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東京ドームのできる前は何があった? 【東京都文京区】

オフィス プラネイロ

更新日: 2023年11月24日

東京ドームのできる前は何があった? 【東京都文京区】

連日プロ野球の熱戦や各種のイベント、コンサートなどが行われる東京ドームの周辺は、遊園地などのアミューズメント、スパ、各種ショップや公園などが集まり、都心では珍しいレジャーゾーンとなっています。ここではその歴史を地図から辿ってみます。

そこには「競輪場」があった

1968年昭文社刊行 文京区全図より

こちらは1968年昭文社刊行の文京区全図から、文京区役所・後楽園周辺を切り取った図です。中央に見える茶色の建物が文京区役所です。この翌年1月、この少し西にある東京大学(地図では右上角)では、東大安田講堂事件が発生しています。学生運動が全盛で、東京都心は騒然としていました。

区役所の横に見える、赤い「S」マークは、営団地下鉄(帝都高速度交通営団=現在の東京メトロ)のロゴマークです。そのロゴが、地下鉄駅(丸ノ内線後楽園駅)の位置を示しています。一方、区役所の北側(春日通り)や、後楽園の南側の道路(外堀通り )上にある青線は、都電(東京都電車)の軌道です。

更に拡大してみましょう。

赤丸の「後楽園」文字の横には 、「競輪場」「野球場」が見えます。周囲に目を向けると、ボウリングセンター、アイスパレス、卓球センター・・・そしてローラースケート場という文字も読み取れます。東京のスポーツレジャーの一大拠点、といった趣です。

実は、この「競輪場」のあるところが、現在「東京ドーム」が建っている場所です。東京ドームは、日本初のドーム型多目的スタジアムとして、1988年開場しました。隣接する「後楽園スタジアム」は、1987年までプロ野球・読売巨人軍の本拠地だった球場です。巨人は翌年、東京ドームに本拠地を移しています。

ここで、この界隈の変遷の歴史を、少しさかのぼってみましょう。

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※掲載の情報は取材時点のものです。お出かけの際は事前に最新の情報をご確認ください。

現住所は地図雑学系ライター、本籍は地図実踏調査員。昭文社地図の現地調査歴15年以上の、自称「地理のプロフェッショナル」チームです。これまで調査・取材で訪問した市区町村は、およそ500以上。昭文社刊『ツーリングマップル』『全国鉄道地図帳』等の編集に参加しています。休日は、国内外の廃線、廃鉱など「廃」なものを訪ねる「廃活」、離島をめぐる「島活」中。好きな廃鉱は旧羽幌炭鉱、好きな島はサンブラス諸島(カリブ海)と大久野島。特技は「店で売ってる野菜の産地名⇒県名を当てること」。

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