イタリア・ピサ　世界的に有名な斜塔に上ろう！

かつての栄華の面影残る中世の小都市を訪ねる

フィレンツェから1時間ほどのピサは、アマルフィ、ジェノヴァ、ヴェネツィアと並ぶ四大海洋国家として繁栄し、11〜13世紀に最盛期を迎えた。11世紀後半、その財力のもと街はずれの緑地でドゥオモの建造に着手。次いで洗礼堂、「斜塔」として有名な鐘楼、墓地が造られ、14世紀にドゥオモ広場が完成した。近くのシノーピエ美術館も見どころ。中世の趣が残る市街もぜひ歩いてみたい。

アクセス

フィレンツェからは、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅からピサ行き、もしくはリヴォルノ行きの各駅停車か急行で約1時間、ピサ中央駅下車。

観光案内所

メインオフィス(Pisa Information Centre)
Piazza Vittorio Emanuele Ⅱ 16
050-42291　
10：00〜13：00、14：00〜16：00　無休　
www.pisaunicaterra.it

ガリレオの実験!?

かの有名な物理学者であり、天文学者、哲学者だったガリレオ・ガリレイはピサ生まれ。彼が学び、教鞭を執ったピサ大学は、当時、科学分野での一流校だった。ガリレオが「物体が落下する時間は、その物体の質量とは無関係である」とする落下の法則を証明するため、塔の上から物を落とす実験を行なったとされる逸話は有名。

斜塔に上ろう！

◆チケットの買い方

斜塔の北側にある売り場でチケットを購入。内部見学は14人の定員制で、人数に空きのある時間帯がスクリーンに表示されているので、そのなかから選択する。

◆斜塔の内部へ

バッグの持ち込みは禁止なので、チケット売り場近くの手荷物預り所に預けておく。カメラは持ち込み可。チケットに記載された時間の10分前には入口に集合し、係員の指示に従って内部へ。297段のらせん階段を上っていく。最上部では地盤沈下で傾斜している塔の傾きが体感でき、赤い屋根が並ぶピサ市街も一望できる。見学時間は約30分。

◆事前予約で待ち時間を短縮

ハイシーズンの場合、当日券では1〜2時間待ちも珍しくないが、事前にオンライン予約しておけばスムーズに入れる。オンライン予約チケットは€18。電話予約は不可。

ハズせない！ ドゥオモ広場の必見スポット

世界遺産の広場は斜塔以外も要チェック！

斜塔 La Torre di Pisa

世界的に有名なピサの象徴
世界遺産に登録されている、ドゥオモ広場に立つ高さ約58ｍの大理石でできた斜塔。1173年に着工されたが、3階を工事する段階で地盤沈下が起こり、工事が中断。その後、塔の中心軸をずらしながら完成させた。現在でも傾きつつあり、北側と南側では高さに約85㎝の差がある。297段の階段を使って最上階まで上ることが可能。白い大理石が光るドゥオモなど、ピサの美しい街並みが一望できる。

ドゥオモ Duomo

ロマネスク様式の荘厳な大聖堂
パレルモ沖海戦の勝利を記念して1063年から建設され、12世紀中頃に完成したピサ・ロマネスク様式の代表建築。数世紀にわたる改修でイスラム、ビザンチンなど多様な様式が取り入れられた。

シノーピエ美術館 Museo delle Sinopie

貴重なフレスコ画の下絵を展示
シノーピエとはフレスコ画の下絵のこと。第二次世界大戦で破壊されたカンポサントのフレスコ画の下絵を修復･展示する。偉大な芸術家たちが壁にデッサンした下絵はフレスコ画を知る貴重な資料だ。

洗礼堂 Battistero

円形屋根が特徴の洗礼堂
名彫刻家ピサーノを設計者に迎え、12世紀から数百年かけて建設された円形の洗礼堂。