Hanoi city by twilight period, with Giang Vo lake, Ba Dinh district. Aerial skyline view. by fotolia - ©Hanoi Photography

まっぷるマガジン編集部

更新日:2024年7月12日

ベトナムのお金、物価、為替、両替など

滞在日数や買物の量などを考えて、上手に両替したい

通貨 CURRENCY

ベトナムの通貨はベトナム・ドン(VND)。紙幣は100〜50万ドンまでの12種類。ただし100ドン札は、5種類ある硬貨とともにあまり流通していない。50万ドン札と2万ドン札、20万ドン札と1万ドン札は色が似ているので両替の際などは注意したい。

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両替 EXCHANGE

為替レート EXCHANGE RATE

1万VND=約57円 1万円で約177万VND(2015年7月現在)
US$1=約2万2000VND 1万VNDで約US$0.46
US$1=約124円 1万円で約US$81

両替できるところ PLACES TO EXCHANGE

ドンは日本で両替しにくいので、こまめに替えて使い切るかクレジットカードやUSドルを併用するとよい。USドルや日本円を店で使えることもあるが、レートは悪くなる。空港や街なかの両替所、銀行、ホテルなどで両替できるほか、円の使える店でおつりをドンでもらうこともできる。レートは街なかの両替所が良いが、場所によって差があるので、事前にレートを把握しておきたい。

■空港の両替所 
窓口ごとにレートに差がある。レートはあまり良くないので、街までの交通費など、必要最小限を両替する。

■銀行
営業時間内なら両替できるが、パスポートの提示を求められることがある。レートは街の両替店とほとんど変わらない。

■両替所
街なかにあり、ほとんどが大手銀行の代理店。店頭に表示してあるレートより良いレートで替えてくれる場合もあるので、両替時に確認したい。両替後は必ずその場で金額を確認する。窓口を離れると対処してもらえないので、破損や汚れがひどい紙幣はその場で交換してもらうこと。支払い時に受け取りを拒否されることもある。クレジットカードで現金の引き出しもできる。

■ホテル
レートが悪いので、緊急時の利用がよい。小さなホテルだと現金の持ち合わせがない場合もあるので注意が必要だ。

■ツアー会社
両替ができる場合は少なくレートも悪いので、緊急時の利用にとどめる。

クレジットカード CREDIT CARD

ベトナムではVisaやMaster Card、JCBが一般的。ホテルやレストランで使用できるが、市場や大衆食堂ではクレジットカードを使用できないことが多い。また、現地通貨を手に入れるのに最も安全で換算レートも良いのが、クレジットカードによるキャッシング。ATM(自動現金支払機)、または、提携銀行の窓口で利用できる。

キャッシング CASH WITHDRAWAL
■ATMから
プラスPlus、シーラスCirrusなどのATMネットワークを利用して、現地の空港や駅、銀行などに設置されているATMから、クレジットカードでキャッシングできる(暗証番号が必要)。余分な現金やパスポートを持ち歩く必要がなく、また必要な分だけを引き出せるのも便利。利用枠、利用条件などは制限があるので、出発前に確認を。

■提携金融機関の窓口
必要事項を記入し、クレジットカードとパスポートを提示。売上票にクレジットカード裏面と同じサインをする(暗証番号が必要となる場合がある)。

■換算レート
クレジットカード会社により少しずつ異なるが、利用日当日から2日後までに、利用データを処理した日のレートで換算される。銀行間レートが適用されるので、両替をするよりレートが良い。

■手数料
クレジットカード会社からの借り入れになるため、翌月の返済までの期間の利息を支払うことになる。キャッシュサービスの利息は年率18.0%以内となっていて、支払日に近いほうが返済期間は短くなる。たとえば、利率18%で最短19日後の支払いであれば0.94%、最長56日後であれば2.77%の利息となる(締日と支払日によって日数は異なる)。ATMによっては手数料がかかるが、現金を両替するより、結果的に最も利用しやすい、お得な両替方法となっている。

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【ATMの使い方】

操作画面の表示はベトナム語だが、機械によっては何カ国語かの言語から選択できる。

画面表示の一例(機種により操作方法は異なる)

①CHOOSE THE LANGUAGE
言語を選んでください

VIETNAMESE
ENGLISH
FRENCH

該当する言語の左右のボタンを押す。

②ENTER YOUR PIN NUMBER,THEN PRESS
暗証番号を入力してください

4桁の暗証番号(PIN)を入力。

③SELECT TRANSACTION
取引内容を選択してください

WITHDRAWAL 引き出し
TRANSFER 振込
BALANCE 残高照会

お金を引き出すときはWITHDRAWALを選択。

④SELECT SOURCE ACCOUNT
取引口座を選択してください

CREDIT クレジットカード
SAVINGS 普通預金
CHECKING 当座預金

クレジットカードでキャッシングする場合はCREDITを、国際キャッシュカードで口座から引き出す場合はSAVINGSを選択する。

⑤PLEASE ENTER AMOUNT
金額を入力してください

必要な金額のボタンを押す。画面に数字が出ない場合は、テンキーで金額を入力。

衛生 SANITATION

日本に比べ、衛生面で劣ることが多いので、気をつける

水 DRINKING WATER

■水道水 WATER SUPPLY
郊外では地下水を汲み上げて利用しているところも多い。上水道が引かれている場所でも、シャワーや洗濯などの生活用水として利用するが、けっして直接は飲まない。どうしても飲用する場合は煮沸すること。

■ミネラルウォーター MINERAL WATER
雑貨店やコンビニ、路上の店などで購入できる。500㎖のペットボトルが5000VND〜。国際的な大手ブランドから、地方メーカー製まで売られているが、どれを飲んでも問題はない。

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トイレ TOILETS

ホテルや高級レストラン、カフェなど一部を除いてあまり衛生的とはいえないので、外出時の利用は計画的に。郊外ではバケツや専用桶に溜められた水を使用後に手桶で流すこともある。紙がなく、水で後始末をすることも多い。紙があっても便器に流さず、備え付けの容器へ捨てるように注意書きがある。

■公衆トイレの使い方
トイレの入口にいる係員に200〜1000VNDの使用料を払って利用する。紙も係員から買える。紙はけっして便器に流さず、備え付けの容器に捨てる。使用後は備え付けの手桶で水を流す。石鹸などが置かれていないことも多いので、携帯用のアルコール消毒剤などを持参したい。

習慣とマナー CUSTOM & MANNERS

外国人だから、と多目に見てくれることも

注意したいこと RESTRICTIONS

買物の際、ほとんどの店では定価表示がなく、交渉となるが、あまり強気で交渉すると嫌がられることもあり、節度をもって臨みたい。また定価販売の店は値段交渉ができず、定価購入となるので、注意したい。

■飲酒/喫煙 DRINKING, SMOKING
ベトナムでは、ハノイなど一部の観光地では禁煙を強化する動きも出てきているが、運転中や歩行中、接客中にも喫煙する姿をよく見かける。けっしてまねをせずに、日本人として節度ある喫煙習慣も心がけておきたい。

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■写真撮影 PHOTOGRAPH
仕事としての撮影は、映像、写真にかかわらず政府の許可が必要。旅行者の撮影は、軍事施設などを除けばとくに問題はない。ただし、レストランやみやげ物店では、店内の撮影が禁止の場合もあるので注意したい。また、人物撮影は嫌がられることもあるので、無理な撮影はひかえたい。

■テト(旧正月)に注意すること
テトは毎年日付が変わるので、太陽暦で何月何日からか、あらかじめ確認したい。公式にはテト前の大晦日から3日間は祝日となり、閉まる店が多くなる。店によっては従業員の帰省などの理由で、テトまでの5日間とテトが明けてから10日間くらい休むこともある。祝祭日の少ないベトナムでは、テトの時期は数少ない旅行シーズン。飛行機や列車はもちろん、レンタカーなども早くから予約され、当日券での移動は難しくなる。また、観光地のホテルもいっぱいになるので、早めに予約したい。大晦日には自治体主催で花火を上げるイベントが多く、人出も多くなる。テト3日目から1週間程度、観光地は混み合う。逆に、大都市のハノイやホーチミンは静かになるが、獅子舞や花市、ドラゴンダンスなど、いつもと違う様子が楽しめる。

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マナー MANNERS

■寺院参拝時のマナー TEMPLE VISIT
特別な規制はないが、寺院は観光施設ではなく信仰の場所であることを忘れずに。露出の高い服装は避ける、大声で話をしないなど、拝観の邪魔になる行為はしないように最低限のマナーは守りたい。

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■思想/言動 THOUGHT, BEHAVIOR
旅行では感じることが少ないが、ベトナムは社会主義国家。政治的な発言や、共産党批判、歴史上の偉人の批判などは避け、議論にならないように注意したい。

チップ TIPPING

基本的にチップの習慣はないが、理髪店やマッサージなど、体を触るサービスや、カラオケ、ナイトクラブなどでは必要になる。チップ込みの店以外でのマッサージは5万〜10万VND程度、カラオケであれば20万〜50万VND程度を渡すことが多い。あらかじめ現地の人に目安を確認したい。

通信 COMMUNICATION

国際電話は全国どこからでもかけられる。

電話 TELEPHONE

国際電話 INTERNATIONAL PHONECALL

国際電話の国番号84 (ベトナム)・81 (日本)

■日本への国際電話
ホテルの客室からの通話は、オペレーターを通す方式と外線から直接かける方式に分かれる。利用する前に、ホテルのフロントに確認すること。 そのほか、公衆電話や郵便局、携帯電話からもかけることができる。郵便局から国際電話をかける場合は、窓口で申し込み、指示された電話機からかける仕組みだ。

【ダイヤル直通電話】
*一般の電話へ(例)東京03-1234-5678へかける
●-00-81-3-1234-5678
ホテルからかけるときは、ホテルの外線番号
国際電話識別番号
日本の国番号
市外局番の最初の0はとる

*携帯電話へ(例)日本090-1234-5678へかける
●-00-81-90-1234-5678
ホテルからかけるときは、ホテルの外線番号
国際電話識別番号
日本の国番号
識別番号の最初の0はとる

*携帯電話から(例)東京03-1234-5678へかける
+-81-3-1234-5678
0または*キーを長押し(機種により異なる場合あり)
日本の国番号
最初の0はとる

【コレクトコールを利用する】
KDDIジャパンダイレクト(ベトナムから)
●-120-81-0010-オペレーターに相手の電話番号を伝える
ホテルからかけるときは、ホテルの外線番号

日本語オペレーターを通して日本へのコレクトコール(料金受信人払い)がかけられる。3分2160円〜
KDDI www.001.kddi.com

■携帯電話からかける
日本の携帯電話からは、国際電話対応機種で国際ローミング契約をしておけばベトナムでも使用できる。一部スマートフォンや携帯電話からの通話料金は、高額になるので注意が必要だ。

■IP電話
インターネット環境を活用した電話サービスで、代表的なのはSkype。インターネットに無料でつながる環境ならば、固定電話や携帯電話へも格安でかけられるが、データ回線を使うと高額になる。

※スマートフォンのデータ通信に注意
スマートフォンは電源を入れているだけで、メールのチェックなどでデータ通信を行なうことがあり、知らぬ間に高額の料金になっているということも。1日2000円程度の定額制もあるが、適用される事業者が限られているので、注意。

国内電話 DOMESTIC PHONECALL
10桁と11桁の2種類がある。一般電話は、市内なら市外局番なしで、市外なら市外局番をつけてダイヤルする。 携帯電話なら、0から始まる番号をそのままダイヤルする。頻繁に通話するなら、空港やツアー会社で現地の携帯電話レンタルのほうが通話料は安くなる。

公衆電話 PUBLIC PHONE

携帯電話の普及とともに、あまり見かけなくなったが、街角や郵便局に設置されているものは利用できる。通話するためには、プリペイドのカードを購入する必要がある。 また、街なかの店先に「Đien Thoai Cong Cong」という看板がある場合は公衆電話として利用できる。店にある普通の電話器を使い、通話時間で料金を計算してくれる。

【テレホンカード】
公衆電話用のプリペイドカード。値段別に数種類あり、郵便局や公衆電話近くの店で購入できるが、携帯電話の普及とともに公衆電話の台数が少なく、手に入りにくくなっている。

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インターネット╱Eメール INTERNET, E-MAIL

インターネット INTERNET

高級ホテルではインターネットの使用料を課金されるところが多いので、利用する場合は確認する。カフェやレストラン、また3ツ星以下のホテルでは、無料で無線LANのサービスをしているところが多い。パソコン用の電源があるカフェも多く、ハノイやホーチミンでは、ノートパソコンを持ち込んで仕事やチャットをする人の姿を見かける。最近では光回線も普及してきたので、動画も遅滞なく楽しむことができる。パソコンがない場合は、ホテルでパソコンを借りたり、インターネットカフェを利用するのがおすすめ。

Eメール E-Mail

スマートフォンやノートパソコンがあれば、無線LANサービスのあるカフェなどでチェックできる。ない場合は、ホテルやインターネットカフェでPCを借りることができる。

国際宅配便 COURIER

DHLやFedExなどの大手のオフィスが各都市にある。また郵便局がEMSの窓口になっている。料金は大きさや重さで異なるが、EMSが安めの設定で、日本まで10日程度。
FedEx
1-800-585835
www.fedex.com/vn

郵便 POSTAL SERVICE

郵便を出す POSTAL SERVICE

■郵便局
街の各地に「Buu Ðien」と書かれた郵便局や郵便局代理店がある。代理店でも同様のサービスが受けられるが、国際郵便に慣れていない場合もあるので中央局を利用する。

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■はがき・手紙
届け先の宛名や住所は日本語で書き、JAPANとAir Mail(またはSea Mail)をフランス語や英語で記入する。グリーティングカードなどで混雑する時期は、配達に1カ月以上かかることもある。

 

【宛名の書き方】
SHOBUN Taro
Hôtel ABC
10 AAA Q. 1, Ha Noi
自分の名前と滞在先

Ms. HANAKO SHOBUN
3-1 Kojimachi Chiyoda-ku, TOKYO
102-8238
JAPAN AIR MAIL
国名はフランス語または英語で表記
送り先の名前と住所

 

■小包 
内容物のチェックがあり、その後郵便局の梱包サービスを利用して梱包する。重さや航空便、船便の違いで値段が決まる。航空便でも1カ月くらいかかることもあるので、生ものなどは送らないほうがよい。

電源 ELECTRICAL OUTLET

一般的には日本と同じ平行型(Aタイプ)と丸型(Cタイプ、SEタイプ)の併用だが、いろいろな形が使われている。変換プラグはホテルでの貸し出しがあるほか、街なかの電気店でも購入できる。

電圧 VOLTAGE

基本は220V、周波数50Hz。日本の100V仕様の電化製品をつなぐと壊れるので、使用前に電化製品の規格をチェックし、100Vのみの場合は変圧器を利用する。変圧器は電気店などで購入できるが、重いので、ホテルで借りるほうがよい。最近は電圧が安定してきたので、スタビライザー(電圧自動安定装置)は必要ない。

治安 SAFETY

ベトナムの治安状況 SECURITY SITUATION IN VIETNAM

殺人や強盗など凶悪犯罪に外国人が巻き込まれることは少ないが、置き引き、スリ、ひったくりや詐欺被害は頻度が高いので注意したい。ポーチを持って歩いているときにすれ違いざまにひったくられたり、バイクで移動中に後ろから来たバイクにカバンを奪われるなど、犯人はバイクの2人乗りが多い。スリや詐欺は、年々手口が巧妙になっているので、外務省の海外安全情報などを事前にチェックしておく。見知らぬ人に食事や遊びに誘われたら、日本だったらついて行かないのが常識だが、それはベトナムでも同様。旅先での気のゆるみにつけ込まれないように注意し、常識的な感覚で対処すれば、未然に防げるトラブルが多い。
外務省海外安全情報 www.anzen.mofa.go.jp

危険なエリアとスポット DANGEROUS AREAS & PLACES

とくに危険なエリアはないが、夜間や早朝の人けのない公園や裏路地には麻薬常習者が集まることがある。郊外や貧しい人の住むエリアに行く場合は、現地に詳しい人やガイドと行動をともにし、けっして旅行者同士で立ち入らないようにしたい。 夜間、強引な客引きをするバーなどもトラブルのもとになるので、利用は避ける。旅行者を狙ったスリやひったくりは、旅行者が多く集まるエリアで起こる。ホーチミンでは、ドンコイ通り周辺やベンタイン市場近辺、またチョロン周辺も危険エリアだ。ハノイでは、ホアンキエム湖周辺や旧市街などを歩く際にはとくに気をつけたい。

緊急時の連絡先

・警察 Canh Sat 113
・ホーチミン市警察 Canh Sat Ho Chi Minh 08-39200882
・ハノイ市警察 Canh Sat Ha noi 04-39423076
・救急車 Xa Cap Cuu 115
・在ベトナム日本国大使館(ハノイ) Đai Su Quan Nhat Ban
04-38463000
www.vn.emb-japan.go.jp
・在ホーチミン日本国総領事館 Tong Lanh Su Quan Nhat Ban
08-39333510
www.hcmcgj.vn.emb-japan.go.jp

トラブル事例と対策 Trouble Cases & Countermeasures

【空港で】
事例1.
ガイドだと名乗り、市内まで車に乗せられて法外な料金を請求される。途中の路上で仲間が取り囲み、金品を強奪する。

対策1.
ガイドは必ず客の名前が書かれた紙やボードを持っているので、自分の名前を確認する。怪しいと思ったら携帯電話を借りて、ツアー会社に連絡する。

事例2.
空港からのタクシートラブルは多い。事前に交渉した金額より多く請求される、遠回りをされる、違うホテルに連れて行かれる、といったケースが多い。

対策2.
空港にいるタクシーだからと安心しないこと。窓口で定額のタクシーチケットを購入するか、メーター制で行くよう指示する。メーター制の場合、高速料金などは別途支払う。

【ホテルで】
事例3.
部屋を離れている間に荷物やセーフティボックスから貴重品が紛失したり、スーツケースのロックナンバーが変わっていたりした。フロントに預けておいた貴重品の中身が抜かれていた。

対策3.
過去に紛失事例があるホテルの利用は避ける。貴重品をフロントに預ける場合は、係の人と一緒に預けるものの中身を確認し、ホテル側のサインをもらった紙とともに袋に入れる。封をしたら、その上に双方がサインして開けられないようにする。

事例4.
自室のシャワーやバスタブを使用しようとしたが、お湯や水が出ない。

対策4.
泊まる前にチェックする。中級以上のホテルでも、2人連続でバスタブを使うとお湯が出なくなることがある。

【ショッピングで】
事例5.
おみやげにとすすめられ、骨董品や伽羅などの香木を購入したが、空港の税関で持ち出しを止められた。

対策5.
骨董品や香木類は持ち出しが規制されているので、買わないようにする。どうしても買う場合は、きちんとした店で買い、輸出許可書などを作ってもらう。

事例6.
市場や商店で商品の値段をたずねたら、ほかの店員とベトナム語で話したあと、法外に高い値段を言われた。外国人と見て、いくらにするか相談していたようだ。

対策6.
一部の定価販売店を除き、買物をするときは値段交渉が必要になる。言い値の半額くらいから交渉を始めるのが一般的だが、ときには言い値でしか売られないこともあるので、あくまで楽しみながら値切る。

【街なかで】
事例7.
タクシー、バイクタクシー、シクロなど、利用後に料金でもめる。メータータクシーの場合は1桁多くしたり、US$で請求したり、目的地に着いたとたんにメーターを0に戻し、高額な料金を請求する。シクロやバイクタクシーは、人けのない路地などに連れ込まれ、仲間に囲まれる場合もある。

対策7.
シクロやバイクタクシーのトラブルは多発しているので、できるだけ利用を避ける。どうしても利用する場合は、ホテル前に常駐している、顔が見分けのつくドライバーを利用し、金額をUS$やVNDといった単位まで紙に書き、確認する。タクシーは比較的評判の良い会社を利用し、ナンバーや運転手の名前を覚えるか、写真に撮る。メーターが動いているか確認する。

事例8.
旅行者の多い通りを歩いているときや、路上で写真を撮ったり、携帯電話の通話中に、2人乗りのバイクが近づき、バッグやカメラをひったくられる。

対策8.
歩道の内側を歩く。バッグは斜め掛けにし、歩道側に持つ。万一ひったくられた場合、斜め掛けだとそのまま引きずられてけがをすることがあるので、バッグの中は必要最小限にし、斜め掛けをしない方法も考慮する。頻繁に携帯電話をかけたり、写真を撮ったりしていると、カモと見られてつけ狙われることが多いので、注意する。

事例9.
物売りの子供数人に取り囲まれ、ポケットやバッグの中のものを奪われたり、勝手に靴を磨いて料金を請求される。

対策9.
子供が周りに集まってきたら、足早に立ち去る。靴磨きなどをしようとしてきた場合には、毅然とした態度で断り、利用しない。

【レストランで】
事例10.
インターネットなどで店の値段設定を確認して、予算を考えながらオーダーしていたのに、思っていた金額の2倍以上もの会計を請求された。また、すすめられるままに注文していたら、高額な金額を請求をされた。

対策10.
メニューがない店では、注文前に値段を確認する。支払い時に明細をチェックし、頼んでいないものがないか確認する。なお、レストランで出されるおしぼりやお茶、バーなどのつまみのピーナッツなども有料の場合がある。

 

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病気╱けが HEALTH

旅行者がかかりやすい病気 DISEASE

■熱中症
日差しが強いので、普段よりゆっくりと歩き、休憩を心がける。ペットボトルなどを持ち歩き、水分をまめに補給するなど、真夏の日本を想定して対処する。

■下痢
最近は氷も衛生的になってきたが、胃腸が弱い人は水や氷、生ものに注意したい。脱水症状にならないよう水分補給を心がける。

■食中毒
熱がある場合は無理をせず、病院で診察を受ける。薬局で粉末のスポーツドリンクが売られているので、ミネラルウォーターで溶いて、水分補給する。

■風邪
飲みなれた薬を持参し、熱がある場合は無理をせず、病院で診察を受ける。スポーツドリンクなどで水分補給することも大切。無理をせずにホテルで休息し、火の通った温かい食べ物を食べる。ホテルに相談すればおかゆなどを作ってくれることもある。

■伝染病
マラリア、デング熱、狂犬病などにかかる危険がある。マラリアやデング熱は蚊が媒体なので、虫よけスプレーなどで予防する。潜伏期間があるため帰国後に高熱がでた場合は、病院でその旨伝えること。狂犬病は犬だけでなく猫やリスなどからも感染するため、むやみに動物に触らない。噛まれた場合は、すぐに医師の診察を受ける

交通事故 TRAFFIC ACCIDENT

道路を横断する際には、走ってくるバイクや車と目を合わせながら、ゆっくりと一定の速さで渡る。急に立ち止まったり走ったりするとドライバーが混乱するので危険。通勤時間帯は交通量が多く、事故も頻発するので、バイクや自転車の運転、バイクタクシーの利用は避ける。

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海外旅行保険 TRAVEL INSURANCE

欧米に比べ医療費は安く、治療費の補償額は上限500万円もあれば通常は十分。ひったくりなどが多いので携行品補償は入っておく。

ベトナムの病院 HOSPITAL

地方や地元向けの病院は不衛生だったり、言葉が通じないことも多い。大病院より小さなクリニックのほうがよいこともあるので、必ず現地の人に相談すること。大都市には日本語が通じる病院もあり、ほとんどが保険対応のうえ、キャッシュレスで受診できる。

【日本語が通じるおもな病院】
・医師インターナショナル SOS International SOS
1900-545-506(日本語
04-39340666(ハノイ)
08-38298424(ホーチミン)
診療科目●総合、緊急輸送

・ハノイ・フレンチ・ホスピタル Hanoi French Hospital
04-35771100(ハノイ)
診療科目● 一般、小児科

・コロンビア・アジア・サイゴン・インターナショナル・クリニック
Columbia Asia Saigon International Clinic
08-38238888(ホーチミン)
診療科目● 総合、緊急輸送

ベトナムの薬局 PHARMACY

ベトナム製、フランス製などの薬が売られている。薬の管理も行き届き、期限切れなども少ないが、購入の際には注意したい。風邪薬、胃薬などは、日本から持っていくとよい。

緊急時の対応

●保険会社の提携病院へ
保険会社に連絡
病院、または保険会社に提携先を確認する。その際、治療費は立て替えかキャッシュレスかも確認したい。

治療
保険の契約内容によっては日本語通訳のサービスも利用できるので確認しておくこと。診察時にはアレルギーの有無も伝える。一度自分で支払いをする必要があるときは診断書と領収書をもらう。

●緊急を要する場合
救急車で病院へ
ホテルのフロントに連絡して救急車を呼んでもらい、病院へ向かう。

治療
既往症やアレルギーの有無を伝える。 日本語通訳が常駐でない病院でも英語は通じるので、辞書があるとよい。

保険会社に連絡
診断書とかかった費用の領収書を保険会社に送付。医療費を請求。

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観光情報を観光地ごとに紹介する雑誌スタイルの旅行ガイドブック「まっぷるマガジン」。その取材スタッフや編集者が足で集めた「遊ぶ」「食べる」「買う」「見る」「泊る」のおすすめ情報をご紹介しています。

奥付:
この記事の出展元は「トラベルデイズ ベトナム」です。掲載している情報は、2015年5〜7月にかけての取材・調査によるものです。掲載している情報、商品、料理、宿泊料金などに関しては、取材および調査時のもので、実際に旅行される際には変更されている場合があります。  最新の情報は、現地の観光案内所などでご確認ください。

※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。