更新日： 2024年1月22日

永享の乱～幕府を逆恨みする足利持氏が反旗を翻すも失敗に終わる～

鎌倉公方の足利持氏は、将軍になれなかったことに憤り、幕府に対して反抗的な態度をみせるようになりました。しかし、その動きが専制を強める足利義教の目にとまってしまったのです。
【要点はココ！】
◎鎌倉公方足利持氏は幕府に対立姿勢をみせていました。
◎足利持氏は幕府に反旗を翻すも、反乱は6代将軍足利義教につぶされて失敗に終わります。
◎鎌倉府の滅亡により、幕府の力がますます強まりました。

永享の乱を起こした足利持氏は独立志向の強い鎌倉公方

６代将軍足利義教が恐怖政治を展開していた頃、関東では鎌倉公方足利持氏が幕府に対する恨みをため込んでいました。上杉禅秀の乱で窮地に陥った際には幕府の救援を受けていたにもかかわらず、です。

そもそも鎌倉公方とは、幕府が関東支配のために設置した鎌倉府の長官のこと。あくまで幕府の出先機関の長であるわけですが、４代足利持氏は、自分が将軍になれなかった悔しさからか、事あるごとに幕府に反発していました。親幕府の佐竹氏や宇都宮氏を攻撃したり、管轄外の信濃へ出兵を画策したり、無断で息子の元服を行ったりと、幕府に対して露骨な対立姿勢を示していたのです。

反幕府の姿勢をとる足利持氏