更新日:2020年4月13日
香港を楽しむための交通手段 空港アクセス、バス、タクシー、フェリー
香港国際空港⇔市街間の交通と香港・マカオの市内交通について詳しくご紹介!
空港⇔市街間の交通
香港の入口は、市街から約35㎞離れたランタオ沖にある香港国際空港。市街へは交通手段により所要時間や料金が異なるので、最適な方法を選びたい。
エアポート・エクスプレス AIRPORT EXPRESS(AEL)
アジア・ワールド・エキスポから空港を経由し香港駅までを結ぶ高速鉄道で、空港〜市街間を最短時間で結ぶ。九龍駅・香港駅からは主要ホテルへ無料シャトルバスが連絡。車内は清潔で座席もゆったりして快適。帰りもAELを利用するなら往復チケットを買えば割安に。
【運行時間】
空港発5:54~翌0:48/ほぼ10分間隔で運行
【料金と所要時間】
空港→九龍駅 所要22分/片道HK$90・往復HK$160
空港→香港駅 所要24分/片道HK$100・往復HK$180
【乗り方】
①到着ロビーを出る ほぼ正面にエアポート・エクスプレス(以下AEL)の乗り場がある。
②チケットを購入 自動券売機、あるいはホーム入口の窓口でチケットを購入。
③ホームへ行き乗車 改札口はないのでそのまま乗車してよい。
④降車時に改札を通る降車時に改札を通るので、チケットはなくさないように。
⑤無料シャトルバスに連絡 主要ホテルへはAEL利用客専用の無料シャトルバスが運行。
無料シャトルバス FREE SHUTTLE BUS
九龍駅・香港駅から主要ホテルへ無料シャトルバスが運行している。乗車時に航空券か搭乗券と、AELの乗車券またはオクトパス・カードを提示すればOK。運行は23時12分で終了してしまうので、深夜着の場合はタクシーなどを利用してホテルへ行こう。
【運行時間】
6:12~23:12/12~20分間隔で運行
帰国時は駅でチェックイン可能
九龍駅と香港駅には主要航空会社のカウンターがありAEL利用者は駅でのチェックインが可能。身軽に空港へ行ける。
エアポート・バス AIRPORT BUS
道路の状況次第で時間はかかるが、主要ホテルの近くまで安く行ける。運賃は空港バスターミナルの案内所でチケットを購入するか、ドライバーに直接支払う。
タクシー TAXI
深夜着でも利用でき、ホテルまで直接行ってくれる。空港からはメーターの料金のほか橋や海底トンネルの通行料と、トランクに荷物を入れる場合は1個HK$5が加算される。
営業エリアに注意
営業エリアによって車体の色が決まっている。九龍・香港島へは必ず赤いタクシーに乗車すること。
関連リンク
市街の交通
香港の市内交通はとても発達していて便利。近代的なMTRのほか歴史あるトラムやフェリーなど、乗車の仕方はどれも簡単。乗りこなせば自在に香港を旅できる。
香港名物の乗り物① ピーク・トラム Peak Tram
ヴィクトリア・ピークへ行くにはコレ。山頂駅はピーク・タワーに直結している
1888年開業の香港初の公共交通機関。麓の駅から山頂の駅まで、約1.4㎞の急勾配を約8分で運行する。車体はスイス製で開業以来、無事故を誇っている。上る際の席は進行方向右側に座るのがおすすめ。オクトパス・カードも利用可。
混雑時は乗車するまでに1時間以上かかることも
香港名物の乗り物② トラム TRAMWAYS
100年以上の歴史をもつ路面電車。2階席からは繁華街の雑踏が眺められる
香港島を横断する2階建て路面電車。香港島の観光に組み込みたい。
【路線と料金】
創業は1904年。西は堅尼地城から東は筲箕灣まで香港島北部沿岸を走る。跑馬地(ハッピー・バレー)や北を巡回する路線もある。西行きは灣仔、金鐘、中環などの主要地点を通るので便利だが、渋滞時は歩くよりも遅い速度に。運行時間は路線により異なるが5時頃~翌0時30分頃。料金は一律HK$2.30でおつりは出ない。
【利用方法】
道路中央部にある停留所で待つ。トラムが来たら後部ドアから乗り込む。2階には後ろの階段から上がり、前の階段から降りる。車内アナウンスがないので、下車する場所は自分で確認しよう。料金は降車時に運転席の脇にある運賃箱に払う。オクトパス・カードも利用可。
200~300mごとにトラムの停留所がある
香港名物の乗り物③ スター・フェリー STAR FERRY
かつては九龍〜香港島の移動を一手に担った。白と緑のツートンカラーのフェリー
ヴィクトリア・ハーバーを渡る歴史あるフェリー。最も安く海を渡れる交通手段。
【路線と料金】
1880年代から運航。2つの路線がある。中環~尖沙咀は6時30分~23時30分の間、6~12分間隔で運航。1等席(2階)と2等席(1階)があり、1等席HK$2.50、2等席HK$2(土・日曜、祝日は1等席HK$3.40、2等席HK$2.80)。尖沙咀~灣仔は7時20分(土・日曜、祝日7時30分)~22時50分の間、8~20分間隔で運航。座席は1等のみ。片道HK$2.50(土・日曜、祝日はHK$3.40)。
【利用方法】
九龍側の乗り場は尖沙咀。香港島側の乗り場は中環と灣仔にある。1等席と2等席で乗船入口が分かれている。自動改札機でトークン(Token/代幣)と呼ばれるプラスチックの切符を購入。すべての硬貨とHK$10、20紙幣が使える。改札機にトークンを入れて通り、乗船する。下船の際は改札機を通らず、そのまま外へ出る。オクトパス・カードも利用可。
観光でも人気のフェリーだが、便数は減少傾向にある
MTR(港鉄) MTR
香港の市内交通の主力を担う鉄道。どの路線もほとんど待たずに乗車できる。
香港の繁華街を縦横無尽に走るMTRは、1979年の開業以来、生活や観光、ビジネスなど、日々の移動に欠かせないものになっている。全部で10路線あり、清潔で安全、時刻も正確だ。路線図は路線ごと、ホームの柱は駅ごとに色分けされており、旅行者にもわかりやすい。観光のおもな見どころはMTRの駅から徒歩圏内にあるので、うまく使いこなしたい。
【運行時間】
始発6時頃~終電翌1時頃/2~14分間隔で運行
【乗り方】
① 駅で切符購入自動販売機で切符を購入。なお、紙幣が使えない券売機もあるので注意。高額紙幣しかない場合は窓口(客務中心)で両替をしてもらおう。
1 自動券売機のパネル上の目的駅名をタッチ
2 料金が表示されたらお金を投入
3 複数枚購入する場合は駅名をタッチしたあとに「多張(Multiple)」のボタンを押す
4 購入枚数のボタンを押す
5 表示された金額を投入
6 切符とおつりを受け取る
⁂非接触式ICカード
MTRは2013年から切符を順次非接触ICカードへ移行。
② 改札を通って乗車すべての駅が自動改札になっている。「タッチ・アンド・ゴー」方式で、自動改札機の上部にあるカードの絵柄部分(読取部)に切符をかざす(タッチ)と、改札のゲートが開く(ゴー)。オクトパス・カードの場合も同様。
③ 乗り換え中心部では、連続する2駅で乗り換えができるようになっている。向かう方面によって乗り換え駅を選べば、ホーム反対側へ行くだけで乗り換えられて、とても便利。
⁂終点駅名を覚えておく
ホームに表示されている駅名は、次の駅ではなく終点駅なので注意。
④下車駅によっては、改札口が複数あるので、目的地に近い改札へ進もう。改札機に切符を挿入すると、そのまま回収される。オクトパス・カードは読取部にタッチする。
【切符の種類と料金】
●片道チケット Single Journey Ticket
途中下車は不可。東鐵線には2等のほか1等車両があり、乗る場合は別途1等乗車券が必要。エアポート・エクスプレスは専用チケットとなる。
●オクトパス・カード Octopus Card
香港市内で使えるICカード
日本のSuicaやPASMOのような非接触式ICカードがオクトパス・カード。MTRの大人普通運賃からHK$0.20~4.20の割引が適用されるうえ、いちいち切符を買わなくて済むので便利。
■使用できる交通機関
MTR、バス、緑色と赤色の一部のミニバス、トラム、ピーク・トラム、スター・フェリー、エアポート・エクスプレスなど。
■使用期限
1000日間一度も補充(チャージ)をしないと使用できなくなるが、窓口で手続きすれば再使用できる。
■払い戻し
各駅の窓口(客務中心)でデポジットHK$50と残高を返金してくれる。購入後3か月以内だとHK$9の手数料がかかる。HK$500以上の場合は払い戻しまでに数日かかる。
■料金
HK$150。デポジットのHK$50を含むので、すぐ使える乗車賃はHK$100。足りなくなったらチャージもできる。
■残高確認
改札通過時に改札機の画面に残高が表示されるほか、切符売り場に設置されている残高確認専用の機械(写真右)にカードをかざせばチェック可能。
■購入場所
MTR各駅の窓口(客務中心)やエアポート・エクスプレスの窓口などで購入できる。
■補充(チャージ)
各駅にあるチャージ機(増値機/Add Value Machine)にオクトパス・カードを差し込んで所定の金額を入れ、ボタンを押せばチャージ完了。コンビニでも可能。
●エアポート・エクスプレス・トラベルパス Airport Express Travel Pass
エアポート・エクスプレス(往復チケットあり)と、一部を除くMTR やMTRバス、ライトレールなどに3日間(72時間)乗り放題。デポジットのHK$50を含めHK$250(往復はHK$350)。
●市内1日フリーパス Tourist Day Pass
MTRやライトレール(一部除く)を1日(改札を通ってから24時間)自由に乗り降りできる。有効期間は発行日から30日間。料金はHK$65で、かなり乗らないと元は取れない。
タクシー TAXI
街の中心部を走るのは赤いタクシー。深夜でも料金の割増がなく手ごろな料金
日本よりかなり安い。営業エリアが決まっており、港を渡れない車両もあるので乗車時に確認を。
【営業エリア・料金】
営業エリアは3つに分かれ、それぞれ車体の色が異なる。料金のHK¢10の単位は切り上げてチップにするのが普通。トランクに荷物を積んだ場合は1個あたりHK$5を加算。支払いは現金のみだが、一部オクトパス・カードも利用可。
【利用方法】
乗り降りはタクシー乗り場または黄色の二重線が引かれた乗降車禁止箇所以外の場所で行なう。“For Hire”の赤いマークが空車を意味する。九龍と香港島を結ぶ海底トンネルを使用する場合、対岸へ行く専用タクシーでなければ、乗客が往復のトンネル代を負担する。
香港島、九龍に行くなら赤いタクシーに乗車
対岸に行けるかスタンドの看板を確認
ミニバス MINI BUS
狭い道も通行できる、市民の貴重な足。状況に応じて走行ルートが変わる
移動手段のなかでは、 いちばん難度が高い。慣れていなければ、ほかの手段を使うのがおすすめ。
【路線 ・料金】
車体は黄色に緑のラインが入ったものと赤いラインが入ったものの2種類がある。緑のラインのバスはマキシキャブと呼ばれ、決まったルートを走る。赤いラインのミニバスは客の要望や道路状況によりルートを変える。英語はほとんど通じない。料金はHK$2.20~25。おつりは出ない。
【利用方法】
裏通りなどにある発車場所から乗車。マキシキャブは前払い。赤いラインのミニバスも前払いが多い。乗客はシートベルトの着用が必須。降車ブザー付のバスもあるが、多くは降りたいところで「有落(ヤウルオ)=降ります」と大声で伝える。広東語ができず土地勘がない旅行者が使うには難しい。
公共バスが通らない道を走る16人乗りのバス
乗り降りの方法はバスとほぼ同じ
バス BUS
イギリスの影響を受けた2階建てのバス。MTRやトラムがないエリアへの移動に便利
最近では車内アナウンスや電光掲示パネルで停留所の案内がされ、旅行者も使いやすくなった。
【路線】
バス会社は数社あり、エリアごとに分かれる。九龍バス(KMB/九巴)はおもに九龍サイド、ファーストバス(新巴)はおもに香港島、シティバス(城巴)は香港島と九龍サイド、龍運バス(LWB)は空港と新界を結ぶ。港鐵バス(MTR Bus)は東鐵と西鐵および軽鐵各駅とその沿線、新大嶼山バス(嶼巴)は新空港を除くランタオ島を運行する。運行時間は通常6~24時頃。
【料金】
料金はHK$2.50~52。運賃箱の横に運賃表示があり、乗車時に払う。同一区間でも経由地によって料金が異なるので注意。中心部はトンネルを通らなければ高くてもHK$10程度。おつりは出ない。オクトパス・カードも利用可。
【利用方法】
●停留所で乗車
同じ路線番号でも会社によってルートが異なる。路線図に書かれたバス会社の路線番号とバス停の番号、バスの番号の行き先が一致するか確認。バスは前乗り・後ろ降りで先払い。運転席の脇の運賃箱にお金を入れる。
●下車・乗り換え
目的地に近づいたら、手すり棒に付いている赤いボタンか天井や窓枠の上に付いている黒いベルトを押す。1階中央あたりの「落」と書かれたドアが出口だ。案内アナウンスがないバスが多い。
【関連リンク】
マカオ交通ガイド MACAU TRAFFIC GUIDE
タクシー TAXI
手ごろな料金で気軽に利用でき便利。荷物が多い場合はとくに重宝する
マカオは路線バスが多く、ルートが複雑なため旅行客にとってはタクシーのほうが使いやすい。料金も安めで、トラブルも少ない。
【営業エリア・料金】
認可タクシーの車体は黒色。基本料金は最初の1.6㎞までMOP17、以後260mごとにMOP2、待ち時間1分ごとにMOP2が加算される。半島からコロアン島まではMOP5、タイパ島からコロアン島はMOP2が追加。空港からの利用はMOP5が追加され、トランクに荷物を入れる場合も1個につきMOP3がかかる。香港ドルが利用可。高額紙幣はおつりが出ない場合もあるので注意したい。チップは不要。
【利用方法】
赤い空車ランプが表示されているか確認し、手を挙げて合図。8~10時、正午前後、17~19時はタクシーがつかまりにくい時間帯なので、大きなホテルかカジノのタクシー乗り場からの利用が確実。英語ができるドライバーは少ないため、車内に置いてある「タクシーガイド」(6か国語の地名一覧)や広東語表記の地図で目的地を伝えるのがよい。
自動でドアが開く車も
タクシー乗り場の標識
バス BUS
多くの路線があり、初心者には難易度高め。その分、使いこなせればとても便利な手段
およそ60路線が運行。多くの路線が通るホテル・リスボア前のバス停は、観光客に便利。
【路線】
バス会社は、黄色い車体の澳門新福利公共汽車(Transmac)、オレンジと白の車体の澳門公共巴士(TCM/澳巴)、ライトグリーンの車体の澳門新時代公共汽車(NEW ERA)の3社がある。マカオ・フェリーターミナルや媽閣廟前、国境前などのバスターミナルから多数の路線が出ていて、半島、タイパ島、コロアン島を網羅している。一方通行の道が多いため、行きと帰りで違う道を通ることがある。まずは、フェリーターミナルにある観光局で路線図を入手したい。
【料金】
半島内はMOP3.20で一律料金。半島~タイパ島MOP4.20、半島~コロアン島MOP5~6.40。おつりは出ない。運賃が割引されるICのマカオパスがお得。3つあるカスタマーサービスセンターやコンビニなどで購入できる。
【利用方法】
●停留所で乗車
バス停には路線図と路線番号、進行方向が記載。1つのバス停に複数の路線のバスが停車するので注意。バスが来たら、路線番号と行き先を確認し、手を挙げて合図する。前扉から乗車し、運賃箱に料金を入れる。おつりは出ない。
●下車・乗り換え
降りるときは降車ボタンか、天井や窓枠に付いている黒いベルトを押して知らせる。後ろの扉から降りる。降りる場所がわからないときは、あらかじめ運転手に目的地を書いた紙を見せておくとよい。早朝から24時頃まで運行。
【関連リンク】
バス停の上部に路線番号がある
街なかを走るカラフルなバス。観光にも便利
ホテルのシャトルバスが便利
サンズ・コタイ・セントラルやザ・ヴェネチアン・マカオなどの主要ホテルでは、フェリーターミナルや空港などとホテルを結ぶ無料のシャトルバスを運行している。早朝から深夜まで10~30分ほどの間隔で運行しており、ホテルの場所によっては、おもな観光ポイントに行くこともできるので上手に利用したい。カジノ利用者専用のシャトルバスもある。
ウィン・マカオのシャトルバス
観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。
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