の中の風景はあっという間に見られなくなってしまうかもしれません。ぜひ一度、じっくり巡ってみることをおすすめします。きっといろんな発見がありますよ！