台湾地方都市【台南】歴史ある古都は台湾グルメの原点

台湾で最初の首府が置かれた街で、史跡や歴史ある寺廟など、古い街並みが今なお息づいている。小吃などの食文化のルーツもこの街にある。

歴史と文化の街
台南は台湾で最初に首府が置かれた古都。その歴史は1624年、オランダが行政府を置いたときに始まり、鄭成功一族による統治時代、清国統治時代にわたって台湾の中心となってきた。1885年に首府は台北に移されたが、文化都市としての機能は現在にも受け継がれている。

多くの小吃を生んだ
食の都としても知られており、小吃を代表とする、台湾生まれの屋台料理がたくさん味わえる。散策は駅を起点として徒歩でまわれるので、残された古き良き時代の薫りと、台湾ならではの味をたっぷりと味わうことができる。

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中国伝統の楼閣建築。街の喧騒を離れて中国式の庭園も散策したい

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安平の延平街には老舗が建ち並ぶ

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1665年、台湾で最初に建てられた孔子廟。当時は台湾初の最高学府としての役割も担っていた。歴史的な資料も保存、展示。建物や周囲の庭、古木など見どころは多い。

台湾地方都市【高雄】港の活気に満ちた台北に次ぐ大都市

アジア有数規模の港を抱える街で、海や運河、湖と水辺の景色が美しい。中心部は大都会の賑わいをみせる一方、郊外には風光明媚な観光地が点在する。

台湾有数の都会
市域人口が約278万人の高雄は、いまやアジアを代表する大都会。林立する高層ビルと整然とした街並みがその発展ぶりを示している。高雄港は台湾最大、東アジアでも有数の規模を持ち、工業製品などを運ぶ大型貨物船が絶え間なく行き交う。地下を走る高雄MRTが市街地の東西南北を結んでおり、市内の移動にとても便利だ。

情緒たっぷりの港町
港付近の旧市街を散策すれば、古い家屋群が今も残り、港町ならではの情緒が感じられる。鼓山からフェリーで旗津に渡れば、さらに庶民的な空気に包まれた家並みが見られる。

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南国らしいムードが漂う街並み

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高雄を代表する景勝地として知られ、蓮池潭という湖の周囲、約5㎞をぐるりと囲むように色鮮やかな中国式の廟や塔が点在している。パワースポットとしても注目されており、お参りのほか、おみくじを引いたり、湖畔を散策したりする人の姿が絶えない。

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展望台から見える絶景。チケット売り場は1階にあり、デパート脇の直通エレベーターで展望台へ

台湾地方都市【台中】文化的な薫りが漂うアートの街

台湾の中心部にある台中は、近年アート&リノベスポットが増えている街。また、カフェ文化も盛んで、台湾名物の茶藝館もこの街が発祥といわれている。

台湾の南北輸送の要
台中駅は縦貫鉄道の主要駅であるほか、台湾各地にバスが運行している。市街地が広く、人々は自家用車で移動することが多いため、公共交通機関があまり発達していなかったが、最近では市内のバス路線が充実しているほか、MRTも開業をめざして建設が進められている。

急速に発展する新市街
駅前から北西方向に延びる台中港路沿いのエリアは、近年急速な発展を遂げ、高級ホテルや大型ショッピング施設が建ち並んでいる。一方、駅周辺は日本統治時代には街並みの美しさで知られたが、現在は雑然とした印象だ。

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1990年にオープンした、台湾で最初の民俗公園。園内は広く、イベントスペースがあるほか、清国統治時代末期の閩南式建築が移設保存されている。

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by fotolia - © Richie Chan

旧台中市役所として造営された建築物。ギャラリーからレストランなどまで入る複合施設に生まれ変わった。

台湾中央に位置「日月潭」 神秘的な魅力に満ちた湖の景勝地

1000m級の山々に囲まれて満々と水をたたえる優美な湖。太陽に照らされ、夕日に染まりながら刻一刻と趣を変える。なかでも霧に包まれる朝夕の光景は幻想世界を思わせる。

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島の周りのドーナツ状の陸地は、草を育てている人工の浮島。漁を行なうための漁礁だ

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日月潭(リーユエタン)は海抜727mにある高山湖。1934年の水里の発電所建設にともないダム湖になってからは、水位が上昇して4倍の広さになった。周囲約33km、面積約7.9㎢に及ぶ台湾最大の湖だ。 日月潭観光の基点となるのは水社周辺。ビジターセンター(旅客服務中心)や台北や台中のバスの発着所、飲食店が並ぶ商店街などが集まっている。湖畔の移動手段は、循環バスの「環湖交通遊園車」と観光船を組み合わせると便利。タクシーをチャーターすれば短時間でまわれる。バスは水社から玄光寺までの観光地を結び、20〜40分間隔で走っている。観光船は水社、伊達邵、玄光寺の3カ所に船着場があり、多くの船会社が頻繁に観光船を出航している。船上から拉魯島を近くで眺めることもできる。

台湾随一の景勝地 大理石の峡谷「太魯閣峡谷」

大理石の地層が立霧渓の水によって削られてできた太魯閣峡谷は、台湾でも人気の高い観光地だ。もとはタロコ(トゥルク)族が住んでいたが、日本統治時代に強制移住が行なわれ、現在は住んでいる人はあまりいない。

急峻な地形のため、訪れることも難しかったが、1960年に東西横貫公路が開通し、花蓮からバスやタクシーなどで簡単に行けるようになった。太魯閣渓谷の観光は車の中から景色を眺めるのが一般的。

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切り立った大理石の峡谷が続く台湾随一の景勝地。人を寄せつけない秘境だったが、東西横貫公路の開通で、バスや車で気軽に訪れることができる観光地になった。

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峡谷沿いの観光スポットは、長春祠布洛湾遊憩区燕子口九曲洞緑水歩道天祥など。なかでも見どころは幾重ものカーブが連なり、岩肌が迫力をもって迫ってくる九曲洞だ。また、かつてのタロコ族の集落であった天祥にはレストランやホテルなどもある。タロコ族の料理である竹筒飯や小米酒香腸などを味わってみるといい。ここから遊歩道がいくつか整備されているので、ハイキングも楽しめる。日帰り観光が多いが、天祥に1泊すれば太魯閣峡谷の自然を身近に感じる旅ができる。

台湾東海岸「花蓮」台北から電車で行ける港町

もともとは荒野が広がるエリアで、人も住んでいなかったが、日本統治時代に開発が始まった。そのため、街では今も日本風の建物を見ることができる。太魯閣峡谷へのゲートウェイの街として知られるが、有名な観光スポットがあるわけではない。太平洋に面し、豊かな自然に恵まれていることから、近年は郊外に大型リゾートホテルも続々オープンしている。

East coast Taiwan
by fotoria - © Tim

台湾4大港のひとつ

Aerial Deep blue Taiwan beach
by fotolia - © Stéphane Bidouze

急傾斜の台湾東岸らしい景色が見られる

Chateau de Chine

花蓮のホテル

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