南フランス旅行に行こう! 〜 コート・ダジュール編
パリ、モン・サン・ミッシェルと共にフランス旅行の目的地として人気の南フランス。一口に「南フランス」と言っても、西は大西洋、東はイタリアに接しており、各地方によってその特色はかなり異なります。けれども日...
更新日: 2020年4月13日
世界遺産「シュリー=シュル=ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷」には、王の権威を示すような城だけでなく、王の周辺で歴史に名を残した女性にまつわるお城もいくつも存在します。Part2では「歴史を彩った女性編」と題し、歴史上の女性に関係の深いお城を5つご紹介します。
*この記事は「訪れてみたいロワールの古城10選(part1 王の権威編)」の続きになります。是非そちらの記事も合わせてお楽しみください!
大抵の場合、お城の持ち主は男性であるのに対し、こちらは多くの女性が城主を務めてきた少し珍しいお城です。シェール川の水面に映し出される白いお城はいかにも女性らしく、この城の主であった、時の王の愛妾たちの華やかな生活が目に浮かぶようです。
Château de Chenonceau, by bortescristian, CC BY
一方でこの城は王の寵愛を奪った愛人へ復讐した王妃や夫を失い狂気に陥った王妃等の怨念渦巻く舞台ともなりました。お城の美しさもさることながら、代々の女城主の悲喜交々を感じに訪れてはいかがでしょうか。
Chateau de Chenonceau, by Jon Gonzalo Torróntegui, CC BY
アンリ2世の愛妾ディアーヌ・ド・ポワティエは、前項のシュノンソー城を王から贈られ城主となりましたが、これを見て面白くなかったのは正妻である王妃カトリーヌ・ド・メディシスです。彼女は王の死後、ディアーヌをシュノンソー城から追い出すべく画策し、シュノンソー城とショーモン城を無理やり交換させることにより復讐を行いました。
Château de Chaumont-sur-Loire, by bortescristian, CC BY
女の執念の曰くつきのこのお城は、今日では三角屋根の塔をいくつも備えたおとぎ話に出てくるかのような外観で観光客を迎え入れています。
Chaumont1, by flo21, CC BY-SA
英仏100年戦争の際に救世主のごとく現れ、今では聖人の一人として崇められているジャンヌ・ダルク。古くから要塞の役割を果たしてきたシノン城は、ジャンヌが歴史の表舞台へ出た場、すなわちシャルル7世との初対面の場として有名です。お城の時計塔の中にはジャンヌ・ダルク博物館があり、彼女の人生を辿る展示を楽しむ事が出来ます。
Tour d’entrée du chateau, by couscouschocolat, CC BY
Chinon, by OliBac, CC BY
ジャンヌ・ダルクがまだ王太子であったシャルル7世に即位を決意させる為に駆け付けたのが、このお城です。後にシャルル7世はこの城に自分の愛妾アニエス・ソレルを住まわせます。その美貌で王を虜にしたアニエスはやがて絶大な力を持つようになりますが、20代後半と言う若さで急死します。近年の研究により彼女の死因が水銀中毒とされたことから、毒殺説が囁かれています。
Chateau de Loches, by Spiterman, CC BY-ND
最後は歴史上の女性ではありませんが、ディズニー映画にもなった「眠れる森の美女」のお姫様が目覚めた場所のモデルとなったお城です。民間伝承を元にした「ペロー童話集」を書いたシャルル・ペローは、ユッセ城をモデルに「眠れる森の美女」を書きました。物語の中に出てくるかのようなお城の、早朝、霧に包まれた姿はとても神秘的です。
Château d’Ussé, by bortescristian, CC BY
このお城では、人形を展示している部屋があり、中には「眠れる森の美女」の場面を再現している部屋もあるので、お子様も楽しく見学できること間違いなしです。
Chateau d'Usse, by ell brown, CC BY
ロワールの古城、いかがでしたでしょうか?今回は王の権力と歴史上の女性達に焦点をあてて選びましたが、ここでは紹介出来なかった魅力的なお城がまだまだたくさんあります。ロワールの古城はたくさんあるので選ぶのが大変ですが、アクセスの問題もありますので、下調べは念入りにして、自分のお気に入りのお城を効率よく訪れて下さい。
【筆者】まっぷるトラベルガイド編集部
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