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まっぷるマガジン編集部

更新日:2024年9月9日

イタリア・フィレンツェのドゥオモ「サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂」

建築史上で最高峰の美しさとして知られる、大聖堂の赤いクーポラ(丸屋根)は、今も昔もフィレンツェ市民の誇り。まずはここから赤レンガ屋根の街並みを眺めてみましょう。

【サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂】「花の都」のシンボル、丸屋根の大聖堂 ドゥオモ

Q.ドゥオモって何?
A.ドゥオモとはカトリックの教区ごとの中心となる教会の名称。この聖堂の正式名称のサンタ・マリア・デル・フィオーレは「花の聖母大聖堂」を意味する。

Q.どんな経緯で建てられた?
A.13世紀末、経済も発展し、人口も急増したフィレンツェでは、ほかの都市よりも秀でた、街の中心となる聖堂が必要だと考えられた。当時3万人に及ぶ全市民を収容できる市民ホールとしての役割もあったとされる。

Q.見どころは何?
A.まずは街のシンボルの、高さ106mのクーポラ。クーポラやジョットの鐘楼に上って眺める街並みはとても感動的だ。色とりどりの大理石が美しいファサードや、聖堂内部、洗礼堂の天国の門も見逃せない。

Q.誰がいつ建てたもの?
A.大聖堂は彫刻家カンビオの設計により1296年に着工したが、建設中に逝去したため1331年からジョットが担当。鐘楼などを造ったが途中で挫折。建設が難航していたクーポラをブルネレスキが1446年に完成させる。その後、1887年に正面ファサードが完成し、ほぼ現在と同じ姿となった。放置された期間も含め完成までおよそ600年かかった計算。

Q.丸屋根の建造は大変?
A.ブルネレスキが現れるまでは、地上で円蓋を造ってから載せるという工法だったので、大きな円蓋は載せられず、建設は不可能だと思われていた。古代ローマの技法に学んだブルネレスキは、二重構造工法という今までにない方法を考案。無事完成した円蓋に当時の人々は驚嘆し、賛辞を贈った。

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クーポラ
主祭壇の上に広がる直径45.5m、高さ106mのクーポラ。463段の階段を上ると展望台に出る。

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最高の感動ビュー! クーポラへ上ろう(完全予約制)

入口はドゥオモ北側のマンドルラ門。エレベーターはなく、463段の階段を上る。

営業時間 8:30〜18:20(土曜は〜17:00、日曜は13:00〜16:00)※時間は日により変動あり 
休日 一部祝日 
料金 共通チケット€15
※HPでチケット購入時に日時を指定

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正面ファサード
1887年、統一イタリアのシンボルカラー赤・白・緑の大理石で再建された。

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天井フレスコ画
画家ヴァザーリらによる壮大なフレスコ画『最後の審判』がクーポラ内側に描かれている。写真中央は『裁きのキリスト』。先に造られた洗礼堂のモザイク画を参考に制作。

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身廊
俯瞰するとラテン十字の形をした聖堂内部。丸い天井を巨大な柱が支え、その柱で3身廊に仕切られている。床も外壁同様、色大理石による幾何学的模様。1526年に着工し、1660年に完成した。

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サンタ・レパラータ教会跡
聖堂内から地下へ階段を下りると、旧聖堂のサンタ・レパラータ教会跡を見学できる(共通チケット€15)。

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パオロ・ウッチェッロの時計
24時間を表示しており、針は通常の時計とは逆に回る。文字盤の「Ⅰ」は、日時計を利用していた名残で日没を示しており、その時間にミサが行なわれていた。

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『ダンテの神曲』 
ドメニコ・ディ・ミケリーノによる絵画(1465年作)。右手に当時のドゥオモが描かれ、クーポラは完成しているが、外壁の大理石の化粧板は施されていない様子がわかる。歴史的にも貴重な作品となっている。

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騎馬像2作
壁の騎馬像は上がパオロ・ウッチェッロ作の『ジョヴァンニ・アクート騎馬像』、下がアンドレア・デル・カスターニョ作の『ニッコロ・ダ・トレンティーノ騎馬像』。

ドゥオモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂) (フィレンツェ)

現地名:
Duomo(Basilica di Santa Maria del Fiore)
住所:
Piazza del Duomo
地図を見る »
アクセス:
サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から徒歩10分
TEL:
055-2302885
営業時間:
10:00~17:00(金曜は~16:30、土曜は~16:45、日曜は13:30~16:30)※HP(日本語あり)から日付を設定して各施設の時間確認可能
定休日:
一部祝日 
Webサイト:
http://www.museumflorence.com

【サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂】エレガントな姿 ジョットの鐘楼 

ドゥオモの隣にそびえる、高さ84.7mのゴシック様式の鐘楼。414段の階段を上るとそこは見晴らし台になっていて、フィレンツェの美しい街並みの大パノラマが一望できる。

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最高の感動ビュー! 鐘楼に上ろう

入口は東壁に、大聖堂の正面ファサード側から見るとその裏側にある。

電話 055-2302885
営業時間 8:15〜19:20(閉門は20:00)※日によって変動あり
休日 一部祝日
料金 共通チケット€15

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見晴らし台までの階段の途中に、高さ2mほどの大きな鐘を展示。

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ジョットの鐘楼から眺めるクーポラとフィレンツェの街並み

ジョットの鐘楼

現地名:
Campanile di Giotto
住所:
P.za del Duomo
地図を見る »
アクセス:
Santa Maria Novella サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から徒歩10分
TEL:
055-2302885
営業時間:
8:30~18:50(入場は~19:30)※日によって変動あり
定休日:
一部祝日 

【サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂】見学アドバイス

クーポラとジョットの鐘楼どちらに上る?

どちらも400段以上の階段があり段差もきついので、上るのは体力的に1つが無難。人気のクーポラは完全予約制だが、天井画を間近に見られる。ジョットの鐘楼は予約なしで入場でき(予約も可能)、途中に休憩所が多い。また、丸屋根とフィレンツェの街並みを同時に眺められる。

チケット売り場はどこにある?

共通チケットの販売所は、ジョットの鐘楼かサン・ジョヴァンニ洗礼堂北の芸術文化センター、サンタ・レパラータ教会跡入口にある。クーポラにはないので列に並ぶ前に必ず入手しよう。最初に使用してから48時間有効。HPからオンラインでも購入でき、クーポラなどの予約は購入時に日時を選択する。

ギベルティの傑作は必見 サン・ジョヴァンニ洗礼堂 

守護聖人・聖ジョヴァンニを祀る八角形の洗礼堂は、11世紀の改築跡があるフィレンツェ最古の建築物のひとつ。ギベルティ作の『天国の門』とクーポラのモザイク画は必見。

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モザイク画
天井に描かれたのは、ビザンチン様式のモザイク画で金色に輝く。13世紀の美術家たちの渾身の作品だ。

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天国の門
洗礼堂の東側の扉。ギベルティが制作に25年の歳月をかけた傑作。現在のものはレプリカで、本物はドゥオモ美術館にある。

サン・ジョヴァンニ洗礼堂

現地名:
Battistero di San Giovanni
住所:
P.za S. Giovanni
地図を見る »
アクセス:
Santa Maria Novella サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から徒歩10分
TEL:
055-2302885
営業時間:
8:15~10:15、11:15~19:30(日曜は8:15~13:30)※日により変動あり
定休日:
一部祝日 時間、休みは変動あり

立ち寄りスポット ドゥオモ美術館 

雨風や風化対策として、ドゥオモや洗礼堂、ジョットの鐘楼などを飾った優れた美術作品を収蔵、展示。

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 ミケランジェロ作『ピエタ』

ドゥオモ美術館

現地名:
Museo dell'Opera del Duomo
住所:
Piazza Duomo 9
地図を見る »
アクセス:
ドゥオモから徒歩1分
TEL:
055-2302885
営業時間:
9:00~18:00、月・土曜、金曜(不定期)は~21:00
定休日:
一部祝日 

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奥付:
この記事の出展元は「まっぷるイタリア’18」です。掲載されている電話番号、営業時間、料金などのデータは2016年10〜12月の取材・調査によるものです。いずれも諸事情により変更されることがありますので、ご利用の際には事前にご確認ください。料金・価格の単位は、ユーロ(€)で表示しています。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

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