永遠の都イタリアローマ観光で外せないスポット7選
イタリアのローマは「永遠の都」と表現される美しい街。世界中の観光客が訪れるローマは街の至る所に古代ローマ時代から様々な年代の史跡が残されています。初めてローマを訪れる方はどこから訪ねるべきか迷ってしま...
更新日:2020年4月13日
美術館だけでなく、教会や街の広場でさまざまな芸術作品に出会うことができる。美しい絵画や彫刻を鑑賞しに街へでかけよう。
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ Michelangelo Merisi da Caravaggio 1571〜1610
深い宗教性をもつ主題を当時の日常のなかに置き換え、徹底的なリアリズムのもとに劇的な場面構成と明暗法で描いた。最後は悲惨な死を迎えるものの、後世の画家に多大な影響を与えた。
16世紀にクレメンス7世の命で建てられた教会。フランスの守護聖人サン・ルイが祀られている。カラヴァッジョが描いた3部作で知られている。
聖マタイの殉教(右)Martirio di san Matteo
聖マタイと天使(中)San Matteo e l’angelo
聖マタイの召命(左)Vocazione di san Matteo
マタイ3部作と呼ばれる3作品はいずれも1600年前後の作。「殉教」と「召命」の2作品が先に描かれ、カラヴァッジョのバロック画家としての地位を確定した重要な作品だ。
バロックって何?
16世紀末〜17世紀にイタリアで生まれた美術様式。過剰なまでの装飾や明暗、誇張されたダイナミックな動きを取り入れて、劇的な効果を狙う。当時のカトリック教会の装飾に重用された。
聖パウロの改宗(右)Conversione di San Paolo
聖ペテロの磔刑(左)Crocifissione di San Pietro
中央のアンニーバレ・カラッチの祭壇画の左右にローマの守護聖人であるパウロとペテロの画が配置されている。いずれも悲劇的な印象。
4大聖堂とは?
ここで紹介している2つの教会とサン・ピエトロ大聖堂、サン・ジョヴァンニ・インラテラーノ大聖堂のことで、世界遺産に登録されている。古代ローマのバジリカ様式を基礎とし、後陣のモザイクが美しい。
ローマの城壁外、殉教した聖パウロが埋葬された場所に4世紀に建設され、聖人は現在の主祭壇の下に眠っているという。1823年の火事により教会のほとんどは壊滅し、回廊やファサードの一部のみが残った。
4世紀に皇帝コンスタンティヌスにより建立された。内部には80本の大理石の柱がある
教皇リベリウスの夢に現れた聖母マリアのお告げにより5世紀に創建。幾度もの増築と修復で時代様式もさまざまだが見事に調和している。内部は荘厳なバジリカ様式が残る。
堂々としたファサード。内部は主祭壇のグイド・レーニのフレスコ画にも注目
13世紀末に活躍したヤコポ・トリッティ作の『聖母の戴冠のモザイク』。身廊の梁上にある。色彩豊かなローマ・モザイクの代表作
ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ Gian Lorenzo Bernini 1598〜1680
バロックを代表する彫刻家であり、建築家。教皇ウルバヌス8世の命により、都市計画と融合した芸術的な街並みを、豪華絢爛な建造物や彫刻の制作によって実現することに成功した。
聖パウロのために建立されたが、30年戦争でカトリック軍が聖母マリアの奇跡により勝利したことを祝し、新たに捧げられた。聖堂内は豪華な造り。
Estasi di S Teresa - Ecstasy of S Teresa, by RaSeLaSeD - Il Pinguino, CC BY-SA
聖テレーザの法悦 Estasi di Santa Teresa d’Avila
祭壇上の大理石彫刻は、天使により神からの愛の矢をまさに受けようとする瞬間の聖女の表情を克明に表現している。
大天蓋(バルダッキーノ)Baldacchino
教皇の祭壇とペテロの墓に掛かる天蓋。ねじれた柱がバロック的。のちに建築家として名を馳せる弟子のボッロミーニとともに制作にあたった。
預言者ハバクク
獅子とダニエル
Abacus e l’Angelo / Statua di Daniele
キージ家礼拝堂の中には2体のベルニーニの作品がある。旧約聖書のハバクク書にまつわる像で、いきいきとした姿が彫られている。
サンタンジェロ橋に設置されている10体の天使像のうち、ベルニーニが手がけた2体が風化を防ぐために安置されている。
カルトゥーシュを持つ天使 Angelo con il Cartiglio
「INRI(キリストが処刑されたときの罪状書き)」と記された巻紙を持つ天使像。
いばらの冠を持つ天使 Angelo con Corona di spine
イエス・キリストが受難時に頭にかぶることになるいばらの冠を持っている。
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