更新日: 2020年4月13日
タイの首都バンコクの地下鉄は、主要な繁華街すべてを通り、さらにタイ国鉄の中央駅ホアランポーン駅まで行きますので、これだけ乗りこなせば、バンコクで動きまわるには充分といえます。バンコクの地下鉄はMRT(Metropolitan Rapid Transit)という愛称で呼ばれていて、通勤や買物に愛用されているので、タイ人に道を聞くときも、タクシーの運転手にも、「エムアールティー」といえばすぐわかってくれます。
■入り口
能書きはこれくらいにして、早速、地下鉄に乗ってみましょう。まずはMRTの看板のある入り口から中に入ります。入り口は日本の地下鉄入り口とは違って、石舞台のようにそこだけ盛り上がっています。階段を10段近く駆け登って、それから下に降りて行く構造になっています。
上がって下がるなんて無駄なように見えますが、実はちゃんと意味があるのです。これはバンコク名物の洪水対策なのです。洪水で水が駅に入ってくると大変なことになるので、入り口そのものをかなり高くして、回りが水没しても、そこだけ島のようになって生き残るようにしているわけです。よく考えたものです。
というわけで、よじ登るようにして石舞台に上がると、そこにエスカレーターと階段が待っているので、好きな方で下に降りていきます。
■荷物検査がある
下に着いたら、そこにあるのは荷物検査のゲートです。制服の検査員が1名か2名で待ち構えています。テロ対策で、地下鉄に乗る人は全員、金属探知機を通るようになっています。手荷物を持っている人は開けて中を見せないといけません。地下は暗いので、検査員は懐中時計で中を照らしてチェックします。
大きい旅行カバンを持っている外国人旅行者も、例外ではありません。荷物検査用の長机が横にあるので、そこに荷物を置くように指示されます。重い荷物をよっこらしょと載せると、検査員に「オーペン」(Open)と言われるので、荷物を開けて、検査を受けます。終わると、手間を取らせたお詫びなのか、手で敬礼してくれます。
■切符を買う
荷物検査を無事通過したら、さらにもう1段エスカレーターまたは階段を降ります。そこにようやく駅の窓口と切符売場があります。切符の自動販売機の横に運賃表があるので、あらかじめ料金を見ておくと、まごつかないで買うことができます。
買い方は、自動販売機の画面に路線図が出ているので、行き先の駅を押します。すると料金が表示されるので、お金を入れます。路線図はタイ語と英語を切り替えることができます。お釣りも出ますが1バーツ硬貨は小さいし(1円玉と同じくらい)、1枚ずつポチリポチリと出てくるので、取り忘れにご注意。
自動販売機は何台か並んでいますが、混んでいるときは長い列が何本もできるので、窓口でも切符を買うことができます。その場合は行き先を言って、料金を払います。窓口では英語が通じます。地下鉄の切符は分厚い硬貨のような黒いトークンになっています。乗るときは自動改札機の画面にタッチするとゲートが開きます。ゲートが開いている時間は短いので、大きい荷物を持っているときは急いで通過するようにしてください。
■やっと着いた
目的地に着いて、自動改札機のスロットにトークンを落とし込むと、ゲートが開きます。
乗った時と同じようにエスカレーターや階段を何回も乗り継いで、ようやく地上に出ることができます。出るときは、当然ながら荷物検査はありません。これから乗る人が荷物検査を受けているのを横目に見ながら、悠々と地上に向かいます。
いかかでしたか。これだけ読めば、バンコクの地下鉄に初めて乗るときも、まごつかないですむでしょう。
【筆者】まっぷるトラベルガイド編集部
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