更新日: 2020年4月13日
ウィーン観光 〜 音楽家をめぐってを歩こう!
音楽の都と言われるウィーン。ウィーンは中世からヨーロッパの音楽の中心地のひとつだった。18世紀以降は、ハプスブルク家や有力貴族の庇護を受け、多くの音楽家がウィーンで活躍した。
シューベルト像, by nathanh100, CC BY
ウィーン市民の憩いの場でもある「市立公園」にはシュトラウス像、シューベルト像、ブルックナー像、その市立公園の近くにはベートーヴェン像、レッセル公園のブラームス像、とウィーンの街の中には音楽家の像がたくさんある。そして、最も有名と言っても過言ではないブルク公園のモーツァルト像の前は、いつも写真をとる観光客でいっぱいだ。
シュトラウス像, by nathanh100, CC BY
そんな音楽家たちのゆかりの場所をご紹介しよう。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
モーツァルトはウィーン市内の住居を転々としたが、現存するのは一か所のみ。現在その家は「モーツァルトハウス・ウィーン」として博物館になっている。モーツアルトが彼の生涯でもっとも幸福だったといわれる1784年から1787年までを過ごした家。
Mozarthaus, Foursquare.com
彼の家族や当時の時代背景を感じられる展示となっている。モーツアルトの作曲部屋からは、彼が見たのと同じ通りが今も見ることができ、少し不思議な気分になる。
Mozarthaus, Foursquare.com
そのほか、6歳の時にマリア・テレジアを前に演奏した「シェーンブルン宮殿」、結婚式そして葬儀が行われた「シュテファン寺院」、埋葬された「ザンクト・マルクス墓地」。
シェーンブルン宮殿, by alexanderferdinand, CC BY
by Hunky Punk, CC BY-SA
ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン
ベートーヴェンはドイツ生まれではあるが、1972年22歳の時にウィーンの活動の場を移した。騒音や近隣住民・家主との不和による引っ越しが絶えず、70階以上も引っ越したという説もあるが、ウィーンでベートーヴェンの記念館として公開されているのは、3か所。
1804-1815年を過ごした家「パスクァラティハウス」。ここでは楽器や肖像画、生前マスクなどが展示されている。
パスクァラティハウス, by Manfred Morgner, CC BY-SA
そして、聴覚が戻らなくなってしまったことに絶望したベートーヴェンが1802年10月、この地で弟に宛てて“ハイリゲンシュタットの遺書”を書いた「ハイリゲンシュタット遺書の家」と、エロイカを書いた「エロイカ・ハウス」である。他にも現在はホイリゲ(酒場)になっている家もある。
またハイリゲンシュタットには交響曲6番「田園」の構想を練ったといわれる“ベートーヴェンの散歩道”も残っている。
フランツ・シューベルト
ほかにもウィーンに生まれウィーンに没したフランツ・シューベルトが、1797年に生まれてから1801年まで暮らした家は「シューベルトの生家」として公開されていて、愛用のメガネ、肖像画や楽譜などが展示されている。
Franz Schubert Geburtshaus, Foursquare.com
Franz Schubert Geburtshaus, Foursquare.com
また、最期を過ごした家は「シューベルト最期の家」として公開されている。
ヨーゼフ・ハイドン
ヨーゼフ・ハイドンが最後に住んだ家「ハイドンハウス」。オラトリオ「天地創造」と「四季」はここで作曲された。そして現在、ここにはヨハネス・ブラームスの記念の間もあり、彼の遺品も展示されている。
by deejayqueue, CC BY-SA
by Karen V Bryan, CC BY-ND
ヨハン・シュトラウス
“美しき青きドナウ”で有名なヨハン・シュトラウス(息子)が、1863年から1870年まで、最初の夫人イェティと住んだ家は、「ヨハン・シュトラウス記念館」として、当時のままの家具調度品や楽器、日常の愛用品、肖像画や写真などが展示されている。
Johann Strauss Wohnung, Foursquare.com
中央墓地
ヨーロッパで2番目に広いと言われるこの墓地の、オーストリアの有名人が葬られている“名誉地区(Ehrengräber)”にはベートーヴェン、シューベルトをはじめ、ブラームス、シュトラウス父子等の音楽家が眠っている。
by Ethan Prater, CC BY
シュトラウスのお墓, by Ethan Prater, CC BY
街の至る所に音楽家たちの足跡が残るウィーン。音楽好きな方は一日かけて彼らのゆかりの地をたどるのも素敵だろう。そして、その最後に中央墓地を訪れると、自然と涙が込み上げてくるのは、筆者だけではないと思う。
【筆者】まっぷるトラベルガイド編集部
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