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まっぷるマガジン編集部

更新日:2020年4月13日

ヴェネツィアで、ゴンドラに乗って水の都を水上散歩

水の都の迷路のような狭い水路を、豪華な装飾の小舟に揺られて渡るのはなんとも素敵。ゴンドラからしか見られないヴェネツィアの顔を眺めれば、きっと忘れられない旅になる。

水上の迷宮都市をゴンドラでクルーズ

本島には150以上の運河がめぐり、そこに架かる橋は400を超える。この水上の迷宮を移動するために誕生したのがゴンドラだ。約1000年の歴史を持つとされるゴンドラは船舶技術の傑作とされ、絶妙なバランスで水路を通行する。全長約11m、幅約1.5mの細長い船体で、オールは片側だけにある。漕ぎ手は船尾に立ち、オールを前後に漕ぐことで各方向に舟を操る。浅瀬も通れるように、船体が水に浸かる部分を最小限にしているのも特徴だ。共和国時代には貴族や富裕な商人の足だったが、今は運河クルーズに利用されている。実際、ゴンドラから眺める運河と街並はひときわ美しい。旅の間に、この贅沢もぜひ味わいたい。

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小さな運河でも、まわると新鮮な発見がある

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ゴンドラは1艘に6人まで乗ることができる

ゴンドリエーレの案内で運河の旅情に浸る

ゴンドラの漕ぎ手は「ゴンドリエーレ」と呼ばれ、この街で900年以上の歴史を誇る職業だ。かつては世襲制だったが、ゴンドリエーレが人気職業になるにつれて門戸が広がった。2009年には女性ゴンドリエーラも登場。運河の案内人としても頼りになる存在なので、事前におすすめルートを聞くといいだろう。初めての場合は、大運河と小運河のルートを組み合わせるとよい。

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ボーダーシャツに黒のパンツ姿のゴンドリエーレとともに水上の迷宮を巡る

ゴンドラ乗船の手引き

ゴンドラ乗場へ
本島の主要スポットに乗場がある。「SERVIZIO GONDOLE(セルヴィツィオ・ゴンドーレ)」と記された緑の看板が目印。とくにサン・マルコ広場やリアルト橋周辺、5ツ星や4ツ星の高級ホテルの近くに多い。乗場にゴンドリエーレがいるので、乗船したい旨を告げる。

料金とコース
地元のゴンドラ協会が規定料金を定めている。1艘ごと(6人まで乗船可)の時間単位制で、最初の30分が€80、それ以降は20分ごとに€40の追加。19時〜翌朝8時は、最初の30分が€100、それ以降は20分ごとに€50の追加。コースはリクエストができるので、事前に相談するといい。基本的に、乗船場所に戻って下船する。念のため、乗船前にコースと料金を確認したい。

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緑の看板が目印

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ボーダーシャツに黒のパンツ姿のゴンドリエーレ

ゴンドリエーレにコースをリクエストして、料金交渉してから乗船する

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フォルコラ
オールを支える櫂栓。この部分で方向をコントロールし、舵をとる。

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ペッティ
両サイドには、海馬や天使などの飾りが配される。

船体
1本のオールで操れるよう、船体は左右非対称となる。オールを下ろす右側が左側より狭く、側面のカーブが小さい。これにより船体の傾きと回転を防げる。

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内装
深紅の布張りの椅子やゴブラン織のクッションなど、優雅な趣の内装を施すゴンドラも多い。

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ゴンドラの色
船体の色は、共和国時代の規定を受け継いで黒色で統一されている。防水のために黒タールを塗った名残。

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フェッロ
鉄製の船首飾り。上部は共和国時代の総督の帽子を表し、下部は本島の6地区を象徴する。

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ゴンドリエーレ
ゴンドラ漕ぎのプロ。数年の修業後、実技や語学などの試験をパスすれば、市の免許を取得できる。

ゴンドラで巡りたい観光スポットをチェック

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大運河 (Canal Grande)
ゴンドラから眺める大運河の景観は、ヴァポレットとはひと味違う趣。大運河を少し巡り、静寂漂う小運河に入りたい。

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ため息の橋 (Ponte dei Sospiri)
ドゥカーレ宮殿裏の「ため息の橋」が架かる運河はとくに人気。日没時にこの橋の下でキスをすると、永遠の愛が叶うとも。

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サン・モイゼ小運河 (Rio del San Moise)
サン・マルコ運河と大運河を結ぶ、情緒漂う小運河。静かな水上で憩いながら、小運河沿いの家の趣などが楽しめる。

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スクエーロ (Squero)
ドルソドゥーロ地区にあるゴンドラ造船所「スクエーロ」の前も巡れる。運河沿いの傾斜地の奥でゴンドラを製作している。

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奥付:
この記事の出展元は「トラベルデイズ イタリア」です。掲載している情報は、2014年10月〜2015年1月の取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。