スペイン【アンダルシア】の知られざる生活
スペインで一番世界遺産(UNESCO)の多いアンダルシアは、スペインらしい建造物が1番残っていると言われています。 イスラム文化とローマ人の歴史が今も残るところ。 日本からのツアーなどでは、あっとい...
更新日:2020年4月13日
かつて栄華を極めた、異国情緒あふれるイスラムの都。世界遺産アルハンブラ宮殿は国内外から人気を集め、多くの人に感動を与え続ける。ヘネラリフェからアルハンブラ宮殿を見下ろす。丘の上にそびえる要塞のような石造りの宮殿は街のシンボル。
空路
マドリードから約1時間5分、バルセロナから約1時間25分。グラナダ市街から約17㎞西にフェデリコ・ガルシア・ロルカ空港があり、空港から市街中心部へタクシーで約25分、バスで約45分。
鉄道
マドリードのAtochaアトーチャ駅からAltariaなどで所要時間約4時間30分でGranadaグラナダ駅に着く。1日3〜4本。駅からカテドラル前まではAv. de la Constituciónコンスティトゥシオン大通りのバス停からⒷ4・6・9・21番などで約10分(Gran Vía 1グラン・ビア1下車)。
バス
マドリードの南バスターミナルから約5時間でグラナダのバスターミナルへ。1日15〜18便運行。ここからカテドラル前までⒷ3・33番で約15分(Gran Vía 1グラン・ビア1下車)。
アルハンブラバス市内の観光名所をめぐる小型のバス。アルハンブラ宮殿へ向かうC3線はイサベル・ラ・カトリカ広場、アルバイシン地区へ向かうC1線はヌエバ広場で乗車できる。料金は€1.20でクレディブス利用で€0.79。
クレディブス Credibus
割引料金でバスに乗車できるプリペイドカード。デポジットは€2で、チャージは€5から。バス車内やキオスクで購入できる。長期タイプのもの以外は複数人での利用も可。払い戻しはデポジットのみで余ったチャージは戻ってこない。
www.lovegranada.com
グラナダ・カード・ボノ・トゥリスティコ Granada Card Bono Turístíco
アルハンブラ宮殿やカテドラルなどへの入場と、バス乗車を組み合わせたパス。インターネットから利用する日にちを決めて予約できる。
www.granadatur.com
北西にコロン大通りが延びる、イサベル・ラ・カトリカ広場が街の中心。アルハンブラ宮殿やアルバイシン地区への起点となるヌエバ広場はすぐ北西にある。カテドラルなど中心部の観光スポットも徒歩圏内に点在する。
観光案内所
住所 C. Santa Ana 4
電話 958-575202
営業時間 9:00〜19:30(土・日曜、祝日は9:30〜15:00)
定休日 無休
グラナダの歴史は7世紀からのイスラム教徒の流入に始まる。13世紀にはナスル王朝の都として栄えるが、キリスト教徒によるレコンキスタの勢いに抗しきれず1492年に陥落し、その歴史に終止符を打つ。無血開城により残された、緻密な幾何学模様のアラベスクや花咲くパティオなど、イスラム芸術の粋を集めたアルハンブラ宮殿がこの街のハイライトだ。
ほかにも、宮殿の北側の丘に広がるアルバイシン地区に残るイスラム時代の面影が残る街並みや、街の中心部にそびえる巨大なカテドラルなど、見どころは多数。バルで飲み物を頼むと無料でタパスが付いてくる、独特の文化もぜひ楽しみたい。
ヌエバ広場は、通りに沿って細長く続く。周辺はホテルやバルも数多いエリア
街の中心となるイサベル・ラ・カトリカ広場。イサベル女王とコロンブスの銅像が目印
アルハンブラ宮殿を見るだけで、グラナダ観光を終わるのはもったいない。中心部をめぐれば、きらびやかな教会や礼拝堂を観ることができる。
丘の上にそびえる巨大なアラブ文化の遺産
グラナダにとどまらず、アンダルシア観光の目玉。広大な敷地にナスル宮殿、ヘネラリフェなどがある。
夏の離宮として使われたヘネラリフェ。庭園には水路が張りめぐらされ涼しげ
中央にライオンの噴水が配された獅子のパティオ
チュリゲラ様式で施された内部の豪華な装飾は圧巻
16世紀に創設された修道院。教会や聖具室(18世紀)に見られる派手な装飾は、バロック様式から派生したチュリゲラ様式。イスラム美術の影響、またはアルハンブラ宮殿への対抗意識ともいわれる。サンチェス・コターンの連作画も必見だ。
高台にそびえ建つ荘厳な修道院
カテドラルに隣接して建つきらびやかに飾られた霊廟
1504〜21年建造の後期ゴシック様式の建物。イタリアの彫刻家ドメニコ・ファンチェッリの手による豪華な墓には、祭壇の右側にフェルナンド2世とイサベル1世、左側に両王の次女フアナとその夫フェリペの棺が安置されている。
by fotolia - ©pacoparra
カテドラルの裏にまわったところに建つ。聖堂内部は撮影禁止
絢爛たる近世の大聖堂
1518年からおよそ2世紀をかけて建設されたため、ゴシック様式とルネサンス様式が混在している。1704年に塔以外の部分が完成した。イスラム礼拝堂跡に建てられた大聖堂は、豪華な造りになっており、隣には荘厳な王室礼拝堂がある。
中央礼拝堂内部を飾る美しいステンドグラス。レコンキスタを達成したイサベル女王はこの地に眠ることを望んだ
荘厳な中央礼拝堂の主祭壇。礼拝堂内部にある鉄格子の奥にはカトリック両王の墓が
夜のアルバイシンは、フラメンコ鑑賞を組み合わせたツアーで。
アルバイシン地区はタブラオが多い一帯。多くのツアー会社が、タブラオでのフラメンコ鑑賞とサン・ニコラス広場からの夜景観賞、送迎を組み合わせたツアーを開催している。治安の不安な地区なので、このようなツアーを利用するのがおすすめ。
アルバイシン地区は、丘の上にあるため急な坂になっている。歩きやすい靴ででかけよう。また入り組んだ細い道が続き迷いやすいので、まずはアルハンブラバスC1線を利用してサン・ニコラス広場へ行き、それから周辺を散策するか、グラナダ中心部へ下りていくのがおすすめ。
治安に注意!
アルバイシン地区は、グラナダのなかでは治安があまり良くない地域。早朝や、ランチどきは人通りがほとんどなくなり、夜間は明かりがなくなる。この時間帯には、できるだけバスやツアーを利用したい。
ライトアップされたアルハンブラ宮殿と情熱的なフラメンコは、グラナダの夜のハイライトとなるトピック
アルバイシン地区ナイトウォーキング付 フラメンコ・ショー鑑賞ツアー(夕食 or ドリンク付/グラナダ発)
料金 €75
所要 約3時間
催行日 毎日
出発地 グラナダ市内
解散地 グラナダ市内
催行会社 GRANAVISION
代理店 ベルトラ
URL www.veltra.com
ダロ川を隔てたアルハンブラ宮殿の北側の丘一帯に、イスラム支配時代の白壁の街並みが広がる古い地区が残る。迷路のように入り組んだ石畳の細い道を歩けば、素晴らしい眺望に出会うことができる。
丘の上からはグラナダ市内も一望のもと。遠くに見えるシエラネバダ山脈の雪解け水がアルハンブラ宮殿の水源
異国情緒たっぷりの、白壁の石畳の道が続く
アルハンブラ宮殿が見える最高のパノラマポイント
アルバイシン地区のいちばん高所にあるサン・ニコラス教会の横にある広場。展望台から眺めるシエラネバダ山脈を背景にしたアルハンブラ宮殿の景観は有名で、多くの観光客が日々訪れる。
広場の前に建つサン・ニコラス教会
サン・ニコラス広場からは、さえぎるものなくアルハンブラ宮殿の全容が目に入る
絶景を求めて大勢の人が集まる
アラブ風のみやげ物店が並ぶ狭い路地
アルバイシン地区の入口ともいえる通り。テテリア(アラブ風カフェ)やモロッコ料理店、みやげ物店がズラリと並び、イスラム色の強いエリアだ。エキゾチックなアラブの雰囲気を堪能しよう。
アラブのみやげ物店や雑貨店がひしめき、異国情緒あふれる街並みが続く
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