更新日:2023年7月7日
韓国へ出発前の準備 パスポート、ビザは?
旅をスムーズに楽しむためには出発前の準備が大切。韓国のビザ免除の条件やパスポートの有効期限の確認も忘れずに!
ビザ VISA
90日以内の滞在は不要(日本国籍の場合)
海外へ渡航するには、通常はその国のビザ(査証)を取得する必要があります。短期間の滞在に限り免除している国が多いですが、滞在期間や目的、パスポートの有効期間などの条件があります。
韓国のビザ免除の条件
・目的が観光、ビジネス、親族訪問、イベントや会議への参加などであること
・K-ETA(電子渡航許可)を取得すること※
※2024年12月31日まで一時的に免除されているため、取得は任意
・予約済みの往復航空券(乗船券)があること
免除の条件に当てはまらない場合は、住所地を管轄している大韓民国大使館や総領事館で、目的にあったビザを申請します。
K-ETA(大韓民国電子旅行許可)
ビザ免除で韓国へ入国する際に取得が必要になったシステム。2024年12月末までは期間限定で免除されているため、必須ではありません。※2023年6月現在
日本出国の72時間前までを目安に、K-ETA公式サイトやアプリで申請します。申請料1万W(決済手数料別)はクレジットカードで支払います。登録は最長2年間有効。代理人申請もできます。
非公式サイトや代行業者を通した場合、高額の手数料をとられるケースもあるので、URLや手数料などをよく確認しましょう。
Q-CODE(検疫情報事前入力システム)※任意
韓国入国時の検疫手続きをスムーズにするための事前登録システム。登録は任意です。
公式サイトにアクセスして、パスポート情報、メールアドレス、滞在情報などを入力します。日本語表示も選べますが、入力は英語や韓国語のみ。登録後に発行されるQRコードは、入国時に必要になるので保存しておきましょう。健康状態調査票などの提出は不要です。
オンライン税関申告 ※任意
韓国の税関申告書の提出は、申告するものがなければ不要になりましたが、申告が必要な場合は、関税庁の公式サイトやアプリでもできます。オンライン申告をすれば紙の申告書は不要。入力は英語か韓国語ですが、表示は日本語も選べます。
※仁川空港第2ターミナルと金浦空港で利用可(2023年6月時点)
Korea Customs Declaration for Travelers
※アプリは「Korea Customs Service」で検索
パスポート(旅券) PASSPORT
パスポートは海外で自分の国籍を証明する大切な書類。これがなければ外国の出入国も日本の出入国もできません。旅行の予定が決まったら、まずはパスポートを申請しましょう。
すでに持っている人も有効期限をチェック。海外への渡航では、パスポートの残存有効期間に条件のある国が多いです(滞在日数+3ヵ月以上など)。滞在目的や期間、国籍などにもよるので、訪れる国の条件を確認して、必要な有効期間が残っていなければ切替申請をしましょう。原則として、有効期限まで1年を切っていれば、手続きができます。
10年用
5年用
韓国旅行に必要なパスポートの有効期間
滞在する日数以上
日本人が韓国へビザ免除で入国する場合、滞在日数以上の有効期間が残っていれば原則OK(入国時に90日以上残っていることが望ましい)。
パスポートの有効期限はここでチェック
有効期限は、パスポートの顔写真が載っているページにある「有効期間満了日/Date of expiry」で確認できます。
パスポート(旅券) を作る
必要書類を用意して、住民登録をしている自治体の窓口に申請します。パスポートには、発行日から5年間有効な旅券と、10年間有効な旅券があります。18歳未満が申請できるのは5年旅券のみです。発行まで1週間以上かかることもあるので、早めに手続きをしましょう。パスポートの有効期間が残っている場合は切替申請ができます。申請は代理人でも可能です。
申請のために用意するもの(新規申請の場合)
・一般旅券発給申請書
外務省公式サイトからダウンロード(→下記)または申請窓口で入手
・戸籍謄本1通
発行後6カ月以内のもの
※2023年3月末から戸籍抄本は不可
・写真(縦45mm×横35mm)1枚
6カ月以内に撮影したもの。無帽、無背景などの条件あり
・本人確認書類
運転免許証、マイナンバーカードなど。1点でいいものと2点必要なものがある
代理人が提出する場合は、本人と代理人それぞれの身分証明書が必要
・住民票の写し1通※
※単身赴任先や就学先など、住民登録をしていない都道府県で居所申請をする人のみ提出。発行後6カ月以内のもの
申請のために用意するもの(切替申請の場合)
・一般旅券発給申請書
・写真(縦45mm×横35mm)1枚
・有効期間の残っているパスポート
・戸籍謄本1通 ※
※戸籍謄本は氏名や本籍など、パスポートの記載事項に変更があった場合のみ提出
ダウンロード版申請書の使い方
①パソコンのブラウザ(Google Chrome、Safariなど)から、下記の外務省WEBサイトにアクセスして必要事項を入力
②ファイルをダウンロードしてプリンターで印刷
③直筆で署名などを記入して、ほかの必要書類といっしょに窓口へ提出
※スマートフォンやタブレットで作成して、コンビニのプリンターで印刷することもできます。動作環境や印刷サイズなどの条件があります。
申請する場所
住民登録をしている都道府県のパスポート申請窓口
※学生、長期出張や単身赴任者、一時帰国者などは、住民登録地以外での居所申請も可能
パスポートのオンライン申請が可能に!
有効期間が残っているパスポートの更新であれば、オンライン申請もできるようになりました。利用にはマイナポータルアプリ対応のスマートフォンとマイナンバーカードが必要です。
オンライン申請の対象者
・パスポートの有効期間が1年未満。または査証欄の余白が3ページ以下の人。有効期限が切れている場合は不可
・本籍や氏名、性別などの記載事項が変わっていない人
※一部の地域では新規の申請や記載事項の変更も可能
受け取りに必要なもの
受け取りに必要なもの
・申請時に渡された受理票
・手数料
代理人が申請した場合でも、受け取りは本人が窓口へ行く必要があります。発行から6カ月以内に受けとらないと失効し、次回申請時の手数料が高くなるので気をつけましょう。
パスポートの交付(受取)手数料
10年間有効1万6000円
(満18歳以上のみ)
5年間有効1万1000円
(満12歳未満は6000円)
航空券とホテル AIR TICKET & HOTEL
日程や目的地が決まったら、航空券やホテルを手配しましょう。パッケージツアーやダイナミックパッケージが手軽です。週末や連休、とくにGW、年末年始、お盆などのピーク時期の予約はなるべく早めに。料金は曜日や時期によって変動するので、日程に余裕があれば比較するのがおすすめ。
パッケージツアー
訪問地やスケジュール、ホテル、航空券などの内容と料金があらかじめ決まっている旅行会社のパック旅行。自分でスケジュールを考えて航空券やホテルを手配する必要がなく、現地サポートもあるので、初心者でも気軽に旅を楽しめます。
韓国の場合は、往復の航空券と空港送迎、ホテルのセットくらいで、あとはフリータイムというパッケージが一般的。ただし安いツアーの場合、飛行機の便や宿泊するホテルが直前までわからなかったり、選択肢が少ないことが多いです。
フライトの選び方
行きは午前便、帰りは午後便という組み合わせは、現地に長く滞在できるため人気で料金も高いです。一般的に月曜から水曜出発が安く、木曜から日曜出発が高くなります。
ダイナミックパッケージ
飛行機、ホテル、レンタカーなどを自由に選んで予約できるパッケージツアー。旅行会社や航空会社のウェブサイト、旅行予約サイトなどで申し込めます。24時間いつでもオンライン予約が可能で、申し込みの時点でフライト日時やホテルが確定するため旅の計画を立てやすいです。
ただし、契約条件やキャンセル規定、トラブル時の対応はよく確認しましょう。旅行予約サイトによっては日本語での対応が不十分なこともあります。
お金の準備 MONEY
盗難に遭わないためにも持ち歩く現金は少なめに。韓国では市場や屋台などを除き、多くの場所でカードが使えます。街なかには24時間使えるATMも多いので、クレジットカードやデビットカードで必要な現金を引きだすこともできます。
旅の予算 TRAVEL BUDGET
費用
東京〜ソウル往復の航空券は、時期によりますが2~3万円くらいから。これに燃油サーチャージや空港税などが加算されます。宿泊はスタンダードなホテルで1泊1万~、高級ホテルで3万円~が目安。食事代はランチなら1000〜2000円、夕食は2000~3000円程度が目安。交通費は市内移動であれば、地下鉄の初乗り約120円~で足ります。模範タクシーを利用しても初乗り3㎞以内なら700円です。
ソウルの物価の目安
韓国の物価は年々上昇しています。円安の影響もあって日本と同じくらいか日本より高く感じることも。交通費は比較的安いです。
・ミネラルウォーター 1000W前後(約100円)
・地下鉄の料金 1250W~(約125円〜)
※2023年内に値上げの予定あり
・ソウル・一般タクシーの初乗り 4800W(約480円)
・缶ビール350㎖ 2000W~(約200円)
・レンタカー 1日12万W〜(約1万円〜)
※100W=10円で計算
日本での両替 EXCHANGE IN JAPAN
韓国への到着が深夜になる場合などは、空港からホテルまでの交通費など、最低限の現金を日本で用意しておくのも安心。両替レートは韓国の空港にある銀行や両替所などのほうが良いことが多いです。
銀行
都市銀行や地方銀行は、外貨を両替できる店舗が限られています。成田や関空など、主要空港にある銀行が便利。日本で両替できるのは基本的には紙幣のみです。
外貨両替ショップ
街なかでの両替なら、三菱UFJフィナンシャルグループのワールドカレンシーショップや、トラベレックスなどの外貨両替専門店が便利です。
外貨宅配サービス
オンラインで購入した外貨の現金を、希望の場所と日時に届けてくれるサービス。トラべレックスやGPAなどが扱っています。両替手数料や送料がかかることも。支払いは代引きのほか、トラベレックスでは銀行振込やクレジットカード払いも可。
クレジットカード CREDIT CARD
多額の現金を持ち歩くのは盗難のリスクがあるのでクレジットカードを活用しましょう。ホテルのチェックインではデポジット(保証金)の代わりにもなります。また、レンタカーを借りるときには、運転者名義のクレジットカードが必要になる場合が多いです。
■利用限度額を調べておく
海外で高額な出費を予定しているときは、出発前に限度額を確認しておきましょう。
■暗証番号の確認と管理
ショッピングやキャッシング利用時に、暗証番号(PIN)の入力が必須なことも多いです。照会には時間がかかるので、忘れてしまったら早めに確認しておきましょう。また、暗証番号は決して他人に教えないこと。入力時も他人に見られないよう気をつけて。暗証番号を書いたメモを財布に入れたりするのも厳禁です。
■引き落とし金額は決済日の換算レート
海外で使ったクレジットカードは日本円に換算されて引き落とされますが、換算は使用した当日ではなく、各クレジットカード会社が設定した日になります。
カード情報のスキミングに注意
カード情報を盗まれて勝手に使用されたりしないよう、クレジットカードを使うときは、信頼できる店で使用しましょう。
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国際デビットカード DEBIT CARD
自分の銀行口座の預金を、海外の提携ATMから現地通貨で引き出したり、提携店での支払いに使えるカード。ショッピング保険やポイント還元、不正利用対策があるものも。三井住友銀行、ゆうちょ銀行、楽天銀行、ジャパンネット銀行、PayPay銀行などが、海外でも利用できるデビットカードを発行しています。銀行口座がない場合は新規開設が必要です。
■手数料
利用する銀行により異なりますが、換算レートに3〜4%の手数料が加算され、海外ATM利用手数料がかかるものもあります。
トラベルプリペイドカード TRAVEL PREPAID CARD
専用口座にチャージした額だけ利用できる海外専用プリペイドカード。提携ATMで現地通貨を引き出したり、提携店での支払いに使えます。引出手数料や利用限度額がありますが、紛失・盗難時のサポートがあるので、現金を持ち歩くより安心。申し込みはインターネットや郵送でもOK。銀行口座の開設は不要です。クレディセゾンやアプラスなどが発行しています。
荷物 BAGGAGE
おみやげなどで帰国時の荷物は増えがち。飛行機の超過手荷物料金がかからないよう荷物はなるべく少なめに。ただし、韓国では法律により使い捨てのアメニティがないホテルも多いです。歯ブラシやカミソリは持っていくほうが安心。コンビニやスーパーではビニールのレジ袋の提供が禁止されているのでエコバッグもあると便利です。
荷作りのときは、機内持ち込みに制限がある液体類やバッテリーなどの確認も忘れずに。食品類は韓国への持ち込みが禁止されていないかどうかもチェックしておきましょう。
服装 CLOTHES
韓国は日本と同じ温帯性気候で、四季がはっきりとしています。服装はそのままのシーズンに合わせて大丈夫。ただし、冬の寒さは日本より厳しいので、しっかりとした防寒対策が必要です。
夏は、電車や長距離バス、レストランなどではクーラーが効きすぎている場合があるので、羽織れるものがあると便利。カジノではラフすぎる服装は注意されることもあります。ドレスコードを確認しましょう。
海外旅行保険 TRAVEL INSURANCE
海外旅行中の病気やけがをはじめ、荷物の破損や盗難、ホテルの備品を壊してしまったなど、思いもよらないトラブルに対応してくれる海外旅行保険。緊急時には24時間日本語でサポートを受けられるため心強いです。
海外旅行保険は必要?
旅行中の急病やケガに備えて海外旅行保険には加入しておきましょう。注意していても避けられないトラブルもありますし、海外での医療費は高額になりやすいです。
申し込みは保険会社のウェブサイトが便利。空港でも加入できますが、出国後は原則加入できないので忘れないように気をつけて。
オンライン契約ができるおもな海外旅行保険
・ジェイアイ傷害火災保険
・ソニー損保
・東京海上日動
・エイチ・エス損保
・損保ジャパン
・AIG損保
クレジットカードに付帯している保険
海外旅行保険が付いたクレジットカードもありますが内容はまちまち。一般的に保険金額が低めで重要な項目がないことも。そのカードで空港への交通費やツアー代金を支払うなどの条件付きの場合もあります。出発前に内容を調べておきましょう。
とくにケガ・病気の治療費や他人に損害を与えた際の賠償責任などは高額になりやすいので必須。荷物の破損や盗難を補償する携行品損害も大切です。24時間日本語サポートやキャッシュレス医療サービスの有無も確認しましょう。
保険が適用されないケース(保険会社により異なる)
■現金・有価証券類の盗難・紛失
■慢性病の治療費
■歯科疾病の治療費
■妊娠・出産に関わる医療費
■戦争・暴動などによる被害 テロによる被害については状況により保険会社が判断
■天災による被害 地震、洪水、台風、津波などによる被害
サポートサービス
トラブルが発生したら、契約した保険会社のサポートサービスに相談しましょう。24時間日本語で対応してくれる電話サポートのほか、オンラインで相談できる会社もあります。
保険金が支払われるおもな場合
※保険会社やプランによって異なります
■傷害死亡/後遺障害
旅行中のケガが原因で、180日以内に死亡または後遺障害が生じた場合
■治療費用
旅行中のケガや病気が原因で治療を受けた場合
■疾病死亡
旅行中の病気が原因で死亡した場合
■救援者費用
旅行中の病気・ケガでの入院で親族が現地へ行く場合や、遭難事故などで捜索・救援が必要な場合
■賠償責任
旅行中に他人にケガをさせてしまったり、他人の物を壊してしまったり、法律上の損害賠償責任を負った場合
■携行品損害
旅行中にスーツケース、カメラなど、持ち物が偶然の事故により壊れたり、盗まれたりした場合。パスポートを盗まれて再取得する場合
■航空機寄託手荷物遅延費用
航空機に預けた荷物の到着が遅れて、必要な衣類や日用品を購入した場合
観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。
- 奥付:
- この記事の出展元は「トラベルデイズ ソウル 釜山」です。掲載している情報は、2014年3〜11月までの取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。
※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。