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まっぷるマガジン編集部

更新日:2021年10月22日

【バリ島旅行】出発前に知っておきたい基本情報あれこれ

バリ島は世界的な観光地とはいえ、外国人旅行者が戸惑うことは少なくない。マナー&習慣、トイレ・水事情などは日本とは大きく異なる。治安情報を事前に知ることで、リスクは大幅に軽減できるはず。バカンスを快適にするために、現地事情はよく理解しておきたい。

[お金]

手数料、安全面からもクレジットカードの利用を基本に考えたい

通貨 CURRENCY

インドネシアの通貨の単位はルピア(Rupiah)で、Rp.と表示。現在、おもに流通しているルピア紙幣は7種類、硬貨は5種類。同額の紙幣や硬貨でも、発行された時期によりデザインが異なり、両方が流通しているものもある。Rp.10万紙幣とRp.1万紙幣は色が似ているので、両替や支払いの際には、よく注意を払いたい。

両替 EXCHANGE

為替レート

Rp.1万=約76円(2019年5月現在)1万円で約Rp.132万
日本円の現金をルピアに両替する場合、日本国内では銀行の外貨ショップやトラベレックスで行なえる。しかし手数料が高くつくため、両替は現地で行なうのがおすすめ。なお、レートも両替場所によって異なるので、安全でレートの良い銀行や両替所を調べておきたい。

両替できるところ

日本円からルピアへの両替は、現地では銀行、両替所、大きなホテル、空港などでできる。

空港の両替所

空港では銀行や民間両替所の出張所で両替でき、到着ロビーや出発階などに複数ある。深夜にバリ島に到着した場合でもたいてい営業している。レートは街なかの銀行よりも少々悪い程度。

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銀行

外貨を取り扱う銀行支店で両替できる。一般にレートが良い。自動両替機を設置している場合もある。おもなインドネシアの銀行はBNI(Bank Negara Indonesia)、BRI(Bank Rakyat Indonesia)、BCA(Bank Central Asia)など。

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両替所

クタ〜クロボカン、サヌール、ウブドなど観光客が多い地域には、大小さまざまな両替所がある。「Money Changer」と書かれた看板が目印で、比較的夜遅くまで営業している。なかでも、主要観光地で展開しているPT.Central KUTAやBMC、PT. Dirgahayuが安全でレートが良いといわれている。両替する際は、手数料(commission)がかかるかどうかの確認も必要だが、飛び抜けてレートが良い店は、あやしいため利用しないほうが無難だ。また、紙幣をごまかすなどトラブルも多いので、両替中のスタッフからは目を離さない、受け取った紙幣はその場で数えるなど注意したい。

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クレジット・カード CREDIT CARD

バリ島では、ショッピングモールやレストランなど、クレジットカードが利用できる店は増加傾向にある一方で、ローカルの食堂や屋台、個人商店などでは現金のみの取り扱いが多いのが現状だ。ただ、カードがあれば多額の現金を持ち歩かずに済むので安心なうえ、予想外の出費のときもあわてずに対応でき便利。キャッシング機能を使えば、街なかにあるATMで現金を入手することもできる。

キャッシング

ATMから

VisaやMasterCard、JCBなど、国際ブランドのカードなら、現地の空港やモール、銀行などにあるATMでキャッシングできる(暗証番号が必要)。必要な分の現金をいつでも入手できるので便利だ。Visa(PLUS)、MasterCard(Cirrus)など、自分のカードと同じマークがあるATMなら利用可能。限度額や利用条件は出発前に必ず確認しておこう。

提携金融機関の窓口

必要事項を記入し、クレジットカードとパスポートを提示。売上票にクレジットカード裏面と同じサインをする(暗証番号が必要な場合がある)。

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換算レート

キャッシングしたルピアは、利用の記録がクレジットカード会社で処理される日の銀行間レートで計算されるので、利用当日から数日後のレートが適用される。

手数料

キャッシングした日から支払日までの間は、キャッシングした額をクレジットカード会社から借りていることになり、利息が付く。利息は会社により異なるが、ほとんどが16~18%の年利を日割で計算している。クレジットカードの締め日や支払日(決算日)は会社により異なるが、締め日に近い日にキャッシングをしたほうが利息は少なくなる。ただし、キャッシングの記録が処理されるには数日かかることもあるので、締め日の3、4日前にキャッシングするのが得策。さらに、締め日や支払日を待たず、返済を早めてしまえば、利息が少なくて済む。繰り上げ返済をするには、カード会社に電話をし、支払いを早くすることを伝え、その場合の振込み日、支払い金額、振込先を聞いて、振り込みをする。

ATMの使い方

24時間のATMもあって便利だが、路上にあるATMや夜間の利用は避けたほうが安全。また、操作に手間取ると、カードや紙幣が機械に回収されてしまうことがある。迷ったらCANCELを押してやり直そう。
カードを入れる

言語を選んでください
インドネシア語、英語の言語を選択する。

暗証番号(PIN)を入力してください
4桁の暗証番号を入力。入力後にENTERボタンを押す。誤って入力してしまった場合は「CANCEL」を押してはじめからやり直す。

取引を選択する
「WITHDRAWAL(引き出し)」、「CASH ADVANCE(キャッシング)」の画面で取引を選んだ後、クレジットカード は「CREDIT」を、国際キャッシュカードの場合は、「SAVING」を選ぶ。

金額を選んでください
必要な金額のボタンを押す。最後に現金とカード、明細書を受け取る。

[時間]

バリ島と日本の時差は1時間

時差 TIME DIFFERENCE

日本より−1時間 バリ島が12時のとき、日本は13時
インドネシアには3つのタイムゾーンがあり、バリ島は日本より1時間遅れになる。ジャカルタの時刻はバリ島より1時間、日本より2時間遅い。インドネシア国内を旅行する際、飛行機の搭乗時刻など時差には注意したい。

ビジネスアワー BUSINESS HOURS

ショップやスパの営業時間は、一般的に9〜21時頃。スパは最終受付時間が設けられており、閉店時間の1〜2時間前に入店しなければならない。レストランは朝食を出しているところでは朝7時頃から開店しているが、営業時間は10〜22時頃が目安。バーなどのナイトスポットは、クタ界隈は深夜営業する店が多いが、ウブドの店は閉店時間が早い。コンビニは、日本と同じ24時間営業。

[衛生]

水道やトイレなど日本とは異なるので、注意を払いたい

水 DRINKING WATER

水道水
バリ島の水道水は飲用には適していないので飲まないこと。入浴や洗濯には問題がないが、とくにお腹が弱い人は、歯磨きの際もミネラルウォーターを使うようにしたい。
ミネラルウォーター
飲用にはミネラルウォーターを利用する。コンビニやスーパーマーケット、屋台などで購入でき、500㎖入りが日本円で30円程度と値段も安い。中級以上のホテルだと部屋にあらかじめ置かれている場合が多い。最もポピュラーな銘柄は「アクア」で、レストランで注文の際は「アクア」と告げるだけで通じる。

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トイレ TOILETS

ホテルやレストランでは、水洗の洋式が大半だ。それ以外の安宿や寺院などの観光地では、インドネシア式が多数を占める。インドネシア式は和式と似ており、かがんで用を足す。便器の横に水槽と手桶があるので、用を足したあとは、その手桶で水を汲み左手でお尻を洗う。トイレットペーパーはないので、ティッシュなどを必ず持参する。使用済みペーパーは、紙づまりの原因にもなるので必ず専用のゴミ箱へ。公衆トイレは有料で、利用したあと、入口付近にいる管理人にRp.1000〜2000を支払う。

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(女性用)(男性用)

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[習慣とマナー]

現地の習慣やマナーを知る

注意したいこと RESTRICTIONS

宗教行事が多いバリ島。村のお祭りが原因で渋滞に巻き込まれるケースも少なくない。バリ島の新年にあたるニュピの日は外出や電気の使用が禁じられ、空港も閉鎖される。渡航前には、祝日を事前に確認しておくこと。

飲酒

インドネシア国内での飲酒は21歳以上とされているが、現状は地域によりさまざまだ。 バリ島はビンタン・ビールやバリ島の地酒のアラックが有名。アラックは一部で偽物が出回っていることもあるので購入場所には注意を。また、インドネシアは酒類の関税が非常に高く、輸入酒の規制が厳しいため、外国のスピリッツや日本のお酒の値段は高め。

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喫煙

愛煙家の多いバリ島だが、2012年6月から禁煙条例により、公共の場所での喫煙は禁止になった。おもな対象エリアは、公共の交通機関や空港、学校、病院内、政府のオフィス。違反はRp.5000万の罰金になる。ホテルやレストランでは一部禁煙席を設けて分煙を行なっているところもあり、喫煙の前に確認したい。

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携帯電話

携帯電話が劇的に普及しているバリ島。今や子供から大人までが携帯電話を使って連絡を取り合っている。日本のように携帯電話の使用に関する看板や注意はとくにないが、バリ島の文化を尊重し、周りに迷惑をかけない意味でも、バリ舞踊を鑑賞する際や美術館では携帯の電源を切るかマナーモードに設定を。

マナー MANNERS

宗教上のタブー

バリ島民の80%以上がバリ・ヒンドゥ教を信仰しており、日本人にはあまりなじみのない宗教的な風習や生活習慣が根付いている。訪れた際、失礼な行為をしないように事前にタブーやマナーを知っておく必要がある。
左手は使わない
左手は不浄とされるので、食事やものを手渡す際、左手を使わない。
寺院内での服装とタブー
肌を露出した服装は厳禁。寺院に入る際は腰布を必ず巻いて入ること(貸し出しあり)。 また、血は穢れとされているため、出血している人や生理中の女性は寺院内に入ることができない。
子供の頭をなでてはならない
人の頭には精霊が宿っているとされる。 軽々しく子供の頭に触れるのはタブー。
人前でむやみに大声を出さない
バリ人は大声や怒声を嫌う。トラブル時でも感情的にならずに穏やかに対応しよう。

ドレスコード

水着や極端に肌を露出した格好でなければ問題ない。高級ホテル内ではビーチサンダルは避け、男性は襟付シャツを、女性はワンピースなど、少しドレスアップすれば大丈夫だ。

チップ TIPPING

基本的に日本と同じでチップを渡す習慣はない。食堂やカフェなどでは不要だが、ツアー時のガイド、スパやホテルで気持ちのいいサービスを受けた場合はチップで感謝の気持ちを伝える人も多い。渡す金額は自由だが、目安は以下のとおり。
ホテル
ルームメイド Rp.1〜2万
ポーター Rp.1〜2万
コンシェルジュ Rp.1〜2万
タクシー
端数を切り上げして上乗せ
トイレ
田舎のトイレを使用した際 Rp.1000〜2000
スパ
セラピスト Rp.2万
ツアー
日本語ガイド Rp.5万

[通信]

ネット環境などは刻々と変化しているので注意を

電話 TELEPHONE

国際電話

国際電話の国番号62 (インドネシア)・81 (日本)
日本への国際電話 バリ島から日本へ電話をかける場合、以下の方法が挙げられる。利用するものにより料金が異なるので、自分に合った利用法を見つけて上手に利用したい。

ダイヤル直通電話

一般の電話へ(例)東京03-1234-5678へかける
●-001-81-3-1234-5678
●・・・ホテルからかけるときは、ホテルの外線番号
001・・・国際電話識別番号
81・・・日本の国番号
3・・・市外局番の最初の0は取る
携帯電話へ(例)日本090-1234-5678へかける
●-001-81-90-1234-5678
●・・・ホテルからかけるときは、ホテルの外線番号
001・・・国際電話識別番号
81・・・日本の国番号
90・・・識別番号の最初の0は取る

国際電話会社のサービスを利用する

クレジットカードや専用カードを使って、日本宛に国際ダイヤル通話が利用できる。
KDDIスーパージャパンダイレクトアクセス番号(インドネシアから)
●-008-800-281
●・・・ホテルからかけるときは、ホテルの外線番号
KDDIスーパーワールドカード、クレジットカードが利用できる。プッシュ回線の電話からアクセス番号にかけて、音声ガイダンスに従い、カード番号、暗証番号(クレジットカードの場合)、相手先の電話番号を押す。クレジットカード通話は1分150〜200円程度。
KDDI www.001.kddi.com

携帯電話からかける

日本の携帯電話を海外でそのままの番号で使う海外ローミングを利用するのも手だが、高額請求になるおそれがある。現地で携帯電話を入手して国際電話をかけるのがお得。プリペイド式のSIMカードを利用するのが一般的で、使いすぎも防げる。国際電話のかけ方は各キャリアごとに異なる。

IP電話

近年、ホテルやレストランなど随所でWi-Fiが可能なエリアが拡張されている。Wi-Fi内蔵の携帯電話やノートパソコンでインターネットに接続し、インターネット電話サービスのスカイプなどを利用するのがお得。ただし日本契約の携帯電話での利用の場合、海外ローミングをオフにすることを忘れずに。

国内電話

ホテルからバリ島内に電話をかける場合は、外線番号(多くの場合0または9)をプッシュし、「ツー」という発信音を確認してから相手先の電話番号をダイヤルする。
現地で携帯電話を借りる、または購入する現地の携帯電話を使用する場合、旅行会社でレンタルするか、安い携帯電話を購入する(Rp.30万〜)。大型電気店や携帯電話ショップなどで購入できる。通信料の支払いは、プルサ(PULSA)と呼ばれる携帯料金を、使いたい分だけ購入するプリペイド式。街の携帯ショップやコンビニ(手数料は割高)、ATMでもチャージできる。SIMフリーの携帯電話を持っている場合は、現地でデータ通信用のSIMカードを購入して使用するのが安い(2GパケットがRp.5万程度)。
MaiMai ツーリストインフォメーション
ビーチウォーク
0361-4727951

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ワルテル

個室に入って電話をかけ、後払いするというシステムで、長距離電話や国際電話に適している。携帯電話の普及にともなって、街なかであまり見かけなくなったワルテルだが、ウブドやクタなど観光地では利用することが可能だ。

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インターネット╱Eメール INTERNET, EMAIL

インターネット&Wi-Fi

気軽にWi-Fiが利用できるバリ島。ホテルやカフェ、なかにはワルンにもWi-Fiが引かれており、スマートフォンやパソコンを持ち込む利用客も増えた。

■スマートフォンのデータ通信に注意
スマートフォンは電源を入れているだけで、データ通信を行なうことがあり、知らぬ間に高額の料金になっているということも。指定の通信事業者を設定すれば、1日2000円程度の海外パケット定額サービスが利用できる。または、データローミングなどを「オフ」、機内モード状態にして、Wi-Fiのみの使用に制限するなど、到着したらすぐに設定の変更を行なうこと。

■海外で安心してスマートフォンを使うために
海外に渡航するとスマートフォンを使ったつもりがないのにデータ通信の請求がされるケースがある。出国前に契約状況や設定の確認、海外用データ通信プランの申込みを行うことでこれを防ぐことができる。また、利用機種や渡航先でサービスの対応可否が異なるので、各社のホームページや店頭などで事前に確認しておこう。

Eメール

インターネットカフェからはWebメールを利用してメールを送受信する方法が一般的。各プロバイダのサイトからホットメールやグーグルなどのアカウントにログインして使用する。

郵便 POSTAL SERVICE

郵便を出す

バリ島の郵便局
カントル・ポス(Kantor Pos)と呼ばれるバリ島の郵便局は、街の各所にあり、業務も確実だ。はがきや手紙なら、わざわざ郵便局まで出向かなくても、ホテルのフロントに預けるか、ワルポステルという民間のサービスに依頼すればいい。
はがき/手紙
日本へ送る場合、はがきはRp.8000、封書は50gまでRp.1万2000。
小包/EMS
小包は30kgまで郵送可能だ。 航空便、船便、EMS(国際スピード郵便)などが指定できる。船便は到着に時間がかかってしまうため、急ぎの人には不向き。郵便局から気軽に送ることができるEMSは、普通の航空小包よりは若干高くなるが、早ければ中一日ほどで日本に届く。万一、届かなかったときでも配送状況を日本郵便に連絡して確認できるので安心だ。
●www.post.japanpost.jp/int/ems

国際宅配便 COURIER

料金は高めだが、電話一本でホテルまで荷物を取りに来てくれ、保険が付いているので安心して利用できる。FedExをはじめ、日本通運などの日系会社も利用可能。
FedEx●0361-705800●www.fedex.com/id
日本通運●0361-895-7707●www.nipponexpress.com

[電気]

日本の電化製品は、そのままでは使えない

電圧 VOLTAGE

インドネシアの電圧は220V バリ島の電圧は220V、周波数50Hzで、日本(電圧100V、周波数50/60Hz)とは異なる。変圧器とアダプターは必要だが、デジタルカメラの充電器をはじめ、パソコン、携帯電話などの精密機器の場合は240Vまで利用可能なものが多いので、事前に確認しておきたい。中級以上のホテルでは変圧器を貸し出してくれるところもある。

電源 ELECTRICAL OUTLET

変換プラグが必要 電気のプラグの形状は、丸ピン2本足のCタイプ。日本から変圧器内蔵のドライヤーやシェーバーを利用する際は併せて専用のプラグも必要になる。これも大抵のホテルで借りることができ、スーパーマーケットなどでも購入することができる。

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[トラブル対策]

予期せぬトラブルに対応するためしっかり備えておきたい

治安 SAFETY

バリ島の治安状況

バリ島では、殺人や凶悪な暴力犯罪は少ない。しかし、旅行者を狙った詐欺やスリ、ひったくりなどは珍しくない。日本人というだけでお金を持っていると思われるため、高価なものを身につけて出歩くのは危険だ。また、女性を狙った痴漢やレイプ事件も発生している。女性だけで夜中に出歩くことは避け、日本語で親しく声をかけてくる人にも油断せず接するように心がけたい。また、2002年の爆弾テロ事件以来、街のセキュリティは強化された。ホテルやショッピングセンター、ナイトスポットの入口にはガードマンが立ち、車のトランクルームや鞄の中身をチェックするようになった。セキュリティに対する意識は上がったものの、各自の荷物やお金の管理は自己責任と考え、十分注意を払うことが必要だ。外務省の「たびレジ」に登録しておくと、最新の海外安全情報や緊急連絡をメールや電話で受け取ることができる。外務省海外旅行登録「たびレジ」
●www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/

危険なエリアとスポット

クタやレギャンなどのビーチエリアやナイトスポットは外国人観光客を中心に発展してきたエリアであり、犯罪の被害に遭う確率が高い。また、イベントやお祭りなど人がたくさん集まる場所では盗難などの被害がどうしても多くなる。外出する際は、つねに周囲に気を配り、貴重品が入ったバッグは肩にかけたりせず、手前で抱えるようにしたい。 もしも盗難や紛失、詐欺などのトラブルに巻き込まれた場合は、デンパサールにある日本総領事館または警察に届け出ること。ツーリスト・ポリスという、観光客の安全を守ることを目的とした警察署も近年増えており、観光地のパトロールも積極的に行なっている。

◆麻薬の所持・使用は重大な犯罪◆

麻薬に関する刑罰は日本よりも重いが、簡単に手に入るため使用者があとを絶たない。組織的な犯罪も多く、麻薬を忍ばせた荷物を知らずに預かったことで警察に捕まったり、それをネタに高額のお金を請求される事件も。麻薬には絶対手を出さず、不用意に荷物を預からないこと。

緊急時の連絡先

バリ・クライシス・センター (警察・消防・救急共通/24時間英語可)
●0361-251177
ツーリスト・アシスタンス・センター (観光警察/英語可)
●0361-224111
在デンパサール日本国総領事館
Konsulat Jenderal Jepang di Denpasar
●0361-227628
●www.denpasar.id.emb-japan.go.jp

トラブル事例と対策

空港で

事例①
出入国手続きをしているとき、到着後タクシーを待っているときや両替をしているときなどに、足元やカウンター、近くの椅子に置いたままの荷物が盗まれる。また手荷物をX線に通し、ボディチェックを受けている間に手荷物が盗まれることも。

対策①
どんな場合でもつねに自分の荷物から目を離さない。カウンターで手続きをする際など両手がふさがってしまう場合でも、両足で荷物を挟み、パスポートや財布など貴重品は肌身離さず持つ。
事例②
帰国の際、「重量オーバーだから代わりに荷物を運んでほしい」と頼まれ、気軽に引き受けたところ、日本の税関で荷物の中から麻薬が発見され、麻薬の運び屋として逮捕されるケースもある。

対策②
不用意に他人の荷物を預からないことが重要。外国人だけでなく、現地に暮らしている日本人から頼まれたとしても、気軽に預からないようにしたい。

街なかで

事例③
リゾートエリアのメインストリートなど、繁華街でバッグから貴重品を抜かれたり、物売りや子供に囲まれ、気をとられている間に財布をすられることもある。

対策③
まずは車道から離れて歩く、バッグは車道の反対側に持つなど自己防衛も大事。夜間はとくに気をつけたい。
事例④
店頭提示の高レートにひかれ、両替したものの高額の手数料を取られてしまい大損する。テーブルの上でお金を数えたあとに、お金の一部をテーブルの下に落としごまかす手口も。

対策④
むやみにレートの良い両替所には入らないこと。両替前に手数料の有無を確認し、両替したあとも必ずその場で、受け取った金額を自分で確認しよう。ルピアは紙幣が多くなるので少額で両替するなどしたい。
事例⑤
タクシーでメーターを作動させずに発車し、目的地に着いたあとに不当な金額を要求されることがある。到着した瞬間にメーターを消すケースも。わざと遠回りして、目的地とは違う場所に連れて行かれ多額の料金を支払わされることもある。

対策⑤
タクシーに乗る前にメーター制であることを確認。動き出してメーターがきちんと動いているか確かめ、メーターが壊れたと言われても、相場以上は支払わないという毅然とした態度を見せる。

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ホテルで

事例⑥
チェックインまたはチェックアウトの際、足元やロビーに置いたままの荷物が置き引きされる。最近では、デジタルカメラや携帯電話がとくに狙われやすい。

対策⑥
すべての荷物から目を離さず、貴重品は必ず自分の身から離さないこと。カメラや携帯電話も使用時以外はしまっておく。
事例⑦
外出中に部屋に泥棒が入る。室内にいるときでも従業員を装った強盗犯が部屋に入り込み、貴重品などが盗まれる。財布からお金を抜き取られることも。

対策⑦
外出中スーツケースは施錠し、貴重品はセーフティボックスで管理を。ドアチェーンを掛け相手の確認なしにドアを開けない。

ショッピングで

事例⑧
店の中で品物を探すときや、釣銭をもらうときに足元に置いた荷物が盗まれる。値引き交渉に熱中している際にバッグから財布や携帯電話を抜き取られる。

対策⑧
足元に荷物を置かず荷物はつねに手で持つ。買物中は、バッグの口をしっかり閉じて中身が外から見えないようにする。
事例⑨
値札の付いていない商品を不当な金額で売りつけられることもある。通常料金の倍以上の金額を提示してくる店も多い。また、誤って売り物を破損してしまった場合に、多額の弁償代を要求される。

対策⑨
商品の質をきちんと確認してから料金交渉をする。しつこく声をかけてくる店員には要注意。食器や置物の店では物を壊さないように十分気を配りたい。

レストランで

事例⑩
席を離れたとき、テーブルや椅子に置いたままの手荷物が置き引きに遭う。席にいるときも椅子の背にかけたジャケットやバッグから財布が抜き取られる。

対策⑩
トイレなど席を立つ際も手荷物は絶対に放置しない。レストランに入る際は手荷物を少なくし、貴重品は肌身離さず持つ。
事例⑪
注文していない料理がレシートに書かれていることがある。メニューがないワルンや屋台では、食後に不当な料金を請求してくる。また、食事中に店のマネージャーと称して飲食代を徴収した人物が、そのまま姿を消すという被害も起きている。

対策⑪
支払いは、食事を済ませたあとに、食べたものとレシートの内容が合っているかよく確認してから。読みにくい字は要注意。メニューがない店では、必ず注文前に料金を確かめたい。

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観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。

奥付:
この記事の出展元は「トラベルデイズ バリ島」です。掲載している情報は、2017年11〜2018年1月にかけての取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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